窓を全然開けていないのに、どこからかともなく入ってくるコバエ。一匹だけかと思ったら、二、三匹台所で見かけるようになったら、鬱陶しいですよね。コバエがいるだけで、途端に家の中が不潔な感じがしてしまいます。
殺虫剤をスプレーすると、その時は退治できますが再びどこからかわいてきてしまいます。どうやったらコバエが来ないようにできるのでしょうか。虫が来やすい家だから仕方ないとあきらめてしまう前に、コバエについてすぐできる対策があるかもしれません。
今回は、コバエの効果的な退治方法を調べてみました。
どこからくる?コバエの種類と発生時期

「コバエ」はハエの子どもではありません。ハエの子は「ウジ」なので、「コバエ」は小さいハエなのです。コバエが大きくなったら普通の大きさのハエになるわけではないので、成虫で2ミリ程度の大きさです。日本では6種類ほどのハエのことをコバエと呼んでいますが、主に見られる種類はショウジョウバエ、ノミバエ、クロバネキノコバエ、クチキバエ、チョウバエなどです。
■ショウジョウバエ
ワインや果物が大好きで、特に大好きなのはバナナです。果物をむいた後の皮や種は、そのまま捨てずにビニールに入れて捨てましょう。また、お酒の缶やビンは、一度洗ってから捨てるようにしましょう。缶に残ったビールやアルコール類が腐ると、とたんにショウジョウバエが増えてしまいます。
■ノミバエ
動物のフンや、昆虫の死骸、腐った動植物物質から発生します。ローストビーフや野菜スープが大好きで、汚水槽や、植木鉢にたまって腐った水、排泄物、生ゴミなどから発生します。
■チョウバエ
上のほうから見ると、ハート形に見えるコバエです。腐った水によって作られる細菌、雑菌が大好きで、お風呂や台所の水アカや、雨樋、下水からわいてきます。殺虫剤に抵抗性を持つものもあり、あまり殺虫剤が効かないこともあるので厄介です。
■クロバネキノコバエ
手足が長く、蚊に見た目が似ていて、あまりハエのようには見えません。ジャガイモやキュウリといった植物の根が大好きです。窓際でよく死んでいるコバエです。住宅地の近くの公園、植木鉢、腐葉土、畑などから発生して、家の照明をつけると集まってきます。ハエ取り棒や、ハエ取りリボンといった物理的なトラップによる捕獲が有効です。
コバエは卵から成虫になるまでが約10日と、非常に速いスピードで大人になります。卵から幼虫(ウジ)になり、コロコロした蛹(サナギ)になった後、羽が生えた成虫のハエになります。繁殖のスピードが速いので、生ゴミを放置しているとコバエが卵を産んであっという間に増えてしまうのです。
発生時期は6、7月と9、10月が発生時期となっています。8月はコバエにとってあまりに暑すぎるため、かえって育つことができません。しかし、周辺の環境によって一年中コバエが発生してしまう家庭もあります。
コバエは【お酢】で退治できる?

手軽にできるコバエ駆除方法の1つに、お酢のニオイに反応したコバエを容器の中でキャッチし、窒息死させて退治する方法があります。
お酢トラップの作り方
ペットボトルを半分に切ったものや、不要な容器を用意して、容器の半分まで水を入れます。お酢は、水の量に対して10分の1の量を入れましょう。
お酢を使ったコバエ駆除に使う容器は、口が広いものを使用した方がコバエが入りやすいでしょう。また、長期間放置するものであるため、小さい容器や倒れにくい形状の容器を使用することも大切です。
交換の目安
容器にコバエが入っていなければ交換する必要はないですが、コバエが容器に入っているのであれば1日で交換することがおすすめです。容器にコバエが入った状態で長期間放置すると、容器の中に卵を産むリスクがあるのでこまめに交換しましょう。
お酢トラップの置き方と注意点
お酢を入れたトラップは、コバエの発生源である台所や生ゴミを入れるゴミ箱、観葉植物の近くに仕掛ける、観葉植物といった場所に仕掛けることがおすすめです。ペットや小さな子供が飲んでしまうといったトラブルがないように、十分に注意しましょう。
コバエは【めんつゆ】で退治できる?

コバエによく効くのが【めんつゆトラップ】です。ハエは食べ物のにおいに誘われてやってきます。めんつゆの臭いに誘われてやってきたコバエを、洗剤の中に入っている界面活性剤で窒息させて退治するという方法です。
めんつゆトラップの作り方
作り方は簡単で、めんつゆに水と中性洗剤を入れます。割合は適当で構いませんが、めんつゆ1に対して水1、中性洗剤数滴で良いでしょう。入れ物ですが、細長いものよりも、なるべく平らで広い面積があるものが効果的です。臭いが強ければ何でも良いので、ワインでもビールでもお酢でもかまいません。これを、コバエが多く発生している所に置くのです。
10日置いたら新しいものと交換
めんつゆトラップを置いてすぐに退治できるのは、現在大人になって飛んでいる成虫のみです。そのため今、卵、幼虫、サナギの状態で、生ゴミや排水口などに隠れているコバエをやっつけるには一週間から10日は待たなくてはいけません。コバエが減ったり増えたりすると思いますが、辛抱強く置き続けましょう。
めんつゆトラップの置き場所
ゴミ箱や生ゴミの近くに置くのが一般的です。ペットや子どもが間違って飲んでしまわないように、注意してください。あまり人がいない場所のほうがコバエが取れやすいようです。コバエも人間を警戒するからです。
コバエは【お香】で退治できる?

コバエを寄せ付けない効果が期待できるのは、ハッカの香りやペパーミントの香りです。他にも、ローズマリーやユーカリ、ゼラニウム、ラベンダーといったお香やアロマオイルを使用するのも良いでしょう。
場所別コバエ退治策【キッチン】

チョウバエの発生源は、主に排水管や排水口の汚れです。排水管に存在するコバエは熱湯を入れたり氷を置いたりする方法で駆除できます。しかし、排水管が塩ビ素材である場合、耐熱温度は60程度であるため、熱湯を注ぐと排水管が変質して水漏れの原因になる点に注意が必要です。システムキッチンであれば、メーカーのホームページで説明書をチェックしてみましょう。