古くなったテレビを新しいものにしたいけれど、お得に買い換えるにはどうしたら良いでしょうか?そんな時に耳寄りなのが「下取り」というサービスです。「下取り」と「買い取り」は少し違います。
「下取り」は新しい商品を買ったところに、古い商品を売ることです。売った分のお金は、新しい商品の代金から差し引かれます。例えば、5万円のテレビを購入して、下取りが1万円だとしたら、4万円で新しいテレビが購入できるという仕組みです。
対して「買い取り」は、リサイクル業者などに売ることです。期間限定で、テレビの下取りキャンペーンを行っている家電量販店も見られます。テレビを処分する時には、リサイクル料金や収集運搬料金などがかかってしまいます。それを考えると、もし下取りでいくらかお金になればお得ですよね。ここでは、主要家電量販店別の下取り事情について調べてみました。
テレビの下取りで得するには?

買い取りの場合は、品物の型番号や状態、製造年によっても異なります。しかし、下取りの値段は、平均値があるようで無いのが現状です。どのようなテレビでも一律いくらというように設定されている場合がほとんどです。
例えば、家電量販店が、新しいA社のテレビを売りたい時に下取りキャンペーンを行ったりします。下取りが前提で販売価格を決めていることがほとんどです。そのため、下取り無しで普通に購入すると割高な値段設定のケースも多く見られます。
下取りで一番得をするには、キャンペーン期間を狙うことです。通常の時期よりも下取り価格が高かったり、新しい品物の値段が安かったりします。テレビ通販やラジオ通販などでは、キャンペーン期間だとおまけの品物が付属することもあります。テレビを購入したいと思ったら、インターネットやテレビ、ラジオ、チラシなど、さまざまな情報にアンテナを光らせて、お得な日を狙って買い替えましょう。
大手"家電量販店"9社別 下取りまとめ

■ヨドバシカメラ
首都圏と北海道で人気がある家電量販店と言えばヨドバシカメラです。ヨドバシカメラでは1万円以上の対象商品を購入した場合、100ヨドバシゴールドポイントで下取りしてくれます。しかし現在は、ブルーレイ・レコーダーやDVDレコーダー、などは下取りしてくれますが、テレビの下取りはしていません。
リサイクル回収は行っており、16型以上のテレビの場合2916円(税込)と、リサイクル運搬費540円(税込)の合計3456円で回収してくれます。15型以下のテレビの場合1836円(税込)と、リサイクル運搬費540円(税込)の合計2376円で回収してくれます。
■ヤマダ電機
ヤマダ電機は九州に販売網を持っていたベスト電器を子会社にしたこともあり、九州をはじめ、長野、群馬、富山などで人気がある家電量販店です。
地デジが写る液晶テレビで22インチまでのものであれば、500ポイントで下取りしてくれます。しかし条件があり、故障していないもの、キズや割れの無いもの、汚れていないもの、リモコンや電源ケーブルがきちんと付属しているものに限ります。それ以外は下取りはしていません。
■ケーズデンキ
宮城のデンコードーを吸収したこともあり、東北や茨城、千葉、新潟などで人気があるのがケーズデンキです。
16型以上のテレビの場合2916円(税込)と、リサイクル運搬費1000円以上の合計3916円以上で回収してくれます。
15型以下のテレビの場合1836円(税込)と、リサイクル運搬費1000円の合計2836円で回収してくれます。
運送費は地域によって異なるので、購入する前に問い合わせておきましょう。
■ビックカメラ(コジマ含)
ビックカメラは子会社にコジマとソフマップを持つ家電量販店です。
16型以上のテレビの場合2916円(税込)と、リサイクル運搬費1620円(税込)の合計4536円で回収してくれます。
15型以下のテレビの場合1836円(税込)と、リサイクル運搬費1620円(税込)の合計3456円で回収してくれます。
2台目以降は収集運搬料金は2700円かかります。
■上新電機
阪神タイガースの公式スポンサーということもあり、関西で人気なのが上新電機です。店頭だけでなく、インターネット販売のJoshin webでも売上を上げています。
店舗限定や時期限定で下取りサービスを行っています。例えば店舗限定で、地デジ内蔵テレビで11型以上であれば、下取り価格が5000円アップするキャンペーンなども行っています。この場合注意が必要で、Joshin webや楽天、Yahoo!ストア、アマゾンで購入した品物は対象外になってしまうので注意してください。また、一部実施していない店舗があるほか、本人確認書類なども必要です。
リサイクル料金が、16型以上のテレビの場合2916円(税込)、15型以下のテレビの場合1836円(税込)がかかります。搬出が家の中からの場合は別途540円かかるので注意してください。それに加えて、収集運搬料金がかかりますが、買い替えの場合は1080円(税込)、引取のみの場合は3240円(税込)がかかります。
■エディオン
広島のデオデオと、愛知のエイデンが合併してできたエディオンは、中国・四国地方と愛知県で人気がああります。
リサイクル料金が、16型以上のテレビの場合2916円(税込)、15型以下のテレビの場合1836円(税込)がかかります。それに加えて、収集運搬料金がかかりますが、買い替えの場合は1080円(税込)、古い家電を店に持ち組む場合は1080円(税込)、引取のみの場合は2160円(税込)がかかります。
■ベスト電器
福岡県で根強い人気があるのがベスト電機です。九州で他の家電会社が品物を販売する時も、ベスト電器よりも安くすることが1つの目標になっています。ベスト電器では、ビデオカメラやパソコン用液晶ディスプレーの下取りは行っていますが、テレビの下取りは行っていません。
その代わり、テレビの買い取りは行っています。2007年以降に製造されたもので、付属品が全て揃っていれば買い取りの可能性があります。買い取りの場合も、出張費等がかかりますので、値段等はあらじめ問い合わせておきましょう。
■ノジマ
横浜を中心にデジタル家電や携帯電話を販売している量販店です。テレビの下取りは行っていません。家電リサイクルは行っていて、16型以上のテレビの場合2916円(税込)、15型以下のテレビの場合1836円(税込)がかかります。それに加えて収集運搬料(税込)が16型以上の場合7020円、15型以下の場合5400円かかります。
■ジャパネットたかた
テレビ通販でおなじみの家電量販店です。ピンポイントの期間限定チラシでも知られています。リサイクル料金と、収集・運搬料金を合計した金額を支払う必要があります。
ブラウン管テレビの場合、リサイクル料金は、15型以下だと1836円以上、16型から40型までは2916円以上のリサイクル料がかかります。41型以上は電話で問い合わせる必要があります。
液晶テレビやプラズマテレビの場合、リサイクル料金は15型以下だと1836円以上、16型であれば2916円以上かかります。
収集・運搬料金は、ブラウン管テレビの場合、25型までは2160円、26型から32型までの場合は2700円、33型から40型の場合は3780円かかります。
液晶テレビやプラズマテレビの場合、40型以下の場合1620円、41型以上の場合は2700円かかります。
処分、買い取りと比べると?

■リサイクル料金を払って処分する方法
テレビは普通ゴミでは出せません。ブラウン管式テレビも、液晶テレビ、プラズマテレビとも、自治体では回収しないのです。家電リサイクル法という法律があって、購入した小売店や家電リサイクル協力店にお金を出して回収してもらわないといけません。
例えばソニー、東芝、シャープ、パナソニックなど主要各社のテレビの場合、液晶テレビ、プラズマ式テレビ、ブラウン管テレビとも同じ値段で、16型以上のものは税込で2916円かかります。そしてそれだけでなく例えば横浜市の場合、指定の引き取り場所へ自分で運搬しない場合は 16型以上40型未満は1620円、40型以上は2700円の収集運搬料金がかかります。
■買い取り
買い取りの場合は、リサイクル業者によって値段が大きく違います。売りたいテレビのメーカーや型番、年式、状態によって違うのです。また、3月など引越しシーズンでは、買い取るものが多いので、価格が下がることがあります。品物によってはゼロ円という場合もあります。あまり高額買取を望まないほうが良いでしょう。
例えば、ソフマップではテレビの買い取りも行っています。ソフマップドットコムというウェブサイトにアクセスして、自分の売りたいテレビの型番を入力するだけで買取価格の上限が調べられます。
もし、パナソニックの32型・薄型テレビVIERAを売るとしましょう。
テレビの後ろの書いてある型番号「TH-32LX75S」を検索窓に入力します。すると、ソフマッププレミアムクラブに入っていて、買取代金をポイントで受け取る場合は8800ポイントになります。ソフマップポイントカードの会員で、買取代金をポイントで受け取る場合は8400ポイントになります。
ポイントではなく現金で受け取る場合は8000円になります。この料金は、付属のスタンドが付いている場合の料金で、壁掛け用金具だけしかついていない場合は買い取り料金が20%引かれてしまいます。
また、BOOKOFFでも液晶テレビの買い取りを行っています。2011年以降に販売された32インチ以上のテレビであれば、8000円以上で買い取ってくれるのです。メーカーはPanasonic、シャープ、ソニー、東芝、三菱、日立、LGなどです。例えば、ソニーの2016年販売モデルのBRAVIA、型番号が「KJ-55X9350D」の4Kテレビの場合、品物の状態や付属品の有無にもよりますが10万円で買い取ってもらえる可能性があります。
■不要品回収
不用品回収の場合は、買い取りではないのでこちらがお金を払わなくてはいけません。業者によっては、無料で引き取ってくれる場合もあります。買い取り業者が買い取ってくれなかった場合、もしくは買い取りで逆に処分費用を請求されてしまった時などは、不用品回収にするのも1つの方法です。
■下取り
下取りは、時期によってかなり金額に開きがあります。また、会社によってはキャンペーン期間中でないとテレビの下取りを行っていないこともあります。品物を購入する時には、買う時の価格だけでなく、下取りの有無や処分する時の値段なども計算に入れておきましょう。
壊れたテレビの場合

もう映らない、地デジではない、画面が割れているなど、壊れたテレビはどう処分したら良いのでしょうか。
■リサイクル料金を支払う
1つは家電リサイクル法がすすめるように、古いテレビを買った店や、近所の家電リサイクル協力店に処分してもらう方法です。液晶テレビ、プラズマ式テレビ、ブラウン管テレビとも15型以下は1836円、16型以上のものは税込で2916円の処分料がかかります。そして、それに加えて16型以上40型未満は1620円、40型以上は2700円の収集運搬料金がかかります。
■リサイクル業者や回収業者
リサイクル業者や回収業者の場合、壊れているテレビだと引き取ってもらえない場合があるので、問い合わせる時にあらかじめ聞いておきましょう。インターネットで調べる場合は、「テレビ」「ジャンク品」「買取」などで検索すると良いでしょう。
■オークションで売る
オススメの方法は、オークションに出品することです。壊れているテレビを買う人なんているのだろうかと思うかもしれませんが、部品取りのために購入する人がいるのです。出品する時は、送料をどうするかなど細かく決めておかないと、落札後に相手とのトラブルになりかねません。
最悪1円という場合もありますので高額での落札はあまり望めませんが、少なくともお金を払うことはありません。難点は、落札して発送されるまでは、ずっと古いテレビを家に置いておかないといけないということです。
■下取りしてもらう
また、ジャパネットたかたのように、壊れていても下取りしてくれる販売店もあります。しかし、この場合注意が必要で、下取りはしてもらえますが、リサイクル料金や収集運搬料金はかかります。
例えば、5万円の新しいテレビをジャパネットたかたで購入するとします。1万円で下取りしてくれるとしましょう。そうすると4万円で新しいテレビが購入できると考えてしまいがちですが、リサイクル料金や収集運搬料金がかかります。30型テレビの場合はリサイクル料金が2916円、収集運搬料金が2700円かかるので、合計5616円払わないといけません。結局新しいテレビは45616円で購入することになります。
まとめ
■B-CASカード
最後にテレビを下取りしてもらう時に、注意しなくてはいけないB-CASカードについてです。テレビに差し込んでいるB-CASカードですが、これは売ることができません。B-CASカードのカスタマーセンターに連絡をして、「使用者変更の申請」をするとB-CASカードをつけたまま下取りしてもらったり、買い取りしてもらうことができます。方法については、カスタマーセンターに問い合わせてみましょう。
B-CASカードが不要の場合はB-CASカスタマーセンターへ連絡して、カード番号に紐づけされている自分の個人情報を消去してもらう必要があります。いずれ方法にせよ、B-CASカードはあなたの個人情報と結びついていますので、必ずカスタマーセンターに連絡をしてから処分するようにしてください。
■お得なキャンペーン期間を狙いましょう
家電量販店によって、家庭用電化製品の下取りのサービスがある所と無い所があるのが今回の調査でわかりました。下取りの金額もまちまちで、キャンペーン中だと数千円や数万円といった値段で下取りしてくれる場合もあります。
例えば「地デジ対応薄型テレビ定額買い取りキャンペーン 最大3万円」といった具合です。店頭だけのサービスや、インターネットサイトだけのサービス、テレビ通販のタイムサービスなど、限定サービスによっては、かなりお得に下取りしてもらえます。インターネットで「下取り」「強化キャンペーン」などで検索してみましょう。
なるべく高い料金でテレビを下取りしてもらうには、あわてて決めずに数社の価格を比較してから決めましょう。12月末まで、3月末までというように、年末や年度末はキャンペーンが多い時期です。新しく買うテレビの値段だけでなく、下取りや処分、回収に必要な費用も見込んで計算するようにしましょう。