ゴキブリには洗剤が効く！食器用洗剤で退治する4つのコツ【プロ監修】

梅雨時や夏になると、ゴソゴソと出て来るのがゴキブリですよね。
言葉にするのも嫌な位、気持ちが悪いものです。
梅雨が近くなってきたので、そろそろゴキブリ退治用のグッズを家に置こうかなと思っていると、台所や風呂場にゴキブリが顔をあらわします。
家の中にホウ酸団子や毒エサを置いても、効果があらわれるまで数日かかります。
薬が効くまで、見ているだけではゴキブリは増えるばかりです。
そして、ゴキブリが出た時、いつも殺虫剤があるとは限りません。
殺虫剤は無いけれど、どうにか退治したい時にはどうすれば良いのでしょうか？
今回は、ゴキブリが一番出やすいキッチンにある「食器用洗剤」で、ゴキブリを倒す方法についてまとめました。

ゴキブリのことを考えるだけでもイヤ！という方も多いと思いますが、まずはどんな生き物か知ることで効率よくゴキブリが退治できます。
嫌いな虫だからこそ、しっかり知っておきましょう。

ゴキブリはガサゴソよく動き回りますが、実は目が悪い昆虫です。
それに比べて、聴覚や触覚はとても敏感です。
そのため、音や空気が振動すると危険を察知して逃げるのです。
ゴキブリを発見すると、あわててバタバタと動いてしまいがちですが、動けば動くほど、こちらの動きをゴキブリに察知されてしまいます。
殺虫剤や食器用洗剤を取りに行く時は、ゴキブリに察知されないように、ゆっくりと歩いて、一気に殺虫剤や洗剤をかけて殺しましょう。
ゴキブリの前では大声や大きな身振り手振りは逆効果です。

ゴキブリはマイナス5度からマイナス10度の場所では生存できず、死んでしまいます。
ゴキブリは変温動物でもあるので、7度よりも低いと、成長がストップしてしまうのです。
北海道や青森、岩手、山形、秋田、長野などは東京や大阪、愛知、京都などよりもゴキブリとの遭遇率は低いというデータもあります。
また、さすがのゴキブリも真夏の暑さには参ってしまうようです。
梅雨時には繁殖力を増すゴキブリですが、真夏には一旦繁殖のパワーが衰え、秋から再び繁殖します。

ゴキブリは1匹いると100匹いると言われていますが、それはゴキブリに集合フェロモンがあるからです。
侵入した家に、水や食べ物があり、温度と湿度が適していて潜み場所があり、ゴキブリが繁殖すると、当然糞が多くなります。

その糞に集合フェロモンがあるため、ますますゴキブリが寄ってきて集合します。そこで産卵してどんどん増えます。ですから、ゴキブリが少ないうちに、見つけたら早く殺すのが鉄則ですね。

学習能力が高いため、一度食べ物がある場所を覚えたら、再び来ることがあります。
そのため、一度ゴキブリを見た場所は、ゴキブリが通るルートになっているので、もうその場所には食べ物を置かないようにしましょう。
代わりに、その場所に毒エサを置いてゴキブリを退治すると効果的です。

温度、餌などの条件によりますが、条件が良いと、クロゴキブリで400日、チャバネゴキブリで300日、ワモンゴキブリで900日程度と報告されています。

多くは一年間程度生きると考えておいたほうが良いでしょう。その中で、卵の期間が約20〜50日です。卵はなかなか殺虫剤が効きませんが、孵化してから小さな幼虫のうちは殺虫剤が効きますので、退治したいものです。

一般的にゴキブリは暖かくなった春になると産卵して、６月の梅雨頃に卵からかえって活動しはじめます。
クロゴキブリの卵は、卵鞘と呼ばれるもので、数十個の卵が入った卵の塊です。あずきのような色で、丸やカプセル状ではなく、がま口財布のような形をしています。

その中に、数十個の小さな卵が入っているのです。卵でいる時期は、ゴキブリの種類によって異なりますが約20〜50日間です。

5月頃に産卵したゴキブリの卵が、6月になって孵化するケースが多いので、梅雨時に見るゴキブリは小さなものが多いのです。6月から11月に活動が活発になります。冬になると変温動物なので、動きが鈍くなります。

ゴキブリは冬になると、遭遇する率は低くなりますが全てが死滅しているわけではありません。一年ほど生きるため、隠れていて見えないだけで、暖かい場所を探して生き延びています。

例えば家の中だと一年中365日動き続けて暖かい冷蔵庫のモーターの近くは、ゴキブリが好きな場所です。

食べ物はありませんが、暖かい場所として好きなのがパソコンです。デスクトップ型やタワー型のパソコンは滅多に動かしませんし、暖かくなるのでゴキブリも気持ち良いのです。工場などではモーターの近くや中などに住んでいたりします。

ゴキブリが出た時に、食器用洗剤をかけると20秒程度で殺すことができます。
通常のゴキブリ用殺虫剤と同じくらいの効力があるんです。
そんなに食器用洗剤は毒なのかというと、そうではありません。
食器用洗剤のように、トロトロした液体状のものであれば同じように効果があります。
例えば同じようにキッチンにあるものでは、サラダオイルやオリーブオイルといった油類です。
トロみがあれば良いので、シャンプーやリンスなどでもかまいません。

ゴキブリだけでなく、昆虫は「気門」という場所で呼吸をしています。
人間のように、口から息を吸って出すという体の仕組みではありません。
昆虫は胸部や腹部に気門があり、気門から取り入れた空気を毛細気管で体の隅々に送り込んでいるというわけです。

市販の殺虫剤は、虫の神経細胞を狂わせて筋肉の動きをストップさせ、虫を死亡させます。
食器用洗剤には界面活性剤が入っていてトロトロしており、気門をふさぐため、ゴキブリが呼吸できなくて死亡するのです。

「界面活性剤」が入っている洗剤であれば、特に効果があります。
界面活性剤とは、水と油のように性質が違う物質を、ミックスできる効果があります。

例えば、水の中に油を入れても、油は丸い玉になったまま混ざることはありません。
しかし、その中に界面活性剤を入れると油は水と混ざって水が濁っていきます。
毛糸やフェルトの上に水をたらしても、水は玉になったまま染み込みません。
水の中に界面活性剤を入れると、水の界面張力が弱まって毛糸やフェルトの中に浸透していきます。


ゴキブリは表面がテカテカしていますが、これは体の表面が脂分でおおわれているからです。
界面活性剤が入っていると、ゴキブリの気門を短い時間でふさいで殺すことができるのです。
食器用洗剤以外にも、ファブリーズやリセッシュでも効果があります。
ファブリーズやリセッシュには、界面活性剤やゴキブリの苦手なエタノールが入っているためダメージを与えることができるのです。

世の中の市販の洗剤の大半に、界面活性剤が入っています。
界面活性剤は混ざり合わないものを混ぜることができたり、普通は浸透しないものの中に入り込んで染み込ませたりすることができます。
そういった性質を利用して良く落ちる洗剤を改良しているわけです。
洗濯物の中に染み込んで汚れを落としてくれる分には良いのですが、タンパク質を壊す作用があるため、皮膚や角質から体内に浸透してしまうのです。
そして、血管に浸透した後、血液に入り込んで全身に洗剤が回ってしまうのです。

エコ洗剤と最近呼ばれている洗剤には、界面活性剤が入っていないものが多く見られます。
重曹やセスキ炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、過炭酸ナトリウムなどです。
洗濯物を漂白したり、洗濯機のカビを取ったりするのに使用しますが、これらのアルカリ性洗剤には界面活性剤は入っていません。
手触りも、サラサラしている洗剤なので、粘り気がありません。
これらの洗剤をゴキブリにかけても、退治できませんので注意してください。

メスゴキブリが一生で生む子供の数はなんと約5,000匹。連日ゴキブリに遭遇しているのなら、プロに依頼した方が毎日のストレスから解放されます。業者を選ぶなら他社との相見積もり歓迎の害虫駆除110番がおすすめです。

ゴキブリが出た時に殺虫剤が無くたって、家の中にあるものでゴキブリにダメージを与えることができるんです。
何もしないよりは、手元にあるものでゴキブリをやっつけましょう！

ゴキブリに限らず昆虫は変温動物なので、急激な温度変化についていくことができません。温度が高すぎたり低すぎたりすると、活動を停止してしまいます。

さすがのゴキブリも、8月の暑さには動きが鈍くなります。その性質を利用して、ゴキブリに熱湯をかけることで殺すことができます。

およそ1秒連続して全身に熱湯を浴びせることで、ゴキブリは即死します。熱湯は大変効果のある方法ですが、お湯をかける本人がヤケドしてしまわないよう、注意してください。

お湯であれば、洗剤を使用していないので子どもやペットにも影響はありませんし、掃除も簡単ですよね。ただし、熱湯がかかっても良い場所でこの方法を使いましょう。

家にある高温が出る家電と言えばドライヤーですよね。
ドライヤーは熱湯のように即死させる効果までは望めませんが、確実に弱らせることはできます。
注意しなくてはいけない点は、ドライヤーの熱風でゴキブリの動きが止まったからといって死んでいるとは限らない点です。
熱風でかなり弱ってはいますが、最後のトドメは殺虫剤など他の方法で確実に殺すようにしてください。

急激な温度変化によってゴキブリは即死するので、熱湯とは逆に急速に冷やすことでも効果があります。
例えば、「アース製薬 凍らすジェット冷凍殺虫」や「フマキラー ゴキブリ超凍止ジェット」は瞬間的にマイナス75度から85度の冷たいガスを噴射することができます。
殺虫剤ではなく冷やすだけなので、子どもやペット、魚などがいる家庭でも安心して使用することができます。

お酒や消毒用エタノールでも同じようにゴキブリが退治できます。
ガソリンでも効果があります。
気門にアルコールがつくことで呼吸困難になるためで、かける時は、なるべく度数の高いアルコールをかけると効果的です。
昆虫の標本を作る仕事の人は、アルコールを使って虫を殺します。
アルコールで虫が死ぬのは、昆虫関係の職業の人の間では常識になっています。

ゴキブリの天敵が家の中にいると、もうこんな思いはしなくても良いと思いますよね。
ゴキブリの天敵は何と言っても「アシダカグモ」です。
アシダカグモは巣を作って獲物が来るのを待つのではなく、自分でエサを探して歩きまわります。
アシダカグモとゴキブリの生活環境はほぼ同じなこともあり、小さな時からゴキブリを食べて育ちます。
ゴキブリの他にも、ハエや蚊、場合によってはネズミまで食べてくれるので、もし見かけても益虫なので殺さないようにしましょう。

カマキリやムカデ、ゲジゲジなどは、ゴキブリを好んで食べます。
しかしムカデはスズメバチと同じ傾向の毒を持っています。ゲジゲジは人間に影響は殆どありませんが、弱い毒を持っています。
飼うのは現実的ではないかもしれませんが、ムカデやゲジゲジがいると、ゴキブリは出ない傾向があります。

トカゲやヤモリ、カメ、カエルなどは、昆虫を食べるものが多く存在しています。
ペット用のエサとしてゴキブリが販売されていたり、動物園の爬虫類や両生類のエサとしてゴキブリが飼われていることもあります。
ゴキブリは繁殖力が強いので、お金のかからないエサとして利用されています。

そもそもゴキブリが出ない家にすればこんな風に「ゴキブリを瞬時に殺すにはどうしたら」と悩まずにすみますよね。

ゴキブリが自分から出て行ってくれる駆除剤を置いて、家の中でゴキブリの死骸さえ見ない環境を作りましょう。

置き型タイプの駆除剤はブラックキャップやコンバットなど市販のアイテムも効果的。しかし薬剤抵抗性ゴキブリには効果が薄いこともあります。

「市販の駆除剤は大体試したけどイマイチで…」という方にはプロの業者も使う成分が入った「ゴキちゃんグッバイプラス」がおすすめです。

ゴキブリは見つけたらすぐに殺すのが鉄則です。

数年前に購入した殺虫剤でも、効き目は残っています。殺虫剤がそばに無い時には、今回ご紹介した食器用洗剤や、アルコール類、食用油、シャンプーやリンスやボディーソープなど、手元にあるものでやっつけてしまいましょう。

食器用洗剤は押すと遠くまで飛んでくれるので、ゴキブリに近づかなくても退治することができるのが良いですよね。

洗剤をかけて、気門から呼吸できなくなって死ぬまでに20秒以上、大きなゴキブリですと１分程度はかかりますが、あきらめずに洗剤をかけ続けてください。