室外や室内、どこでも見かける蚊のような小さなユスリカは知っているけど、どのような昆虫かよく分からないという人も多くいるでしょう。しかし、正しい駆除方法を理解し、どのような生態であるのかを知ることで室内に侵入されないよう予防することが可能です。
本記事では、ユスリカの生態から実際におすすめな駆除方法までを分かりやすく説明しています。ぜひ参考にし、正しいユスリカ対策を身に付けましょう。
ユスリカの生態と特徴
ユスリカは種類が多く、日本だけで約2,000種類が確認されているハエ目・糸角亜目・ユスリカ科に分類される昆虫です。ユスリカは水中に卵を産みます。一度に500個ほどの卵塊を産卵し、2~4日程度で幼虫が生まれます。水中で育つ幼虫の姿が体を揺するように動かすためこの名前が付けられました。
ユスリカの幼虫は15~20日程度で4回の脱皮を繰り返してさなぎになります。さなぎになったユスリカは2日程度で成虫になり1週間ほど活動を行います。成虫の姿はオスの触角にだけブラシのような沢山の横枝が付いています。種類によって大きさは異なりますが、6mm~11mm程度のサイズとなります。
海外に生息するユスリカを合わせると15,000種ほどが確認されています。日本で有名なユスリカの種類はオオユスリカやアカムシユスリなどがおり、幼虫はアカムシとして魚釣りの餌や、観賞魚の餌などとして使われることで有名です。
ユスリカの発生する原因と時期
ユスリカの成虫は一年を通して発生しますが、特別多く発生する時期とは、基本的に夏の始まりから秋の終わりごろになります。本来ユスリカは水辺に生息する昆虫です。しかし水辺でなくとも水たまりなどがあれば容易に繁殖し、大量発生します。都市部で発生しやすい場所としては、下水溝や河川などが多く挙げられます。
ユスリカは光に誘導される昆虫なので街灯から街灯へと移り進んだり、水辺から見える人工光に誘われて都市部へやってくることもあります。またユスリカは大変小さいため民家や施設などに外部から容易に入っていくことで屋内にも発生します。
幼虫期ユスリカは基本的に水中や泥の中に含まれる有機物を餌として成長します。そのため、水辺の産卵環境が整っている場所でプランクトンなどが豊富にいる場合にユスリカの大量発生にもつながる場合があります。
ユスリカの被害
人を刺したり噛んだりしないユスリカですが、実際に大きな被害を私たちへ与えます。一番大きな被害として挙げられるのは、蛍光灯の明かりなどに誘われて施設内部へ侵入するため、食品があれば異物混入の原因となります。衛生的にも問題があるため、食品を扱う工場や給食センターなどの施設では甚大な被害を受けているのが現状です。
ユスリカは成虫になると交尾をする目的で蚊柱を作り群飛します。水辺でユスリカが活発に活動している場所を歩いていたり自転車に乗っていたりすると顔の周りにまとわりついて離れないということも起こります。
また交尾を終えたユスリカがその生涯を終えると死骸となって細かく空気中に散ります。これがほこりなどと混ざって呼吸と共に簡単に体内へ侵入します。これが蓄積すると喘息などのアレルギーを引き起こす原因となるので注意が必要です。
ユスリカ駆除対策5個
1.【水中へ駆除剤の散布】
ユスリカを駆除する際には幼虫の間に行うのが大変効果的です。ユスリカは水辺や溜水たまりなどに産卵します。駆除剤は水に溶けるタイプの錠剤になっている場合がほとんどで、これを水に入れることで駆除成分が水中に溶け込みます。この駆除剤はユスリカの幼虫が脱皮できなくなる効果があるため、そのまま死滅します。
しかし、水辺の面積に対して過度な駆除剤の使用や、必要以上に効果が強いものを使用することで本来の水質に悪影響を与えてしまう可能性もあるので注意が必要です。併せて魚やプランクトンなど、ユスリカ以外の生物へ影響を及ぼす可能性もあるので、使用の際は注意が必要です。専門で行っている業者に依頼するのも一つの方法です。
2.【スプレー式殺虫剤の使用】
スプレー式の殺虫剤はもっとも一般的であり、どの家庭にも準備があることから一番身近な駆除対策と言えるでしょう。スプレー式の良い点としては、ユスリカを見かけたらすぐに噴射ができ、数匹などでも即座に効果的に駆除ができる点です。室内に入ってきてしまったユスリカを素手で駆除しようと思うとかなり大変ですが、こちらのスプレータイプであれば簡単に対応できます。
また、網戸の外に付いて休んでいるユスリカを家の内部からスプレー式殺虫剤を噴射することで簡単に一掃することも可能です。また、網戸に殺虫剤の成分が付着するため、ユスリカが網戸の隙間などから入ろうとすることも防げるので一石二鳥となります。
3.【蒸気化した殺虫剤の散布】
ピレスロイド系の殺虫剤などを蒸気として蒸散させるタイプの殺虫剤はユスリカなど小型の害虫への効果はかなり期待できます。同時にコバエなどを駆除および忌避させる効果もあるので、客商売をやっている人や、玄関を開け放しにしているような人には大変便利な殺虫剤となります。蒸散される殺虫剤は無臭であり、人悪影響はありません。
タイマー付きなども多く販売されており、大変便利です。また乾電池による駆動の場合、設置のために工事などをする必要が無いので購入後、すぐに使用することができます。設置場所は壁や本体を吊るすことができるような玄関など、必要であれば地面に置いて使用することも可能です。しかし、このタイプの殺虫剤は空気より重いので上部に設置したほうが効果的です。
4.【燻煙式殺虫剤の使用】
一定空間に多量のユスリカが発生している場合には、燻煙式殺虫剤の使用がおすすめです。発生原因は外部でも蚊柱を作るユスリカが大量に室内へ入ってきたらスプレー式の殺虫剤では間に合いません。もし常備している燻煙式殺虫剤があれば、即座に使用することも考慮に入れましょう。
しかしこのタイプの殺虫剤を使用する際には、その場所に食品が無いかどうかや赤子などが口に入れるものが無いかなど、安全に使用するための対策が必要になります。このタイプの殺虫剤を使用する可能性があるという人は、あらかじめある程度の予備知識を入れておくようにしましょう。
5.【ライトトラップを使用】
飲食店経営やサービス業など、においや殺虫剤を使用することができないという環境の人にはライトトラップがおすすめです。サイズも小さな蛍光灯タイプの物から、細長い蛍光灯タイプの物など種類も多く選びやすいのも人気がある理由です。そして効果も大きく、光に集まる習性のあるユスリカはみるみるうちに集まっていきます。
ライトトラップのトラップ部分は粘着シートなどを取り付けて捕獲するタイプから、電機の通ったネットなどを設置して焼いてしまう方法を用いた物まで幅広くあります。形状も、上述した蛍光灯タイプやランタンタイプ、さらには間接照明のようにおしゃれなライトの照らし方をする物まであります。お店などの雰囲気に合った製品を選びましょう。
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ユスリカ予防対策3個
1.【水たまりを放置しない】
水たまりや大き目の容器などに溜まった泥水などを放置すると、そこはユスリカの産卵場所になってしまいます。庭などにある草刈りに使用した大き目な入れ物などが雨にさらされて水が溜まってもそこに産卵される可能性があります。
また、家の近所に下水やどドブなどがあっても、そこからユスリカが発生する可能性があります。既にある場合は対処するのが難しいですが、引っ越しなどをする際にはそのような近隣環境も事前に確認した方が良いでしょう。
2.【遮光カーテンを使用する】
上述したようにユスリカは光へ集まる習性があるため、室内の明かりなどが外へ漏れていると室外からユスリカが集まってきます。そのため遮光カーテンを使用することで室内の明かりを遮断しユスリカが室内へ入ってこないよう予防することが可能です。窓を開ける必要が合う場合は、電気を付けないなどの予防策も同時にする必要があります。
3.【ユスリカが侵入可能な隙間を作らない】
ユスリカはサイズも小さく、あらゆる隙間から侵入することが可能です。ユスリカが侵入可能な隙間を窓や玄関などに作らないことでユスリカが外部から侵入する可能性を減らすことができます。窓を中途半端に開けている際の隙間は開いてしまいがちなので、注意が必要です。その他網戸に穴などが開いている場合は塞ぐなどしておきましょう。
ユスリカ対策おすすめアイテム5選
【虫コナーズ】
吊るだけで簡単に虫よけ効果があるとして人気のある虫コナーズです。虫よけの殺虫剤などによくある刺激臭が一切無い無臭の虫よけになります。こちらの虫コナーズには多くの種類があり、設置する場所によって形状を変えられる者や、設置場所にマッチするようなデザインの物までさまざまです。効果のある期間は一年ほどと長いので大変便利です。
【火を使わない虫よけ160ml 】
ヒノキの香りのする火を使わない虫よけです。使用方法としては置いても吊るしても使用可能です。天然植物抽出物や天然由来香料を主成分としており、人体へ影響も無く安全性の高い製品です。安心の日本の製のため、出どころの分からない製品はできれば避けたいという人にもおすすめです。2か月程度放置しておいてもまだ効力を発揮します。
【虫よけバリアブラック】
黒色ネットが太陽の熱を吸収することで、ネット全体の温度が上昇して薬剤蒸散量がアップします。これによって非常に有効な虫よけ効果を発揮します。雨や曇りの日でもそれ以前に吸収して熱で薬剤を蒸散するから安心です。また雨に濡れても良いため安心して屋外やベランダなどに設置することができます。微香性でほのかに香るハーブの香りも人気があります。
【アース天然ハーブの虫よけパール】
ユスリカが嫌がる天然ハーブ成分を配合しているため、ユスリカに寄り付いてほしくない部屋などへ置いておくだけで効果があります。天然ハーブの香りもしっかりと香ります。こちらは殺虫効果は無く、大変安全にどこでも使用が可能です。最大260日間使用可能なので部屋毎に置いておいても良いでしょう。
【どこでもベープ プレミアム】
こちらは腕や足にくっつけて効果のあるタイプの虫よけです。単三電池を2本使用し、最大で240時間使用可能です。持ち運びが容易なため、ベビーカーやバッグなどにもくっつけて持ち運ぶことができます。野外アクティビティやキャンプなどの際に重宝します。気軽に使用できるので犬の散歩などに持ち運んで活用する人が多くいます。
まとめ
ユスリカの大量発生に出くわすと健康被害も懸念される大変なことですが、正しい予防方法を知っていれば被害を最小限に抑えることが可能です。本記事を参考に正しい駆除対策、予防対策を学びましょう。