アルミやステンレスといった金属に使用する金属用接着剤は様々な種類が販売されており、耐熱性や耐久性といった機能性も異なるので、購入する際に迷ってしまうという人も多いのではないでしょうか。
そこで、インターネットで購入可能な金属用接着剤を15点、おすすめ順に紹介します。金属用接着剤を選ぶ際のポイントも合わせてチェックしておきましょう。
金属用接着剤の選び方のポイント
金属用接着剤を選ぶ際に最も重要なポイントは、金属と接着する物の素材に対応しているかどうかと、接着までの時間についてです。素材の種類によっては接着できないため注意しましょう。「金属×金属」ではなく「金属×別の素材」を接着する場合には、多目的用接着剤を使用する方法が有効です。
しかし、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンといった素材は接着しにくい素材であり、基本的に金属用接着剤で貼り付けることは難しいといえます。
耐熱性、耐久性、耐水性を求めるのであれば、エポキシ樹脂製の接着剤が最適です。金属は非常に丈夫であるため、熱が加わったり力が加わったりと負荷がかかる状況で使用されます。
そのため、接着剤で貼り合わせる時にも耐熱性や耐久性の高さを重視する人が多いです。機能性、耐熱や耐久性を重視したい場合には、エポキシ樹脂系の接着剤を使用すると、接着面を長持ちさせられるでしょう。
しかし、エポキシ樹脂は耐熱温度が70度程度のものが一般的であり、耐熱性のある接着剤であっても100度程度です。そのため、太陽光が直接当たるような場所には使用できないので、耐熱性を求めるのであれば溶接をする必要があるでしょう。
また、作業時には、液剤を塗ってから短時間で硬化するタイプの接着剤が便利です。ただし、硬化時間が極めて短い瞬間接着剤は衝撃が加わると取れてしまうので、使用する場所や使用する物をチェックしましょう。衝撃が加わる場所に使用したいのであれば、比較的衝撃や振動に強いことが特徴のものを使用する必要があります。
金属用接着剤のおすすすめ人気ランキング15選
金属用接着剤は、金属以外の素材にも使用できるかどうかが重要です。現在販売されている商品のなかから、特に人気のあるおすすめ金属用接着剤について、特徴を紹介します。
サイドボタンで使用量を簡単にコントロール サイドボタンが付いており、使用する液量を手元で自由に調整できることが魅力です。耐水性や耐衝撃性にも優れているので、金属同士の接着にも最適でしょう。硬化後に接着剤が収縮しにくいので、しっかり接着できます。接着できる素材の幅が広いため、おもちゃや靴、工作やアクセサリー、家具や家電など様々な物に使用できることが魅力です。 使用時には、接着する物の片面に接着剤を付けて位置を合わせて接着すると、20秒~数分で接着、完全硬化までは1~2時間かかります。
振動や衝撃に強い金属用接着剤 振動や衝撃に強く、セラミック部品、モーター周辺部品、スポーツ用品や模型工作など様々な用途で使用できます。接着後は、完全硬化してから接着剤がはみ出ている部分を削る、除光液で拭き取るなどして仕上げましょう。 ただし、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂、、シリコーン樹脂、発砲スチロールは接着できません。また、接着できない物に使用すると、接着面が溶けたりひび割れたりする可能性があるため注意しましょう。
2剤を混ぜて強力接着 チタン、炭素繊維、ステンレスの接着に使用でき、エポキシ系接着剤と比較して衝撃に強く速く硬化することが魅力です。ただし、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル、フッ素樹脂には使用できないため注意しましょう。 使用方法は、最初に接着面を綺麗にしたうえでA剤とB剤を同じ量出してヘラで混ぜます。しっかり混ぜてから接着面へ均一に塗り、硬化するまで仮固定をして、数時間置いたら完成です。また、部品が小さいと接着効果が得られない可能性がある点を認識して活用しましょう。
ねじをしっかり接着・固定 金属製ねじや一般ねじの腐食やサビを予防し、ゆるみ止めに効果的です。潤滑性や衝撃性、耐振動性に優れていますが、取り外しも可能であり、中強度タイプの接着剤であるといえます。 金属専用であるため、プラスチックといった素材には使用できません。ナットやボルトに使用する場合、ねじの部分に接着剤を塗ってしっかり締めて10分程度放置すると仮硬化、1日程度で完全硬化することが可能です。使用後は、冷暗所で保管しましょう。
工作におすすめなブラシ付き接着剤 接着剤を塗りやすいブラシタイプであり、細部の接着にも活用できます。スタンドボトルのため、模型作成やぺーパークラフトをする際に便利です。 様々な素材を接着できるので、アクセサリーやおもちゃ、家具、家電、置き物の接着や修理にも利用できます。ただし、PE、PP、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン、ガラスといった一部の素材は接着できません。
2剤を混ぜてから5分でスピード硬化 A剤とB剤を同量出して、青色が透明になるまで混ぜて使用します。色が付いているため、均一に混ぜやすいことが特徴です。2剤を混合後5分で硬化する金属用接着剤であり、大工や プラモデルの制作、金属模型の制作、釣り具の制作など、硬質素材に適しています。 耐熱性や耐水性、耐薬品性が高く、長期間接着した状態を維持できることも魅力です。ただし、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ナイロンなどには使用できません。
細かな部品の接着に最適 使用する液量を調整しやすいことが特徴であり、少ない液量にしたい場合には断面部分を上に向け、沢山使用したい場合には下に向けるだけで簡単にコントロールできます。 一般的な接着剤では、細部を接着する際に液がはみ出したり処理をしなければならなかったりと面倒です。しかし、アロンアルフア EXTRA スティックは細かな物の接着に適しており、はみ出さずに塗れます。さらに、本体を倒しても液がこぼれにくい設計であることもポイントです。
高柔軟性で衝撃に強い接着剤 耐水性と耐衝撃に優れた金属用接着剤であり、硬化後の収縮率が低く充填接着できることが特徴です。ゼリー状の液は、垂直面に塗布しても垂れにくく使用用途の幅が広がります。また、ゼリー状であり素材に染み込まないので、陶磁器や木材にも使用できることが魅力です。 接着面は綺麗にしてから乾燥させ、片面に接着剤を数滴塗って接着すると、最短20秒程度で仮硬化します。完全効果までは1~2時間程度、可能であれば24時間放置しましょう。
使用できる素材の種類が非常に豊富 振動や衝撃に強く、硬化するとゴムに似た質感になる弾性接着剤です。シンナーを配合していない無溶剤タイプの金属用接着剤であり、子供でも安心して使用できます。 また、100%固形分であり、凹凸がある部品でも接着することが可能です。耐水性や耐熱性が高く、屋外で使用する物にも活用できるでしょう。 接着できる素材の幅も広く、ナイロン、アクリル、スチロール、ポリカーボネート、ゴム 、無機材料であるガラスやタイル、天然素材に使用できます。
永久固定タイプのねじに最適 金属を接着すると、接合部の空気をしっかり遮断することで硬化して、振動や衝撃が原因のねじのゆるみを予防します。金属製ねじのゆるみを予防する目的だけではなく、取り外さない永久固定タイプのねじ止めにも活用することが可能です。 衝撃性、耐振動、潤滑性に優れており、サビや腐食を予防する効果も期待できます。強度があり、金属のねじをはじめとした金属製品の接着に便利です。ただし、金属専用のため、プラスチックといった他の素材は接着できません。
低温や高温に対応できる耐久性が特徴 弾性接着剤であり、接着後の膨張や伸縮といった動きにも対応できるので耐久性と柔軟性に優れており、-60度の低温、120度の高温まで対応できます。また、金属はもちろん、様々な素材に使用できるので、接着剤を使い分けずに作業できることがメリットです。 空気中に存在する水分に反応することで硬化を開始し、接着剤を塗ってからおよそ10分で仮硬化できます。1剤で接着できるため、2剤を混ぜる手間がかからず、手軽に使用したい人に最適です。
屋内・屋外で使用できる耐久性と耐水性 プラスチック素材にも対応しており、耐水性に優れています。また、硬化してからも弾力性が持続し、衝撃や曲げる動作にも強いことが特徴です。クリヤータイプの接着剤であるため、コレクションケースといった透明な素材を接着する際に活用できるでしょう。 ポリエチレン、ポリプロピレンといった、従来の接着剤では接着しにくい素材にも対応しています。溶剤を配合していないので環境に優しいこと、保管するための収納ケースが付いている点がポイントです。
様々な場所に塗布しやすいジェルタイプ 垂直面に使用しても垂れにくいジェルタイプの金属用接着剤で、本体はソフトラバーであり握りやすいうえに液を押し出しやすいので、広範囲はもちろん細部の接着にも最適です。 さらに、液だれを予防できるノズル構造も特徴であり、接着剤ははみ出さず綺麗に仕上がるでしょう。硬化させるまでには数時間、完全効果までは可能であれば24時間以上放置する必要があります。また、キャップの構造は密閉性が高く、白化現象を予防して長期間保管・使用可能です。
衝撃を吸収する弾性接着剤 接着面が衝撃を吸収するので、取れにくく耐久性が高い弾性接着剤です。靴、おもちゃ、バックの補修や繊維とゴムの接着、プラスチックの接着など、金属以外にも様々な素材に使用できます。 薬剤のニオイが気にならず凹凸面にも使用可能、スピーディーに効果できるので便利です。屋外でも使用でき、-40度~120度まで対応できます。ただし、ある程度の耐水性はあるものの防水性はないため、水の中に長時間入れるといった使用方法は避けましょう。
弾性タイプで衝撃に強い スピーディーに効果する弾性速乾タイプの接着剤であり、一液で使用できるうえに常温硬化のため使い勝手が良いことが魅力です。硬化後は振動や衝撃にも強く、ボトル、ナット、キャップスクリューなど様々なタイプのねじに活用できるでしょう。 使用時にはキャップでチューブを開けますが、高粘度の接着剤であるためしっかり穴を開けることがポイントです。接着剤を乗せた後は、可能な限り早く接着して押さえ、24時間以上放置して完全硬化させます。
比較一覧表
金属用接着剤を使う前の準備
金属用接着剤を使用する前には、接着剤を塗る場所の表面にサビが発生していないか、塗装が施されていないかをチェックします。金属を接着する際には水分やホコリ、ゴミなどが付着していると接着力が下がるため注意が必要です。表面を綺麗な状態にして接着剤を塗らなければ、耐久性が低くなってしまうでしょう。
また、油分の除去も需要です。基本的に、平らな物でも細かな凹凸があり、凹凸に接着剤が入ることでそれぞれの素材を接着します。しかし、油分が付着していると接着剤が凹凸に入らず表面にも付着しないので、接着機能本来の働きが発揮できないのです。そのため、シンナーやアルカリ性洗剤を使用して表面に付着した油分をしっかりと落としておきましょう。
まとめ
通常の瞬間接着剤でも金属を接着することは可能ですが、衝撃や負担がかかることで取れてしまうため、衝撃に強い金属用接着剤を使用する方法が有効です。接着前のに表面を綺麗にするなど、しっかりと準備をして金属用接着剤を使用してしましょう。