ワラジムシは人への害はなく、土を分解して豊かな土壌を作る大切な働きをしています。しかし見た目に不快を感じる方が多く「不快害虫」とされています。
確かに、家の中に侵入したり、大量発生しているのを見つけたら、ドキッとしてしまいますよね。
おとなしく無害なので、ティッシュなどでつまんで外に逃がすという方法もありますが、それには抵抗を感じる方もいるかと思います。不快感が強い場合や、大量発生したときは、薬剤を使った駆除も選択肢になるでしょう。
当記事では、ワラジムシの効果的な駆除方法とおすすめ商品、そして予防方法も合わせてご紹介します。
ワラジムシの効果的な駆除方法① スプレータイプの殺虫剤を使う
ワラジムシを手っ取り早く駆除できるのが、スプレータイプの殺虫剤です。
即効性・致死効果に優れているので、目の前に数匹いるワラジムシを今すぐ駆除したい!ときにおすすめです。
スプレータイプのワラジムシ殺虫剤で駆除 ■スプレー殺虫剤のメリット・デメリットや駆除方法
【メリット】
・持ち運びに優れており、ワラジムシを見つけたらすぐに駆除を開始できる
・ノズルがついており、狭いところにいるワラジムシも駆除しやすい
【デメリット】
・駆除できる範囲が限られている
・効果が持続しにくい
【駆除方法】
1: ワラジムシにスプレーを直接噴射する
2: 狭いところにいるワラジムシを駆除するときは、ノズルを90度起こして使用する
【注意点】
・霧を吸い込まないように注意し、ワラジムシの駆除後はしっかり換気する
・ペットや小動物にスプレーがかからないようにする
おすすめの殺虫剤2選 ■ワラジムシ駆除におすすめのスプレー殺虫剤
次はワラジムシ駆除におすすめのスプレー殺虫剤を2つご紹介します。
スプレータイプのワラジムシ殺虫剤 1 虫コロリアース エアゾール 不快害虫用殺虫スプレー 300mL
ワラジムシ以外にも、ムカデ、クモ、カメムシ、アリ、ダンゴムシなど多くの害虫駆除に対応しているので、家に1本あると便利です。
2WAYノズルで、広いところも、狭いところも狙って噴射できます。
スプレータイプのワラジムシ殺虫剤 2 フマキラー 蟻 駆除 殺虫剤 スプレー アリフマキラー 300ml
商品名は「アリフマキラー」ですが、ワラジムシやダンゴムシの駆除もできます。天然の殺虫成分で室内でも安心して使えるのが特長です。
ワラジムシの効果的な駆除方法② 液体タイプの殺虫剤を使う
液体タイプのワラジムシ殺虫剤は、スプレーと同じく持ち運びに優れており、必要なときにすぐ使えます。
液体タイプのワラジムシ殺虫剤で駆除 ■液体殺虫剤のメリット・デメリットや駆除方法
【メリット】
・希釈が不要でそのまま散布できる手軽さがある
・スプレーのように霧をまき散らさないので、ペットのいる家庭でも安心して使える
【デメリット】
・せまいところにいるワラジムシは駆除しにくい
・室内では使用できない
【駆除方法】
1: キャップを開ける
2: 逆さにして、容器の中央部を押しながらワラジムシに直接散布する
【注意点】
・子どもなどの誤飲に注意する
・皮ふに付いた場合は、石けんでよく洗い落とす
おすすめの殺虫剤 ■ワラジムシ駆除におすすめの液体殺虫剤
次はワラジムシ駆除におすすめの液体殺虫剤をご紹介します。
液体タイプのワラジムシ殺虫剤 住友化学園芸 不快害虫剤 不快害虫速効シャワー 800ml
ワラジムシに直接散布する液体タイプの殺虫剤です。
容器入りで、そのまま手軽に散布できます。
ワラジムシの効果的な駆除方法③ 誘引タイプの殺虫剤を使う
【メリット】
・スプレーや液体タイプの殺虫剤よりも、効果が持続する
・広い範囲のワラジムシを駆除できる
【デメリット】
・効果が出るのは最短で翌日からなので、即効性はない
・室内では使用できない
【駆除方法】
1: キャップをボトルに取り付ける
2: 庭や家の周りで、ワラジムシが出そうなところにまく
【注意点】
・子どもやペットの誤飲に注意する
・魚毒性があるので、水槽や池などに誘引殺虫剤が入らないようにする
おすすめの殺虫剤2選 ■ワラジムシ駆除におすすめの誘引殺虫剤
次はワラジムシ駆除におすすめの誘引殺虫剤を2つご紹介します。
誘引タイプのワラジムシ殺虫剤 1 アースガーデン 不快害虫駆除剤 ハイパーお庭の虫コロリ 700g
ワラジムシやダンゴムシ、その他さまざまな害虫を誘引し、食べさせて駆除します。
散布の目安は、1平方メートルあたり約2グラム。(1振りで約2グラム出ます)
使用できる場所は、庭、花壇まわり、家の周りなどです。
誘引タイプのワラジムシ殺虫剤 2 ハイパーお庭の虫コロリ 容器タイプ 4個入
薬剤をまきたくない場所には、容器タイプが重宝します。
雨に強く、子どもやペットがいるお家でも安心です。約1か月間効果が持続します
ワラジムシの効果的な駆除方法④ 粉末タイプの殺虫剤を使う
粉末タイプの殺虫剤は、強い効き目のある殺虫剤です。
粉末散布材がワラジムシの体に付着することで、殺虫効果があらわれます。
粉末タイプのワラジムシ殺虫剤で駆除 ■粉末散布材のメリット・デメリットや駆除方法
【メリット】
・殺虫効果が高い
・効果が1~2か月持続するので、駆除はもちろん、忌避・予防にも使える
【デメリット】
・室内では使用できない
【駆除方法】
1: ワラジムシが発生しているところに直接散布する
2: 建物への侵入を阻止するためには、建物の周りや侵入口に帯状に散布する
【注意点】
・子どもやペットの誤飲に注意する
・流出を防ぐため、雨が降る前の日には散布しない
おすすめの殺虫剤2選 ■ワラジムシ駆除におすすめの粉末散布材
次はワラジムシ駆除におすすめの粉末散布材を2つご紹介します。
粉末タイプのワラジムシ殺虫剤 1 紀陽除虫菊 ワラジ虫 まとめて退治 (1kg/粉タイプ)
ワラジムシや、ムカデ、ヤスデ、ダンゴムシ、アリなどの害虫駆除ができる粉末散布材です。
ボトルを傾けながら手を汚さず散布できます。散布の目安は、1平方メートルあたり約30~50グラム。
ワラジムシに直接散布するか、発生しやすいところ散布してください。
粉末タイプのワラジムシ殺虫剤 2 不快害虫用殺虫剤 シャットアウトSE 3kg袋入
歩行性の不快害虫専用の殺虫剤です。プロの害虫駆除業者も使用しています。
保護具(保護マスク、ゴム手袋など)を使って、薬剤を吸い込んだり、皮膚に付いたりしないようお気をつけください。
・帯状散布…家の周りに5~10センチの幅でまきます。
・全面散布…ワラジムシの発生場所に1平方メートルあたり20~30グラムまきます。
シャットアウトSEを紹介するYouTube動画です。
ワラジムシの効果的な駆除方法⑤ 殺虫剤がない or 使いたくないときは、空き缶や段ボールで捕獲
ワラジムシを駆除したいと思ったときに、家に殺虫剤がないこともありますよね。
小さいお子さんやペットがいて、できるだけ薬剤を使いたくない方もいるかもしれません。
そんなときは、空き缶でワラジムシの落とし穴をつくる、段ボールで捕獲する、といった方法があります。
殺虫剤を使わずワラジムシを捕獲 その1 ■空き缶で落とし穴をつくるメリット・デメリットや捕獲方法
【メリット】
・薬剤を使わないので、小さいお子さんやペットがいても安心
・費用がかからない
【デメリット】
・殺虫効果はない
・ワラジムシ以外の害虫も集まってきてしまう
【捕獲方法】
1: 空き缶の上の部分を切り取る
2: 空き缶の中に野菜くずなどを入れる
3: ワラジムシが発生する場所に埋める
4: 野菜くずにおびき寄せられたワラジムシが缶の中に落ちる
【注意点】
・コーヒーの缶は使わない(ワラジムシはコーヒーの臭いを嫌う)
・野菜は葉のやわらかいものを入れる
殺虫剤を使わずワラジムシを捕獲 その2 ■段ボールで捕獲するメリット・デメリットや捕獲方法
【メリット】
・薬剤を使わないので、小さいお子さんやペットがいても安心
・費用がかからない
【デメリット】
・殺虫効果はない
・ワラジムシ以外の害虫も集まってきてしまう
【捕獲方法】
1: 段ボールを湿らせる
2: 段ボールの中に落ち葉や野菜くずを入れてもOK
3: ワラジムシが発生する場所に置く
4: ワラジムシが集まったら、段ボールごと捨てる
【注意点】
・野菜は葉のやわらかいものを入れる
ここまでワラジムシの駆除方法を解説しましたが、次は効果的な予防方法についてもご紹介します。
ワラジムシの侵入を阻止するには 予防方法は、ワラジムシの好む環境をつくらないこと
最初からワラジムシの侵入を阻止できれば、不快に感じることもなく、駆除の手間も省けますね。
この章では、ワラジムシの予防方法をご紹介します。
ワラジムシが好む環境をできるだけ取り除き、寄せつけない工夫をしましょう。
ワラジムシの生態を知って予防に役立てよう ■「薄暗く湿った環境」を好むワラジムシ
ワラジムシは陸上に住んでいますが、じつは甲殻類(エビやカニの仲間)です。生態はダンゴムシによく似ていて「薄暗い場所」「やや湿った場所」を好みます。
姿かたちもダンゴムシにそっくりですが、ワラジムシは背中が丸くならないのが特徴です。その平らな「草鞋(わらじ)」のような形から、ワラジムシの名がついたと言われています。
好んで食べるものは「落ち葉」「朽ち木」「湿気のある土」「植物の新芽」などです。
まとめると、薄暗く湿った環境にワラジムシの食べ物があると、大量発生の原因になるということですね。
次は、ワラジムシの侵入を防ぐ具体的な対策をご紹介します。
ワラジムシの予防方法① ■忌避剤を使う
【コーヒー液をまく】
ワラジムシはコーヒーの臭いが苦手です。濃いめのコーヒー液をまいておくと、ワラジムシが寄りつきにくくなります。
注意点は、コーヒーがらをまかないこと(ワラジムシはコーヒーがらを好むため)と、シミになりやすいのでまく場所に気をつけることです。
【酢や木酢液をまく】
ワラジムシは酢の臭いも苦手です。ワラジムシに来てほしくないところに、酢を水で20倍くらいに薄めたものをスプレーしておくと効果があります。
市販の木酢酢を散布する方法もあります。(希釈濃度は商品の説明に従ってください)
おすすめの忌避剤 ■ワラジムシ予防におすすめの木酢酢
次はワラジムシ予防におすすめの木酢酢をご紹介します。
木酢液は、木炭をつくるときに発生する煙から採取されます。燻製のような独特の香りが特徴です。
虫よけにはもちろん、消臭剤、入浴剤としても利用できます。
ワラジムシの忌避剤 木酢液 熟成 木酢液 500ml /初回限定
害虫の忌避には、10倍程度に薄めて発生する場所や通り道に散布します。
木酢酢は弱酸性で植物にまくと枯れることがあります。植物の虫よけには300倍程度に薄めてください。
ワラジムシの予防方法② ■「湿気」や「ワラジムシのエサとなるもの」を取りのぞく
【植木鉢は風通しを良くしておく】
植木鉢や観葉植物のプランターは置きっぱなしにすると湿気がたまりがちです。
こまめに動かしたり、台の上にのせたりして通気性を保ちましょう。
【落ち葉・朽ち木を掃除する】
定期的に掃除して、落ち葉や枯れ葉、朽ち木など、ワラジムシのエサになるものはできるだけ取り除いておきましょう。
【土を掘り返して乾燥させる】
スコップなどで土を掘り返すことで、下のほうにあるジメジメした土を乾燥させて湿気を減らすことができます。
ワラジムシの駆除が必要?と迷った時には 人への害はないが、植物や農作物に被害がでる可能性も
ワラジムシの駆除方法や予防方法をご紹介しましたが、殺虫剤での駆除には迷われる方もいるでしょう。
ワラジムシは、見た目に不快を感じる方が多いですが、人への害はありません。そして、土を耕して土壌を豊かにする大切な役割も果たしています。
何がなんでも駆除というよりは、発生の状況によっては駆除を検討するのがよいかもしれません。
一方で、ワラジムシは雑食性ということもあり、植物や農作物に被害が出る可能性もゼロではありません。家の中や庭など、人の生活空間には入らないのが望ましいですね。
こまめな掃除と、湿気をためない工夫で、ワラジムシの侵入を予防しましょう。