蒸し野菜・茶碗蒸し・肉まん・シュウマイ等々。油入らずのヘルシーレシピで活躍する、蒸し器。
せいろやステンレス製が主流で、おしゃれなガラス製などもありますが、どれも水を沸騰させる下部分・蒸気を当てる上部分に分かれて場所をとってしまうのが困ったところです。
本記事では、フライパンや鍋など、元から家にある調理器具を下部分として、お皿やザルの上で蒸気を当てる部分として代用する方法などを紹介していきます。
代用方法ごとのメリット・デメリットも解説しているのでぜひご覧ください。
台座で蒸す方法と直蒸しの違い
蒸し料理を作る方法は、置き台・蒸し皿・食材を入れて蒸す方法と、器を直接蒸し器に入れて蒸す方法があります。器で直接蒸す方法は直蒸しと呼ばれ、茶碗蒸しやプリンなどを作るのによく使われています。
直蒸しは短時間で火が通るだけではなく、フライパンや鍋でもできることがメリット。ただ、火が通りやすいので食材が固くなるリスクはあります。
フライパンで代用する
フライパンを蒸し器として使うなら、少し深さのあるタイプがおすすめ。
フライパンの中に蒸し器の脚になる耐熱容器を置いて、水を入れて沸騰させてから食材を入れるのが基本です。
茶碗蒸しのように、直蒸し用のレシピなら茶碗やココットを直接置いてもOKです。
【フライパンでの代用方法】
1:フライパンの底に皿などを裏返して置き台を作る
2:置き台の上に蒸す用の皿などを乗せ、置き台の下まで水を張る
3:水が沸騰してから蒸す用の皿の上に食材を置く
4:布巾を巻いたフタを閉めて蒸し上げる
フライパンの底に置く置き台は、耐熱皿の他にアルミホイルや布巾でもOKです。
フライパンには深さがないので、プリンや蒸しパンなどを直蒸ししたり、アルミホイルを下敷きに蒸し野菜を作ったりするのがおすすめです。
鍋で代用する
鍋は深さがあるので、フライパンに比べて深さのある器を使えます。蒸し時間が長い料理も、鍋の方が向いていますね。
【鍋での代用方法】
1:鍋の底にザルやケーキクーラー・金属製落とし蓋などで置き台を作る
2:置き台の上に蒸す用の皿などを乗せ、置き台の下まで水を張る
3:水が沸騰してから蒸す用の皿の上に食材を置く
4:布巾を巻いたフタを閉めて蒸し上げる
ザルや裏ごし容器は蒸し皿に比べて蒸気の通りがいいので、火が通りにくい食材にも使えます。
ケーキクーラーは安定感があるので、肉まんなどの重みのあるアイテムを蒸すのにおすすめです。
この他にも、100均には鍋やフライパンで使える蒸し料理用の調理器具が豊富なので、好きなものを探してみるのもいいでしょう。
圧力鍋で代用する
鍋よりも密閉されている圧力鍋は、蒸し器の代用にピッタリ。
通常の鍋やフライパンとの違いは、お湯が沸く前に食材を入れておくことです。
空焚きをすると故障の原因になるので、短時間で仕上げましょう。
【圧力鍋での代用方法】
1:圧力鍋に水を張る
2:食材を入れたザルなどを入れて閉める
3:食材・レシピに応じて圧力をかける
4:火を止めて圧力が抜けるのを待つ
蒸し皿にするのは、ザルの他に金属製の落とし蓋でもOK。100均などで専用の容器を探すこともできます。
さつまいもなどの根菜類・もち米・塊肉までも、圧力と蒸気で短時間で蒸し上げられることがメリットです。
土鍋で代用する
通常の鍋より保温性が高い土鍋は、じっくり火を通す食品を蒸すレシピにおすすめ。
蒸し鶏・蒸し魚・おこわなどを美味しく調理できる他、冷凍食品を蒸し上げるとレンジよりジューシーに蒸し上げることができます。
【土鍋での代用方法】
1:土鍋の底に皿など裏返して置き台を作る
2:置き台の上に蒸す用の皿などを乗せ、置き台の下まで水を張る
3:水が沸騰してから蒸す用の皿の上に食材を置く
4:布巾を巻いたフタを閉めて蒸し上げる
食材の蒸し皿としては、耐熱皿の他、ザルや落とし蓋でもOKです。
蒸し料理用の蒸し皿がついてくる商品もあります。
炊飯器で代用する
炊飯器も蒸気の力を使って蒸し料理を作ることができます。
【炊飯器での代用方法】
1:炊飯器の底にケーキクーラーやモチ用の網などを乗せる
2:ケーキクーラーやモチ用の網にかぶらない程度の水を張る
3:通常の炊飯モードで炊く
炊飯が終わった後に加熱が足りないようであれば、もう一度炊飯してちょうどいい蒸し加減を探しましょう。
土鍋と同じく、じっくりと火を通せる調理器具なので、根菜やお肉などの火が通りにくい食材がおすすめ。
アルミホイルに包んだ野菜をお米と一緒に炊き上げたり、お米の上にお肉を一枚乗せて蒸し上げるレシピもあります。
例えば、鶏肉とお米を一緒に炊くと、鳥ダシの染みたお米と蒸し鶏が楽しめます。
炊飯器の蒸しケーキのレシピも豊富です。
電子レンジで代用する
電子レンジは手軽で代用レシピも豊富な蒸し料理向けのアイテムです。専用蒸し器より手軽・短時間に仕上がるのが魅力ですね。
【電子レンジでの代用方法】
1:耐熱皿・タッパーなどに食材を入れる
2:少量の水を入れてラップをする
3:食材の種類に応じて加熱する
電子レンジを蒸し器の代わりに使うコツは、食材に合わせた水の量を探すこと。さつまいも・とうもろこしなどの水分が少な目の食材なら、濡れたキッチンペーパーで水分を補ってからラップをして蒸すと美味しく蒸し上がります。
100均などには電子レンジ用の蒸し器が豊富なので、探してみましょう。
上記のような蒸し野菜レシピの他にも、お菓子・お肉料理・魚料理とレシピが豊富なので、好きなレシピを探してみるのがおすすめです。
指定されたワット数・時間を守ることがポイントです。
シリコンスチーマーで代用する
電子レンジで加熱して使うシリコンスチーマーも、蒸し料理向けの調理器具です。シリコン製なので、金属製・ガラス製の蒸し器と違って場所をとることがありません。
水と一緒に食材をレンジにかけて、シリコンスチーマーごと食卓に出せるので、忙しい方にピッタリのアイテム。
レンジ+耐熱皿+ラップだけで蒸すよりも熱伝導率が工夫されているので、失敗しにくいのがメリットです。
蒸し料理におすすめのシリコンスチーマー1 ■メトレフランセ Maitre Francais シリコン スチーマー
フタ付きで不可さがあるので、汁気のある食材や調理に使えるシリコンスチーマーです。本体のフチにはスチール芯が入っているので、中身が重たくなっても安心ですよ。
蒸し料理におすすめのシリコンスチーマー2 ■ルクエ スチームケース トレイ
柔らかく収納しやすいシリコンスチーマーです。フタと本体が一体化しているので、収納も調理も楽なのがメリットです。
蒸し料理におすすめのシリコンスチーマー3 ■ワールドクリエイト シリコンスチーマー ココット
小さ目のココット型なので、一人暮らしにおすすめのシリコンスチーマーです。食洗器にも対応しているので、家族分買って一人一人使いたい、という方にもおすすめですよ。
蒸し器を代用する時の注意点
専用の蒸し器以外で蒸し料理を作る時は、置き台の安定感に気をつけましょう。お皿や茶碗を並べて使うなら、水平になっていることを確認してから蒸し皿を置くと安全です。
鍋・圧力鍋・土鍋などの空焚きは故障の元なので「蒸し時間が長くて水がなくなった」といったこともないように気をつけておきましょう。
また、美味しい蒸し料理を作るためには、使う調理器具に合わせて蒸し時間を調整することが大切になります。
火力が強い器具ほど、固くなったり見栄えが悪くなったりしやすいので、自信がないようであれば、レシピがある料理を選びましょう。
火の通りを均等にするためには、食材をつめこみすぎないことがポイント。食材が重ならないように気をつけ、感覚を開けて並べるとムラができにくいです。