<まえがき>
カテゴリの便宜上害虫駆除のカテゴリとして書かれていますが、ゲジゲジ(ゲジ)はゴキブリ、シロアリ、ダニを駆除してくれる益虫です。見た目から敬遠されるゲジゲジですが、共存する事は決して不利益ではないことをご理解いただいた上、本記事を参照いただけましたら幸いです。
脚がたくさんあって素早く動いて目立つ……気持ち悪い虫と言えば、「ゲジゲジ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。家の中で姿を見かけると、次はどこから出てくるのかとビクビクしてしまいますよね。
この記事では、ゲジゲジの生態や侵入経路を知ることで、身近に寄せ付けない方法を考えてみました。害虫の動きが活発になる時期を迎える前に対策を取りましょう!
ゲジゲジとは?
ゲジゲジとは、正式にはゲジ(蚰蜒)という節足動物です。脱皮を繰り返しつつ大きくなりますが、他の多足類と同じように成長の過程で足の数を増やしていくのが特徴です。主に本州全域に生息する「ゲジ」と本州南部から沖縄にかけて生息する「オオゲジ」の2種類が、日本国内では最も多く見られるものです。
一般的にゲジゲジと言って思いつくのは、3cm程度の「ゲジ」なのではないでしょうか。外見に共通点はありますが、ムカデやヤスデとは生態が大きく異なります。どちらも足がたくさんあって気持ち悪い生き物、というくくりで「不快害虫」等と呼ばれていますが、ゲジゲジは人間を能動的に攻撃することはほとんどありません。
ゲジゲジの生態
ゲジゲジは、濡れた落ち葉や石の下等の暗く湿った場所に好んで潜伏します。寿命は5~6年、越冬して卵を生み繁殖します。家の中に巣を作ることはあまりないようですが、越冬と餌を求めて室内に侵入してきます。では、ゲジゲジは室内の何を餌にしているのでしょうか。
ゲジゲジはムカデ等と同じ「害虫」というくくりではありますが、人間にかみついたり食物をかじったりしません。家の中に潜伏しているゴキブリや昆虫類を主に捕獲しているのです。ゴキブリにとってゲジゲジは天敵と言えるでしょう。
つまり、ゲジゲジの生態自体は「益虫」と言っても差し支えないものなのです。ですが、見た目のインパクトは相当なものですし、家の中に大量に発生するのは困りものです。あまりに数が多い場合は、駆除や防虫を考えるべきでしょう。
ゲジゲジの侵入経路
きれいに掃除をしたつもりでも、どこからともなくゲジゲジが侵入していてぎょっとした……という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。ここでは、ゲジゲジがどのように室内に侵入しているのかを考えてみました。
侵入経路をそのままにしていると他の虫も侵入してきます。昆虫を主食にするゲシゲジにとって、室内がより過ごしやすい場所になってしまいます。室内を徹底的にチェックして、侵入経路を塞ぐことから対策を始めましょう。
■すき間があればどこからでも入れる
ゲジゲジの身体の厚みは1cmにも満たないものです。つまり、それだけのちょっとしたすき間があれば、ゲジゲジは室内に侵入することができると思って良いでしょう。特にゲジゲジは地面を這う生き物ですから、床に近づけば近づくほど侵入の可能性が高まります。
ドアの下や排水口、窓等を重点的にチェックしましょう。他には、破れた網戸や建具の充填剤の切れた部分、エアコンのパイプ穴にも要注意です。
また、玄関先の植木鉢の下はゲジゲジが潜伏するのにぴったりの場所です。長年置いている植木鉢やプランターには気を付けましょう。
■二階だって安心できない?
ゲジゲジは地面を這う生き物だから2階以上なら安心……と思っていませんか?実は、ゲジゲジは壁を伝って上階まで上がることもできるのです。また、パイプや雨どい伝いにさらに上階まで上がっていくことも珍しくありません。
特に寒い時期は、ゲジゲジも越冬場所を探しているので注意が必要です。網戸や小窓にすき間がないか、よくチェックしておくことをおすすめします。
また、雨どいに落ち葉や土が詰まっていると、その機能が低下するだけでなくゲジゲジの住みかになる可能性もあります。定期的に掃除をして詰まりを解消しておくようにしましょう。
■チェックしておきたい侵入ポイント
ゲジゲジが侵入しやすいポイントを具体的にまとめてみたので、家をチェックしてみましょう。どんな造りの家でもゲジゲジが侵入してくる可能性はありますが、庭がある木造家屋はより侵入の危険が高いと考えられます。
ゲジゲジが侵入しやすいポイント
・玄関の下
・破れた網戸
・空気取りの小窓
・トラップやカバーのついていない排水口
・塞がれてないエアコン用のパイプ穴
・換気扇
・建具のすき間
先にもご紹介したように、ゲジゲジは小さなすき間からも侵入できます。すき間風が入るような場所であれば、容易に侵入できると考えて良いでしょう。
ゲジゲジに効果的な駆除方法3つ
ゲジゲジはゴキブリを食べてくれるとは言え、家の中で大繁殖されてはたまったものではありませんね。あまりにも家の中にゲジゲジが出る場合は、駆除することを考えたほうが良いでしょう。ここでは、ゲジゲジを家から追い出す方法についてご紹介しています。
しかし、ゲジゲジが家に繁殖しているということは、エサになるゴキブリ等がいるということでもあります。ゲジゲジを駆除することは、他の害虫が増える危険が増すとも言えるでしょう。駆除を考える時は、他の害虫を駆除する計画も一緒に立てておくことをおすすめします。
■① ゲジゲジが嫌うアロマの香りを活用
ゲジゲジは、ゴキブリを捕食してくれる益虫です。でも、いくら益虫と言ってもあの姿を家の中で見るのは耐えられませんよね。ゲジゲジを殺さずに追い出すには、アロマの力を借りるのがおすすめです。
ゲジゲジの嫌うエッセンシャルオイル(精油)を布やティッシュにしみこませて侵入しそうな場所に置いたり、スプレーを作って壁や窓を拭くことでゲジゲジを追い出すことができます。ゲジゲジに有効なアロマは、ゼラニウムやティートゥリー、シトロネラ、ユーカリ等の防虫成分が含まれているものです。好みの香りでリラックス効果も期待できるのが良いですね。
一方、エッセンシャルオイルよりも安価ですが効果を期待できるのがハッカ油です。薬局で手軽に買えますし、容量も大きいので広範囲の使用に向いています。防カビ効果もあるので、家の掃除全般に使えるのも嬉しいですね。侵入経路周りに使うことで、家の中に入ってくるのを防ぐこともできます。
■② ムカデ用殺虫剤も有効
人に危害を加えることはほとんどないと言っても、家の中にゲジゲジが闊歩しているのは落ち着かないものですよね。あまりに室内にゲジゲジが多いようなら、室内から駆除することを考えたほうが良いでしょう。
ゲジゲジは、一般的な殺虫スプレーを使えば駆除することができます。スプレーを直接かけるだけで殺せるので、さほど手こずることはないでしょう。ただし、殺虫剤で死んだゲジゲジは脚がバラバラになり、より気持ち悪い姿になります。掃除にかなりの勇気が要るので、よく考えてから実行することをおすすめします。
■③ 冷却スプレーで瞬殺する
殺虫剤と同じように、瞬間凍結タイプのスプレーもゲジゲジの駆除に効果的です。凍結タイプのスプレーは、マイナス数十度の極冷風を吹きかけることで虫の身体から一気に熱を奪って凍結することができます。
こういったスプレーの中には殺虫成分が含まれていないものもあるので、ペットや子どものいる家でも比較的安全に使うことができます。一般的な殺虫剤の代用としても充分な効果を発揮しますので、殺虫剤が使えない部屋に備えておくと安心ですね。
ゲジゲジを家の中に侵入させない対策8つ
ゲジゲジ対策は、まず家に侵入させないことが最も重要です。侵入経路の把握と対策以外にもできることが色々あります。ゲジゲジにとって居心地の良くない家にするということは、他の害虫対策という意味からも非常に効果的です。
ここでは、ゲシゲジを家に侵入させないためにできる対策を7つご紹介します。
■① 庭やベランダの風通しを良くする
ゲジゲジは、落ち葉が堆積しているような湿った土壌環境を好みます。日本の気候は湿度が高い時期も多いですが、できるだけ風通しを良くして地面をカラッと乾燥させるようにしましょう。
そのためには、こまめに庭の草むしりや樹木の下刈りをして、地面に日光が届くようにすることが大切です。また、ある程度の落ち葉は庭の土壌を改良する効果がありますが、多すぎるとゲジゲジが住み着いてしまいます。落ち葉が必要以上に堆積しないよう、定期的に掃除をするようにしましょう。
また、ベランダ等に置いてある植木鉢もゲジゲジが居着きやすい場所です。植木鉢やプランターは直置きせずに、スタンドやラックを使って床面の風通しを良くするように心がけましょう。
■② ダンボールなど物を片付ける
ゲジゲジは、水はけや日当たりの悪いジメジメした場所を好みます。庭にダンボールや不要な家具、タイヤ等を放置していませんか?これらはゲジゲジだけでなく、さまざまな害虫の住みかになります。特にダンボールは湿気が溜まりやすく、カビの温床にもなり不衛生です。外に放置するのは極力避けましょう。
また、タイヤはその構造上、水や泥が溜まりやすく、ゲジゲジの格好の住みかになってしまいます。雨ざらしのところにタイヤを放置するのも避けたほうが良いでしょう。できる限り庭の湿度を下げることが、ゲジゲジの繁殖を防ぐ第一歩です。
■③ 市販の粉状殺虫剤で家を囲む
ゲジゲジはゴキブリ等を食べてくれる益虫ですが、庭はともかく家には入れたくないという場合は、粉状の殺虫剤を活用しましょう。スプレー式のものと違って雨に強く、効果が長持ちするのが特徴です。一般的なもので約1か月は効果が持続します。
この粉状殺虫剤で家をぐるりと囲んでやることで、ゲジゲジから家をガードすることができます。ヤスデやムカデといった、人間に攻撃的な害虫も防ぐことができるので、害虫の活動が活発化する梅雨に入る前に対策を取っておくと安心ですね。
■④ 玄関や窓にスプレー式の殺虫剤
ゲジゲジを家に侵入させないためには、家にあるスキマを徹底的に塞ぐことが重要であることはお話ししました。それに加えて、侵入経路に殺虫成分を噴霧してゲジゲジからガードするのも効果的です。玄関や窓、網戸等はもちろん、タンスのすき間や冷蔵庫の下等、ゲジゲジが通りやすそうな場所に撒いておくのも良いでしょう。
家の中の害虫は、ホコリやゴミの溜まりやすい物陰等を好みます。そういった場所に殺虫剤を定期的に撒いておくことは、ゲジゲジ以外の他の害虫も寄せ付けない効果が期待できます。複数の害虫に効くタイプの殺虫剤を選んで撒くのもおすすめです。
■⑤ 排水口に栓をする
排水口からは嫌なニオイだけでなく、さまざまな害虫が侵入してきます。これを防ぐためには、排水口に栓を設置することが非常に効果的です。排水口にトラップをつけるのは業者に依頼する必要がありますし、それなりに費用がかかります。
しかし、栓を変えるのは自分たちでも簡単にできますし、費用も比較的安価に済みます。栓自体もホームセンターやネットショップで色々な種類のものが販売されているので、合ったサイズのものを選ぶと良いでしょう。ヘアキャッチャーや防臭ワンのついたものに変更することで、ゲジゲジが侵入してくるのを防げるだけでなく、防臭効果も期待できます。
■⑥ 換気扇や換気口にネットをかける
換気扇や換気口は、ゲジゲジ等の害虫の通り道になります。これを防ぐためには、ネットやカバーをかぶせて物理的にすき間を塞いでしまいましょう。換気扇等のサイズに合わせた各種カバーは、ホームセンター等で比較的安価に販売されています。メッシュや不織布でできており、空気の流れは維持したまますき間を塞げるのでゲジゲジの侵入を防ぐのにぴったりです。
汚れを防止する機能がついているものもあるので、ぜひつけておくようにしたいですね。
■⑦ 新築は床下に殺虫剤も有効
根本的な害虫対策を考える時に、新築時は格好のタイミングです。新築時に床下に防除処理をしてもらったり、床下排気口に専用カバーをつけてもらうのは、数年後の害虫被害に大きな差が出ます。特に、床下は自分たちでメンテナンスをしづらい部分ですから、数年サイクルで専門業者に防除処理をしてもらうとベストですね。
家の寿命を伸ばすことにも繋がりますから、新築時からゲジゲジ等の害虫対策はよく考えておきたいものです。
■⑧ ゲジゲジの餌となる害虫を一掃
ゲジゲジはゴキブリを餌として捕食します。つまり家の中でゲジゲジをよく見かける場合、餌のゴキブリも家のどこかで大量発生している可能性も。
連日ゲジゲジに遭遇しているのなら、プロに依頼してゴキブリごと一掃した方が毎日のストレスから解放されます。価格と技術に自信があるため他社との相見積もり歓迎の害虫駆除110番がおすすめです。
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まとめ
いかがでしたか?ゲシゲジがいくら益虫とはいっても、できればお目にかかりたくないのが本音ですよね。暖かくなるにつれ、虫の活動は活発になっていきます。大量発生して駆除するはめになる前に、早め早めの対策を取って、ゲシゲジを寄せ付けないようにしましょう!