吐血現場で自分にできることはあるのでしょうか。人の血液を処理する際に気をつけなくてはいけないことは何か分からないという人もいるでしょう。
今回紹介する内容は、
- 吐血現場の特殊清掃は業者に頼もう
- 吐血現場の特殊清掃の流れ
- 吐血してしまう理由
- 吐血するのは人だけじゃない
- 吐血や特殊清掃に関するよくある質問
以上となります。この記事を参考に吐血現場の特殊清掃の方法とその流れを確認しましょう。
吐血現場の特殊清掃は業者に頼もう
特殊清掃と聞くと人が孤独死を迎えた部屋の清掃などを連想する人も多いのではないでしょうか。もちろんそういった状況でも特殊清掃はおこなわれます。
しかし人が亡くなっていなくても特殊清掃が必要な状況というのは起こるでしょう。病気や体調不良での吐血などがその代表的な例です。
他人の吐血を掃除することはリスクが高くおすすめできません。そのような状況の場合は専門業者である特殊清掃のプロに依頼をしましょう。
他人の血液には自覚のない病原菌が潜んでいる場合があり、そういった血液が自分の体内に入り込むと重大な感染症にかかってしまうリスクがあります。
場合によっては命に関わる病気もあるので、他人の吐血にはむやみやたらに触らず専門業者に依頼しましょう。
吐血現場の特殊清掃の流れ
吐血現場の特殊清掃の流れその1:感染予防 ■見えない病原菌や感染原因から身を守る準備
吐血現場の特殊清掃でもっとも重要なのは感染症や病原菌対策です。上述したように他人の血液や体液に触れるとHIVなど完治が難しいウイルスに感染してしまう可能性があります。
作業者は最低でも手袋、マスクそして防護服を身につけている必要があるでしょう。もしそのような装備もなく作業をおこなう業者がいたらそれは優良業者と呼べないので注意が必要です。
吐血現場の特殊清掃の流れその2:室内の消毒 ■部屋全体の消毒をおこなう
実際には床や壁に吐血があっても、重量が軽いウイルスは空中に漂っています。空気中にあるウイルスや病原菌からも人はカンタンに感染してしまうのでまずは部屋全体の消毒が不可欠です。
一般的に消毒のためには高濃度オゾンを使用します。オゾンによる殺菌は強力で作業者の安全性が高まるでしょう。
吐血現場の特殊清掃の流れその3:血液を除去 ■徹底的に体液をきれいにする
部屋全体の除菌が済んだら血液や体液の除去です。血液は特殊薬剤を散布し汚れを浮かせ、ブラシなどでこすり除去します。
吐血現場は広範囲に血液が飛散していることもあるので、場合によってはブラックライトなどで念入りにチェクすることが必要です。カーペットや絨毯の場合は一度剥がさなくてはいけない場合もあります。
吐血現場の特殊清掃の流れその4:部屋全体の消毒 ■仕上げは部屋全体を再度徹底消毒して完了
吐血現場は見えてる部分以上に汚れや匂いが染みついてしまいます。それらを徹底的にきれいにするのが仕上げの消毒です。
あらかじめ室内の除菌は済んでいますが作業中新たに浮遊した細菌などをあらためてきれいにする必要があるでしょう。またフローリングなどの場合コーティング作業まで施してくれます。
以上で全工程が済み、部屋はすっかり吐血前の状態に戻りましたね。
吐血してしまう理由
吐血してしまう理由その1:内臓系の病気 ■胃や腸の疾患が原因の場合も
吐血の原因は胃や腸などに疾患がある場合に起こりやすいといわれています。胃や腸の潰瘍や出血性胃炎、食道炎などがあるでしょう。
過度な飲酒によって嘔吐することで胃と食道の境目が裂けて出血することもあります。臓器からの出血の場合冷たい水を飲むことで血管が収縮し出血が止まりやすくなるでしょう。
みぞおち付近を氷のうなどで冷やすことも効果的です。また吐血があった場合は絶対安静が必要ですので不用意に動き回らないよう注意しましょう。
吐血してしまう理由その2:薬 ■薬が原因で胃などが荒れてしまうことも
鎮痛剤などは効果が高い分内臓を荒らしてしまう可能性があり、それが原因で吐血につながることもあります。鎮痛剤や頭痛薬を飲むときは用法・用量を守って正しく服用しましょう。
また薬を多く飲む場合は胃薬なども併せて飲むことで胃や腸が荒れてしまうのを防ぐことも可能です。鎮痛剤などを常用している人はお医者さんに相談して吐血の可能性を減らすようにしましょう。
吐血現場を自分で掃除する手順
吐血現場を自分で掃除する手順その1:最低限の準備 ■衛生面に配慮した準備を最低限おこなう
特殊清掃の専門業者ではないので完全な準備はなかなか難しいですが、最低限身を守るための準備はおこなうようにしましょう。基本的にマスク、ゴム手袋そしてビニール袋は必須の準備です。
ティッシュではなく捨てても良い雑巾などがあればためらわず使いましょう。できればマスクも二重で使用し、ゴーグルがあればゴーグルもかけることで安全性が増します。
吐血現場を自分で掃除する手順その2:消毒液を用意する ■家庭にある者で消毒液を代用しよう
家にあるもので消毒液の代わりに使用できるのは次亜塩素酸ナトリウムです。次亜塩素酸ナトリウムはキッチンハイターやブリーチに含まれています。
直接使用すると床やカーペットにダメージを与えてしまうので希釈して使用しましょう。だいたい50倍から100倍に希釈すれば十分ですね。
吐血現場を自分で掃除する手順その3:消毒液を使って掃除 ■血液に直接触れないよう注意
手袋やマスクなどで自分を保護し、自作消毒液を準備したら作業に取り掛かりましょう。吐血現場がフローリングやタイルであれば消毒液を含ませたタオルなどでそっと拭き取るように掃除します。
拭き取り方のコツは消毒液を血液に含ませるよう布を被せ、決してこすらないことです。こすると血液が広がってしまうので、上から被せた布を中心に集めるようぬぐいましょう。
絨毯やカーペットの場合、繊維の隙間まで洗浄するのが難しいので可能であれば捨ててしまうと良いですね。床に貼り付けられているタイプのカーペットは上記の方法できれいになるまで消毒液を染み込ませながら拭き取ります。
またよくやりがちな失敗として、血液にお湯をかけてしまうというものがあります。タンパク質からできている血液は温度が上がると固まってしまうので拭き取れなくなってしまうこともあるため注意しましょう。
自分で完全にきれいにするのはかなり難しいので応急措置をおこなったら専門業者に依頼すると良いですね。おすすめの専門業者の選び方についてはこちらの記事をご覧ください。
特殊清掃の料金相場は?悪質業者との見分け方ってなに? | タスクル
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吐血するのは人だけじゃない
家の中で吐血するのは人だけではありません。飼っているペットも吐血する可能性が十分考えられます。犬や猫も人と同じように内臓の疾患による吐血やストレスによる吐血もありますよね。
またペットの場合は寄生虫による肺動脈からの出血や異物誤飲による場合もあるので大切なペットの管理は徹底しましょう。
吐血や特殊清掃に関するよくある質問5つ
■吐血現場の特殊清掃は業者に頼むべき?
他人の吐血を自分で掃除することはリスクが高くおすすめできません。そのような状況の場合は専門業者である特殊清掃のプロに依頼をしましょう。
詳しくは吐血現場の特殊清掃は業者に頼もうをご覧ください。
■吐血してしまう理由は?
吐血してしまう理由は内臓系の病気や常用している薬による場合があります。
詳しくは吐血してしまう理由をご覧ください。
■吐血するのは人だけじゃない?
吐血するのは人だけでなく飼っているペットなどがすることもあります。理由は人と同じように内臓の疾患などです。
詳しくは吐血するのは人だけじゃないをご覧ください。
■吐血現場|特殊清掃の手順は?
吐血現場の特殊清掃は以下の手順で行われます。
1. 感染症予防などの準備。
2. 部屋全体の消毒。
3. 体液の徹底除去。
4. 再度部屋全体を消毒。
それぞれの工程で専門の道具や技術・知識が必要です。詳しくは吐血現場の特殊清掃の流れをご覧ください。
■吐血現場での特殊清掃は何が危険?
吐血現場の特殊清掃で最も危険なのは血液を介して病原体やウイルスに感染してしまうことです。
場合によってはHIVなど一生治療が必要な病気になってしまう可能性も。
血液がついていないところにも病原体やウイルスが浮遊している可能性があるため、吐血現場の特殊清掃はプロにまかせるようにしましょう。