現在では見かける缶詰のほとんどがプルタブを押し上げて開ける「プルトップ缶」になっていることもあり缶切りを使う機会は減りました 。
その影響で、缶切りを使ったことがない人やうまく使えないという人もいるのではないでしょうか。
ですが大きくて重い缶詰ではプルトップ缶仕様にできなかったり、プルタブが折れて開けれなくなったといった場面に遭遇することも。
そんなときはやはり、缶切りの出番です。
今回は、缶切りの正しい使い方が分からないというお悩み解決のため、缶切りの種類と特徴を解説しつつ、使い方や注意点まで詳しく紹介!
また、缶切りがどうしても使えないといったシーンで、代用品として使えるアイテムの種類や使い方も一緒にお伝えします。
身近にある物を使うので、災害時やアウトドアシーンでも使える技ですよ。
【テコ式】缶切りの使い方や注意点
テコ式缶切りは、名前にもあるようにテコの原理を使い缶詰を開ける缶切りです。先端部分にカーブした刃があり、その部分で缶を切っていきます。
主な特徴は6つ。
・力の弱い人でも比較的開けやすい
・ワインオープナーや栓抜き付きのマルチタイプもあり
・コンパクト
・価格が安い
・取り扱っているお店が多い
・手動で電源や電池などがいらない
色んな種類の缶切りがありますが、テコ式缶切りは日本でも馴染みがあるスタンダードな商品です。パッと出してすぐに使い始めたい人にぴったり!
100円ショップやホームセンターなど、比較的どこでも購入することができます。価格も安いので購入しやすいでしょう。
大きさも手のひらに載るくらいのサイズ感で、収納場所にも困りません。
また、このスタンダードな缶切りは右利き用に作られていることが多いため、左利きの方は使いにくいことがあります。
使いにくい場合は、左利き用の缶切りを選んでくださいね。
【テコ式】缶切りの使い方 ■テコの原理!奥に押す力を使う
テコ式缶切りの使い方はポイントを抑えれば、むずかしくはありません。
1.刃が缶のフチの内側になるようにくぼみに引っ掛ける
2.グッと前に向かって押し込み穴を開ける
3.手前の方に切っていく(缶切りは奥に向かって動かす)
4.切り始めの少し手前までカットする
5.缶のフタを開ける
コツは動画にあるように、引っかかりが外れないように早く動かし過ぎないこと。そして缶切りを奥に動かしながら手前の方に切っていくという動きを意識することです。
【テコ式】缶切りを使うときの注意点 ■缶の切り口・缶切りの刃・切り方によるケガに注意!
テコ式の缶切りを使うときは3つの点に注意してください。
・勢いをつけすぎない
・刃に触れない
・缶の切り口に触れない
テコの原理で少しの力でも開けることができますが、やはり多少は力を込めます。
そのため勢いをつけすぎるとひっかけている部分が外れることも。手を切ったり缶を飛ばしてしまうこともあります。
また、刃にはカバーなどはついていません。缶の切り口もギザギザになっているのでケガをしないよう注意してくださいね。
缶を切り終わったら、缶切りに引っ掛けて開けるようにしましょう。
【回転式】缶切りの使い方や注意点
回転式の缶切りは、缶のフチを挟み込むように固定し外側に付いたハンドルを回すことで缶が切れる仕組みです。アメリカやイギリスなどの海外で使われていることが多いタイプ。
特徴は、主に4つです。
・少ない力で開けられる
・切り口がきれい
・使い方が簡単
・刃がローラー状のタイプならケガをしにくい
ハンドル部分をクルクルと回すことでコツいらずで簡単に開けることができます。刃先が鋭くないローラー刃タイプを選べば、使用時も安心。
さらに、回転式缶切りで開けた缶詰は、切り口はギザギザにならならず断面がきれいです。
また、栓抜き付き・収納に便利なひっかけ穴付き・缶のフタを落とさない磁石付きなど細部にまでこだわったタイプもあります。
スタイリッシュなデザインも多いのでこだわりのキッチン道具で揃えたい場合にもおすすめですよ。
【回転式】缶切りの使い方 ■缶にセットしてハンドルを回すだけ!
回転式缶切りの使い方です。
1.缶のフチに刃が当たるようにセットする
2.カチッと固定する
3.ハンドルをクルクル回す
4.切り始めの少し手前までカットする
缶にセットしてハンドルを回すだけなので、手軽に使えるのがポイント。
また、ふたが落ちない磁石式を選べば、缶をすべて開けてしまっても大丈夫です。手も汚れませんよ。
【回転式】缶切りを使うときの注意点 ■平らな場所で缶のフチにしっかり固定する!
回転式の缶切りを使うときは、2つの点に注意してください。
・平らな場所で使う
・缶のフチにしっかり固定する
空回りや缶が倒れてしまう原因になるので、平らな場所に置いて缶のフチにしっかり固定されているかどうかを確認して使いましょう。
【電動式】缶切りの使い方や注意点
電動式缶切りは、スイッチひとつで自動で缶詰を開けることができる缶切り。自動缶オープナーや電動缶オープナーと呼ばれることもあります。
電動式缶切りの特徴は5つ。
・ワンタッチで力いらず
・四角の缶詰・だ円形の缶詰・プルトップ缶にも使える
・自動で缶開けができる
・缶の切り口がギザギザにならない
・缶の側面をカットする
料理中などでも、缶を開けている間に他の作業ができるので効率もアップします。
また側面をカットする仕組みで四角・だ円・プルトップ式の缶詰にもOK!プルタブが取れてしまっても缶を開けることができます。
力の弱い子どもや高齢の方、ネイルや爪折れが気になる女性にもおすすめです。
【電動式】缶切りの使い方 ■缶にセットしてスタートボタンを押すだけ!
電動式の缶切りの使い方を紹介します。
1.缶に電動式缶切りをセットする(缶の側面に刃が当たるように)
2.スタートボタンを押す
3.缶切りが自動で動きだすので待つ
4.1周から1周半ほど回ると自動で止まる(もしくは止める)
缶にセットしてスタートボタンを押すだけなので、コツも手間もありません。
フルーツ缶程の大きさの缶では、約30秒程度で開けることができるでしょう。
【電動式】缶切りを使うときの注意点 ■停止してから外すこと!機械音にも注意
電動式の缶切りを使うときに注意したい点です。
・缶を平らな場所に置く
・機械音がする
・停止してから缶から外す
缶の上に電動式缶切りを載せて使います。缶の転倒・缶切りの落下などを防ぐため、平らな場所で使いましょう。
また、作動中は機械音がします。大きな音が鳴って困るシーン(赤ちゃんが寝ている等)では使うタイミングに注意が必要なことも。
さらに、ケガなどを防ぐため、きちんと停止したのを確認してから外すこともポイントです。
缶切りがないときに使える裏ワザ!代用品5選ランキング
本記事では缶切りがないときに使える代用品も併せて解説!
災害時やアウトドアシーンで、いざというときに知っていると便利な方法です。
身近なアイテム順に5種類の代用品をランキングで紹介します。使用方法まで解説するので参考にしてください。
ただし、どの方法も缶切りで開けたときと同様に、切り口や刃などでケガしないよう軍手などを着用して注意しながら行いましょう。
缶切りの代用アイテム第1位:スプーン ■いつものスプーンが缶切りに!災害時にも使える!
缶切りの代用アイテム第1位は、普段使っている金属スプーンです。特にカレーなどを食べるときに使う大きめのスプーンがおすすめ。
①金属スプーンをしっかり握る
②缶の上部にこすりつける
③穴が開いたらテコの原理を使って穴を広げていく
使うコツは、スプーンのつぼ付近(口に入れる部分)をしっかり握ること。また、滑り止めの手袋などがあればより楽に開けることができます。
少し時間がかかったり、力がいりますが、身近にあって安心して使えるアイテムです。災害時など緊急のときにもぴったり!
缶切りの代用アイテム②はさみ ■缶に対して垂直に穴を開けることがポイント!
缶切りの代用アイテム第2位は、はさみ。こちらもおそらく家庭に1つはあるアイテムです。
①軍手を付ける
②はさみの先端を缶に垂直に立てて穴を開ける
③開けた穴にハサミの刃を入れてフチに沿って動かす
穴を開けることができれば、はさみを入れて押し上げて開けていくことができます。
缶はフチの方より真ん中の方が柔らかくなっているので、その部分ははさみで切ることも。
特にキッチンばさみがあれば、作業がしやすいです。また、キッチンばさみには缶切りの機能が付いたものもあるのでチェックしてみてください。
注意点としては、軍手をしたり急いで動かしたりしないこと。また、刃こぼれにも注意が必要です。はさみは刃物なので、慎重に行いましょう。
缶切りの代用アイテム③硬貨 ■硬貨の側面を使って缶を開ける!
缶切りの代用アイテム第3位は、10円玉や100円玉の硬貨です。
①硬貨の側面を缶に対して縦に当てる
②こすりつける
③①・②を繰り返す
硬貨を使う方法は、むずかしい工程はありません。硬貨の側面をこすりつけることを繰り返します。
ですが、力が必要で、時間がかかるのが難点。滑り止め付きの軍手があると、力が入りやすく時間短縮やけが防止になって便利です。
缶切りの代用アイテム④マイナスドライバー ■ドライバーをたたいて穴を開ける!
缶切りの代用アイテム第4位は、マイナスドライバーです。
①マイナスドライバーを缶に対して垂直に立てる
②持ち手の部分を上からたたく
③穴が開いたら①・②を繰り返す
マイナスドライバーで穴を開けていきます。その工程を繰り返すことで、少しづつ穴を広げていくイメージ。
プラスアルファで石や金づちなどがあれば、たたきやすくて便利です。
缶切りの代用アイテム⑤石やアスファルト ■アウトドアシーンでも使える方法!
缶切りの代用アイテム第5位は、石やアスファルトを使う方法です!
①平らな石・コンクリートブロック・アスファルトなどを探す
②缶詰を逆さにする
③平らな石・コンクリートブロック・アスファルトに円を描くようにこすりつける
④中の汁などが出てきたら元の向きに戻す
⑤缶の側面を押す
缶詰の上部をコンクリートブロックなどにこすりつけると、接着していた部分が傷つきはがれます。
中の液体がしみだしてきたら、はがれた証拠。缶の側面を両手でぐっと押すと缶がポンと開く仕組みです。
家の中では、なかなか身近にあるアイテムと言えませんが、アウトドアや災害時には最も活用できる方法ではないでしょうか。