カーテンは模様やデザインでヨゴレが目立たないようになっていますが、実は結構汚れているんです。梅雨時や台風シーズンなど、カーテンをよく見るとカビがついていることも。ダニなどがついている危険性だってあります。カーテンにカビがついていたら吸い込んでしまいますし、健康にも悪いですよね。
最近、家に帰るとクシャミや咳が出るという場合は、カーテンを洗濯してみましょう。春のスギ花粉やヒノキの花粉だけでなく、秋のイネやブタクサ、カナムグラの花粉などがカーテンについているかもしれません。
ここでは、カーテンの洗濯方法についてご紹介します。
1 洗えるカーテンか【洗濯表示】をチェック
カーテンにも服と同じように洗濯表示がついています。初めてカーテンを洗濯機に入れる服は、洗濯表示をチェックするのを忘れないようにしましょう。水が入っているオケの絵や、四角い洗濯機の絵が描かれていれば、洗濯機で洗濯できるカーテンです。
水が入っているオケに手が描かれていたり、オケの上に「手洗イ」と書かれていたら、手洗いで洗濯できるカーテンです。水が入っているオケに、大きくバツ「X」が描いてあったら、そのカーテンは家庭では洗濯できないのでクリーニング店に出さなくてはいけません。
また、デザインが凝っているカーテンには、カーテンの一部がベルベットやシルクでできていたり、裏地にキュプラを使用しているものもあります。複数の違ったタイプの素材を組み合わせて作ってあるカーテンも、自宅で洗濯すると縮んで最悪の場合破れてしまう恐れがあります。
自分での洗濯は難しいと思ったら、プロに洗濯を頼みましょう。
■洗濯できるカーテンについている洗濯表示
洗濯できるマークです。
手洗いで洗濯できるマークです。
■洗濯できないカーテンについている洗濯表示
水を使っての洗濯はできないマークです。
洗えない生地のカーテンは【重曹スプレー】や【消臭スプレー】で
残念ながら洗えない生地だった場合も、まだ綺麗にする方法はあります。水を吹きかけても大丈夫な生地であれば、重曹スプレーを吹きかけてから布でたたくようにして拭くと良いでしょう。
ファブリーズやリセッシュのような消臭・除菌スプレーも効果的です。カーテンにタバコの臭いがついてしまったり、焼肉や焼魚など、食べ物のニオイが取れなくなってしまったら、ぜひ一度試してみてください。
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2 カーテンを、フックと一緒にレールからはずす
まず、カーテンをレールから外しましょう。
そして、カーテンについているフック金具を一つずつ外します。
カーテンは見た目以上に重いので、2人でやるか、休みながら作業するようにしましょう。
一つ一つ外すのは面倒ですが、フックをつけたまま洗うとカーテンが破れてしまう場合もあります。
S字型のフックは、形によっては上と下が微妙にサイズが違うので、洗った後に再度つける場合、どちらが上なのかわかるようにしておきましょう。
3 カーテンのカビを洗濯する前に取る
レースのカーテンや普通のカーテンに、ポツポツと黒いものができていたら、それは黒カビの可能性が高いです。
この黒カビは、「結露」によってできているのです。
冬の寒い時期には外と部屋の中の温度差で窓ガラスや壁が結露しますが、実はカーテンだって結露しているのです。
黒カビは、20度位から発生するようになり、25度前後で一番活発に発生します。
30度以上になると逆に発生しなくなるので、真夏よりも冬や梅雨時にカビができやすいのです。
カビは放置しておくと広がることはあっても、自然消滅することはありません。
カビ自体は乾燥して無くなってしまったとしても、黒カビの黒い汚れは洗濯しない限り取れないのです。
カーテンの黒カビは、放置していたらどんどん広がってしまいますから、発見したらすぐに洗濯する必要があるのです。
特に梅雨時や台風シーズンは要注意ですよ。
■白いレースのカーテンは【塩素系漂白剤】でカビが取れる
白いレースのカーテンにカビがついていたら、花王ハイターのような【塩素系漂白剤】につけ置き洗いをしましょう。
小さな洗面器だと、漂白剤が染みている部分と染みていない部分が出来てしまいます。
大きな洗面器やタライが無ければ、大きなビニール袋を二重にして、その中にレースのカーテンと塩素系漂白剤、水を入れると良いでしょう。
ただし、塩素系漂白剤の洗濯には注意が必要です。
レースのカーテンが生成りなどの色がついていたり、「塩素(エンソ)サラシ不可」マークがついている場合は、塩素系漂白剤は使用できません。
ふきんを除菌する時のように、真っ白にしても良いカーテンだけ塩素系漂白剤を使用してください。
■色柄物のカーテンは【酸素系漂白剤】でカビが取れる
塩素系漂白剤を使ってしまうと色がはげてしまうような色柄物のカーテンは、【酸素系漂白剤】を使ってカビを落としましょう。
こちらも、洗濯表示をチェックしてから洗うようにしましょう。三角形にバツ「X」が描いてあると、塩素系漂白剤も酸素系漂白剤も使用できません。三角形に斜めの二重線が2本引かれていると、塩素系漂白剤は使用できませんが、酸素系漂白剤は使用できます。
大きなタライが無ければ、大きなビニール袋を二重にして酸素系漂白剤につけ置くのも良いでしょう。また、酸素系漂白剤は塩素系漂白剤のように湯船を痛めないので、湯船に水を張って酸素系漂白剤を入れ、カーテンを入れて浸け置いても良いでしょう。
酸素系漂白剤は、液体と粉末がありますが、粉末のほうがパワーが強くなります。両方とも家にあったら、粉末のほうを使うと良いですよ。
漂白できないカーテンについている洗濯表示
塩素系漂白剤も酸素系漂白剤も使えません
酸素系漂白剤であれば使えるカーテンについている洗濯表示
塩素系漂白剤は使えません。
酸素系漂白剤は使えます。
■【酸素系漂白剤】は洗剤と一緒に入れて洗濯しても良い?
酸素系漂白剤は、洗濯槽のカビ取り掃除や風呂釜掃除にも使われています。また、色柄物の洋服の黄ばみや黒ずみを落としてくれる洗剤としても使われます。
色柄物のカーテンを洗う時には、最初に酸素系漂白剤に浸け置き洗いしてカビを取ってから、普通に洗濯するのが基本です。しかし、あまりカビの範囲が広くなかったり目立たないようであれば、洗剤と一緒に酸素系漂白剤を入れて普通に洗濯してもかまいません。その場合は、先に浸け置き洗いした場合よりもカビは落ちにくいので注意しましょう。
4 カーテンは折りたたんで洗濯ネットに入れて洗濯機で洗う
カビを取る浸け置き洗いをしたら、普通に洗濯をします。洗剤も、いつも洋服を洗っているものでかまいません。もし、カーテン用に洗剤を選びたいのであれば「抗菌」効果のあるものがオススメです。
カーテンの美しさは、プリーツ(ひだ)が綺麗になっているかどうかで決まります。プリーツの無い、まっすぐなフラットのカーテンもありますが、フラットのカーテンはプリーツのあるカーテン以上にクシャクシャになった時のシワが目立ってしまいます。
プリーツありのカーテンも、フラットなカーテンも、洗濯する時はぐるぐる丸めて洗濯機に入れるのではなく、きちんとジャバラに折りたたんでネットに入れましょう。ネットにきちんと入れて洗濯しないと、折角折りたたんでも洗濯している間にクシャクシャになってしまいます。
カーテンは、まとめるとかなり大きいので、特大サイズのネットに入れて洗うようにしましょう。
カーテン用ネットというのは売られていないことが多いので、布団用のネットを探すと良いですよ。
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5 カーテンを洗濯している間に、窓ガラスも拭いておく
せっかく洗濯したカーテンが汚れてしまわないように、部屋の内側の窓ガラスも拭いておくのも忘れずに。窓のホコリや手垢、結露した水などが、カーテンについてしまうと、カーテンがカビる原因にもなってしまいます。時間が無い時はサッとでもかまいませんので、窓ガラスを拭く一手間を忘れないようにしてくださいね。
6 カーテンが思っていた以上に汚れていたら「二度洗い」
大して汚れていないだろうと思っていたら、浸け置き洗いしている時に水が真っ黒でビックリ!ということもあるでしょう。
想像以上にカーテンが汚れていたら、この際徹底的に洗濯して綺麗にしましょう。汚くなった洗剤入りの水は捨てて、あたらしく水を足して洗剤を入れます。洋服やタオルのように毎日、毎週洗濯するものではないので、随分洗濯したことが無いカーテンであれば、二度洗いをオススメします。
7 カーテンは【脱水は短めに】して【しわ防止】
洗濯がおわったら脱水ですが、脱水は短めにすることをオススメします。
早く乾かしたいので、脱水を長めにかけたいところですが、脱水時間が長ければ長いほどカーテンがシワになってしまうのです。カーテンはシワになりにくい作りになっているものが多いのですが、一度シワがついてしまうとアイロンをかけないと取れなくなってしまいます。
シワがつかない程度に、さっと脱水を終わらせてください。
8 カーテンには消臭作用のある柔軟剤を使う
洗濯をする時に、柔軟剤を入れるのが好きな方もいるでしょう。柔軟剤は、カーテンの洗濯でももちろん使用できます。
カーテンの生地が厚いものであれば、乾かす時に生乾きになってしまって臭くなるのはさけたいですよね。そのような時には、消臭効果のある柔軟剤を使うのも良いでしょう。
お気に入りの香りの柔軟剤を使えば、カーテンを開けたり閉めたりするたびに、しばらく良い香りがします。お好みに合わせて使ってください。
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9 カーテンレールにつけて干す
カーテンは大きいので、干す場所に困ってしまいますよね。脱水が終わったカーテンは物干し竿で干すのではなく、カーテンレールにつけてしまいましょう。カーテンの自らの重みで、シワも伸びてくれます。
そして、窓を開けてなるべく空気をカーテンに当てるようにして乾かします。カーテンレールにつけた後に、まとめてしまっては乾きませんし、最悪の場合またカビが生えてしまうかもしれません。かならずカーテンは広げて干すようにしてください。
湿度があって、温度が25度前後だとカビの繁殖が気になります。あまり風が無い日であれば、カーテンに扇風機を当てたり、除湿機を使うなどして早く乾燥させるようにしてください。
脱水時間を少なくしているので、床に水滴が垂れてくる場合もあります。カーテンがしっかり乾ききってしまうまでは、カーテンの下に雑巾などを置いておくのを忘れないようにしましょう。カーテンの下にカーペットがある場合、水が滴り落ちてしまうと、輪ジミになってしまうことがありますので気をつけてください。
このように、カーテンはカーテンレールにつけて干すので、同じ場所のレースのカーテンと普通のカーテンを同じ日に洗濯してしまうと乾きが悪くなってしまいます。そのため、同じ場所のレースのカーテンと、普通のカーテンは、違う日に洗濯するようにしてください。
カーテンやレースを洗濯する頻度は?
カーテンの洗濯の頻度ですが、普通のカーテンは年に2回、レースのカーテンは1年に4回ほどのペースで洗濯すれば綺麗な状態を保つことができます。
特に洗濯してほしいのが、春の花粉症の時期と、カビが生えやすい梅雨時と台風シーズンです。家によっては窓や壁が結露してしまう冬にも、カーテンがカビないように洗濯したほうが良いでしょう。
家の中でタバコを吸う人がいる場合や、キッチンのそばにかけられているカーテンは、特に汚れたりニオイがつきやすくなっています。他の部屋のカーテンよりも洗う頻度は多めのほうが、綺麗な状態を保てます。
カーテンを洗濯すると部屋の中も明るくなります。気分転換に、カーテンのお洗濯をしてみてはどうでしょうか?
カーテンの汚れの原因
カーテンの汚れの原因は、一番は【ホコリ】です。外から家の中に入ってくるホコリもキャッチしますし、家の中で舞い上がったホコリもくっついてます。
床は掃除機をかけて掃除をしますし、机の上もふきんで拭きます。しかし、カーテンは掃除機もかけませんし、ホコリをはたくこともありません。壁紙のように見られているので、全く綺麗にしてもらう機会が無いのです。
ヒダがついている分、壁紙よりも汚れやすくなっているので、いつ洗ったか思い出せなくなっていたら洗濯するようにしてください。
カーテンは毎日開けたり閉めたりするので、手垢もしっかりついています。小さな子どもがいる家庭は、カーテンを身体にぐるぐる巻いて遊ぶこともあるでしょう。手の汚れをカーテンで拭いてしまうクセのある家族がいたら、汚れに要注意です。
汚れだけでなく、ニオイも気になりますよね。タバコのヤニのニオイや、魚や肉を焼いた時のニオイもカーテンに染み付いてしまいます。長い間放置して、汚れやニオイが取れなくなってしまわないうちに洗濯するようにしましょう。
カーテンの周辺も掃除をしておこう
カーテンやレースのカーテンを綺麗にしたら、
・カーテンレール
・サッシ
・窓ガラス
の汚れも気になりますね。
せっかく洗ったカーテンを汚してしまわないためにも、カーテンまわりのお掃除も忘れないようにしましょう。
カーテンがカビている場合、窓ガラスのゴムパッキンの部分もカビていることがあります。
ゴムパッキンの部分は、ガラスが結露して水がたまって、ホコリと一緒になると黒カビが生えてしまうのです。
カビキラーのようなカビ取り剤や、塩素系漂白剤を綿棒につけて、黒カビを取っていきましょう。
もし広範囲にカビているようであれば、キッチンペーパーなどの紙やガーゼに薬品を染み込ませて、ゴムパッキンの上に貼ります。
そして、カビ取り剤が蒸発してしまわないように、その上からラップをかけておきましょう。
小さな子どもやペットがいる場合は、カビ取り剤が染みたキッチンペーパーで遊んでしまわないように注意してくださいね。
これを何度かやると、黒カビがとれて綺麗になります。
カーテンとレースを一緒に洗濯したらいけない?!
カーテンは、レースのカーテンと、普通のカーテンと1つの窓で2種類かかっています。そのため、全ての部屋のカーテンを一度に洗濯するのは大変です。一度にたくさんのカーテンを洗濯してしまうと、部屋の中の湿度が一気にアップしてしまうので、あまり良いとは言えません。
今週はこの窓のレースだけ、来週は同じ窓のカーテンを洗濯するといった具合に、計画的に洗濯すると良いでしょう。
特に、花粉症や、アレルギーの方は、なるべく頻繁にカーテンの洗濯をすることをオススメします。
まとめ
カーテンを掃除すると風水上、風通しが良くなるので運気もアップすると言われています。カビが生えているカーテンはアレルギー悪化の原因にもなりかねません。カーテンはついつい洗濯をサボりがちですが、半年に1度は洗うようにしてください。