腕や手の甲等、自分でも見える場所に蚊がとまっていたら叩いて駆除する方もいるでしょう。でも、知らない間に蚊に刺されることは多く、気が付いた頃には赤く腫れていたりしばらくかゆみが続く等、不快な思いをした経験はありませんか?
蚊は様々な場所にいるため、「山」や「森」「川」「オフィス」や「学校」「部屋」など、屋外や屋内に関係なく刺されます。特に、肌の露出が増える夏は蚊にとってビッグチャンスで、駆除しない限り血が吸われ放題です。そのため、1日で何ヶ所も蚊に刺される方もいます。
蚊を駆除する方法はいくつかありますが、シーンに合わせた駆除方法を実践しましょう。『屋外や屋内にいる時の蚊の駆除方法』や『蚊の予防対策』等をご紹介します。
蚊の生態と特徴

蚊は吸血する生き物というイメージが強いですが吸血しない蚊もおり、血を吸うのはメスの蚊だけです。メスの蚊は産卵をするために血から栄養を摂り、種類によっては人や動物がウイルス感染(デング熱やウエストナイル熱等)することがあり、死亡した事例も報告されています。
全ての蚊に言えることですが、エサは血液だけでなく草に付いた露や花の蜜も吸うのが特徴です。メスの蚊は多いと4回程産卵し、約20個~200個を1回の産卵で産み落とします。蚊の卵は3〜7日で幼虫(ボウフラ)になり、そして7〜20日するとサナギへと成長し、さらに2〜5日経つと成虫になるため繁殖力や成長スピードは凄まじいです。
蚊に刺されるのは夏が多いですが、ヤブカやアカイエカは春から秋、チカイエカは1年中活動しますから、夏以外の季節も注意が必要です。蚊の活動時間は昼型と夜型に分かれるため、季節や時間に関係なく、いつでも蚊に刺される可能性があると言えるでしょう。
蚊が発生しやすい場所

蚊が発生しやすい場所は水がある所です。水がある場所と言っても様々で蚊の種類によっては、キレイな水を好む蚊もいれば汚水が大好きな蚊もいます。また、水がたっぷりある場所や、狭い場所でわずかに水がたまっている水を好む蚊もいるため、水がある場所には蚊が発生すると言えるでしょう。
水があるところに蚊が発生する理由は、幼虫やさなぎに関係があります。メスの蚊は水がある場所に卵を産むと、幼虫やさなぎの間は水中(わずかな水中も含む)で過ごすからです。具体的には、「浄化槽」「どぶ」「側溝」「潮だまり」「たんぼ」「雨水マス」「廃タイヤ」「植木鉢受け皿」「水鉢」などに蚊が発生します。
変わった場所では「お墓にある花立」「マンホールの蓋のくぼみ」「裏返したバケツやプランターの縁の裏」「竹の切り株」なども蚊の発生源です。また、水がたまるような物を置いていると蚊の発生源になります。あとは、「木に穴が開いていてくぼみができている場所」「公園の水飲み場の下にある排水マス」「神社や寺にある手や口を清める場所」も蚊の発生源です。
このように、水がたまりやすい場所や常に水がある場所を探してみると、意外とたくさんあります。
蚊の駆除方法5個【屋外・庭編】

屋外には蚊がたくさんいるため、蚊に刺されるリスクは室内よりも高いでしょう。特に、山や川等にレジャーへ行く方や、自宅の庭でガーデニングを楽しむ方など、自然が多い場所には、日陰で潜み場所になること、湿気や花の蜜目当てに、主にヤブカがやって来ます。屋外や庭で蚊に刺されないようにするなら、5つの駆除方法がおすすめです。
■①携帯用蚊取り線香をぶら下げる
キャンプや庭仕事をする時などは「携帯用蚊取り線香」を腰にぶら下げて蚊を駆除しましょう。蚊取り線香は燃やして煙を出すことで蚊の駆除効果を発揮し、煙を出している間は空気中に殺虫成分が浮遊しているのも蚊が駆除できるポイントです。蚊取り線香の煙は蚊の体内に留まり、さらに神経系に作用するため駆除できます。
蚊取り線香に含まれている殺虫成分の正体は除虫菊で、除虫菊にはピレトリンが含まれています。また、蚊取り線香の種類によっては合成したピレスロイド(アレスリンなど)を使っている商品もありますが、蚊の駆除効果に変わりはありません。蚊取り線香に含まれているピレトリンやアレスリンですが、人間が吸っても体内で分解されて排出されるため、安心して使えます。
■②殺虫剤をスプレーして蚊の駆除
野外でレジャーを楽しんでいる時や庭いじりをしている時は、人の血を吸おうと蚊が集まって来るでしょう。自分の周りに飛んでいる蚊や、蚊を見つけたらすぐに駆除できるのが殺虫剤で、蚊に向かってスプレーするだけで蚊を駆除できます。
蚊が駆除できる殺虫剤のスプレーはいくつかありますが、例えば、常温で空間に拡散する性質が優れたトランスフルトリンを有効成分とするタイプはヤブカ向きです。一方、庭仕事をしている時に殺虫剤を使うなら、植物にふりかかっても影響を与えにくい水性タイプを使うと良いでしょう。
殺虫剤の独特の匂いや刺激が気になる方には無香料や、目や鼻にも優しく刺激が少ない商品もあります。
■③携帯用電池式蚊取り器を使う
電池による電力で有効成分を含むカートリッジやファンを回転させて、有効成分を拡散させます。手足に装着しやすい、小型で携帯しやすい、軽量である、などの特長があります。効果が高いトランスフルトリンやメトフルトリンが使われており、蚊が近づきにくくなる効果もあります。風が強くない条件で、蚊取り線香のような煙や匂いが出てほしくない場面で、役立ちます。
■④ディートやイカリジンを含む虫よけ剤を使う
屋外で日中の活動時に刺しに来るのはほとんどヤブカです。優れた虫よけ効果があるディートやイカリジンを肌に塗布しておくと、蚊よけになり、刺されにくくなります。
ディートは低めの濃度6%から10、12%、高濃度の30%と、商品に濃度のバリエーションがあります。ヤブカが多い場所に行く時、長時間効果を持続させたい時には、12%、30%など高めの濃度の商品を使用すると良いでしょう。
イカリジンには、5%、15%の商品があります。イカリジンは、乳幼児、小児に対する使用制限がないのが特長です。蚊が少ない場所、短時間の滞在を想定する場合は、低い濃度でも効果がありますが、予定より長い滞在になってしまう場合は、低濃度、高濃度の商品を問わず、塗布し直すことでより長い持続効果を発揮できます。また、汗をかいたり、水に濡れたりすると、再度塗布するのが良いでしょう。
■⑤蚊に刺されない服を着る
ペルメトリンなどの蚊よけ成分を含ませた衣服を着ることで、蚊よけになります。
長袖シャツを着るだけでも、刺されない効果がありますが、蚊が多数発生している場所では、普通の服の上から刺してくることもあります。蚊よけ成分を含む衣服では、服の上から刺そうとする蚊もブロックします。こうした有効成分を含む衣服には、暑くないようにメッシュ状の商品もあります。