ミニバラとはミニサイズのバラの総称。年々種類が増え続け、いまや2万種類以上あると言われており、リトルアーティスト・テディベア・ロサキネンシスミニマなどが人気です。
本記事では、ミニバラに共通する剪定方法や注意点、育て方のコツを解説していきます。
ミニバラの季節ごとの剪定の目的
ミニバラはバラの中では剪定が必須というわけではありません。しかし、剪定すれば形が整い、キレイに花が咲きます。風通しがよくなれば害虫の予防も期待できるので、時期に合わせて行っていきましょう。
1度目の剪定は6~7月 ■春~夏の剪定の目的
ミニバラには四季咲き性という特徴があり、一年に何度か花が咲きます。
最初に花が咲くのは5~6月。その花が咲いた後の6月~7月は、剪定が必要になります。
次に咲く花の栄養を確保するために、花茎を切り取りましょう。
2度目の剪定は10月上旬~10月中旬 ■秋の剪定の目的
ミニバラの2度目の開花は9月~11月。その間にある10月の上旬~中旬に一度剪定をしておきましょう。
2度目の開花の後の剪定でも、1度目同様に花茎を切り落とします。寒くなる前に早めに剪定し、スムーズに休眠できるようにするのが目的です。
3度目の剪定は1月下旬~2月中旬 ■冬の剪定の目的
花の時期・休眠が終わった1月下旬~2月中旬には、それまでより大規模な剪定が必要になります。生育が落ち着くこの時期に、次のシーズンへの栄養を確保するための剪定をしておきましょう。
ミニバラの剪定方法・注意点
ミニバラは季節によって適切な剪定の方法が変わります。ここでは、そのコツを解説していきます。
花がら摘み&切り戻し剪定が必要 ■春~夏の剪定の方法・注意点
春から夏にバラが咲いた後には、咲き終わった後も枝や茎に残る花(花がら)をハサミや手で取り除きましょう。花がらに栄養が行くことを防ぎ、次の開化に必要な栄養を確保することができます。
この作業は花がら摘みと呼ばれ、花が咲き終わったタイミングで毎回行います。花がらをそのままにしてはしおれてしまうので、見た目を守るのにも役立ちます。しおれる前に摘み取れば、お皿やガラス鉢に浮かべて飾ることもできますよ。
ミニバラが良く育つ夏には、伸びすぎた枝や茎を切り落とす切り戻し剪定も必要。風通しや日当たりをよくして病害虫を予防するのが目的です。
花がら摘みで休眠を助けよう ■秋の剪定の方法・注意点
秋に花が咲いた時も、春と同じように花がら摘みが必要です。枝や茎に残る花がらを早めに剪定して、休眠期に入る準備を助けます。寒くなる前に行うと効果的ですよ。
全体の枝を半分よりやや上程度で切りそろえ、枝の長さをそろえるのがポイントです。葉や枝を切りすぎると体力を消費してしまうので注意しましょう。
強剪定で次の春に備えよう ■冬の剪定の方法・注意点
冬はミニバラにとって休眠期なので、強剪定向きの季節です。枯れた枝を取り除いたり、株全体を切り戻します。
強剪定は株全体を株元から5~10cmの高さでそろえるのがポイント。バッサリと切り戻すことで、次の季節の新芽が出やすくなります。
枝・茎の切り口が乾いていないと病気・害虫の侵入するので、天気の日がおすすめです。
ミニバラの剪定を業者に依頼するポイント
ミニバラの樹高は0.1~1mが一般的。脚立がなくとも剪定ができますが、季節ごとに剪定の仕方が変わるので「ややこしい!」と思う方もいるかもしれません。そんな時は、プロによる剪定が必要です。
剪定の費用は樹高の高さ・幅で決まることが多いです。0~0m~3m未満ならば、約3,000~4,000円が目安。
ここに人件費・ゴミ処理の費用・肥料を与えるサービス料が追加されていきます。
業者を選ぶ時には、無料で見積もりをだしてくれる業者を選びましょう。その中から日時・費用が適切な業者を選べばOK。
口コミを参考にするのも大切です。
ミニバラの育て方・お手入れのポイント
ミニバラは直射日光に弱い以外は育てやすい植物です。ここでは、お世話の仕方を解説しています。
日当たり・風通しのいい場所を選ぶ ■置き場所のポイント
ミニバラを置くなら日当たりのと風通しがよい場所がおすすめ。休眠期にもなるべく日光に当てるようにしましょう。病気の予防には雨の当たらない場所が効果的です。
直射日光は苦手なので、植木鉢は直置きではなくスタンドに置きましょう。すだれでのガードも効果的です。
庭に植えるのであれば、日当たりに加えて水はけが良い場所を選びましょう。
乾燥は枯れる原因になるので注意 ■水やり・肥料のポイント
ミニバラの水やりは土の表面が乾いたタイミングがおすすめ。鉢植えなら土が乾く度にたっぷりと与えましょう。鉢底から流れだしても大丈夫です。
庭木であれば、真夏の乾燥したタイミングで水を与えます。この時。花に直接水をかけるのはNG。株元に水やりをしましょう。
時間帯は暑い時間帯を避けるのがポイント。ただ、冬期は朝・夕方に水をあげると凍ってしまうことがあるので注意が必要です。
肥料は春~秋に少しずつ与えます。バラ用の固定肥料でOKです。鉢植えの場合は一か月に1度が目安。
庭植えなら、元肥を与えてから植えていきましょう。冬には寒肥料として発酵油かすなどを与えるのがおすすめです。
病害虫対策には風通しの確保が重要 ■害虫・病気対策のポイント
ミニバラにつきやすい害虫はアブラムシ・ハダニ。春~秋に発生するので、葉・つぼみ・新芽をよく確認して見つけ次第駆除しましょう。
うどんこ病・黒星病へも注意が必要です。こちらも葉・新芽に症状が出るので、毎日確認するのがおすすめです。剪定で風通しを良くすることで、病気予防の効果を期待できます。庭に植える場合はある程度感覚を開けて植えるのも大切です。
ミニバラに発生した病気は初期ならば薬剤で拡大を止められます。被害範囲が広いようなら、その部分をカットしましょう。
ミニバラは挿し木で増やすのがおすすめ ■増やし方のポイント
ミニバラを増やすなら挿し木がおすすめ。5月下旬~6月中や10月下旬~11月上旬が向いています。剪定で出た枝を使えばOKです。
挿し木に使う枝は、2時間ほど水につけておきます。その後、水を与えた土をポットなどに入れて、軽く穴を開けて挿し木します。
挿し木をした後は、根が出るまで日陰で育てます。土が乾かないように水を小まめに与えると成功しやすいです。
通販で買えるおすすめのミニバラ
ミニバラはホームセンターや園芸店で購入できます。しかし、重たいので通販で買うことができれば安心です。
通販で買えるおすすめのミニバラ1 ■ミニバラ テディベア 3~3.5号ポット
苗の状態で届くミニバラです。丈夫で育てやすい種類なので初心者向けですよ。
通販で買えるおすすめのミニバラ2 ■リトルアーチスト (CL) ミニバラ 返り咲き
アーチやオベリスクに使えるミニバラです。バラ苗専門農家が3年間管理した大苗なので、育てやすくなっています。
通販で買えるおすすめのミニバラ3 ■バラ苗 ロサキネンシスミニマ
バラが良く育つと評判の培養土で植え付けてから販売されている苗です。パンフレットもついているので、初心者にも安心です。