こまめに洗車を行っていないと、車に乗った際にフロントガラスやサイドガラスに付着した水垢やウロコ汚れが気になるケースも多いのではないでしょうか。
さらに、水拭きを行っても残ってしまう水垢は汚れとして目立つケースが多いです。そこで、車のフロントガラスやサイドガラスに付着した水垢、ウロコ汚れの原因や掃除方法について紹介します。
車のフロントガラス・サイドガラスの水垢・ウロコの原因3個
車のガラスに付着する水垢やウロコ汚れの原因は、主に3つ挙げられます。効率良く掃除をするためにも、原因について詳しくチェックしておきましょう。
■主な原因は水道水に含まれる成分
水垢やウロコ汚れは、車を洗った際の水道水に含まれている成分であるケイ素やカルシウム、カルキといった不純物のほか、ガラスコーティングの油膜、走行中に付着する様々な汚れが原因として挙げられます。水道水が蒸発する際、成分は蒸発せずに固まり、汚れとして定着することが原因です。
車のフロントガラスやサイドガラスに付着した水垢、ウロコの汚れは可能な限り早く除去しなければ、時間の経過と共に厚くなり除去しにくくなるため、定期的に掃除を行う必要があります。
■雨水が原因の汚れ
雨の日に走行した際、車のガラスに付着する水滴も、洗車時の水道水同様すぐに拭き取らなければなりません。雨水にはケイ素やカルキなどは含まれていないものの、水分に空気中の埃や油分、排気ガスなど様々な成分が付着し、水が蒸発する際にそれらの汚れがこびりつくためウロコ汚れにつながります。
さらに、油分が含まれると、ウロコ汚れとして定着した後に水洗いでは簡単に除去できなくなるため注意が必要です。
■ガラスコーティングの劣化が原因の汚れ
車のガラスに付着する水垢汚れは、撥水効果がなくなったガラスコーティングが原因で付着するケースも少なくありません。
雨水や水道水などが付いていると、コーティング剤が流れ落ちると同時に蒸発し、成分と結びつくことによって水垢汚れとして定着します。
洗車時に使用するガラスを保護するためのコーティング剤は、撥水効果がなくなると流れ落ち、黒い水垢汚れになるため注意が必要です。
車のガラス掃除が大切な理由
車のガラス掃除をしなければならない理由としては、見た目が悪くなることや運転の妨げになる可能性があること、定着すると簡単には取り除けないことの3つが挙げられます。
車のガラスに水垢やウロコ汚れが付着していると見た目が悪くなり、気持ち良く運転できないでしょう。
さらに、フロントガラスに付着している水垢、ウロコ汚れは、運転する際の視界を妨げる原因になり、安全に運転できなくなる可能性もあります。特に暗い時間帯に運転する場合には、信号や対向車のライトといった様々な光が乱反射し、視界が悪くなり危険なため注意しましょう。
また、水垢やウロコ汚れが定着したまま放置すると、簡単な掃除では取り除けなくなります。気づいた時にスムーズに取り除けないため掃除を後回しにしてしまい、より状況が悪化する可能性が高いです。
しかし、フロントガラスの水垢、ウロコ汚れが厚くなり定着している状態でも、力を入れて磨かないことが重要です。ガラスを傷つけたりひび割れたりする可能性もあるため注意しましょう。
車のガラスの水垢・ウロコの掃除・落とし方8選
車のフロントガラスやサイドガラスに付着した水垢、ウロコ汚れを掃除する際、雑巾を使用してガラスを力強く拭いても効果は期待できません。
水垢やウロコ汚れを取り除くためには、雑巾以外の道具と正しい手順で行う必要があるのです。そこで、準備しておきたい掃除道具と主な掃除方法7つを紹介します。
■車のガラス掃除に必要な道具
車のガラスを掃除する際には、以下の道具を準備しておきましょう。
・新聞紙
・雑巾
・ガーゼやタオル
・バケツもしくはホース
・スポンジ
・クリーナー
・マイクロファイバー
・メラニンスポンジ
・ガラスクリーナー
・お酢
・食器用洗剤
水を含ませた新聞紙でガラスを拭くとスムーズに掃除を行えるうえに、水垢だけではなく砂埃まで除去できます。雑巾は、水拭き用と乾拭き用の2枚を用意することがポイントです。ほかにも、ガーゼやタオルなど、汚れの程度によって拭く物を使い分けることで効率的に掃除を行えます。
バケツは、水を流す際や雑巾を洗う際に使用するアイテムです。数個用意しておくことで、スムーズに掃除を行えるでしょう。
クリーナーはガラスの水垢やウロコ汚れを除去する際のほか、こびりついた虫や鳥の糞なども除去できます。さらに、古くなったガラスコーティング剤の成分を取り除ける製品も販売されているため、汚れの原因別に用意することがポイントです。
マイクロファイバーは、洗剤や水などを含ませずにガラスを拭くことで、砂や小さなゴミを除去することが可能です。ハンディタイプや布タイプなど様々な種類が販売されているため、車の中に常備しておくのも良いでしょう。
■車のガラスの基本的な掃除方法
まずは、フロントガラスを水洗いしましょう。ホースを使用できる場合にはホースを使用する、もしくはバケツに水を入れ、スポンジに水を含ませて汚れを落とします。次に、乾拭き用の雑巾を使用して水分を拭き取りましょう。鳥の糞や泥、害虫、ガラスのワイパーの跡なども拭き取ります。
汚れの程度によっては力を入れてこすらなければ取れない場合もありますが、強くこすることでガラスが傷つくケースがあるため、汚れが定着している場合にはぬるま湯を使用して優しくこすり洗いをしましょう。
水拭きと乾拭きを終えた後は、ガラスクリーナーを使用して拭き取ります。ガラスクリーナーで仕上げることによって、ガラスが元の輝きを取り戻すでしょう。しかし、ガラスクリーナーの洗剤が残った状態ではガラスが曇りやすくなり運転の妨げになる可能性があるため、しっかりと拭き取ることも重要です。
窓の内側を拭く際には、しっかりと絞った雑巾で拭いたうえで乾拭きをして仕上げます。水拭きをするだけでは水分が残り、水垢やウロコ汚れにつながるためしっかりと乾いた雑巾で拭きあげることを忘れないようにしましょう。フロントガラス内側の部分を掃除する際、助手席や運転席から掃除をするよりも、車のドアを閉めた状態で窓を開けて外側から手を伸ばして拭いたほうが隅までしっかり拭き掃除できます。
■新聞紙で車のガラスを掃除する方法
水を含ませた新聞紙でガラスを拭くと輝きを取り戻せるうえに、掃除をした後に捨てるだけであるため効率的に作業を行えます。新聞紙で窓ガラスを拭いた後はしっかりと乾拭きをすることで綺麗に仕上がり、汚れの予防にもつながります。
■お酢を使って水垢汚れを除去する
車のフロントガラス、サイドガラスに付着した水垢やウロコ汚れは、油汚れだけではなく水道水に含まれる成分が残っています。水道水に含まれるミネラルの成分はアルカリ性の汚れであり、酸性のお酢を使うことによって中和させて汚れを除去することが可能です。
キッチンペーパーに酢を含ませて汚れの目立つ場所を覆い、15分程度でキッチンペーパーを剥がして拭き取ったうえで、水で洗い流します。付いたばかりの水垢やウロコ汚れであれば、酢を使って簡単に取り除けるでしょう。しかし、ボディの部分に酢がつくと塗装に悪影響を及ぼすため注意しましょう。
■メラニンスポンジでこすり洗いをする
メラニンスポンジはホームセンターなどでも販売されており、細かな繊維に汚れが絡みつくことで水垢やウロコ汚れを除去できます。メラニンスポンジは、自分が掃除をしやすいサイズにカットできるものを選ぶと良いでしょう。
スポンジが黒くなっている場合、汚れを除去する効果も半減するため、小さなサイズに切ったうえで綺麗な面を使用して掃除をします。メラニンスポンジの繊維は硬く、ボディーの部分に使うと塗装が傷つくため、ガラスだけに使用することも重要です。
■食器用洗剤を使用する
ガラスに付着した水垢汚れは、油分や排気ガスなどの油汚れが多いため、食器用洗剤を使用する方法も有効です。 バケツに水を入れ、食器用洗剤を10倍程度に希釈したものをカーシャンプーと同様の方法で使用します。
油汚れの除去はしやすいですが、泡切れの悪い洗剤を使用すると仕上げに時間がかかり、すすぎ残しが発生することで新しい水垢やウロコ汚れにつながるため注意が必要です。泡切れの良さを謳う洗剤を選んで使用しましょう。
さらに、ゴムの部分に洗剤が付着すると劣化するため、使用後はしっかりと流すことが大切です。
■車のガラス専門店へ掃除を依頼する
掃除グッズや市販の商品を使用して水垢、ウロコ汚れを除去する方法も効果的ですが、頑固な水垢やウロコ汚れの場合は車のガラス専門店へ相談する方法もあります。
プロが使用する業務用の洗剤や機材を使用するため、セルフメンテナンスでは落とせないフロントガラスやサイドガラスにこびりついた頑固な汚れをしっかりと除去することが可能です。
■洗車で汚れを落とす
ホームセンターやカー用品店で様々な洗車用の洗剤が購入できるため、水垢汚れの除去洗剤やコーティング剤といって商品を試してみると良いでしょう。
ただし、研磨剤の成分が含まれることも多く、使用の際にガラスを傷つける可能性もあるため、研磨剤が含まれていない商品を選ぶことがポイントです。
車のガラス掃除のおすすめ頻度
車のガラスは定期的に洗車といったメンテナンスが必要であり、メンテナンスの頻度次第で汚れの程度も変わります。フロントガラスやサイドガラスの汚れは毎日付着するのではなく長時間かけて徐々に蓄積する汚れであるため 、毎日拭き掃除をするだけで汚れの付着を予防することが可能です。
しかし、毎日フロントガラスの掃除をすることは難しい人も多いでしょう。そのような場合は、数カ月に1度、徹底した掃除を行うのがおすすめです。
車のガラス掃除のタイミング
車のガラスを綺麗な状態に保つためには、雨が降った直後のタイミングで水分を拭き取ることが重要です。さらに、洗車の際にガラス専用のクリーナーで拭く方法もあります。
乾拭きをした後にクリーナーを使用するため若干手間はかかるものの、フロントガラスやサイドガラスの輝きを取り戻すことは可能です。クリーナーは様々な種類が販売されており、可能な限りガラスを綺麗にしたい場合や、害虫や鳥の糞を取り除きたいのであれば強力な成分が入っているタイプが良いでしょう。
また、雨が降った翌日には必ず拭き掃除をすることが大切です。
雨が降ると、水分がフロントガラスやサイドガラスに残るため、雨が降った翌日は拭き掃除をする必要があります。時間をかけて行う必要はなく、ティッシュや雑巾などで拭くだけでも十分です。
車のガラスの水垢・ウロコの予防対策5個
ガラスに付着した水垢汚れを除去することは可能ですが、まずは汚れがつかないように予防対策をすることが重要です。ガラスの水垢汚れやウロコ汚れの付着を予防して、綺麗な状態で車を維持するための方法を5つ紹介します。
■一定期間に1度洗車を行う
撥水効果がなくなったコーティング剤が水垢汚れにつながるため、数カ月に1度もしくは雨が降った翌日に洗車を行うなどマイルールを決めて、一定期間に1度洗車をする方法がおすすめです。
洗車をするたびにコーティング剤を塗り直し、撥水とガラスの輝きをキープすることによって水垢やウロコ汚れの予防対策につながります。
■油膜除去でウロコ汚れを予防する
空気中の油分がガラスに付いて蒸発することによって、水垢やウロコ汚れの原因になります。油分が油膜となりガラスに定着すると、水滴水で洗い流せない状態になるケースも珍しくありません。
そのため、洗車をする際に専用洗剤を使って油膜除去することによって、汚れが定着するのを予防できます。雨の日にフロントガラスに光沢のある汚れが見られる場合は、油が付着している状態であるため、可能な限り早めに洗剤を使って取り除きましょう。
■カーコーティングをする
カー用品店のサービスの中には、カーコーティングと呼ばれる車の光沢を維持するためのサービスを提供しているケースもあります。カーコーティングは水垢汚れに効果的なうえに、撥水効果も非常に高いです。
ただし、水垢汚れの原因である油分への予防策といった効果は、コーティングサービスの内容によって異なります。サービスを受ける際には効果がどの程度持続するのか、洗車をする必要があるのかなどをスタッフに相談してから行いましょう。
■雨が付着しない屋内に車を停める
水垢汚れは、車に雨水がつくことによって発生するケースが多いです。車に雨が付着しないガレージに駐車することが可能であれば、駐車をしている際に雨水が付着することはなくなり、水垢やウロコ汚れをの予防につながります。
そのため、マンションは地下の駐車場や立体駐車場に停めることが理想です。ただし、風向きの関係で雨が吹き込むカーポートといった場所は効果が限定されるため注意しましょう。
■こまめに手入れを行う
水垢ウロコ汚れが付着しないようにするためには、こまめに手入れをすることも大切です。例えば、雨の日に車に乗った場合はガラス面を水洗いしてからマイクロファイバークロスで拭くだけでも、水垢の付着を予防できます。
さらに、こまめにコーティングといった施工を行うことで綺麗な状態に保てるうえに、水垢汚れの付着も予防できるでしょう。コーティングをすることで、雨に降られたとしても簡単に水垢を落とせるようになることもメリットです。
まとめ
水垢やウロコ汚れの原因別に、汚れを落とす方法を検討することが大切です。水垢汚れやウロコ汚れが目立ってしまっては、気分良く運転できません。付着した水垢、ウロコ汚れは可能な限り早い段階で対処れば、簡単に落とすことも可能です。掃除をした後はこまめにメンテナンスを行い、綺麗な車を維持しましょう。