始めは使い勝手の良い綺麗な部屋だったのに、だんだんと物が増えて片付けはおろそかになり、物を出しては片付けを忘れることで「ゴミ屋敷」になってしまうことがあります。
中には「物を出していた方が便利だから、このままで良い」と思っている人もいるでしょう。しかし物を溜めてゴミも増やしていくことは、部屋が汚れてアレルギーや病気の原因にもなることもあります。「ゴミ屋敷」は、ご家族と自分の健康のためにも早急に対処しましょう!
・心理的な側面
物を溜めすぎてしまう人の特徴には「大切にしていた物を勝手に捨てられてしまった」等の過去のトラウマがある人もいます。そして物に執着して安心感を手に入れるのです。
部屋にある物を全て捨てる必要はありませんが、整理整頓して快適な生活を実感してみるのもいかがでしょうか。物による安心感は、他の物事でも代用できるように整えましょう。
7ステップでゴミ屋敷を片付ける

片付けのイメージがわかない人は、まず部屋にある物の中で「特にこれは! 」というものをいくつか書き出してみます。多すぎる場合は不要な物から書き出すのも良いでしょう。
そして「部屋を片付けるとどんなに良いことがあるか」逆に「掃除をしていないことで困っていること」も書き出します。理由があるというのは行動を起こす上で大切です。それらを目的に行動できることで「片付けの方法を癖付ける」ことも期待できます。
また「片づけたら友達を呼ぶ」等、片付け後の目標も決めて楽しく掃除をしましょう。
■準備するもの
大掃除の前には掃除用具の種類も少なめで大丈夫です。ただし、可燃ごみはたくさん用意しておいた方が良いでしょう。
・ゴミ袋(可燃ごみ10~20袋、不燃ごみ、資源ごみ)
・段ボール5箱程度
・手袋(ゴム手袋)
・マスク
・クレンザーとメラミンスポンジ
・バケツとぞうきん10枚程度
1.片付けているときには物を持ち込まない
片付けているときに物を持ち込むと部屋の中の物を増やして掃除の邪魔になるばかりか、集中を切らす要因になったりと悪影響が出ます。家の中にから物を出しても、持ち込むことは控えましょう。
2.家具から処分
あまりにも部屋の中が物で溢れて足の踏み場も無いようなときには、部屋のスペースをとる大きな家具から処分するのもおすすめです。
家具は「使っている家具」と「使っていない家具」に分けて、使っていない家具はこの機会に粗大ごみに出すのもいかがでしょうか。使っている家具に関しては、邪魔にならない場所に出しておくと掃除がスムーズになります。
3.通り道から処分する
通り道が無くゴミの出し入れに苦労するような時には、玄関やベランダからの「搬出ルートを確保」します。搬出ルートを確保出来たら、よく使用するトイレや水回りから綺麗にするのもおすすめです。
ただし雑巾を洗ったり手を洗ったりする水回りは1つだけ残しておき、大掃除が終わった1番最後に片付けるようにしましょう。大変なゴミ屋敷の掃除では二度手間にならないように掃除の順番も決めておきましょう。
4.上から処分
いくら部屋を片付けても、上から雪崩のように物が落ちてくるようでは片付けているのか散らかしているのか分からないことになります。
物を多く重ねているときや家具の上にも物をたくさん積んでいるときは上にある物から処分していきましょう。ついでに天井周りの小さな蜘蛛の巣やほこりも取り除きます。
箒や床用のワイパーで天井周りを綺麗にしたら、ほこりは布の端切れを使って拭き取り、そのままゴミに捨てると活用しながら処分できるのでおすすめです。
5.小さな部屋から掃除をする
普段の大掃除ではトイレからお風呂、キッチンの掃除の順番がおすすめです。ただし、物が多すぎるゴミ屋敷の掃除では、細かい掃除は後回しにして家の中の物を少なくすることから始めましょう。
押入れ、収納棚、下駄箱の掃除も後回しにして、家の中がスッキリしたらやっと掃除に手を付けます
。綺麗になったら押入れや下駄箱も整えて家全体を綺麗にしましょう。
押入れの中は基本的に重いものを下に、大きくて軽い物ものは上に収納していきます。季節毎に使用する扇風機やヒーターも分けて、出し入れしやすい状態を作りましょう。
6.まずは大まかに分別
物を部屋から出すときには、同じカテゴリーの物をごそっと段ボールに入れるように分別していきます。逆に比較的小さな物や扱いに困る繊細な物は丁寧に1つ1つ分別します。
物が多すぎるカテゴリーに関しては「必要なもの」「不要なもの」「保留するもの」に分けて、「必要なもの」と「保留するもの」は段ボールに入れていきます。段ボールにはマジックで「分類(必要・保留)」と「カテゴリー名(例:服)」を書いて分かりやすくします。
物を分別したら、出すのは大掃除が終わってからにしましょう。一度ガムテープで抑えておけば物の出し入れの予防ができて、運び出しの時には落として散らかるのを防ぐことができます。
7.無駄な動きは控える
運び出すときには物の位置だけが移動することが無いように、無駄な動きは控えて箱単位で片付けます。部屋に物を戻す前には「どこに何を配置するか」考えておきましょう。
一連の流れを体に叩き込んで、大掃除が終わった後も「片付けの癖」を付けられるようにしましょう。家族で散らかし癖のある人がいる場合は、定期的に業者にお願いするのもおすすめです。
片付けのコツ

ごみを溜めすぎた場合は、どこから片付けたらいいか分からないことがあります。そんなときには日常生活で出るゴミ等、明らかに不必要な物から処分していきましょう。
ある程度ごみを処分したら次は物も分別していきます。「1年以上使っていない物は処分する」くらいの気持ちで分けて処分していきましょう。たまに使用する物は「必要なもの」の段ボールに入れて後で片付けましょう。
■処分の際に気を付けるもの
処分の際に気を付けるものには、以下のようなものがあります。
・食料品油
・スプレー缶
・中身が入った缶や瓶、缶詰
・土
この他にも分別に悩む物は「分別不明」の段ボールに入れて、後でまとめて片付けましょう。ゴミ分別の紙で処分方法を調べて、それでも分からない物は自治体に聞いて正しく処分しましょう。
・物が多過ぎるとき
物が多過ぎて困るときは、最近のミニマリストのような生活を送ってみるのはいかがでしょうか。物に無頓着な人も普段使う物を少なくできれば、いらない物も明確になります。
使っていない化粧品、アメニティグッズ、割り箸のようなすぐに貰える物も、この機会に一掃しましょう。とっておく物はカテゴリー毎に「何個まで」と決めておくと、それがリミッターになるのでゴミ屋敷の予防にもできます。
・軽トラックを用意する
車を置ける家であれば軽トラックを用意しておくと、ゴミ屋敷を掃除するときに非常に便利です。一時的に物を置くこともできて、不要な物はそのままごみ処理場に運ぶこともできます。
・普段の処分のタイミング
大掃除が終わったら、かさばる物はカテゴリー毎の大きなボックスに小分けに片付けます。そして普段の生活で物がボックスから溢れてきたときには処分を考えましょう。生活スタイルに合わせて物の配置も変えて使い勝手の良い部屋を保ちましょう。
■手伝ってもらう
ゴミ屋敷にしてしまう人の多くは女性です。そして家を汚くしていると人に相談することも恥ずかしい気持ちになります。その結果、最悪のケースにならないと援助を求められない人も多いです。
しかしゴミ屋敷の片付け・大掃除は1人で行うことは困難でしょう。家族はもちろん、恥ずかしい気持ちを忍んで親しい友人や親族にも相談・援助を求めるのもいかがでしょうか?