革靴やスニーカー、サンダルやブーツなどを脱いだ時、靴から何とも言えない臭いが漂っていませんか?
靴が臭いのは圧倒的に男性が多いと思われがちですが、性別は関係なく女性でも臭います。靴を履いている時はまだいいですが、靴を脱ぐと鼻をつまみたくなるような臭いを放っている方もいるでしょう。靴の臭いが酷くなると、靴を履いている状態でも臭うようになります。
靴の臭いは個人差がありますが、納豆、チーズ、お酢、銀杏、アンモニアなどに近いです。自分では気づいていなくても、靴から強烈な臭いを放っているかもしれません。そこで今回は、靴が臭う原因や臭い消しの方法などをご紹介していきます。
靴が臭い原因とは?
靴の臭いを気にして、臭い消しスプレーを使っている方もいるでしょう。本来、靴から不快な臭いがすることはありませんが、雑菌が繁殖すると臭います。雑菌が繁殖する原因は、靴、足、靴下で、次の項目に当てはまる方は雑菌の温床になっている可能性が高いです。
【雑菌が繁殖しやすい条件】
・同じ靴を何日も続けて履いている
・靴が汚れても洗わない
・ブーツ、合成皮革、ゴム製の靴を履いている
・靴、靴下、足などが濡れている状態で履いている
・1日履いた靴下を2日以上履く
・素足で靴を履く
・靴を干さない
・足に汗をかきやすい
・足を毎日洗わない
・足の角質処理を定期的に行っていない
靴が臭う時は不衛生な状態で、雑菌が好む環境(高温多湿や汚れなど)が整っていると思いましょう。靴の中は通気性が悪いため汗や水分で湿気がこもりやすく、温度は約35度~42度になります。また、汚れや角質などのエサもあり、除菌をしなければ臭いは消えません。
靴の臭い消し方5個【すぐできること】
今すぐにでも靴の臭いをどうにかしたい方は、即効性のある臭い消しの方法を行いましょう。臭い消しの方法は5つあり、すぐにマネできるものをまとめました。
■①靴用の臭い消しスプレーを使う
靴の臭い消しで即効性があるものと言えば消臭スプレーです。靴の臭い消しスプレーは除菌と抗菌が同時にできるタイプがおすすめで、抗菌機能があると銀イオンのおかげで長時間臭いを消してくれます。
また、香料付きと無香料がありますが無難なのは無香料です。臭いの感じ方や好みの問題ですが、香料付きは靴の臭いと混ざると不快な臭いになることがあります。
速乾性があるのはガスが入っているタイプで、噴射するとすぐに気化するため乾かす手間がありません。さらに、噴射力も強く靴の細部やつま先まで消臭成分が届くのもポイントです。コンパクトサイズなら持ち運びに便利で、外出先でも靴にスプレーすればすぐに臭いが消えます。
■②靴の中に10円玉を入れる
すぐに靴の臭いを消したい方は10円玉を靴の中に何枚か入れましょう。例えば、夜寝る前に靴の中へ10円玉を何枚か入れると、翌朝には臭いが消えています。10円玉は枚数が多いほど臭い消しの効果がアップするため、臭いがキツイ場合はたくさん入れましょう。
10円玉が靴の臭い消しに役立つ理由は、銅で作られているからです。銅は靴の中の水分や汗と反応すると、銅イオンが発生し雑菌を分解します。
10円玉を靴の臭い消しに使う場合は、数日や1週間ごとなど定期的に別の10円玉と交換しましょう。同じ10円玉を使い続けていると靴の臭いが移り、臭い消しの効果が落ちてしまいます。
■③靴を洗濯して汚れや雑菌を落とす
靴の臭いを根本から解決するなら丸洗いするのも選択肢の1つです。スニーカーは、靴専用や運動靴専用の洗剤、酸素系漂白剤などで洗いましょう。コインランドリーによっては靴専用の洗濯機があり、ボタン1つで、洗濯、すすぎ、脱水まで行ってくれます(洗剤を用意する必要はありません)。
スエードなどの革靴は、革専用の洗剤や食器用の洗剤などで洗いましょう。靴を洗った後は洗剤のすすぎ残しに注意して、風通しがいい日陰で完全に乾かすのがポイントです。靴に洗剤が残っていたり、湿気があると再び雑菌が繁殖します。
■④靴の中に新聞紙を入れる
新聞紙がある場合は靴の臭い消しに活用することができます。靴の臭い消しのやり方は、丸めた新聞紙を入れるだけです。新聞紙に使われているインクには消臭作用があるのと、紙の繊維にある空間が靴の湿気も吸収します。
新聞紙は靴の臭いと一緒に湿気も吸収する便利アイテムですが、定期的に新しい新聞紙と交換しましょう。新聞紙が吸収した湿気が原因で雑菌が繁殖し、せっかく臭い消しをしても意味がないからです。
■⑤靴をドライヤーで乾かす
雑菌は乾燥している場所が苦手で、ドライヤーの温風で湿気を飛ばすと臭い消しの効果があります。ただし、靴にドライヤーの温風を当て続けていると、生地が傷むことがあるため様子を見ながら行いましょう。
ドライヤーで靴を乾かして臭いを消す方法は、靴が濡れている時はもちろん、乾いている時にも使えるテクニックです。靴は雨や洗濯で濡れていなくても、靴の中は湿気があります。靴をドライヤーで乾かすのが面倒であれば、靴専用の乾燥機、靴乾燥の機能があるアイテムなどを使いましょう。
靴の臭い消し方5個【しつこい臭いに】
靴の臭いを消す方法を試しても、不快な臭いが消えず悩んでいませんか?靴の臭いが消えないと、職場や友人など周囲の反応が気になる方もいるでしょう。なかなか消えないしつこい靴の臭いを解決するために、5つの方法をご紹介します。
■①靴に木製のシューキーパーを入れる
革靴の型崩れを防ぐために、シューキーパーを使っている方もいるでしょう。シューキーパーは靴の型崩れを防ぐだけではなく、湿気を調整したり臭い消しの効果があることをご存知でしょうか?靴にシューキーパーをセットすると、数日もすればしつこい靴の臭いは消えています。
ただし、靴の調湿や臭い消しに効果があるシューキーパーは木製の無垢だけです。ニスが塗ってある木製やプラスチック製は、靴の臭いを消すをことはできません。
■②靴の中へ重曹を入れる・重曹で洗う
重曹は自然由来の成分で作られおり、靴の臭い消しとして使うことができます。重曹は湿気の吸収や臭いを吸着する性質があり、靴の臭い消しでは粉末のまま使うのが効果的です。
重曹の粉末をガーゼで包んでゴムで縛ったものや、ストッキングに入れて縛ったものを靴の中へ入れます。吸湿や臭い消しの効果は約2ヵ月~3ヶ月で、継続して使う場合は数ヶ月ごとに交換しましょう。
他にも、重曹の粉末を溶かした液体に靴を浸け置きする方法あります。40度~60度のお湯1Lに重曹を大さじ3杯入れて溶かしたら、靴を入れて数時間浸け置きしましょう。浸け置き後はよくすすいでから脱水して、風通しがいい場所で陰干しします。
■③靴の中へグランズレメディを入れる
靴のしつこい臭いに悩んでいる方に、ぜひ試してほしいのがグランズレメディです。グランズレメディは白い粉末状の臭い消しで、付属スプーンで1杯靴の中へ入れると、しつこい臭いが解消されます。
粉末はそのまま靴の中へ入れて7日間履きましょう。粉末は履いている間に溶けてなくなるため、ストッキングやガーゼなどで包む必要はありません。
■④ミョウバンスプレーを吹きかける
ミョウバンスプレーもしつこい靴の臭いを解消することで知られており、自分で作ることができます。ミョウバンは食品売り場の漬物コーナーなどにあり、粉末タイプと粒子タイプがあります。どちらものタイプも臭い消しの効果は変わりません。
500mlのペットボトルに、5gのミョウバンと150mlの水道水を入れて約10分振りましょう。ミョウバンは溶けにくく、完全に溶けるまでは約半日~1日かかります。早く溶かしたい時はお湯と水をそれぞれ75ml入れましょう。
完成したミョウバンスプレーは冷蔵庫で1ヵ月保存可能で、靴の臭い消しで使う際はスプレーボトルに入れて10倍程度に薄めてから使います。
■⑤除菌器
簡単に靴の臭い消しをしたい方は、除菌器を使ってみてはいかがでしょうか?例えば、ペディックという商品は靴の中へ入れてから10分経つと、99.99%の除菌率で臭いを消します。見た目はスタイリッシュなデザインで、玄関などに置いていても違和感がないでしょう。
また、持ち運びもできるため、旅先などに持って行けば靴の臭い消し対策ができます。高い除菌率で臭い消しの効果はお墨付きです。何をしても靴のしつこいが臭いが取れない方は、除菌器をおすすめします。
靴の臭い消し方【普段からできること】
”靴が臭い!”と感じるようになった時は、すでに雑菌が増殖している状態です。靴の臭い消し対策は日頃の積み重ねがポイントで、雑菌が好む環境にしなければ酷く臭うこともありません。では、普段からできる靴の臭い消しの方法を2つご紹介します。
1.【同じ靴を毎日履かない】
同じ靴を連日履くことは避けて1日履いたら休ませましょう。同じ靴を履き続けると汗や雨などの水分が乾く前に履くことになり、湿気をエサにして雑菌が増殖するからです。しかし、1日履いた靴を休ませることで、靴の中の湿気を逃がすことができるため臭い消しにつながります。
2.【靴の脱臭機を使う】
普段から靴の臭い消しをするなら、簡単にできるものがいいと考える方は多いでしょう。靴の臭い消しを簡単に済ませたい方は、靴の脱臭機を使う方法があります。靴の脱臭機に靴を差し込むと自動で臭い消しをしてくれるため、面倒な手間がありません。
また、靴の脱臭機のいいところは、スニーカーなど水洗いすることができる靴をはじめ、洗うことが難しい革靴なども利用できることです。
靴が臭い時の予防対策
靴の臭い消しは一時的なもので、根本から解決しなければ再び臭います。靴が臭い時は、足や靴下にも目を向けて臭いの予防対策を2つ行いましょう。
1.【足の指の間とかかとをよく洗う】
足の裏はしっかり洗っていても足の指の間はどうでしょうか?足の指の間は汚れや角質がたまりやすく、しっかり洗わないと雑菌が増殖するため靴が臭くなります。足の指は手で広げて洗い、足のかかともよく洗いましょう。
2.【機能性がある靴下を履く】
靴下は消臭や抗菌機能があるもの、足の指の間の汗を吸収しやすい5本指タイプを履くのが望ましいです。靴下は足の汗を吸収するを雑菌が繁殖するため、機能性がある靴下を履くと靴の臭いを防ぐことができます。
それでも靴の臭いが消えない場合は靴箱に原因があるかも
靴、靴下、足の臭い対策をしても、靴が臭う場合は靴箱が原因かもしれません。靴箱は扉を開ける機会が少なく、空気が滞留するため湿気もこもりやすいです。靴などのケアを行っていても、靴箱に雑菌が繁殖する条件が揃っていると臭います。
靴箱はマメに扉を開けてこもっている空気や湿気を逃がしたり、除湿剤を置くなどの対策をしましょう。また、湿っている靴を靴箱に収納するのも湿気がたまる原因です。1日履いた靴や濡れている靴は乾いてから靴箱に収納しましょう。
【まとめ】
靴の臭いレベル、臭いの種類、臭いの感じ方は人それぞれです。自分自身、靴は臭くないと思っていても周囲の人は臭いと思っているかもしれません。靴の臭いはエチケットで印象にも影響を与えるため、日頃のケアや対策が重要です。