マットレスを何気なくひっくり返してみたら、ビッシリとカビが生えていた……なんて経験はありませんか?
寝具のカビは見た目が気持ち悪いだけでなく、健康上の理由からも非常に良くないものです。ここでは、マットレスに生えたカビを簡単に除去できる方法や、知っておきたい注意点、カビの予防法などをご紹介しています。
暑くて汗をかく時期だけでなく、1年中清潔なマットレスで眠れるよう参考にして下さいね。
マットレスがカビる理由
マットレスがカビる原因は、主に二つのものが考えられます。
ひとつは、寝ている間にかく汗です。大人ひとりが一晩にかく汗は200cc程度といわれています。
これらが毎晩マットレスに吸収されているのですから、カビの原因になるのも頷けますね。特に気温の高い時期はより寝汗をかきやすくなりますし、じっとり湿ったマットレスは体感温度が上がって、より暑く感じるので悪循環になってしまいます。
カビの心配があるのは夏だけではありません。冬は寝汗に加えて、布団で温められた空気と部屋の冷たい空気が反応して水蒸気を発生させます。これらが結露となってマットレスの下に溜まることになり、カビの原因となります。
マットレスはその性質上、一か所に長く置かれることが多いので、環境次第では用意にカビが発生してしまいますので注意が必要です。
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マットレスのカビの取り方5つ
マットレスにカビが生えてしまったら、どのような方法で取るのがベストなのでしょうか?
カビは見た目よりも深く根を張っていることが多いものです。表面だけでなく、深いところまでキチンと根絶することが非常に重要です。
ここでは、マットレスのカビの取り方を5つご紹介しています。カビの範囲や量によって使い分けてみましょう。
マットレスのカビの取り方|その1 ■①カビキラーで取る
浴室タイルの目地に発生したカビ等を真っ白に取り除いてくれるカビキラーですが、マットレスにも効果はあるのでしょうか?
結論から言うと、カビを落とすこと自体はカビキラーでも可能です。しかし、白以外のマットレスの場合は色落ちや色褪せを引き起こす可能性が非常に高いので注意が必要です。
カビキラーのような塩素系漂白剤は非常に強い漂白力を持つため、素材の色や柄も一緒に漂白してしまうのです。また、布製品に使う想定をしていないので繊維を傷めてしまう恐れもあります。
ただ、カビを落とす効果は非常に高いので、ある程度の傷みを覚悟したうえで色落ちの心配がない白いマットレスに使用するのもひとつの方法です。
マットレスのカビの取り方|その2 ■②キッチンハイターで取る
同じ漂白剤でも、キッチンハイターはどうでしょうか?
ふきん等への使用が想定されているとは言え、実はこれも次亜塩素酸塩を主成分とした塩素系漂白剤です。色柄物のマットレスに使用すると、カビと一緒に色が抜けてしまうので気をつけましょう。
白いマットレスに使用する場合は、原液でなくある程度薄めたものをスプレー容器等に入れて使用します。カビキラーよりも広範囲にまんべんなくスプレーできることと濃度の調整が簡単なので、場合によってはこちらのほうが扱いやすいこともあります。
また、キッチンハイターは粘りのない液状なので、拭き取りやすいというのもメリットのひとつです。カビの範囲や程度にもよりますが、広範囲に使うのであればキッチンハイターがおすすめです。
マットレスのカビの取り方|その3 ■③重曹で取る
エコ掃除の代表格として人気の重曹ですが、カビを完全に取るのには向いていません。
カビを取るには、まず乾燥と除菌でカビの根を根絶する必要がありますが、重曹には強い除菌効果はないのです。また、漂白効果もないので黒カビをキレイにすることはできません。もう生えてしまったカビを、重曹だけで取り除くのは難しいでしょう。
だからと言って、重曹にはなんの効果もないわけではありません。重曹は雑菌の繁殖を抑えるという大きな効用があります。
弱アルカリ性の重曹を使って定期的に掃除することで、アルカリを苦手とするカビや雑菌の繁殖を抑えるという効果が期待できるのです。
カビが生えないようにするという予防的な意味合いでなら、重曹を使ってマットレスを掃除するのには大きな意味があると言えますね。
マットレスのカビの取り方|その4 ■④酸素系漂白剤で取る
カビキラーやキッチンハイターのような塩素系漂白剤に対して、色柄物にも使えるのが酸素系漂白剤です。オキシクリーンやワイドハイター等がこれにあたります。
塩素系よりも漂白力がソフトですが、比較的繊維を傷めにくいので色柄物のマットレスにはこちらを使うと良いでしょう。繊維の表面に発生したカビ程度ならば、酸素系漂白剤でも落とすことができるでしょう。
少量の水で練ったペーストや濃いめの溶液をカビの部分につけてしばらく置いたら、お湯に浸したぞうきんでポンポンと叩きながら拭き取っていきましょう。
この時、30~50度のお湯を使って叩くのがポイントです。酸素系漂白剤は、お湯を使うことで主成分の過酸化ナトリウムが活性化します。本来はお湯で漬けおき洗いをしますが、マットレスをお湯に浸すわけにはいきませんので、お湯で絞ったぞうきんを使って拭き上げましょう。
マットレスのカビの取り方|その5 ■⑤エタノールで取る
マットレスの殺菌には、エタノールを使うのが最も効果的な方法です。薬局等で比較的安価で販売されているので手に入れやすく、取り扱いも簡単なのが特徴です。
エタノール(80%の消毒用のものがベスト)をスプレー容器に入れ、カビの気になる部分にしっかりと吹きつけます。しばらく置いたら、お湯で絞ったぞうきんで拭き取ってドライヤー等で完全に乾かすだけ。
エタノールは揮発性が高いので、カビキラーやキッチンハイターのように何度も拭き取る必要はありません。また、後に残るニオイや繊維の傷み等の心配がないのが嬉しいですね。
ここで気をつけたいのが、一般的な除菌スプレーとの違いです。
まず、エタノールはアルコールの一種です。化学的には別の物質ですが、除菌効果だけを取ってみると大きな違いはありません。スーパー等で販売されているアルコール除菌スプレーにもアルコールが配合されていますが、カビを取り除く効果はあまり期待できません。
一般的な除菌スプレーは、アルコール濃度が10%~50%程度とあまり高くありません。除菌に最適な濃度は80%の消毒用エタノールですから、これでは低すぎるということになります。
このことから、マットレスの除菌に使用するのは薬局等で販売されている消毒用エタノールをおすすめします。
エタノールには濃度99%の無水エタノールもありますが、こちらは揮発が早すぎて殺菌効果はあまり期待できません。濃度が高ければ高いほど殺菌できると思ってしまいがちですが、高すぎても良くないので注意しましょう。
エタノールは殺菌効果は非常に高いものですが、カビの色を抜く漂白効果はありません。黒カビ等の色を除去したい場合は、先にエタノールで殺菌してから漂白剤を使います。その際は、必ずエタノールを完全に乾かしてから漂白剤を使うように気をつけましょう。
マットレスのカビ対策4つ
生えてしまったカビを取り除いたとしても、原因から対策しないとまた同じことの繰り返しになってしまいますよね。ここでは、マットレスにカビを発生させないためにできる対策を3つにまとめました。
カビの生える原因をシャットアウトして、清潔なマットレスで毎日眠れるようにしたいですね。
マットレスのカビ対策|その1 ■①すのこ等で空気の流れを作る
マットレスにカビが生える最大の原因は、マットレスの底面の通気性が悪いために水分が滞留してしまうことです。吸収した水分を速やかに蒸発させるために、マットレスの周辺に空気の流れを作る工夫をしましょう。
特にベッドを使わずにマットレスを直敷きしていると、水分の行き場がなくなってしまいマットレスと床にカビが発生する原因になります。
ベッドを使わずにマットレスを使う時は、すのこ等で空気の流れを作ったうえで除湿シート等を置くのが効果的です。また、ベッドを使っている場合でも壁に密着していると空気が滞留して湿気が溜まりやすくなります。5cm程度でも壁から離しておくことで、風が通ってカビが発生しにくくなります。
マットレスのカビ対策|その2 ■②敷パッドで汗を直接つけない
マットレスの上に直接寝ると、汗をダイレクトに吸い込んでカビが生えやすくなってしまいます。汚れが付着したときも落としにくくなるので、マットレスには敷きパットを敷いてから寝るようにしましょう。
敷きパッドは、まめに洗濯していつもカラッと乾燥した状態を維持しましょう。寝汗をそのままにしていると、マットレスがカビる原因になるばかりかニオイも発生しやすくなります。
敷きパットは、ボックスシーツ等と違ってマットレスに載せてゴムをひっかけるだけの簡単なつくりのものがほとんどです。お手入れにはさほど時間がかからないので、毎日の習慣にしたいですね。
マットレスのカビ対策|その3 ■③除菌スプレーで防止
ファブリーズやリセッシュといった除菌スプレーには、除菌効果を謳ったものも販売されています。カビの繁殖にも効果があるのでしょうか?
確かに除菌スプレーには、除菌成分や緑茶エキスといった、菌に対して効果のある成分が配合されています。お手入れの一環として除菌スプレーを使用するのはカビ防止へ一定の効果が期待できます。
しかし、これらの除菌スプレーにはもう発生してしまったカビ菌を殺すまでの効果はありません。
生えてしまったカビには、先にご紹介したような方法での除去が効果的です。
また、カビの予防は何よりも湿気を溜めないことが重要です。除菌スプレーだけに頼るのではなく、マットレス自体をカビが生えにくい環境にすることを心がけましょう。
除菌スプレーはあくまで補助的なもの、お手入れの仕上げに使うものとして考えると良いかもしれませんね。
マットレスのカビ対策|その4 ■④部屋の湿度にも要注意
マットレスの置いている部屋の環境も、カビの発生に大きく関係しています。部屋の湿度が高くなっていたり窓が閉めっぱなしになっていませんか?
夜のうちにマットレスに溜まった湿気を乾燥させるには、部屋の環境を見直すことも大切です。毎日窓を開けて換気をしたり、こまめに掃除機をかけてホコリを取ったりすることで、カビが生えにくい環境を作りましょう。
また、天気の良い日はマットレスを裏返して乾燥させることも効果的です。カビの発生しにくい部屋は健康にも良い効果が期待できます。マットレスのカビが気になる方は、お部屋の環境から見直してみましょう。
マットレスのカビの取り方|注意点2つ
もう生えてしまったカビを取り除くには、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。ここでは、マットレスのカビを取るときの注意点を二つほどご紹介します。作業を始める前に確認してくださいね。
マットレスのカビの取り方|注意点1 ■①カビを掃除機で吸うのはNG
フワフワしたカビを濡れたぞうきんで拭き取ると、カビの色がマットレスに移って取れなくなってしまいます。だからと言って、掃除機で吸うのはNGです!
カビの胞子が排気口から家中に拡散されてしまいます。特にサイクロン式の掃除機は、ゴミ捨ての時にカビの胞子が舞って吸い込んでしまう可能性があります。
カビの胞子はアレルギーや喘息等の原因になるので、特にお子さんや高齢者のいるご家庭では拡散しないよう細心の注意を払う必要があります。
フワフワのカビは、乾いたシート等でつまむように拭く程度にして、決して掃除機で吸わないようにしましょう。もし掃除機で吸ってしまった場合は、外せる部品は全て外したうえでエタノール等でキレイに拭き上げましょう。製品によっては、メーカーのメンテナンスに出すことも検討したほうが良いでしょう。
マットレスのカビの取り方|注意点2 ■②カビがひどいときは丸洗いも検討
いろいろな対策をしてもカビが何度も生える、ニオイや汚れが気になるという場合は、自分でメンテナンスできる限界を越えているのかもしれません。
汚れが気になるときは丸洗いをしたいものですが、マットレスを自分で洗うことはほぼ不可能です。また、無理やりカビを落とそうとすると繊維を傷めたり破損してしまうことも。
そんな時は、専門業者に依頼して洗ってもらいましょう。プロ仕様の機器を使って高圧スチームで洗うので、カビ菌も根絶してすっきりと使うことができます。
マットレスは高価なものなので、そうそう買い替えるわけにもいきません。定期的なメンテナンスで清潔に保てるようにしたいですね。
まとめ
いかがでしたか?一年を通じて、マットレスにはカビが生える可能性があります。ちょっとした工夫でカビの発生を大幅に防ぐことができるので、ぜひ参考にしてみて下さいね。