水槽でメダカなどの観賞魚を飼っている人にとっては大敵でもあるスネール(スネイル)の駆除方法を知りたいという人は多くいるのではないでしょうか。実際に有効な方法は数多くあります。しかし状況や人によって最適な方法が変わります。
本記事ではスネールの駆除方法からスネールが大発生しないためにどのようにしたら良いかという対策も詳しく紹介します。本記事を参考に水槽コンディションを最高に整えましょう。
スネール(スネイル)の種類と特徴

水槽で観賞魚を飼っているといつの間にか発生している貝がスネールです。外国産の巻き貝を総称してスネールという英語で呼びますので、日本国産のタニシはこの中に含まれません。スネールの主な種類はトランペットスネール、サカマキガイ、モノアラガイなどです。スネールは基本的に観賞魚の食べ残しや排泄物などを餌にしています。
水草や藻類も食べてくれるので、水槽内の環境を整えるのを手伝ってくれる存在です。しかし、スネールはその繁殖力から害悪とされており、個体数が増えることで水槽内での生物のバランスが崩れることになりかねません。個体数の増加によってスネールの排泄物が増えたり、摂取するものが足りなくなって死滅したりなどは水槽内の水質悪化に繋がります。
また、スネールは最初目についたときには数少ない個体数だったのに、少し放置していたら急増して手に負えなくなるということもしばしば起こります。そのようなときにはアクアリウムをリセットしなくてはいけない場合もあります。
スネールが発生する原因2つ
スネール駆除の基礎知識|発生原因1 ■水草にスネールの卵塊がついている
スネールが発生する原因として一番多いのが、ショップで購入した水草にスネールやその卵塊が付着していたというケースです。スネール単体は水草を購入時に確認することで、除去することも可能です。
しかし卵塊は色素が薄く透明でいてかなり小さいので見落としがちになります。
スネール駆除の基礎知識|発生原因2 ■魚のヒレにくっついている
メダカなどの観賞魚を購入した際に尾ひれなどに稚貝が付着していることが稀にあります。ヒレに付着しているものについては、慎重に観察することで取り除くことができるでしょう。
加えて、観賞魚や水草を引き取る際に使用している水に既にスネールが入り込んでいることも考えられます。これは卵塊や稚魚が水草から離れて水に混ざっているケースです。
スネールに害はある?駆除しなくていい?

ではスネールを見つけたら必ずしも除去しなくてはいけないかと聞かれたら、基本的にスネール自体に害はありません。上述したように大量発生した場合には生態系のバランスが崩れてしまって、せっかくうまくいっていた水槽をリセットしなくてはいけない状況になる可能性もあります。しかし、少量であれば観賞魚への害も特にないため放置していても問題はありません。
観賞魚への実害は無いスネールですが、しかし主役である観賞魚よりも数が増えてしまうと水槽の景観を損ねます。体長も大きいもので数センチまで成長する個体もいるので、放置していると水槽の中が見にくく見た目が悪くなります。常に完璧で美しい水槽を求める人にとっては少数でも邪魔な存在と言えるでしょう。
スネールの駆除方法6個

スネールを駆除する方法は複数あります。それぞれ利点がありあすが、状況によっては使用できない方法もあります。以下に詳しく説明します。
スネールの駆除方法その1|薬剤を使わない方法1 ■①手作業で駆除する
スネールがあまり多く繁殖する前にスネールを駆除したいという人は手作業で一つ一つを取り除いていく方法があります。この方法は、基本的に外から目視で分かるスネールを一つ一つつまみ出すというかなり地味で時間のかかる作業になります。また、水草の裏側などに付いているスネールは見逃してしまうことが多いので、そこまでの成果は期待できないのがこの方法の特徴です。
水槽の構造上リセットができず、薬剤の使用も避けたいという人はこちらの方法を使用する必要があります。また手作業で駆除する場合はスネールの卵は見つけにくいため、ある程度の大きさになったスネールのみ駆除が可能となります。スネールが既に繁殖しすぎた場合には、あまり現実的でないためこちらの方法は使用しないようにしましょう。
スネールの駆除方法その2|熱帯魚に影響を与えたくない方に ■②水草や熱帯業に無害な薬を使用する
一番効果があり、なおかつ安全にスネールを駆除できる薬剤は『スネールバスター』です。こちらの薬剤は水草やエビには害を与えないため、環境を選ばずに使用することができます。また熱帯魚にも無害なため、こちらの薬剤で駆除したスネールの死骸を熱帯魚などが食しても問題はありません。貝類全般を駆除してしまうため駆除したくない貝類は予め水槽から移すなどの対策が必要です。
スネイルカットもスネールを駆除する効果の高い薬剤になります。粉状の薬剤で、すぐに効果を発揮しますが、一部の水草には悪影響を及ぼすことがあるため薬草を入れる前の水槽で使用するようにしましょう。10日間の間に3回ほど投入すれば大体のスネールは駆除することが可能です。それ以外にも水槽の水を塩水にすることでスネールを駆除する方法もあります。
スネールの駆除方法その3|リセットでサッパリ ■③水槽リセットでまっさらな環境に
全飼育用品を全て水槽から出して水洗いを行い、天日干しなどを行ってから再度水槽を組み直します。こちらを水槽リセットと呼び、全てを一つ一つ丁寧に洗うので、ほとんどのスネールが駆除可能です。更に天日干しを行えば生き残れるスネールはほとんどいません。しかし時間が掛かり、水槽の構造などによっては手間も相当かかる方法になります。
水槽リセットを行う際に懸念されるのは、水槽用の水のカルキ抜きや水草の栄養となるミネラルも除去されてしまうということです。しかし、市販のカルキ抜き用の薬剤や、ミネラルなど追加するミネラル添加剤などの水質調節剤を使用することでかなり時間短縮が可能になります。これからの製品を準備してから水槽リセットを行うことをおすすめします。

tetra/テトラ
コントラコロライン
水道水のカルキ抜きとミネラル補給が1本でできるおすすめアイテムが『テトラ コントラコロライン』。
魚に有害なカルキやクロラミンを中和するだけでなくミネラル(ヨウ素化合物)も含んでいるため、本品を加えるだけで水道水を「大事な魚に活力を与える水」に調節してくれます。
スネールを駆除できる水槽リセットは大掛かりな作業。カルキ抜きとミネラル添加はこれ1本で簡単に済ませてしまいましょう!ペット屋さんの方が安く売っている場合もあるようなので一度近くのお店をのぞいてみてください。