ハダニは3月~10月ごろの植物の葉裏につく害虫です。発生すると植物が弱るので、早めに駆除しましょう。
庭木にも室内の観葉植物にも発生する厄介な害虫ですが、農薬を使わなくても駆除できます。
【ハダニの駆除方法】
・水をスプレーする・水に浸す
・水+牛乳スプレーを使う
・セロハンテープ・ガムテープではがす
・殺ダニ材で駆除する
【ハダニの発生の予防対策】
・水を吹きかける
・天敵を保護する
・薬剤を散布する
おすすめの殺ダニ剤やハダニの生態もまとめているので、ぜひご覧ください。
ハダニの駆除方法1 無農薬で駆除する
ハダニは水に弱いので、薬剤を使わなくとも駆除できます。ここでは、その方法を解説していきます。
ハダニの無農薬での駆除方法1 ■水をスプレーする・水に浸す
ハダニは葉裏によくつく害虫。白くかすれたような跡があったら、霧吹きで水を吹きかけましょう。
目安は葉っぱから水がしたたり落ちる程度。ハダニを洗い流すイメージで、株全体にたっぷりと吹きかけるのがおすすめです。
ハダニは水を嫌うので、被害の予防にも役立ちます。
鉢植えの花ならば、株全体を水に浸すのもおすすめ。
株全体を20分程度浸しましょう。葉っぱを水の中で洗うと、さらに効果的です。
ハダニの無農薬での駆除方法2 ■水+牛乳スプレーを使う
水だけでは不安だという方には、水と牛乳のスプレーがおすすめ。
霧吹きに水と牛乳を1:1で混ぜて、葉っぱ全体に吹きかけましょう。
その後、水だけを入れた霧吹きやジョウロで牛乳を洗い流します。
牛乳をそのままにするとカビや腐敗の原因になるので、しっかりと洗い流す必要があります。
【牛乳スプレーでの防除方法】
1:霧吹きに水1:牛乳1を入れて混ぜる
2:葉っぱ・株全体に牛乳スプレーを吹きかける
3:水で葉っぱ・株全体を洗い流す
ネットではコーヒー+水も効果的という意見がありますが、平成14年に日本植物防疫協会研究所が出した検証結果と口コミを比較すると、かなりの濃さが必要とのこと。
ハダニの気門を塞ぎ窒息させる牛乳の方が手軽に効果があるようです。
ハダニの無農薬での駆除方法3 ■セロハンテープ・ガムテープではがす
葉っぱの裏を見てハダニの数が少ないようであれば、セロハンテープやガムテープで駆除することもできます。
葉っぱを傷つけないように優しく作業しましょう。
その後、予防もかねて霧吹きで水を吹きかけておくのがおすすめです。
ハダニの駆除方法2 殺ダニ材で駆除する
葉っぱの裏を見てハダニの数が多いようであれば、薬剤を吹きかけて駆除します。
使うのは幼虫・成虫に対して効果が高く、即効性のある農薬がおすすめ。
デンプンを主成分にしたものや、エコピタ液剤・アカリタッチ乳剤・オレート乳剤・サンクリスタル乳剤などが効果的です。
ハダニの天敵であるカブリダニなどには影響のない薬剤だとより便利ですよ。
ハダニにおすすめの殺ダニ剤1 ■住友化学園芸 殺虫剤 ダニ太郎
野菜・果樹・バラにつくダニに効果的なスプレー材です。1000倍から1500倍に薄めて散布します。
ハダニにおすすめの殺ダニ剤2 ■フマキラー カダンセーフ
食べる前の野菜・果実にも使える農薬です。嫌な匂いもないのが嬉しいです。
ハダニにおすすめの殺ダニ剤3 ■OATアグリオ 殺ダニ剤 ダニサラバフロアブル
ハダニの天敵への影響を少なくしつつ、ハダニを確実に除去できる薬剤です。果樹や果菜類にも使えます。
ハダニの被害をの予防方法 ハダニの発生の予防対策
ハダニが発生していしまうと、葉っぱが白くなり、発育が鈍ります。そうなる前に、しっかりと予防しましょう。
ハダニの発生の予防対策1 ■水を吹きかける
ハダニの基本的な予防策は、葉裏に霧吹きで水を吹きかけること。
ハダニは高温・乾燥を好み、水に弱いので、被害の拡大を防げます。
霧吹きに水を入れて、葉っぱ・株全体をしっかりと湿らせましょう。
ハダニの発生の予防対策2 ■天敵を保護する
ハダニを予防するためには、天敵を退治しないことが大切。
利用したい天敵に合わせて殺ダニ剤を選びましょう。
ケシハネカクシは近くに果樹園があるとよくハダニを探しに来ます。
【ハダニの天敵】
・カブリダニ
・ケシハネカクシ
・ハダニタマバエ
・ハダニアザミウマ
・キアシクロヒメテントウ
ハダニの発生の予防対策3 ■薬剤を散布する
ハダニは昆虫ではないので、殺ダニ材がおすすめ。
発生する前から葉裏・芽先部分にまいて予防しましょう。
「殺ダニ材で駆除する」でおすすめの殺ダニ材を紹介しています。
ハダニの発生しやすい環境は? ハダニの発生原因
ハダニとは小さいので見つけにくいですが、葉裏を見て白い跡があれば被害が始まっています。ここでは、予防・発見に役立つ発生原因を解説していきます。
ハダニの発生原因1 ■発生しやすい植物・環境
ハダニは高温・乾燥を好み、どの植物・果樹にもつきやすい害虫です。
よく発生するのは軒下やベランダ下など、雨の当たらない場所。
雑草にも発生するので、近所の雑草から風に乗ってプランターの観葉植物につくこともあります。
弱った植物は被害に遭いやすいので、注意が必要です。
ハダニの発生原因2 ■発生しやすい時期
ハダニが発生しやすいのは高温多湿。3月~10月頃が活動期です。
20~30度で産卵するので、9月頃は特に増えます。10日ほどで成虫になるので、少しでも早く駆除しましょう。
冬も卵で越冬するので、室内で育てる植物には冬でも油断できません。注意しましょう。