あなたの睡眠は快適ですか?人生の三分の一を過ごすと言われるベッド、使われているマットレスになんらかの問題があったら、よい睡眠は得られません。古いマットレスは処分して、新しいマットレスに交換しましょう。
買い換えるにあたって、古いマットレスをどうするかが問題です。大きなマットレスを、どうやって処分したらいいのか、わかりますか?
マットレスのいろいろな処分方法について調べてみました。
マットレスの買い替えや処分をするタイミング

ご使用のベッドは、何年前に購入されたものですか?
もし十年以上前でしたら、そろそろマットレスの交換時期です。
マットレスは頑丈に作られていて、壊れたり傷んだりはしないように思えるでしょう。けれど中のスプリングは,十年ほどで劣化してきます。
劣化のサインを見逃さないように、チェックしてみましょう。
■ベッドの中央がへこんでいる
敷きパッド、敷き布団、ベッドカバー、すべてを取り外して、ベッドのマットレスを観察します。
手で中央部分に触れてみてください。明らかにへこんでいるようなら、マットレスの替え時です。
眠るときの人間の体重は、マットレスに均一にかかるわけではありません。
一番重いのは、やはり中央の腰の部分です。マットレスがへこんだ状態で眠っていると、体は不自然に曲がったままになります。それでは良質の眠りとはいえないでしょう。朝起きたときに、なんとなく肩や首が重いと感じるのは、マットレスが原因かもしれません。
■変な音がして、ギシギシきしむ
マットレスを持ち上げて、もう1度定位置に直してみてください。
もしマットレスとベッドフレームの間がずれているのが原因なら、変な音やきしみはこれでなくなるはずです。
まだ音がしてきしむようでしたら、明らかに中のスプリングが劣化しています。寝返りのたびに音がする、そんな状態では安眠できません。交換時期だといえます。
■表の生地が破れている、スプリングが当たる
生地が破れて、背中に直接スプリングが当たったりするなら、これは完全に替え時です。
スプリングは金属ですから、万が一切れたりしていたら体に刺さる危険もあるので注意して下さい。
■寝返りの回数が多くなった
よほどのストレスを抱えているか、病気があって寝苦しい以外、寝返りをうつ回数が大きく増えることはありません。原因が思い当たらないのに寝返りが多くなっていたら、マットレスが原因といえるでしょう。
マットレスの一部が沈んでいたり、堅くなっていると、寝ている間の血流が悪くなって、自然と寝返りをうつようになります。表面上はまだきれいに見えるマットレスでも、内部は老朽化しているのです。気付かずに使用していると、寝返りの多さで熟睡できなくなります。
■低反発マットレス、高反発マットレスの寿命
スプリングを使用しないマットレスですが、こちらはさらに寿命が短くなります。
低反発マットレスで2年から5年、高反発マットレスで4年から6年ぐらいです。高額なものでは、もっと寿命が長いようにいわれていますが、湿気に気をつけ、使用する向きを定期的に変えるなど、手入れの必要があります。反発効果がなくなってくると、肩こりや腰痛の原因になりますので、体の不調が続いたらマットレスの替え時です。
マットレスの種類や大きさ

マットレスは数種類ありますが、それぞれに特徴があります。これまで使用していたマットレスを処分して、新しく入れ替えるとしたらどのタイプがいいのか、参考にしてください。
スプリングマットレス
同じように見えるスプリングマットレスですが、中の構造は2種類あります。
◆ポケットコイル
スプリング一つ一つを袋に包み、並べているのがポケットコイルです。体重を支えるのが点になるので、柔らかい寝心地になります。肩やお尻の部分がよく沈むので、何年か使用するとそこだけ劣化します。寝返りはしにくいです。利点としては、ダブルベッドの場合、隣で寝ている人の振動が伝わることがありません。
◆ボンネルコイル
スプリングが連結し ていて、体重を支えるのが面になります。寝心地は堅いので、寝返りはしやすいです。1箇所だけ沈むようなことがないので、腰痛のある人に向いているマットレスです。
低反発、高反発のウレタンマットレス
◆低反発のウレタンマットレス
包み込むような柔らかさがボイントの低反発ウレタンマットレスは、体圧分散がもっとも優れています。寝心地はとてもいいのですが、寝返りはうちにくく、柔らかさから腰痛になることもあります。耐久性はあまりなく、沈んだあとがなかなか戻らなくなったら替え時です。
◆高反発のウレタンマットレス
低反発ウレタンマットレスより耐久性はあります。利点は軽いことで、和室に布団を敷くときに使用するのには最適です。
どちらのウレタンマットレスも通気性が悪く、カビに注意が必要です。風に当てて乾燥させ、使用向きを常に変えるなどすると長持ちします。
基本のマットレスのサイズです。長さは195cmが標準です。ロングサイズだとこれより10cm長くなります。
シングル | 幅90~100cm |
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セミダブル | 幅120cm |
ダブル | 幅140cm |
クイーン | 幅160~180cm |
キング | 幅180~200cm |
マットレスを捨てる前の注意点
処分するマットレスがどういったタイプのもので、大きさはどれくらいなのか、まずはしっかり確認しましょう。
購入時にはマットレスの扱いになれた業者さんが,寝室まで運び入れてくれました。それを今度はあなたが、寝室から外に運び出さないといけないのです。寝室は一階ですか? それとも二階でしょうか。大きな窓はありますか?なければドアは、十分に開くようになっていますか?
スプリングタイプのマットレスで、ダブルサイズ以上となるとかなりの大きさになります。ドアからは出せず、窓を外してそこから出すようになるかもしれません。事前に搬出方法をしっかり確認しておきましょう。
一人でなにもかもやろうとすると、かなり大変です。あなたが体力のあまりない女性だったら、ここは誰かに助けてもらったほうがよさそうです。
ご家族や友人を頼めるならいいのですが、誰もいないとなると業者に頼るしかありません。
業者はプロですが、注意しなければいけない点がいくつかあります。
■業者を頼むなら、どういった業者?
ネット検索、電話帳での検索、引っ越し業者の紹介などで、大型の寝具を処分してくれる業者は見つけられます。
けれどどの業者が最適か、よくわかりません。業者によっては、他の業者の何倍もの金額を請求してくることもありますから、ここは慎重に選びたいものです。
数社に連絡して、マットレスの大きさ、形状を説明し、見積もりを出してもらうといいでしょう。対応がしっかりしていて、平均的な金額の業者がオススメです。「一般廃棄物の処理業の許可」を得ているかも確認しましょう。無許可のうえ、連絡が取りにくく、金額もはっきり提示しない業者は、避けたほうが無難です。
違法業者は法外な金額を請求したり、引き取ったマットレスを不法投棄したりします。
あなたの出したマットレスが、違法処理されるとなると、犯罪に加担するようでいやですよね。
そうさせないためにも、業者はしっかり選びましょう。
■自分で解体するという方法もある
自分で解体して、可燃物、不燃物、プラスチックなどに分けられれば、通常の家庭ゴミとして処分することも可能です。ただし大変労力がかかりますので、時間的に余裕のあるときに取り組みましょう。
解体するのはスプリングマットレスですか?
マットレスの構造について、知っておく必要があります。ポケットコイルとボンネルコイルでは、中身はまったく違う形状になっているのです。
スプリングは堅い金属でできていますから、切断するには専用の道具が必要になります。
ボンネルコイルの解体に必要なのは、カッター、金属用ハサミ、ゴミ袋です。マットレスの側面をカッターで切り開き、表面の布地とウレタンなどのクッション材を引きはがします。中のスプリング部分を粗大ゴミでだすのなら、切断せずにそのまま出せます。不燃ゴミで出すなら、指定ゴミ袋に入るサイズにカットしてください。
ポケットコイルは一つ一つが袋詰めされているので、分別するのにかなり時間が必要になります。ボンネルコイルと同じように、カッターで側面を切り開き、表面の布とクッション材を取り除きます。そして袋からスプリングを取り出し、可燃ゴミと不燃ゴミに分別します。
マットレスの処分方法5つと料金

■①行政の指示に従って、粗大ゴミとして出す
指定された日時に、指定された場所まで運びます。
行政によっては、粗大ゴミの処分費用として、マットレスに貼り付ける粗大ゴミ処分シールを、1600円~2000円くらいで購入する必要があります。収集場所まで運ぶ手伝いは、行政ではしてくれません。高齢者、体の不自由な人などは、相談にのってくれるところもあります。
低反発マットレス、高反発マットレスの場合は、広がらないようにヒモでしっかり縛って、収集場所にもっていきます。収集場所の道をふさいでしまうことがないよう、倒れないように廃棄しましょう。
マットレスに関しては、粗大ゴミとしての収集はせず、直接ゴミ収集センターに搬入するよう指示している行政もあります。詳しくはお住まい地域の役所のホームページなどで確認してください。
■②ゴミ収集センターまで、自分で運ぶ
車輌で運び込むといっても、普通乗用車で運ぶのは無理です。ご自身やご家族、友人などが軽トラックやバンタイプの車をお持ちなら、搬入に問題はありませんが、なければレンタカーを用意しなければなりません。
軽トラック、バンの6時間レンタル料金は5000円ぐらいです。
持ち込んだマットレスの処分費用は、10キロまで100円から200円と、行政によって違います。
なお持ち込むのは、収集センターの管轄地の住民でなければいけません。搬入時には必ず身分証明書となるものを持参しましょう。
■③新品購入時に、購入店に処理を頼む
処理費用は無料です。新品の購入代金だけですみます。けれどすべての購入店が引き受けてくれるわけではありません。購入するときに、古いマットレスを処分してくれるのか、確認しておきましょう。