「汚部屋」「ゴミ屋敷」「ごみ部屋」というのはどれも汚れた部屋を表すときに使われる表現です。しかしそれぞれ含まれる意味が違います。
この記事ではそれぞれの言葉の使い分けから、部屋が汚れる原因と対策まで詳しく解説しています。この記事を参考に自分の部屋がどの状態なのかを正しく認識しましょう。
「汚部屋」「ゴミ屋敷」「ごみ部屋」の違い
汚部屋
汚部屋は散らかった状態の部屋を指します。生活感があり、ちょっとしたゴミや生活用品が整頓されておらず床などに乱雑に置かれている状態です。
掃除が頻繁にされていないので不衛生で埃やゴミなどが目立ちます。しかしそれを気にしない人からしたら生活するうえで特に支障はなく、生活しやすいと感じる人さえいます。
探し物が見つからないことが多いので、いつも物がなくなって不便です。
ごみ部屋
ごみ部屋はその名の通り部屋がゴミで埋め尽くされている状態を指します。しかしゴミをかき分ければ生活することはできるようなイメージです。
ゴミも袋にまとめられているので、普通に生活しているだけではゴミ袋の中で生ごみが腐っていても気がつかない場合もあるでしょう。そういった臭いが気にならなければ意外に生活できてしまう人が多いです。
また複数部屋がある内の一つだけがゴミで埋まっており、他の部屋では通常通りの生活ができるような場合もゴミが溜まっている部屋をごみ部屋と呼ぶことがあります。
ゴミ屋敷
ゴミ屋敷は部屋が完全にゴミや不用品で埋まり、通常の生活が送れないような状態を指します。例えば廊下の一部がゴミで埋まってしまい、特定の部屋に通じる道が塞がってしまうなどということもあります。
一軒家の場合は出入り口がゴミで塞がれて通行できない箇所があるということもあるでしょう。ゴミの中には大型の家具や家電製品も混ざっていることが多く、ゴミの総重量はすさまじい場合があります。
一般的に自分で掃除をして元の状態に戻すのが困難ですので、専門的な業者に依頼する必要があるでしょう。
部屋が汚れるのは性格や病気が原因
物を捨てられない
昔から物を捨てるのが苦手という人は汚部屋やゴミ屋敷になってしまう可能性があるので注意しましょう。まだ使えるのに同じ物を新しく買ってしまったり、もう使わなくなった物を大切にしまっているという人などがそれに当たります。
物を捨てられない性格は「ホーディング症候群」という精神的な病に起因することもあります。不要品へ感情が移ってしまい捨てることに抵抗を感じる状態です。
そのためどんどん不要品が溜まっていき、自分では処理しきれない状態に陥ってしまうでしょう。
片付けが面倒に感じる
ゴミの片付けが面倒に感じるという人は生きるモチベーションが下がっている状態である可能性があります。全てのことに無気力でやりたいことも好きなことも見つからないという状態の場合が多いです。
これは一般的には性格や生活習慣の影響でなってしまうことが多くあり、プロクラスティネーション(先延ばし行動)の傾向が強い場合に起こります。
これによって就職先が見つからなかったり、勉強なども先延ばしにしてしまって大きな失敗につながるというリスクもあるので注意しましょう。
うつ病
うつ病の症状にはエネルギー不足や無気力感、興味喪失などが含まれることがあります。これが日常生活において片付けや掃除などの活動を難しくするため、ゴミがどんどん溜まっていってしまいます。
うつ病のになってしまうと自分の生活を自分でコントロールできなくなってしまうので、必ず誰かの助けが必要です。
認知症
認知症の患者は記憶障害や認知機能の低下が進むことで、通常レベルの日常を送ることも困難になります。これによって掃除や片付けという一般的な行動も自分では行えなくなるでしょう。
記憶違いや認知違いからゴミをゴミと認識できない状態に陥ることもあるので、注意が必要です。
統合失調症
統合失調症は感情や思考、行動に深刻な障害をもたらす精神疾患です。症状の一部として日常の生活スキルに対する興味の低下や、機能の低下が見られることがあります。
それらが原因で片付けや整理整頓などを自発的に行えず、部屋が散らかっていってしまうという状態です。そのまま放置されていると家がゴミ屋敷になっても自分から対策することは難しいでしょう。
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汚れてしまった部屋の対策方法
汚部屋
汚部屋に住んでいてゴミを片付けられない人は周りからのサポートを受けることで片付けを習慣化することができます。やり方を知らなかっただけというケースもあるので、まずはちょっとした片付け方法を知ることが大切です。
家族や友達に相談してやり方を聞きましょう。もし心理的な不安や病気があるのであれば心理カウンセラーに相談するのも一つの方法です。小さな一歩がモチベーションに変わることで、部屋も汚部屋から抜け出すことができるでしょう。
毎日ゴミを一つ捨てるなどの小さな目標を立てて、それが達成できた日は自分にご褒美をあげるのもおすすめです。時間は掛かりますがいずれ習慣に変わります。
ごみ部屋
ごみ部屋の場合はゴミの量が多いので、範囲を区切って清掃しましょう。小さな習慣で改善するのは難しいので場合によっては家族や知り合いのサポートが必要になります。
部屋を4つに区切って時間をかけてゴミを処分しましょう。その方法であれば自分一人でも進められます。周りに手伝ってくれる人がいない場合は毎日少しずつゴミ捨てをしましょう。
ゴミ屋敷
ゴミ屋敷化してしまった部屋は自分だけで掃除するのは難しいので、迷わず専門業者に依頼することをおすすめします。ゴミ屋敷ほどになってしまうと作業中にゴミが崩れてしまうなどの危険があります。
そのため知識や経験がない人が自分で進めないよう注意が必要です。状況を正しく把握するためにも専門業者に相談し、どのように作業を進めるか話し合いの機会を持つようにしましょう。
自分で対応できない場合は専門業者に相談
汚部屋やちょっとしたごみ部屋でも自分で進めるのが困難だと感じたら清掃の専門業者に相談することが可能です。ゴミの量や部屋の広さがそこまででなければ、安価で清掃を依頼することもできます。
専門業者は多くの経験やスキルがあるプロフェッショナルなので、自分の部屋の状況を見られて恥ずかしいと感じる必要はありません。心配せずにまずは電話して相談することから始めましょう。
汚部屋とゴミ屋敷の違いに関してよくある質問
- 汚部屋がゴミ屋敷に悪化することはありますか?
-
汚部屋にゴミが増えていき、通常の生活も送れないレベルになるとゴミ屋敷化する可能性があります。
- ゴミ屋敷の状態が進行するとどのような問題が生じる可能性がありますか?
-
健康被害を受けたり、近隣住民からの苦情などが増えるため社会的にも責任を取らなくてはいけない状態に陥る可能性があります。
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