身の周りの金属にいつのまにかできたサビ。落としにくいイメージがあるサビはつい放置しがちですよね。サビが広がってしまうとますます落としにくくなるので、なるべく早めに対処しましょう。
当記事では、
・重曹や酢・クエン酸を使ったステンレスのサビ落とし方法
・重曹では落としきれない頑固なサビにおすすめのアイテム
・サビの原因や予防方法
について解説します。
重曹でサビ落とし ステンレスにできた軽いサビは重曹で落とせる
日常生活で使う金属の多くはステンレス製です。本来ステンレスはさびにくい性質ですが、条件がそろうとサビが発生してしまうことも。
ステンレスにはサビを防ぐ酸化皮膜があります。ところが、この酸化皮膜に他の金属からのサビがついてしまうことがあるのです。こんな時は重曹でサビ落としをしてみましょう。
重曹には細かい粒子が含まれており、研磨効果があります。重曹をつけてこすることで、ステンレスの表面にできたサビを落とすことができますよ。
重曹でのサビ落とし方法を3つ紹介しますので、参考にしてみてください。
①重曹ペーストを作ってサビ落とし
②重曹パックでサビ落とし
③重曹を入れた水につけ置きしてサビ落とし
順番に解説します。
重曹でサビ落としをする方法① 重曹ペースト(さまざまなステンレス製品に)
重曹ペーストは、さまざまなステンレス製品のサビ落としに使えます。
【準備するもの】
・重曹(炭酸水素ナトリウム)
・水
・ボウル
・スポンジ
・(あると便利)メラミンスポンジ・歯ブラシ
・雑巾
【重曹ペーストでのサビ落とし方法】
1: ボウルに重曹と水を1:4の割合で入れ、混ぜ合わせて重曹ペーストを作ります。
(水を少しずつ混ぜて、固めのペーストを作るのがコツ!)
2: サビの上に重曹ペーストをのせます
3: 1時間以上置いた後、スポンジでこすります。(サビが落ちないときは、メラミンスポンジや歯ブラシを使うのも有効です)
5: こすり終えたら水拭きし、乾いた布で拭き上げれば完了です。
重曹ペーストでサビを落とすYouTube動画をご紹介します。動画よりもう少し水分が少な目の重曹ペーストを作るとよいでしょう。
重曹ペーストの固さはこのくらいが目安です。
サビ落としに便利なグッズ3選 ■重曹でのサビ落としにおすすめのアイテム
重曹でのサビ落としにおすすめのアイテムを3つご紹介します。
サビ落としにおすすめのアイテム1 重曹 900g ARES
重曹の粒子が研磨剤として汚れを落とします。掃除、汚れ落としはもちろん、洗剤や脱臭剤としても使えます。
サビ落としにおすすめのアイテム2 レック 激落ち ダブルポイポイ 汚れ落とし用 スポンジ カット済 40個入
水をつけて軽くこするだけで、汚れが簡単に落とせる使い捨てメラミンスポンジです。使いやすいサイズに初めからカットされています。
サビ落としにおすすめのアイテム3 SUNDRY ワイヤー ブラシ 3本組
3種類の材質のブラシです。頑固なサビ落としから、傷つきやすい面の掃除まで幅広く対応できます。
・真鍮(しんちゅう)ブラシ…(硬め)頑固な汚れやサビ取りに
・ステンレスブラシ…(やや硬め)水廻りの掃除やサビ取りに
・ナイロンブラシ…(やわらかめ)傷付きやすい面の掃除に
重曹でサビ落としをする方法② 重曹パック(ステンレスシンクの作業台などに)
重曹パックは、ステンレスシンクの作業台など水平面のサビ落としに向いています。
【準備するもの】
・重曹
・水
・キッチンペーパー
・メラミンスポンジ
・雑巾
・(あると便利)食器用中性洗剤
【重曹パックでのサビ落とし方法】
1: ステンレスシンク作業台に油汚れがある場合、食器用中性洗剤で洗っておきます。
2: ステンレスシンク作業台が水で濡れた状態で、サビの上に重曹をふりかけます。(サビが隠れるくらい)
3: 全体にキッチンペーパーをかぶせて、上から水をかけます。
4: 1時間以上置いた後、キッチンペーパーを取りのぞき、メラミンスポンジでこすります。
5: こすり終えたら水拭きし、乾いた布で拭き上げて完了です。
メラミンスポンジは研磨力がありサビを落としやすいですが、細かい傷が入ることもあります。傷をつけたくないときは、普通の台所用スポンジでこすってください。
重曹でサビ落としをする方法③ 重曹水でつけ置き(小さめの工具などに)
重曹水でのつけ置きは、工具など比較的小さい物のサビ落としに向いています。
【準備するもの】
・重曹
・水
・バケツなど
・スポンジ
・歯ブラシ
・雑巾
【重曹水でのつけ置きで、サビ落としをする方法】
1: バケツに重曹と水を2:1の割合で入れて混ぜます。
2: サビを落としたい工具などを入れて、2時間以上置きます。
3: スポンジや歯ブラシでサビをこすり落とします。
4: こすり終えたら水洗いし、乾いた布で拭き上げて完了です。
下記は、重曹水でサビ落としをするYouTube動画です。
重曹以外の身近なものでサビ落とし 酢・クエン酸でもサビ落としができる
酢やクエン酸は酸性で、サビを分解する性質があります。この酸の効果をサビ落としに利用することができますよ。
重曹以外の身近なものでサビ落とし その1 (錆落とし酢) ■酢を使ってサビ落とし
【準備するもの】
・酢
・バケツなど
・歯ブラシ
・雑巾
・キッチンペーパー(大きい物・場所のサビ落としに)
【酢でサビ落としをする方法~小さめの工具などの場合~】
1: バケツに酢を入れます。
2: サビのある金属を入れて2時間以上置きます。(半日~丸1日置いてもOK)
3: 歯ブラシでサビをこすり落とします。
4: こすり終えたら水拭きし、乾いた布で拭き上げて完了です。
【酢でサビ落としをする方法~大きい物・場所の場合~】
1: バケツに酢を入れます。
2: キッチンペーパーに酢をしみこませて、サビのところにかぶせます
3: 2時間以上置いた後、キッチンペーパーを取りのぞき、歯ブラシでこすります。
5: こすり終えたら水拭きし、乾いた布で拭き上げて完了です。
酢を使ったサビ落としはこちらのYouTube動画も参考になります。
重曹以外の身近なものでサビ落とし その2 (錆落としクエン酸) ■クエン酸を使ってサビ落とし
【準備するもの】
・クエン酸
・お湯
・バケツなど
・歯ブラシ
・雑巾
・(大きい物・場所のサビ落としに)キッチンペーパー
【クエン酸でサビ落としをする方法~小さめの工具などの場合~】
1: バケツにお湯を入れ、クエン酸を適量溶かします。(よくかき混ぜて十分溶かすのがポイント!)
2: サビのある金属を入れて2時間以上置きます。(半日~丸1日置いてもOK)
3: 歯ブラシでサビをこすり落とします。
4: こすり終えたら水拭きし、乾いた布で拭き上げて完了です。
【クエン酸でサビ落としをする方法~大きい物・場所の場合~】
1: バケツにお湯を入れ、クエン酸を適量溶かします。(よくかき混ぜて十分溶かすのがポイント!)
2: キッチンペーパーにクエン酸水をしみこませて、サビのところにかぶせます
3: 2時間以上置いた後、キッチンペーパーを取りのぞき、歯ブラシでこすります。
5: こすり終えたら水拭きし、乾いた布で拭き上げて完了です。
溶かすクエン酸の量は、300mlあたり大さじ1杯ぐらいが目安ですが、こちらのYouTube動画によると濃度が多少ちがっても効果はあまり変わらないようです。
重曹で落としきれないサビには 頑固なサビには、サビ取り剤を使おう
軽いサビなら重曹でキレイになりますが、頑固なサビは落としきれないこともあります。そんなときは、市販のサビ取り剤やサビ落とし液を使いましょう。
重曹でサビ落としができないときに、おすすめのアイテム5選 ■頑固なサビ落としにおすすめのアイテム
頑固なサビ落としにおすすめのアイテムを5つご紹介します。
おすすめのサビ取りアイテム その1 茂木和哉 サビ落とし スプレー 200ml
手軽に使えるスプレータイプ。液だれしにくいジェル状なので、壁面にも使えます。お風呂場に置いたヘアピンからのもらいサビ、工具の鉄サビに効果的です。
【スプレータイプのサビ取り剤の使用方法】
1: 鉄サビや、もらいサビに直接スプレーします。
2: 液がサビと反応すると、赤紫色に変色して浮いてきます。
3: 洗い流すか水拭きし、乾いた布で拭き上げて完了です。
おすすめのサビ取りアイテム その2 サビ取り職人100ml
掃除のプロが開発したスプレータイプのサビ取り剤です。サビに反応すると紫色に変化するので、雑巾などでふいて素早く除去します。工具や、自転車などのチェーンのサビ落としに効果的です。
サビ取り職人の使用イメージは下記のYouTube動画が参考になります。
おすすめのサビ取りアイテム その3 プロ用 サビピカ 30g
スプレータイプのサビ取り剤です。スプレーして20分ほど置くとサビが分解して紫色に浮いてきます。自転車(ハンドルやチェーン)、シャワーヘッド、バイクなどのサビ落としに効果的です。
おすすめのサビ取りアイテム その4 日本磨料工業 ピカールケア 150g
チューブ入りで半練りタイプの金属研磨剤です。金属製品等の汚れやサビ落しに効果的です。磨いていくと光沢も出てきますよ。
【使用方法】
1: 灯油が含まれているので、窓を開けるなど換気をよくします。(ゴム手袋での作業がおすすめ)
2: 柔らかい布にピカールケアを適量をつけ、磨きます。
3: サビ落としができたら、別の柔らかい布でしっかりふきとります。
おすすめのサビ取りアイテム その5 3M スコッチブライト 7447 スリーエム (scotch brite) 研磨パッド(2枚入)
サビがついた部分を直接ゴシゴシ磨いて削れる研磨パッドです。鉄やステンレスの頑固なサビ落としに効果的。表面、裏面も両方使用でき、ハサミで簡単に切れます。工場でも使用されている業務用プロ仕様です。
次は、サビの原因と予防方法を解説します。
サビ落としの手間を防ぐために その1 サビの種類と発生する原因
サビの種類はいくつかありますが、日常生活で気をつける必要があるのは「もらいサビ」と「赤サビ」の2つです。
【代表的な4つのサビ】
①もらいサビ
金属のサビが移って汚れてしまう様子です。ヘアピンを風呂場や洗面所に放置して汚れが出るのは、もらいサビが原因です。もらいサビは、通常はサビにくいステンレス製品や、プラスチック製品などにもつきます。
②赤サビ
鉄が水・酸素と反応して酸化することでできるサビです。赤茶色で、雨ざらしの自転車などに見られます。放置すると傷みが金属内部まで進行します。
③青サビ
緑青(ろくしょう)とも呼びます。10円玉や銅像が青く変色しているのは青サビが原因です。
④黒サビ
人工的に作られるサビで、金属を赤サビから守る効果があります。南部鉄器がその一例です。
次は、もらいサビや赤サビの被害に遭わないための、サビ予防方法をみていきましょう。
サビ落としの手間を防ぐために その2 サビの予防方法 4つ
サビ落としにはそれなりに手間がかかるので、できれば初めからサビがない状態をキープしたいですよね。サビの予防方法を4つご紹介します。
(サビ落としの手間を防ぐために)サビの予防方法 1 ■金属製品を置きっぱなしにしない
とくにキッチン、洗面所、風呂場など水気のあるところでは、金属製品の放置がもらいサビの原因になります。スチール缶、ヘアピン、カミソリなど金属製品を置きっぱなしにしないようにしましょう。
(サビ落としの手間を防ぐために)サビの予防方法 2 ■水分をふきとる
金属に水分がつくと、もらいサビの原因になります。キッチンのステンレス作業台や、洗面台などは、こまめに水分をふきとりましょう。
(サビ落としの手間を防ぐために)サビの予防方法 3 ■油汚れをとりのぞく
キッチンの油汚れを放置すると酸化が進んで、ステンレスにダメージを与えます。サビの原因にもなるので、シンク、作業台、お鍋などについた油は、早めにふきとりましょう。
(サビ落としの手間を防ぐために)サビの予防方法 4 ■サビ防止オイル・防錆剤で保護する
サビ防止オイルや防錆剤をぬることで、サビがつきにくくなります。ただし、すでに発生したサビの進行を止めることはできないので、あくまで予防に利用しましょう。
おすすめのサビ防止アイテム 2選 ■サビ予防におすすめのサビ防止オイル・防錆剤
サビ予防におすすめのサビ防止オイル・防錆剤をご紹介します。
サビ予防におすすめのアイテム1 椿油100ml 小 刃物お手入れ用
鋼製の刃物のお手入れにおすすめの椿油です。不乾性油なので酸化しにくく、サビ防止に役立ちます。
サビ予防におすすめのアイテム2 AZ スーパールブ 長期防錆スプレー 420ml
自転車などメンテナンスにおすすめの防錆スプレーです。金型や機械部品をサビから守ります。重ね塗りすると防錆効果が長持ちします。