無水エタノールは消毒用アルコールで代用できる？用途別の代用品を解説

無水エタノールとは水分をほぼ含まない純度の高いエタノールのこと。

消毒用のエタノールと違い、水に触れると故障してしまうものも消毒・掃除できるのがメリットです。電化製品やガラスを拭いたり、油性マジックでのラクガキを落としたりするのに使えます。

手作り化粧品やアロマスプレーで、つなぎの役割を果たす場合もあります。

その代わりに、すぐに蒸発してしまうので手指の消毒には向きません。刺激が強いので、扱う時はゴム手袋をするのがおすすめです。

詳しくは下記の記事で解説しています。

本記事では、無水エタノールを他のアイテムで代用できるかどうかについて、掃除・アロマスプレー作り・化粧品作りに分けて解説しています。

無水エタノールと消毒用エタノールの違いは、アルコール度数。無水エタノールのアルコール含有率は99.5％で、揮発性が高いことが特徴です。

無水エタノールは揮発性が高いので、水拭きできないアイテムを掃除できることが魅力。そのまま触れると刺激が強いので、綿棒や歯ブラシにしみこませて使います。

キッチン・風呂の掃除などの水で触れても構わない場所の掃除や殺菌に使うなら、消毒用アルコールでも構いません。

逆に、無水エタノールでは殺菌・消毒が出る前に蒸発してしまうので、消毒に使うのであれば、水で薄める必要があります。

無水エタノールは電化製品・ガラス製品・プラスチック製品・キッチン等の油汚れの掃除に使えます。畳やお風呂のカビ取りに使う場合もあります。

掃除のために使いたい場合、電化製品・ガラス製品の拭き掃除を無水エタノール以外で行うのはNG。

電化製品は消毒用アルコール内の水分やウェットティッシュ内の水分で故障してしまうことがあるし、ガラス製品には水の筋が残ってしまうことがあります。

それ以外の場所の掃除であれば、水で薄めて使うので、消毒用アルコールで代用しても大丈夫です。ポリスチレンやアクリル樹脂など、特定のプラスチックは無水エタノールで変色してしまうので、むしろそのほかの製品で代用する必要があります。

【無水エタノールで変色・コーティングがはげる素材】
ポリスチレン（スチロール樹脂）、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール（PVA)、ナイロン、革製品、白木や桐などの生木、塗装やニスが塗られたものなど

掃除で使うのであれば、アルコール度数が77％のパストリーゼという製材でもOKです。

ハッカ油スプレーやアロマスプレーを作る時は、消毒用エタノールやパストリーゼで代用してもOKです。

無水エタノールより水が多い分、やや分離しやすなるので、よく振ってから使いましょう。

ハッカ油スプレーの作り方・使い方については下記の記事で詳しく解説しています。

無水エタノールとグリセリン、精製水を混ぜると化粧水を作ることができます。防腐効果と清涼感を与えることが役割です。

化粧水自体、無水エタノールを精製水で薄めて作るわけなので、消毒用エタノールで代用しても構いません。

無水エタノールと消毒用エタノールはアルコール度数が違うので、レシピが変わる可能性があることには注意してください。