家電をリサイクル回収する4ヶ所と無料回収業者の注意点

家電は粗大ごみや普通ごみとして捨てられるものと、捨てられないものがあります。

家電リサイクル法が2001年からスタートして「テレビ」「冷凍庫・冷蔵庫」「エアコン」「洗濯機・乾燥機」の4品目は粗大ごみとしては捨てられなくなりました。まだまだ使える部品や金属が残っていますし、エアコンの中にはガスが使われているので、適切に処分しないと環境に悪影響を与えてしまうからです。

2003年からは資源有効利用促進法がスタートして、パソコンやモニターは粗大ごみとして捨てられなくなりましたし、2013年からは小型家電リサイクル法がはじまって、デジタルカメラやプリンター、スキャナ、携帯電話、スマートフォンなども、ごみとして捨てるのではなくリサイクルするようになりました。

ここでは家電を回収してくれる4つの場所を、無料で処分できる場所も含めてご紹介します。

目次

家電回収をする4つの場所

わたしたちが家電の処分をしたい時、回収をしてくれる場所は大きく分けて4つあります。自分が捨てやすい場所で回収してもらうことができます。

1.家電量販店

家電量販店では、家電リサイクル法に則り、家電リサイクル法対象特定4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)の回収が義務づけられています。そして、小型家電リサイクル法が施行されたことにより、家電量販店でのパソコンの回収についても義務付けられました。最近では、近年におけるリサイクルに対する意識の高まりを背景に、家電リサイクル法対象特定4品目とパソコン以外の家電であっても回収を行っている家電量販店が増えてきています。

つまり、多くの家電量販店において、様々な品目の家電の回収をしてくれるようになったため、近年では、わたしたちが家電を処分したい時に依頼をする選択肢の1つとして「家電量販店による家電回収」が広く認知され始めているのです。

2.回収ボックスなど、自治体での回収

わたしたちが家電を処分する時に最も一般的な方法と言えるのが、自治体に依頼をして回収をしてもらう方法です。自治体では、ほとんどの家電を、各自治体で決められたルールに則って回収をしてくれます。不燃ゴミや粗大ゴミとして指定日時に指定の回収場所へ置いておく方法が一般的ですが、自治体によっては、一部の家電の回収を行うための「小型家電回収ボックス」を設置していることもあります。

しかし、自治体では全ての家電を回収できるわけではありません。家電リサイクル法対象特定4品目とパソコンについては、自治体での回収は基本的に行っていませんので注意が必要です。

回収ボックスで回収できる小型家電は何?

例えば東京都練馬区の場合、携帯電話やスマートフォン、携帯ゲーム機やポータブルデジタルオーディオプレーヤー、デジタルカメラ、カーナビ、電子辞書、電卓、ACアダプターは小型家電回収ボックスに捨てられます。

3.リサイクルショップ

処分をしたい家電をリサイクルショップへ自分で直接持ち込むか、郵送による査定や出張買取サービスを利用して、査定をしてもらった上で売る方法もあります。近年では、長引く不況やエコに対する意識の高まりを背景に、リサイクルショップなどの古物商が関心を集めています。わたしたちが不要なものを売りたい時、一番手軽な方法として認識されているのではないでしょうか。

リサイクルショップでは、買い取り自体ができない家電の品目は基本的にありませんが、その後販売ができるような状態ではないもの(購入してから何年も経過しているような家電や、完全に壊れてしまっている家電など)は買い取ってもらうことが難しいため、注意が必要です。

4.不用品回収業者

不用品回収業者に電話やweb上から見積りの依頼をして、見積り内容に合意した上で不要な家電を回収しに来てもらう方法です。急速に進む高齢化社会や、自治体におけるゴミ回収のルールが厳格になっていく中で、需要が高まってきています。不要なものが家電であっても家具であっても、全てまとめて回収をしてくれるため、一度にたくさんの不用品を回収してもらいたい場合などにはとても便利です。

家庭から出た不用品を回収するためには「一般廃棄物の許可」という特別な許可が必要です。この許可を持った業者が、法律に則って正しい方法でリサイクルを行ってくれます。しかし、一般廃棄物の許可を持っていないにもかかわらず、家庭から出た不用品の回収を行う悪徳業者も目立ちますので、注意が必要です。

家電を回収してくれる家電量販店まとめ

ここでは、家電量販店に家電回収を依頼する場合の、回収対象品目や費用についてまとめていきます。

下にあげた回収方法以外でも、家電量販店ではキャンペーンでお得な下取りサービスを行っていることもありますので、必ずチェックするようにしましょう。

1.ヨドバシカメラによる家電回収

1-1.回収対象品目

① 家電リサイクル法対象4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)
※ただし、それ以外の家電についても買い替え時の下取りキャンペーンを行っている場合あり
※ヨドバシカメラで購入した製品ではなくても回収可能

② パソコン
※買取サービス(店頭もしくは郵送)
※買い替え時の下取りサービスあり

ヨドバシカメラでは、家電リサイクル法対象4品目以外の家電については、回収を行なっていません。家電リサイクル法特定対象4品目であれば、ヨドバシカメラで購入していないものであっても回収をしてくれます。そのほかの家電についても下取りキャンペーンを行っている場合がありますので、買い替えと同時に古い家電の回収を希望している場合はチェックしてみましょう。

また、ヨドバシカメラではパソコンの買取も行っています。店舗のパソコン買取窓口に直接持ち込むか、買取センターへ郵送して査定を依頼します。また、パソコン買い替え時の下取りサービスも全店で行っています。ただし、パソコンが完全に動作しない場合など、一部買取りや下取り不可のものがありますので注意が必要です。

1-2.回収にかかる費用

① 家電リサイクル法対象4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)
「リサイクル料金+運搬費540円」
※回収のみの依頼は「リサイクル料金+2,700円」

② パソコン
買取サービスのため無料
※買取センターへ郵送する場合は送料自己負担

ヨドバシカメラでは、家電リサイクル法対象特定4品目の家電を買い替えの場合は「リサイクル料金+搬送費540円」と良心的な金額で回収をしてくれます。ただし、買い替えた製品とは異なる品目を回収してもらう場合や、購入した家電の届け先・届け日と、回収依頼をする家電の回収先・回収日が異なる場合、回収にかかる費用は「リサイクル料金+搬送費2,700円」となります。また、追加でほかの家電の回収も希望する場合にも、「リサイクル料金+搬送費2,700円」がかかります。

パソコンの買取については、店舗の買取窓口へ持ち込む場合は特に費用は発生しませんが、買取センターへ郵送する場合は、その送料については自己負担となります。

2.ヤマダ電機による家電回収

2-1.回収対象品目

① 家電リサイクル法対象4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)
※ただし、それ以外の家電についても買い替え時の下取りキャンペーンを行っている場合あり
※ヤマダ電機で購入した製品ではなくても回収可能

② パソコン
※買取サービス(一部店舗の店頭にて)
※買い替え時の下取りサービスあり
※無料回収サービスあり(web上)

ヤマダ電機では、家電リサイクル法対象4品目以外の家電については、回収を行なっていません。家電リサイクル法特定対象4品目であれば、ヤマダ電機で購入していないものであっても回収をしてくれます。そのほかの家電についても下取りキャンペーンを行っている場合がありますのでチェックしてみましょう。

パソコンの回収については、一部の店舗で店頭買取を行っています。また、パソコン買い替え時の下取りサービスも全店で行っています。下取りサービスを利用する場合は、web上から手続きを行った上で不要となったパソコンを着払いで発送して完了です。また、web上でパソコンの無料回収サービスも行っています。

2-2.回収にかかる費用

① 家電リサイクル法対象4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)
「リサイクル料金+運搬費1,080円(テレビは540円)」
※回収のみの依頼「リサイクル料金+運搬費2,700円」

② パソコン
回収無料
※買取センターへ郵送する場合も送料無料

ヤマダ電機では、家電リサイクル法対象特定4品目の家電を買い替えの場合は「リサイクル料金+搬送費1,080円(テレビは540円)」で回収をしてくれます。ただし、買い替えた製品とは異なる品目を回収してもらう場合や、購入した家電の届け先・届け日と、回収依頼をする家電の回収先・回収日が異なる場合、回収にかかる費用は「リサイクル料金+搬送費2,700円」となります。また、追加でほかの家電の回収も希望する場合は、「リサイクル料金+搬送費540円」となります。

パソコンの回収については、どの方法で回収を依頼しても費用はかかりません。ヤマダ電機では、web上で無料回収サービスを利用した場合の送料についても無料となっています。

3.ケーズデンキによる家電回収

3-1.回収対象品目

① ほとんど全ての家電について回収可能
※ケーズデンキで購入した製品ではなくても回収可

② パソコン
※店舗でのみ回収可能
※買い替え時下取りサービスあり

ケーズデンキでは、リサイクル法対象特定4品目の家電でもそれ以外の家電でも、ほとんどすべての家電の回収をしてくれます。ケーズデンキで購入していないものであっても回収可能です。回収方法は、持ち込み、もしくは訪問回収の2つの方法がありますが、パソコンや携帯電話などの一部の家電については店頭のみの回収となります。

3-2.回収にかかる費用

① 家電リサイクル法対象4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)
「リサイクル料金+運搬費1,080円~」
※回収のみの依頼「リサイクル料金+運搬費1,080円~+出張料金3,000円」

② その他の家電
リサイクル料金0円~4,320円

③ パソコン
無料回収

ケーズデンキでは、家電リサイクル対象特定4品目の家電に関しては、「リサイクル料金+搬送料1,080円~」で回収をしてくれます。搬送料は地域によって異なります。それらの回収のみ依頼をする場合は、「リサイクル料金+運送料1,080円~+出張料金3,000円」が発生します。

それ以外の家電については、品目により料金が異なりますが、リサイクル料金0円~4,320円で回収をしてくれます。出張料金が発生しますが、訪問回収も可能です。パソコンについても無料で回収をしてくれますが、前述の通り店頭でしか回収を行ってもらえませんので注意が必要です。

4.ビッグカメラによる家電回収

4-1.回収対象品目

① 家電リサイクル法対象4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)
※ただし、それ以外の多くの家電についても買い替え時の下取りサービスあり
※ビッグカメラで購入した製品ではなくても回収可能

② パソコン
※子会社であるソフマップにて買取サービス(店頭もしくは郵送)
※買い替え時下取りサービスあり

ビッグカメラでは、家電リサイクル法対象4品目以外の家電については、回収を行なっていません。家電リサイクル法特定対象4品目であれば、ビッグカメラで購入していないものであっても回収してくれます。また、そのほか多くの家電に対して、店舗で購入した家電と同品目の家電を無料で下取りするサービスも行っていますのでチェックしてみましょう。

また、ビッグカメラでは基本的にはパソコンの回収を行っていませんが、子会社であるパソコン専門店のソフマップがパソコンの買取サービスを行っています。ソフマップがはいっているビッグカメラの店舗に持ち込む方法と、web上で申し込みをした上で買取センターへ郵送する方法があります。買い替えの際の下取りサービスも全店で行っています。買取に関しては、パソコンの状態によって買取不可となることもありますので注意が必要です。

4-2.回収にかかる費用

① 家電リサイクル法対象4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)
「リサイクル料金+運搬費1,620円」
※回収のみの依頼は別途料金発生

② パソコン
買取サービス、下取りサービスともに回収無料
※買取センターへ郵送する場合は送料自己負担

ビッグカメラでは、家電リサイクル法対象特定4品目の家電を買い替えの場合は「リサイクル料金+搬送費1,620円」で回収をしてくれます。回収のみを依頼する場合は、別途料金が発生しますので確認が必要です。

パソコンの回収については、ソフマップの店舗に持ち込む場合は費用は発生しませんが、買取センターへ郵送する場合は送料が自己負担となります。

5.ノジマ電気による家電回収

5-1.回収対象品目

① 家電リサイクル法対象4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)
※ただし、それ以外の多くの家電についても買い替え時の下取りサービスあり
※ノジマ電気で購入した製品ではなくても回収可能

② パソコン
※中古専門店がはいったノジマ店舗にて買取サービス
※買い替え時下取りサービス(店頭もしくはweb)

ノジマ電気では、家電リサイクル法対象4品目以外の家電について回収が可能です。また、それ以外の多くの家電について買い替え時の下取りサービスが用意されていますので利用してみましょう。ノジマ電気で購入していないものであっても回収をしてくれます。

パソコンについては、中古専門店がはいったノジマ電気の店舗にて買取サービスを行っています。また、店舗もしくはweb上で買い替え時の下取りサービスも行っています。

5-2.回収にかかる費用

① 家電リサイクル法対象4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機・乾燥機)
※「リサイクル料金+運搬費5,400円~」(商品設置サービス申込の場合は0円)
※下取り手数料 1,000円~

② パソコン
買取サービス、下取りサービスともに回収無料
※web上の下取りサービスを利用する場合の送料も無料

ノジマ電機では、家電リサイクル法対象特定4品目の家電を買い替えの場合は「リサイクル料金+搬送費5,400円~」で回収をしてくれます。ただし、商品設置サービス(10,000円)を申込んだ場合は、運搬費0円となります。また、それ以外の家電の下取りには、「下取り手数料 1,000円~」が発生します。

パソコンの回収については、買取サービスを利用した場合も下取りサービスを利用した場合もともに無料です。web上の下取りサービスを利用する場合の送料についても無料となります。ただし、買取サービスについては、パソコンが壊れている場合など一部買取不可となりますので注意が必要です。

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自治体に家電の回収をしてもらう場合

1.普通ごみ、粗大ごみとして捨てられる家電はある?

自治体では、家電リサイクル法対象特定4品目、およびパソコンについては基本的に回収をすることができません。それ以外の家電については、不燃ゴミや粗大ゴミとして回収をしてもらうことが可能です。自治体によっては小型家電回収ボックスを設置していたり、またはノートパソコンの回収を行っている場合もありますので、確認をしてみましょう。

東京都中野区で不燃ごみとして捨てられる家電の例

東京都中野区の場合、アイロンやドライヤー、電源タップ、電球や蛍光灯、乾電池などは不燃ごみとして捨てられます。

小型家電回収ボックスに捨てられるのは、携帯電話、スマートフォン、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機器、デジタルカメラ、小型家庭用ビデオカメラ、カーナビ、電子辞書、電卓、ACアダプター・電気コードです。

パソコンやエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は自治体にゴミとして捨てることができないので、メーカーや回収業者にリサイクル回収してもらいます。

それ以外の一辺の長さが30センチ以上になる家電は、粗大ごみとして捨てることができます。

2.回収依頼をしたい時は…

自治体で家電の回収を依頼したい時は、各自治体のルールに従う必要があります。処分をしたい家電が粗大ゴミとして回収される場合は、電話かweb上で粗大ゴミ回収の依頼をしましょう。自治体が指定した日時までに、指定されたゴミ集積所へ、指定されたゴミとして出しておけば回収をしてもらうことができます。

3.リサイクルまでの流れ

収拾された不燃ゴミや粗大ゴミの中から、手作業でリサイクル対象家電を分別し、国が認定した廃棄事業者へ引き渡し、適正にリサイクルをされる仕組みとなっています。

4.自治体に回収依頼をするメリット

自治体では、回収費用の一部を税金でまかなっているため、回収費用が安く抑えられます。また、市区町村が運営している回収方法ですので、回収を依頼する側も安心して任せることができます。

5.自治体に回収依頼をするデメリット

自治体で回収を依頼する場合は、大きな家電を処分したい場合には、指定の場所まで運搬することにとても手間がかかります。また、パソコンなどの一部家電についてはそもそも回収自体を行っていなかったり、自治体によって回収ができる品目やその方法にばらつきがあるため、回収を依頼する側としては混乱しやすいというデメリットがあげられます。

リサイクルショップで回収を依頼する場合

1.回収対象品目

リサイクルショップでは、回収ができない品目というものは基本的に存在しません。売れるものなら何でも買い取ってくれます。つまり、その後販売をする上で問題がある状態のものについては回収してもらえませんので注意が必要です。

2.回収を依頼したい時は…

リサイクルショップへ直接持ち込みをするか、もしくはお店の人に自宅まで来てもらい、売りたい家電の査定をしてもらいます。また、郵送して査定をしてもらうサービスを行なっている場合もありますので、活用してみましょう。

3.リサイクルまでの流れ

買い取った家電を次の人が気持ちよく使えるようにクリーニングやメンテナンスを行い、販売をします。ちなみに、リサイクルショップの人はこのクリーニングやメンテナンスにかなりの時間を割いていることが多いため、出来る限りきれいな状態で回収をお願いすれば、それだけ高い金額で買い取ってもらえることになります。

4.リサイクルショップに回収を依頼するメリット

リサイクルショップに回収を依頼するメリットは、何といっても手軽さでしょう。「不要になったもの売る」という単純な作業で、不要な家電の処分が完了してしまいます。状態の良いものであれば高額買取をしてもらえる可能性も。まだまだ使用できそうな家電の処分をしたい場合はぜひ査定してみてくださいね。

5.リサイクルショップに回収を依頼するデメリット

リサイクルショップでは、売りたい家電の状態によっては回収をしてもらえない場合がありますので注意が必要です。また、リサイクルショップでは高額買取してもらえる場合もありますが、思ったよりも値段がつかなかったという場合も多いでしょう。

不用品回収業者に回収を依頼する場合

1.回収対象品目

不用品回収業者では、全ての家電が回収対象品目となります。リサイクル法対象特定4品目であろうとも、パソコンであろうとも問題ありません。さらに、家電だけではなく、不要なものならほとんどのものを引き取ってくれます。

2.回収を依頼したい場合は…

不用品回収業者に処分を依頼する場合は、まず電話にて回収を依頼し、見積もりをとります。提示された見積もり価格に納得ができたら、業者の人に自宅まで回収をしに来てもらいます。

3.リサイクルまでの流れ

不用品回収業者に回収された家電は、その後環境に配慮した適切な方法で解体され、そこから再生可能物が取り出されてリサイクルをされる仕組みとなっています。

4.不用品回収業者に回収を依頼するメリット

回収をしてもらいたいものが多数ある場合には、不用品回収業者に依頼をすると、家電でも家具でも関係なく不要なものをまとめて回収をしてくれるため、手間が省けて良いでしょう。また、急ぎで処分をしたい場合にも、不用品回収業者であれば迅速に対応してくれます。

重いものを回収してもらいたい場合も業者の人が運搬をしてくれますので、運搬の際に起こりうる、家の中を傷つけてしまう、怪我をしてしまうといったトラブルを避けることができます。さらに、家電の処分には手続きが面倒なケースも目立ちますが、不用品回収業者に依頼をする場合はその心配がなく、簡単に処分をすることができます。

5.不用品回収業者に回収を依頼するデメリット

不用品回収業者で回収を依頼すると、他の回収方法と比べて、回収にかかる料金が高額になることが多いでしょう。自治体の家電回収と比べると、一般的には約2倍~5倍の料金がかかることが多いようです。最初に必ず見積りを提示してもらい、納得のできる料金であることを確認してから依頼をするようにしましょう。また、それ以上の料金が絶対に発生しないことも事前に確認してから契約を結ぶようにすることも、とても重要です。

家電回収で注意する3つのポイント

1.家電量販店は「収集運搬料金」に注意

家電量販店での家電回収は、買い替えをする予定がない限り、回収にかかる収集運搬料金が高額になってしまうことが多いため、注意が必要です。買い替えの予定がある場合はかなりお得に回収をしてもらえますので、積極的に利用しましょう。

お店によって回収できる品目や回収方法がそれぞれ異なりますので、回収の依頼をする際は必ず事前にホームページなどで詳細を確認し、不明な点は問い合わせをしておくことをおすすめします。

2.自治体は「回収日」に注意

自治体で依頼をする場合は指定の日時までに指定の集積所へ、不要となった家電を置いておくことになります。申し込んでも自治体が回収しに来てくれるのは、1週間後から2周間後です。特に引越しで家電を捨てる時は、余裕を持って粗大ごみの受付センターに申し込みを。

近隣の方に迷惑をかけないように、捨て方にも気をつける必要があります。家電のサイズが大きくて指定の集積所から大きくはみ出してしまったり、指定日時の何日も前から置いておくことはマナー違反です。近隣トラブルを避けるためにも、近隣の方への心遣いを忘れないようにしましょう。

3.リサイクルショップは「買取額」を調べてから

リサイクルショップで家電を売る場合は、想像していたよりも高額で買取をしてもらえることも稀にありますが、実際のところ、想像していたよりも買取金額が安かったということも多いでしょう。売りたい家電の買取金額の相場を事前に調べ、あまりがっかりしないように心の準備をしておいた方が良いかもしません。持ち込みの場合は、買取金額によっては交通費の方がかかってしまって損をしてしまうことも考えられますので、訪問による査定や郵送による査定を利用した方がいいかもしれません。

無料回収業者には注意が必要

1.実は無料ではないことがほとんど

不用品回収業者の中でも、「不要なものを無料で回収します」なんて謳っている業者には、多くのトラブル事例があげられているため、特に注意が必要です。よくあるトラブル事例が、無料だと思って回収依頼をしたら、不用品を全てトラックに積み込んでしまってから、「この不用品は無料で回収ができない」といった理由で不当に高額な請求をされたというケース。

実はこれ、全ての不用品を無料回収できるかのように謳っていても実際はそういうわけではなく、無料回収対象品目は一部のものだけというからくりです。無料で回収ができるものだけをピックアップして大々的に宣伝し、あたかもどんな不用品の回収でも無料であるかのように依頼者側に勘違いをさせるといった詐欺の手口なのです。

中には、「無料なのは回収料金だけで、運搬料金はかかります。」などと言って、高額な運搬料金を請求してくるといったケースも。このようなトリックにひっかかってつい回収依頼をしてしまい、泣く泣く高額な料金を支払ってしまったという被害が多発しているのです。

2.回収してもらったはずのものが不法投棄されることも

わたしたちが不用品回収業者へ家電の回収を依頼する時、処分をすることが困難だったり、手間をかけたくないといった理由で、業者にお金を支払って回収を依頼しますよね。しかし、業者に処分を任せたはずのその家電が、きちんとリサイクルをされずに、道端や山の中などに不法投棄されてしまうといったトラブルが多く発生しています。

まずせっかくお金を支払ったのに、きちんと処分をされていないのでは意味がありませんし、もし不法投棄されたものの持ち主がわかれば、自分が捨ててもいないのに不法投棄の犯人かのように扱われてしまうことだってあります。悪徳業者は特定の店舗などの拠点を持っていないことが多く、このような悪徳業者に回収をしてもらったことを証明することは大変困難なのです。さらに環境汚染という観点でも問題がありますよね。

3.違法に海外へ輸出されている

不用品回収業者が回収をした家電の多くは、海外へ輸出されています。海外では、日本製品の人気が高く、需要があるためです。悪徳業者が回収をした家電は、海外へ輸出される前に国内で違法に解体されるため、フロンや鉛、砒素といった有害物質が適切に処理されずに、大気中へ放出されてしまいます。そのため、深刻な環境汚染を引き起こすことが懸念されているのです。

4.悪徳業者にひっかからないために

4-1.こんな業者に注意

悪徳業者にひっかからないために、まず、住宅街を軽トラック1台で回っている業者や、空き地を拠点にしている業者など、特定の拠点がない不用品回収業者には依頼をしないようにしましょう。また、ポストに「不用品を無料回収します」などというチラシを配布している業者も、悪徳業者の可能性が高いため注意が必要です。これらの業者は大変威圧的なことも多く、提示された料金が適切ではないと感じても、断れずにお金を支払ってしまうといったケースが目立ちます。最初から依頼をしないようにすることが賢明です。

4-2.どのようにリサイクルをするのか確認してみる

自分が回収を依頼した家電が、その後どのようにリサイクルをされるのかについてきちんと確認をしてみるのも良いでしょう。この質問を受け、うやむやに流したり適当に受け答えをする業者は、怪しいです。

正しい方法で適切にリサイクルをしている業者であれば、自信を持って丁寧にその方法について説明をしてくれるはずです。知らないうちに不法投棄に強力してしまわないようにしましょう。

4-3.必ず見積書の提示を依頼する

家に着くや否や、見積りも提示せずに突然不用品を持ち運ぼうとする業者は注意が必要です。まず最初に必ず見積り金額を提示してもらい、金額に同意した上で作業を進めてもらいましょう。

後から「運搬料」や「作業料」などという名目で高額な料金を請求してくる悪徳業者も少なくありません。追加料金が発生しないかどうかについても必ず事前に確認しておきましょう。

5.「一般廃棄物処理」の許可を持っている業者へ依頼する

不用品回収業者を利用する上で一番安全で確実な方法は、「一般廃棄物処理の許可」を持っている業者へ依頼をすることです。

「産業廃棄物の許可」や、「古物商の許可」などの資格を掲げて、あたかも当然のように家庭から出る不用品の回収を行っている業者も多く見受けられますが、実はこれは法律違反。一般廃棄物処理の許可なしには、家庭から出る粗大ゴミや家電の回収を行うことができないのです。

一般廃棄物処理の許可は取得がとても難しく、家庭からでる不用品を処分するための国家資格のようなものなのです。この資格を持っている業者であれば、依頼をしても絶対に安心と言えるでしょう。

まとめ

家電には、法律で決められた回収方法があります。簡単に安く処分を済ませたいからといって悪徳業者に依頼をしてしまっては、正しい方法で適切にリサイクルをされないどころか、逆に高額な請求をされてしまうこともあるのです。わたしたち自身が家電の回収について正しい知識を持ち、責任を持って適切な場所へ回収を依頼することが、とても重要なのです。

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