庭木や観葉植物には、基本的に剪定がおすすめ。本記事では、剪定の方法や時期による目的の違い、おすすめの道具を解説しています。
・剪定の種類と目的(強剪定・切り戻し剪定・切り詰め剪定・透かし剪定・刈り込み剪定)
・剪定の時期と目的(夏剪定と冬剪定の違い)
・剪定に必要な道具(商品紹介付き)
・剪定の注意点
剪定が難しい場合の業者の選び方や相場も解説しているので、ぜひご覧ください。
剪定の種類と目的
庭木や大き目の植木鉢で育てる植物には、定期的な剪定がおすすめです。
【剪定のメリット】
・風通しが良くなり病害虫対策になる
・大きくなりすぎたり、不格好に育つことをを防げる
・不要な枝に栄養が行くのを防ぎ、花や実のつきもよくなる
ここでは、代表的な剪定の方法を紹介していきます。
休眠期に行う大規模な剪定 ■強剪定
不要な枝・芽や葉を大規模に切り落とす剪定のことを、強剪定と呼びます。別名は基本剪定や冬期剪定。木に負担がかかるので、成長が止まる休眠期を狙って行われます。
目的は木の育成を助けることと、大きくなった木をコンパクトにすること。
切り口が大きいので、回復するのに木の回復力が必要になることに注意しましょう。
代表的な弱剪定の一つ ■切り戻し剪定
枝の根元を残し、途中の部分から切る剪定を切り戻し剪定と呼びます。伸びすぎた枝・茎をある程度の長さに戻して、木の幹への負担を減らすことが目的。
不要な部分がなくなることで、花や実のつきをアップさせることにも効果的です。
開花が終わった時期や休眠期が開ける時期にやると効果的が一般的になっています。
切り戻し剪定と切り方が違う剪定方法 ■切り詰め剪定
切り詰め剪定の目的は育ちすぎて乱れた樹形を整え、小さくすること。余計な葉を落として幹への風通し・日当たりを良くするのにも効果的です。
基本的には枝の伸びすぎた部分を切る弱剪定ですが、太い枝を切り詰める時は強剪定に当たります。強剪定は木が回復しやすい冬期に行うことがおすすめです。
新芽が伸びている部分より上を切る切り戻し剪定とは違い、芽の3mm程度の上位置で斜めに切っていきます。
全体のバランスを整えるのに効果的 ■透かし剪定
透かし剪定は別名栓抜きとも呼ばれる剪定方法。伸びすぎた枝・葉が混み合っている部分を間引くことが目的です。透かし剪定に向いている時期は、樹木の種類によって異なります。
全体の樹形を見ながら、細い枝・葉を落としていく作業になります。切り口が目立たないので、今の樹形を維持してボリュームを減らす、というイメージでいいでしょう。
キレイな生垣・トピアリーなどを作るのに必要 ■刈り込み剪定
刈り込み剪定の目的はキレイで人工的な樹形を作ること。枝先や木の剪定を剪定していきます。コニファーなど、生垣向けの植物でよく行われる剪定の仕方です。
不要な枝を取り除きながら形を整えていくので、病害虫対策にも効果的。木の高さや幅を整えるためには、定期的に行う必要があります。
剪定の時期と目的
剪定の時期を大まかに分けるのであれば、夏剪定・冬剪定の2種類。剪定に適切な期間は、樹木の種類で異なるので各自確認しましょう。
【夏剪定の目的】
他の季節にキレイな花を咲かせるために行います。伸びすぎた枝・葉を切り取って樹形を整えることが主なやり方です。
風通し・日当たりを良くして病害虫被害を予防する目的もあります。
【冬剪定の目的】
冬は植物の休眠期。春に備えて木の体力を確保するために行います。
枝・葉を大規模に剪定することで、樹木全体をサイズダウンさせる目的もあります。
剪定に必要な道具
剪定に必要なものは大まかに「切る道具」と「身を守る道具」に分けられます。ここでは、それぞれの役割とおすすめの商品を紹介していますよ。
剪定にはどんな道具が必要? ■剪定の基本アイテムと役割
剪定に必要なものは「切る道具」と「身を守る道具」です。高い位置に上るための脚立も用意しておきましょう。
【枝・葉を切るのにおすすめのアイテム】
・剪定バサミ…直径1.5cm程度の枝までに使うのがおすすめです
・ノコギリ…剪定バサミより太い枝に使います
・植木バサミ…細い枝を切るのに使います
・刈り込みバサミ…生垣などを刈り込むのに使います
【身を守るのに必要なアイテム】
・軍手…剪定用のハサミ・枝・トゲでケガをしやすいので必要です
・ゴーグル…枝・葉が目に入るのを防ぎます
・ヘルメット…枝が落ちてくることがあるので必要です
【その他便利な道具】
・熊手・竹ぼうき…切り落とした葉・枝の回収に使います
・てみ…大型のちりとり。葉の回収に便利
・ビニール紐・ガムテープ…枝をまとめるのに便利
樹木によって適切な道具が異なるので、各自確認しましょう。また、剪定後に切り口を保護する癒合剤も大切です。
枝・葉を切るのにおすすめのアイテム ■おすすめのハサミ類8選
剪定におすすめのハサミ類の中で、ネットで人気が高いものを紹介していきます。
剪定におすすめの剪定バサミ1 岡恒 剪定鋏 180mm NO.101
プロも愛用する剪定バサミです。価格が安いので、初心者にもおすすめですよ。
剪定におすすめの剪定バサミ2 角利 ガーデニングプロ アルミ剪定鋏 AS-020
生垣や生け花の手入れにおすすめなサイズの剪定バサミです。軽量なので長時間でも使いやすくなっています。
剪定におすすめのノコギリ1 ユーエム工業(Silky) ゴムボーイ 万能目 240mm 121-24
折りたたみタイプで収納しやすいノコギリです。太い枝にも対応でき、切れ味が落ちたら交換できるのも嬉しいです。
剪定におすすめのノコギリ2 ユーエム工業(Silky) シルキー ズバット 300mm 270-30
カーブソーで切りやすいノコギリです。腰に装着できる鞘付きなので、高所作業にも対応しています。
おすすめの植木バサミ1 岡恒 植木鋏 NO.201-SN
植木や盆栽に向いている盆栽バサミです。手入れすれば長く使えるしっかりとした商品になっています。
おすすめの植木バサミ2 雅琴 オールステンレス古流鋏 165mm
ステンレス製でサビに強い植木バサミです。持ち手までステンレスなので、濡れても安心です。
おすすめの刈り込みバサミ1 岡恒 刈込鋏 55型
切れ味・刃持ちにこだわった刈り込みバサミです。両手持ちなので、大きな植木や生垣でも安心ですよ。
おすすめの刈り込みバサミ2 千吉 ミニ太枝切鋏 パイプ柄 生木25mmまで SGFL-1
握りやすく扱いやすい刈り込みバサミです。軽量なので疲れにくいのもポイントですね。
片付けに便利なアイテムも大切 ■剪定に便利なおすすめのアイテム3選
剪定にはハサミ以外にもゴミを集める道具などがあると便利。ここでは、その中でもおすすめの商品を紹介していきます。
剪定におすすめの片付けアイテム1 浅野木工所 伸縮式 玉付ミニガーデンクリーナー アルミパイプ柄
身長に合わせて長さを調節できる熊手です。軽量なので扱いやすいのも嬉しいです。
剪定におすすめの片付けアイテム2 (有)加藤伝蔵商店 平竹箒 伝
散らばった葉や枝を集めるのには、竹ボウキもおすすめ。こちらの商品は穂先部分が切りそろえられているので、地面にしっかりとフィットします。
剪定におすすめの片付けアイテム3 ■千吉 手箕 テミ 大 口幅500mm
口幅が大きく集めやすいてみです。剪定作業に使うなら、ちりとりよりこちらの方が向いています。
剪定後のケアに便利 ■剪定後のケアにおすすめの癒合剤3選
癒合剤とは剪定後の切り口に塗って保護するための薬剤です。樹木の回復力を高める効果と、雑菌をシャットアウトする効果があります。ここでは、ネットで評価の高いアイテムを紹介していきます。
剪定後のケアにおすすめの癒合剤1 住友化学園芸 殺菌剤 トップジンMペースト
ペースト状で使いやすい癒合剤です。やわらかいので切り口に均一に塗り付ける時に便利です。
剪定後のケアにおすすめの癒合剤2 富士商事 カルスメイト 150g
乾く速さが売りの癒合剤です。茶色いペースト状なので、見栄えも大切にしたい観葉植物などにおすすめですよ。
剪定後のケアにおすすめの癒合剤3 ハナゲン カットパスターHi 雑木用
カルス(肉巻き)を作ってくれる癒合剤です。幹が変色する心配はありません。
剪定の注意点
剪定は道具をそろえ、時期を見る必要があります。作業は高所になることが多く、力とテクニックが必要です。だからこそ失敗談も多いので、こちらで紹介しておきます。
花芽と呼ばれる部分を切ってしまうと次の花が咲かなくなります。
休眠に入る前に枝を切り過ぎたり、必要以上に剪定すると枯れてしまいます。
木を小さくしようとして、幹や枝を切りすぎると形が乱れます。樹形を整えたい時は、完成後の姿をイメージして気長に作業することも大切です。
高所での作業なので、ケガのリスクもあります。切った枝や葉を処分することも含め、自信がない方は業者に頼んだ方が安全です。
剪定を業者に依頼する相場・選び方のポイント
剪定作業は脚立での高所作業になったり、太い枝を切るのに力が必要になったり、難しい作業でもあります。剪定バサミ・ノコギリをそろえることを考えると、プロに頼んだ方が安くすむ場合もあるので、一度見積もりを請求してみるのもおすすめです。
(【庭木の剪定費用相場】
0m~3m未満:約3,000~4,000円
3m~5m未満:約5,000~9,000円
5m~7m未満:約13,000~20,000円
剪定の費用は樹高の高さや幅で決まることが多いです。上記は木のサイズによる費用の相場なので、ここに人件費・ゴミ処理代が追加されていきます。
業者を選ぶ時には、無料で見積もりをだしてくれる業者を選びましょう。その中から日時・費用が適切な業者を選べばOK。
口コミを参考にするのも大切です。