ギンバイカ(銀梅花)の名前の由来は花の咲いた姿が白い梅のように美しいところから来ています。庭の植えておけば花が咲くたびに梅のような香りが漂うでしょう。
そんなギンバイカの剪定を自分でしたいけどどのようにしたらよいかわからないという人も多くいますよね。この記事では以下のことを詳しく解説します。
・ギンバイカの剪定方法
・ギンバイカの特徴と育て方
・ギンバイカの病気と害虫
・ギンバイカはシンボルツリーだけじゃない
・ギンバイカの剪定に困ったらプロの業者に依頼しよう
この記事を参考に日常的なギンバイカの育て方から、一年に一度の剪定方法までをしっかり確認しましょう。
ギンバイカの剪定方法
ギンバイカの剪定方法:剪定時期 ■ギンバイカの剪定は5月から7月がベスト
ギンバイカは毎年8月上旬に翌年の新しい花芽の準備が始まります。そのため花芽の準備が始まる前に剪定を完了しましょう。
剪定のタイミングはギンバイカの花が枯れたらすぐに行うのがよいですね。新しい花芽を間違えて切り落とさないよう注意しましょう。
ギンバイカの剪定方法:剪定のポイント ■ギンバイカ剪定の基本は透かし剪定
ギンバイカは放っておくと2メートルから3メートルほどになります。ギンバイカの剪定はその樹高を庭のバランスなどを考慮して高くなりすぎないよう調節する目的もあります。
ギンバイカの剪定は基本的に透かし剪定ですが場合によっては幹を切り落とす必要があります。伸びすぎた新芽や徒長枝を切ることで樹形を保ちながら高さを調節します。
剪定時は樹形の完成系をイメージしながら、枯れてしまっている枝や密集している場所をすいていきましょう。
ギンバイカの剪定方法:剪定動画 ■動画でギンバイカの剪定を学ぼう
こちらの動画でギンバイカの剪定方法を詳しく紹介しています。プランツアドバイザーとして活躍している方によるギンバイカの剪定動画なので、こちらを参考にギンバイカの剪定方法をしっかりと確認しましょう。
ギンバイカの特徴と育て方
ギンバイカの特徴 ■庭のシンボルツリーにぴったりのギンバイカ
ギンバイカは5月から7月ごろにかけて梅のような白い美しい花を咲かせます。フルーティーな香りで庭に夏の訪れを感じさせてくれるでしょう。
花付きの季節が過ぎた秋頃、熟して黒紫色になった実をつけます。果実は甘くて美味しいため隠れた人気がありますね。
ギンバイカの育て方 ■暖かい環境で育つギンバイカ
ギンバイカにもっとも適している環境は、日当たりが良くたまに陰る程度の場所です。地中海沿岸の暖かい地域が原産地となっているため、日当たりはギンバイカの成長に影響します。
植え付けから2年ほどは土が乾いたタイミングで水やりしましょう。多少乾燥していてもしっかり成長してくれる植物ですが、暑い時期は土がカラカラにならないよう気をつける必要があります。
2年が経過した株は特別な水やりはなくても自分で成長します。肥料はギンバイカの花付きをよくするためしっかりとまきましょう。毎年2月ごろに有機肥料を株の周りに埋めるようにまいてください。
ギンバイカの病気と害虫
ギンバイカの病気:さび病 ■葉っぱの裏に斑点模様があったら要注意
さび病は野菜や果樹類など多くの植物に見られる病気です。糸状菌が原因で発症しますが、寄生する植物によって菌の種類も変わります。
春や秋に発症することが多く、風通しの悪い場所であったり雨の後などに湿気が残る環境でみられます。葉っぱの裏に斑点模様がでていたらそれはさび病である可能性が高くなります。
斑点模様の色は発症する植物によって赤や黄色などさまざまです。さび病が進行すると葉っぱだけでなく茎や葉っぱの表にも広がり枯らせてしまうこともあります。
ギンバイカの病気:さび病 ■さび病の対処方法
もしも大切なギンバイカにさび病の兆候が見られたら、患部を取り除きましょう。発症した部分をそのままにしておくと菌が広がってしまいます。
もし広い範囲にさび病が広がっている場合は、重曹水を散布するとさび病の進行を抑えられる場合があります。水1リットルに対して重曹1グラム程度を混ぜて霧吹きなどで散布しましょう。
重曹水を試しても効果が得られない場合には園芸用の薬剤を使うことも検討するとよいですね。薬剤はなるべく種類の違うものをローテションしながら使用することでさび病が薬剤の耐性をつけにくくなります。
さび病対策におすすめグッズその1:STサプロール乳剤 さび病の予防に有効な殺菌剤
農林水産省登録済みのため安心して使える殺菌剤です。さび病が広がってしまったら水で800倍~2000倍程度に薄めて散布しましょう。
初めは濃度を薄めて散布し、効果があまり感じられなければ徐々に濃度を濃くしていきます。黒星病やうどん粉病にも効果的です。
さび病対策におすすめグッズその2: ギンバイカのさび病と害虫を同時に防除
スプレータイプの殺虫殺菌剤であるため、購入後そのまま散布できるので誰にでもカンタンに使えます。浸透移行性する殺菌成分が含まれているため、さび病の治療と予防がすばやく行えるでしょう。
害虫にも効果が高く、アブラムシには忌避作用もあります。効果が高い薬剤のため重複散布や多量散布に気をつけて安全に使用しましょう。
ギンバイカと害虫:カイガラムシ ■カイガラムシに注意しよう
カイガラムシはギンバイカに発生しやすい害虫の一つです。1ミリから1センチほどの体長で殻に覆われていたりトゲトゲが生えていたりとさまざまな見た目をしています。
主に茎部分に多く発生し、細長い口針を刺して養分を吸い取ります。そのため多くのカイガラムシは一箇所にくっついたまま養分を吸い続け、足が退化してしまいます。
大量のカイガラムシを放置してしまうと、梢や葉の出方が悪くなったり歯を枯らしたりするでしょう。もし発見したら殺虫剤などを散布して駆除する必要があります。
ギンバイカはシンボルツリーだけじゃない
いろいろなギンバイカ:ハーブ ■ハーブとしても人気がある
ギンバイカはハーブとして使われる場合にはマートルという別名で呼ばれます。古くヨーロッパで好まれたハーブで、葉を揉むとユーカリのような強い芳香を放つことで有名です。
祝いの木として花嫁が持つブーケに使われたり、嫁ぎ先で挿し木にして幸福を呼び込むという習慣もあります。葉に消毒作用や強壮作用が含まれているため料理にも活用されることが多く便利なハーブです。
いろいろなギンバイカ:鉢植え ■ギンバイカを鉢植えで育てる方法
ギンバイカを鉢植えで育てる場合は用土に注意しましょう。有機質が含まれていないとギンバイカがしっかりと育たなくなってしまいます。
赤玉土と日向土、それに完熟腐葉土を同じ割合で混ぜたものを使用しましょう。水はけが悪いと根っこが傷んでしまうので注意しましょうね。
鉢植えから庭植えに植え替えする場合は暖かくなる5月ごろがベストです。暖かい地域が原産なので寒い時期に植え替えをするのは避ける必要があります。
いろいろなギンバイカ:生垣 ■ギンバイカ生垣の手入れ方法
ギンバイカは葉数が多く常緑低木のため生垣にもぴったりの植物です。家のプライバシーを守るために大活躍してくれますよ。
生垣用のギンバイカを植える際は株と株の間を30センチ程度離して植えるとバランスの良い生垣になります。成長スピードが速いので形を整える剪定は定期的に行いましょう。
自分の好みの高さに育った後は剪定時に毎回同じ高さで主幹を切ります。そうすることによって生垣がそれ以上の高さに育たなくなるでしょう。
ギンバイカの剪定に困ったらプロの業者に依頼しよう
ギンバイカは樹高が最大でも3メートル程度にしかならないので、自分でも剪定しやすい植物です。しかしやはりプロにお任せして美しい剪定をしたいという人もいますよね。
そんな場合は剪定を請け負っているプロに任せるのがよいでしょう。
ギンバイカの料金相場は、
【庭木】
高さ0~3m未満:1,500円〜3,000円
【生垣】
1m未満(5平米):2,000円〜4,000円
1m~2m未満(5平米):4,000円〜6,000円
2m~(5平米):6,000円〜1万円
以上のようになります。その他ごみ処理代金や近隣の有料駐車場に駐車する場合などには別途料金がかかることがあります。業者に見積もり依頼をして個別で確認しましょう。
ギンバイカの剪定に関するよくある質問
■ギンバイカ剪定のベストシーズンは?
ギンバイカの剪定にもっとも適した季節は春先から夏にかけての暖かくなってきた季節です。
詳しくはこちらをご覧ください。
■ギンバイカによくある病気は?
ギンバイカがまれに発症する病気はさび病です。
詳しくはこちらをご覧ください。
■ギンバイカに発生する害虫は?
ギンバイカに寄ってくる害虫はカイガラムシです。
詳しくはこちらをご覧ください。