「今すぐ簡単にネズミを駆除したい!」家の中でネズミの糞やその姿を見てしまったら、誰もがこう思いますよね。ネズミがいるのならば1日でも早い対策が必要。放っておくとネズミはどんどん繁殖します。家や食べ物をかじってダメにするだけでなく、糞などで健康被害を受けることも。「寝ている間にネズミがうろついているかもしれない…」という不安で睡眠不足になるなど、精神的に影響を受けることも少なくありません。
今回は簡単に手に入る道具を使って家の中にいるネズミを駆除する方法や、駆除業者に依頼した場合の相場や業者選びの注意点もご紹介いたします。
主なネズミ駆除の方法
ネズミ駆除の方法は捕まえるか追い出すの2つ。家族構成や自分でも出来るのか?を基準に選びましょう。
■ネズミを捕まえるのが適切な場合
・子どもやペットがおらず毒餌を置ける・ネズミに触れることや死骸の処理が苦痛でない
・大量のネズミが住み着いている・住み着いてから時間がたっている
上記の場合は、ネズミを捕まえる対策を取っていきます。ネズミを捕まえることができれば確実に数を減らすことが可能。捕獲道具はネズミが通ったあとにできるラットサイン(糞・黒くこすれた跡・足跡など)を目印に設置しましょう。道具ごとの詳しい設置方法は次の項目で紹介します。
■ネズミを追い出すのが適切な場合
・子どもやペットがいて毒餌などが置きづらい・ネズミを見るのも嫌だ
・少数のネズミしかいない・被害にあってから時間がたっていない
上記の場合は、追い出す方法が適切です。簡単にできる方法が多いですが、確実さという点では捕獲に劣るのも事実。また臭い成分などで追い出す場合、効果が切れる前に交換する手間があります。それでもネズミの姿を実際に見なくて良いため、害獣が苦手な人はこちらの方法を選択しましょう。
ネズミを簡単に捕まえる駆除方法3つ
ネズミを捕まえる場合、捕獲した後の処理が必須となります。ネズミはたくさんの病原菌を持っているため必ずゴーグル・マスク・手袋を装着して処理にとりかかるようにしてくださいね。
■①粘着シート
最も安価かつ一般的な方法。土台が紙のタイプとプラスチックのタイプがあり、プラスチックタイプであれば湿気の多いシンク下などにも設置しやすいです。手軽な方法ですが効率よくネズミを捕まえるには少々コツがあります。
まず粘着シートは1枚だけを置くのではなく、ネズミの出没スポットやラットサインがある場所全体に広く置くようにしましょう。ネズミの警戒心は非常に強く、見慣れないものにはなかなか近づきません。最初はトラップの粘着面を見せない状態で置き、2,3日後シートの存在に慣れたころに粘着面を露出させると捕獲率が上がります。
なお、粘着シートの上に餌を置くのも逆効果です。粘着シートは勢いよく走るネズミが粘着面に足をとられることで、体ごと張り付くよう設計されています。餌を置いてしまうとネズミが止まってしまうため逃げられやすくなります。気を引くために餌を置いてしまいがちですが、粘着シートの上には何も置かないようにしましょう。
■②殺鼠剤や毒餌
殺鼠剤や毒餌でネズミを駆除し、その死骸を回収する方法です。殺鼠剤や毒餌にはじわじわと効いていく遅効性のものと数時間で死にいたる即効性のものがありますが、警戒心の強いネズミはただ置いておくだけでは食べないので置き方には注意が必要です。
室内に他の食べ物があると、ネズミは見慣れない毒餌や殺鼠剤には手をつけません。生ゴミなどはもちろん、仏壇のお供えや生花などもネズミの餌になりますので、全て片付けてから殺鼠剤や毒餌を置きましょう。
置く場所はラットサインのある通路の物陰はもちろん、ネズミが出入りしそうな細い場所にも設置。大量に置くのではなく少量ずつ分散して置いておくのがポイントです。ネズミの警戒心は我々が思っているよりも強いため、1週間程は餌を動かさずネズミの警戒心が解けるのを待ちましょう。遅効性の毒餌を使用する場合は減る様子を観察し、ネズミが食べ始めたら減った分だけを追加します。
■③捕獲器
エサでネズミの気を引きつけ生け捕りにする方法。捕獲器にはバネでネズミを挟むタイプのものや、箱やカゴタイプのものがあります。中でも簡単に捕獲でき、処理も簡単な箱タイプのものがオススメ。捕まっているネズミの姿が見えないので、他のネズミに警戒心を抱かせることなく誘導することができます。また中身が見えないので、捕まえてから捨てるまでネズミに触れずに駆除できる点も嬉しいですね。
捕獲器は「細く狭い場所を一定方向に移動する」ネズミの特性を利用するため、壁ぎわなどの物陰に置きます。どうしても壁ぎわに置くことができないときは、仕掛けと気づかれないよう新聞紙や段ボールをかぶせてください。箱タイプはネズミの臭いが付くことでよりネズミが入りやすい環境になります。そのため壊れるまでは何度でも使用でき、経済的な嬉しさも。捕獲器に仕掛ける餌としては実際に食べ物被害にあった物を使うと食いつきが良く、捕まえやすくなります。
PR「ネズミの駆除は難しそう」と思うならプロに依頼が正解
いくら動物が平気な方でも粘着シートや捕獲器で生きたネズミを駆除するのは非常に大変な作業。
「自分での駆除は簡単じゃなさそう」と思う方は迷わずネズミ駆除のプロに依頼しましょう。
ネズミ110番ならパテでの侵入口封鎖などの防鼠施工が2,750円から。意外にも超音波撃退装置などより安く、半信半疑でネズミ駆除グッズを買って自分で対策するより確実です。
ネズミを簡単に追い出す駆除方法3つ
うまくいけばネズミの姿を見ることなく駆除できる方法です。数百円〜5,000円以内の範囲で用意できる道具ばかりなので、家計の負担になりにくいところも嬉しいですね。
■①忌避剤
忌避剤には置き型タイプとスプレータイプがあり、より簡単に使用できるのは置き型のゲル状タイプ。消臭剤のように置いておくだけでOKです。対して置き型のくん煙タイプは少々手間がかかります。煙で忌避成分を拡散させるため、煙の蒸散中は閉め切り立ち入ってはいけません。また蒸散後も2時間以上は放置。天井裏や倉庫など普段人が入らない場所はそのままで良いですが、普段使う部屋はしっかり換気しましょう。少々手間はかかりますが、忌避成分を部屋の隅々まで拡散するため臭いに慣れていないネズミの場合は1回の使用で追い出すことも可能です。
スプレータイプはネズミの侵入口などの狭い場所におすすめ。特別な用意をせずともスプレーするだけでネズミの嫌いな臭いを拡散できます。注意点として、冷蔵庫と壁のような非常に細い隙間の場合はガスが溜まりやすくなり危険です。ある程度換気が確保されている部分に使用しましょう。
■②超音波発生機
ネズミの嫌がる超音波を発生させ居心地の悪い環境を作ることで家から追い出します。しかしエサが豊富にある場合などは超音波を我慢して居座ることも。超音波発生機を設置する前に、エサになるようなものは必ず片付けるように徹底しましょう。
超音波発生機にはコンセントタイプと電池式タイプがあります。部屋で使う場合は電池交換の必要のないコンセントタイプ、屋根裏や床下など電源を引くのが難しい場所では電池式と場所によって使い分けできるのも嬉しいですね。さらに超音波発生機のメリットとして安全な点があります。忌避剤のような臭い移りの心配がなく、使用する超音波はネズミにだけ聞こえるよう設計されています。機械の音に悩まされる心配もないでしょう。1つの場所に置いているだけでは離れた部屋などに移動する可能性もあります。そのため一箇所だけでなく、天井裏や床下などのネズミがいそうな場所数カ所に配置すると効果的です。
■③唐辛子を置く
最も手軽かつ安全に追い払うことができる方法です。ネズミは唐辛子に含まれる辛味成分のカプサイシンが苦手。市販の忌避剤にも使用されています。さらにネズミの嗅覚はおよそ人間の3倍。我々にとっては鼻を近づけなければ感じないほどの刺激臭でも、ネズミにとっては3倍の強さで襲いかかります。
唐辛子を使用する際は必ず乾燥の唐辛子を使用しましょう。生の唐辛子を使うと他の害虫を呼び寄せてしまったり、置いたことを忘れて腐ってしまった場合2次被害につながります。またそのまま置くのではなく、お茶のパックや排水溝ネットのような通気性の良いものに包んで置くようにすると子どもやペットの誤飲防止にも役立ちます。唐辛子は自然由来のもので人体に無害なところが嬉しいですが、その臭いの持続時間は短いです。臭いがしているか定期的に確かめ都度交換するようにして下さい。
ネズミの侵入口を封鎖する対策
駆除と同じくらい大切なのが侵入口の封鎖。侵入口をしっかり塞いでおかないと、ネズミの再侵入を許すことになります。汚れて閉じない換気扇などを放置していませんか?そこからネズミは入り放題です。すぐに掃除して使用していない時は必ず閉じましょう。外からの侵入だけでなく下水道からネズミが上がってくることも。浴室やシンクの排水溝に目皿はありますか?無い場合は必ず目皿を設置してくださいね。
ネズミは頭が入りそうな大きさであれば容易に侵入してきます。目安は500円玉程度。このくらいの大きさのひび割れが壁などにないか、注意深く見回りましょう。電話線の導入部や配管の壁貫通部などは隙間が空きやすいため要注意です。隙間や穴を見つけた場合はパテで塗り固めます。
使用するパテは普通のセメントではなく「防鼠パテ」を使用することをオススメします。ネズミが嫌がるカプサイシンを配合しており忌避効果も発揮してくれます。パテを使用できない通風孔には金網を取り付けましょう。ネットだとネズミのするどい歯で噛み切られる可能性がありますが、金網であればネズミの歯でも噛み切ることは不可能です。家の中のネズミを駆除し侵入口も塞いでしまえば、もうネズミに悩まされることはありません。
ネズミ駆除業者の費用相場
「ネズミの姿は絶対に見たくない!」という方は業者に依頼しましょう。できるだけ早く安く依頼したいものですが、普段利用しないため相場が分かりづらいですよね。それを良いことに法外な値段を要求してくる悪徳業者も存在します。業者選びは必ず慎重に行って下さい。
1匹〜の簡単な駆除であれば10,000~20,000円の範囲で依頼できます。しかしネズミの生息状況や必要な作業内容など、実際に家を見てもらわなければ分からない場合が多いです。ほとんどの業者は施工面積あたりで料金を設定しており、家の広さで料金が変わってきます。そのため見積もりをとってもらう必要がありますが、ここでポイント。
最初の見積もりは無料で行うのが普通です。見積もり段階で料金が発生するかをきちんと確認し、料金を取る業者は避けたほうがいいでしょう。適正業者の場合、作業終了後に見積もり以上の額を請求することはありません。業者選びの際は「見積もり以上の金額が発生しないか」「発生しそうな場合は許可を得てから作業を行うか」という事を確認するようにして下さい。
とはいえ、適正業者であれば料金説明に関しては納得するまで丁寧に行ってくれるはず。必要以上に作業への取り掛かりを急がせたり、顧客の危機感をあおるような業者には要注意です。
まとめ
ネズミがもたらす被害は重大です。ネズミを見かけて時間がたっていない場合であれば、市販のグッズを使って駆除することも可能。その際は自分に合った方法を選択するように注意してください。
ネズミが住み着いてしまっている場合は自分で駆除することはあきらめ、プロの業者に任せるのが正解。失敗なく確実にネズミの駆除と再侵入の防止を行なってくれます。しかしその分大きな金額になる場合もあります。業者選びは慎重に行い、費用や施工内容に必ず納得してから契約して下さい。
健康・経済・衛生被害をうける前にきちんと駆除し、ネズミのストレスとは無縁の生活を取り戻しましょう。