石油ファンヒーターを使用していても、どのようなタイミングで買い替えれば良いか分からないという人も多くいるのではないでしょうか。石油ファンヒーターは適切なタイミングで買い替えを行わなければ、使用中の故障などを引き起こす可能性もあるので大変危険です。
本記事では石油ファンヒーターの寿命や買い替えの時期から、石油ファンヒーターを長持ちさせる方法まで詳しく紹介します。ご自宅の石油ファンヒーターの寿命や買い替えの時期を確認しましょう。
石油ファンヒーターの寿命は?メーカー保証は?
基本的に石油ファンヒーターには寿命とする年数が定められています。それは「補修用性能部品の最低保有期間」という形で各メーカーから示されています。たいていの場合、期間は6年であることが多いのが特徴です。「補修用性能部品の最低保有期間」とは、メーカーが製品の製造打ち切り後に部品を保有しいる期間のことです。
つまりファンヒーターが故障した場合、製品の製造打ち切り後6年以内であればメーカーに部品があるので修理が可能です。しかし、それ以降は部品が無ければ修理ができないので、実質製品の寿命と言えるでしょう。使用方法や環境によっては、その製造打ち切り後6年以降でもファンヒーターが故障することなく使用できる場合もあります。
大切に使用することでその寿命を長く伸ばすことができます。寿命が来た時は、今まで聞いたことの無い音が聞こえたり、運転中に異臭がしたりします。それらの原因はファンヒータの中で不完全燃焼している可能性があるので、そういった現象が起こったらファンヒーターの寿命だと判断しましょう。
石油ファンヒーターの買い替え時期のサイン3個
石油ファンヒーターの寿命を示すサインを理解することで、石油ファンヒーターの買い替えのタイミングを見逃さずに済みます。こちらで重要なサインについて詳しく紹介します。
■1.嫌な臭い・異音がする
石油ファンヒーター内で不完全燃焼が行われている場合、それは異臭や異音として現れます。またオイルの強い匂いがしている場合、それは石油ファンヒーターの部品が劣化などで故障している場合が多いです。そして灯油が漏れてしまっている可能性もあります。そのような症状が現れている場合は即座に電源を落として使用を控える必要があります。
また、石油ファンヒーターの着火後にすぐに消えてしまう場合には部品の劣化などを疑う必要があります。灯油漏れの原因になる可能性もあるので、即座に使用を中止してメーカーに問い合わせるなどをしましょう。
■2.温まるのが遅くなる
石油ファンヒーターの寿命が来たことで、内部の部品に経年劣化が起こります。それによって熱効率が下がってしまうことがあり、温風が出るまで時間が掛かってしまうことがあります。場合によっては温風が出るのを待っていても点火ができないということも起こりえます。それは完全に寿命で故障しているということになりますので、メーカーに問い合わせをしましょう。
熱効率が下がった状態で使用を続けると、燃費が悪くなります。それによって灯油の消費が増えてしまったり、電気代が多くかかってしまうので注意が必要です。そのまま使用を続けることで完全に故障してしまうということもあるので、必ずしっかりと確認をしましょう。
■3.エラー表示が消えない
エラーメッセージがでてしまい、その表示が消えないということはしばしば発生するでしょう。温度上昇を示すエラーが消えない場合は、多くの場合ほこりが原因です。フィルターにしばらく蓄積したほこりが溜まっているということが原因である場合が多くあります。フィルターのほこりをキレイにすることでエラーメッセージが消える場合があります。
また、その他のエラーメッセージの可能性として、石油ファンヒ―ターの内部にシリコン剤が焼着することで発生する不具合があります。石油ファンヒーターを使用している間に、同じ室内でヘアスプレーなどを噴射すると、この現象が起こります。アイロン掛けで使用するのりスプレーなどもこういったエラーを引き起こす原因となりますので注意が必要です。
メーカー保証の石油ファンヒーターの寿命は?
メーカー保証の石油ファンヒーターの寿命を把握していることで、どのようなタイミングで買い替えれば良いかが分かります。こちらで紹介する寿命を必ず確認しましょう。
■補修用部品の最低保有期間は6~8年
上述したように、補修用部品の最低保有期間はだいたい6~8年です。しかしメーカーによってはそれ以上に定められている場合もあります。これらは最低保有期間であり、これ以上保有している場合は多くありますので、メーカーに問い合わせをする必要があります。
またメーカーによっては、補修用部品の最低保有期間が終わった後に新たなモデルを製造した場合でも、マイナーモデルチェンジの場合には多くの部品を引き続き使用していることもあります。そのため寿命だと諦めてしまう前に、メーカーに問い合わせをするなどして確認を取るようにしましょう。
■設計標準使用期間は8年
石油ファンヒーターは灯油燃料を扱う燃焼機器であるため、耐久性にはかなり余裕を持って製造されています。そのため設計標準使用期間を過ぎても問題なく使用できる場合も多くあります。しかし、一般的な設計標準使用期間は8年程度とされており、それを過ぎたら買い替えを検討する必要があります。
しかしながら、設計標準使用期間を過ぎると故障の頻度が増えてくることが考えられます。そのためこの設計標準使用期間を目安として、製品の買い替えを検討するというのも一つの方法です。その方が長期的に見るとコストが安くなる場合もありますので確認が必要です。
石油ファンヒーターの寿命を長持ちさせる方法6つ
石油ファンヒーターは使い方次第で通常よりも長く持たせることが可能です。こちらで紹介する方法を確認して、お使いの石油ファンヒーターを長く使いましょう。
■1.掃除をマメにする
石油ファンヒーターの背面には通気口があり、そちらの掃除を定期的に行うことで寿命を長持ちさせることに繋がります。通気口に汚れやゴミなどが溜まると、うまく空気が循環できずに熱を溜め込んでしまったりといったことが起こります。それによって本体に負荷がかかって故障の原因になることがあります。
石油ファンヒーターに装着されているや燃焼空気取入口フィルターに付着しているゴミやほこりも定期的にキレイにしましょう。可能であれば1週間に1度は掃除し、最低でも1シーズンで1回は掃除すると良いでしょう。
■2.新しい石油を使う
古い石油を使用することで点火時に火が付かなかったり、不完全燃焼を起こして気化した石油が部屋に充満してしまうなどのトラブルが起こります。前シーズンの古い石油を持ち越すことで、石油に不純物が混ざってしまう場合があります。保管の際にしっかりと蓋が閉められていなかったり、気温の変化によって内部で結露が生じたりといったことから起こりえます。
また、古い石油は紫外線や温度の変化などで変質する場合があり、保管の際に専用ではないポリタンクを使用したりすることで起こりやすくなります。変質している場合は酸化による酸っぱい臭いなどがすることがあります。以上のような劣化した石油をストーブに使用することは、トラブルを引き起こすことになりかねないので避けましょう。
■3.近くで洗濯物を干さない
石油ファンヒーターを使用している付近で洗濯物を干しているという人も、多くいるのではないでしょうか。ファンヒーターの温風で洗濯物が早く乾くという理由で広く行われています。しかし、洗濯物を石油ファンヒーターの付近で乾かすことで、石油ファンヒーターの寿命を縮める原因になってしまう可能性があります。
洗濯に使用している柔軟剤の中にはシリコーン剤が含まれている場合があります。洗濯物が乾くときに、そのシリコン剤が揮発しファンヒーターに取り込まれて故障の原因になる可能性があります。また干している洗濯物が石油ファンヒーターの上に落ちて火事の原因になるということもあるので併せて注意が必要です。
■4.換気しながら使う
石油ファンヒーターは灯油を燃やして気化ガスを作り出す際に酸素を消費します。これを密室の中で続けていくと、室内の酸素が足りなくなり石油ファンヒーター内で不完全燃焼が起こります。
一酸化炭素が増え続けると人体にも悪い影響を及ぼすため、石油ファンヒーターを使用する際には必ず1、2時間に一回は換気をするようにしましょう。
■5.石油漏れに注意する
石油漏れは二種類あります。石油ファンヒーターを作動していないときや給油の際に灯油が漏れている場合には、タンクか受け皿の何処かに穴が開いているということが考えられます。しかし、石油ファンヒーターを使用している際に漏れている場合には、ポンプから気化器までの間で油漏れが起こっている可能性があるので注意が必要です。
どちらにせよ石油漏れを発見したら即座に使用を中断し、購入したお店かメーカーに相談するようにしましょう。石油漏れがある状態での使用は危険ですので必ず止めるようにしましょう。
■6.オフシーズンは灯油を抜く
石油ファンヒーターを使用しないシーズンに灯油が残っていると大変危険です。しまっている間に着火してしまう危険性があるだけではなく、残った灯油を次のシーズンに使用することで石油ストーブの故障を引き起こす可能性もあります。そのため
長期間収納する場合は灯油を全て抜ききってしまう必要があります。
一番簡単な方法は、残った灯油が全て無くなるまで石油ストーブを使用して消費してしまうということです。煙や異臭などを避けるために完全に火が消えるまでストーブを作動させましょう。完全に火が消えたら2時間ほど放置すると良いでしょう。
寿命の石油ファンヒーターのおすすめ処分方法
石油ファンヒーターに寿命が来てしまったら適切な方法で処分する必要があります。一番良い方法は石油ストーブの買い替えのタイミングで、購入する家電量販店などに引き取りを依頼するということです。新しいファンヒーターを購入する場合にのみ引き取りしてもらえるのが一般的なので注意が必要です。
不用品回収業者に依頼するというのも最適な方法の一つです。他に回収してもらいたい不用品があれば併せて回収してもらえます。一度不用品回収業者に連絡し、見積依頼してみましょう。
【まとめ】
石油ファンヒーターの寿命が分かれば、適切なタイミングで買い替えをすることができるでしょう。本記事を参考に買い替えのタイミングの見極め方法を確認しましょう。