”夜になると屋根裏から動物の鳴き声がする”など、騒音トラブルで困っていませんか?鳴き声や走り回る音の正体はイタチかもしれません。イタチは自然にいる動物と思っている方もいますが、捕獲したエサを食べたり子育てをするために民家へ侵入することがあります。
なお、イタチは害獣の中でも厄介な動物で有名です。屋根裏や民家の敷地内などを生活スペースにすると、なかなか立ち退きません 。イタチがすみついている期間は長くなればなるほど、私たち人間の生活を脅かす存在となります。
イタチの被害を最小限にするためには早めの駆除が肝心です。鳴き声の意味や駆除方法などをチェックして、イタチを追い出しましょう。
イタチの特徴
イタチは可愛い見た目である一方、鳴き声がうるさいなど迷惑な害獣として知られています。では、日本に生息しているイタチの特徴を見ていきましょう。
【チョウセンイタチ】
チョウセンイタチは沖縄以外の日本各地に生息している外来種です。害獣駆除や毛皮を作るために持ち込まれたなどの説があります。また、イタチは山や川など自然が多い場所に生息していますが、チョウセンイタチは、都市部や民家周辺など人間の生活圏にも進出するようになりました。
・体長:25cm~39cm
・尾長:13~21cm
・体重:360g~820g
・体色:黄褐色
【ニホンイタチ】
ニホンイタチは在来種で全国に生息しており、山、川、湖などに生息している動物です。生息数は多く山奥の道路などで見かけることもあるでしょう。
・体長:20cm~37cm
・尾長:8cm~16cm
・体重:110g~650g
・体色:茶褐色~暗褐色
【2種類のイタチの共通点】
1年中活動し夜になると動き始め、泳いだり垂直の壁や木を登ることもできます。エサは雑食で昆虫や卵などを食べる一方で、肉食を好む傾向が強く小動物や小型の鳥などが大好きです。動きは速く性格は凶暴で、危険を察知すると肛門付近の臭腺から悪臭の分泌液を出します。
イタチの鳴き声とは?ハクビシンやアライグマとの違いも
害獣被害に遭っている方は動物の鳴き声に注目してみましょう。イタチなどを含む害獣は鳴き声を発するため、鳴き方などで動物を特定することができます。
鳴き声がうるさいことで有名な害獣は、イタチ、ハクビシン、アライグマです。ハクビシンとアライグマは見た目が似ていますが、鳴き声は明らかに違います。
【イタチの鳴き声】
・キーキー
・クククク
・キッキッキー
イタチの鳴き声は甲高いのが特徴で、夜になると鳴き始めるため睡眠の妨げになることもあるでしょう。また、出産時期はイタチの赤ちゃんや子どもの鳴き声が聞こえるかもしれません。イタチの赤ちゃんや子どもは、大人のイタチの鳴き声に比べると小さくキーキーと鳴きます。
【ハクビシンの鳴き声】
・キューキュ―
・ガー
ハクビシンの鳴き声はとても大きく、威嚇している時はガーと鳴くのが特徴です。夜行性のため夜になると鳴き声を発します。
【アライグマの鳴き声】
・クルルル
・ミャー
・シャー
・クックックッ
・キュー
・キュッキュッ
・ギュッギュッギュッ
アライグマは鳴き声の種類が多く威嚇している時は、シャー、ギュッギュッギュッと鳴く動物です。基本は夜活動しますが昼間に活動することもあります。
イタチが鳴く理由3つ
イタチは鳴き声がうるさい害獣で有名ですが、頻繁に鳴いているわけではありません。キーキー、クククク、キッキッキーという鳴き声を出しているイタチは、求愛、出産、威嚇を意味しています。では、3つの鳴き声の意味を見ていきましょう。
■①求愛行動:鳴き声を出して相手を惹きつける
イタチは繁殖期を迎えると相手を惹きつけるために鳴き声を出します。繁殖期は春で、3月~5月になるとイタチの鳴き声を聞く機会が増えるでしょう。とにかく相手を探している時期であるため、屋根裏、自宅の敷地内や周りなどで複数のイタチが鳴いている場合もあります。
また、ただでさえすばしつこいイタチは、求愛行動をするといつも以上に動き回る動物です。イタチがバタバタと動き回りながら鳴き声を出すため、屋根裏にいる場合は音がよく聞こえるためうるさいでしょう。
■②イタチの赤ちゃん:親を呼ぶために鳴き声を出す
屋根裏や自宅の周りなどでイタチの鳴き声がする時は、すでに出産して数が増えているかもしれません。イタチは交尾をすると約1ヵ月で5匹ほどの赤ちゃんを出産します。
イタチの赤ちゃんの鳴き声はそこまで大きくありませんが、頭数がいればうるさく感じるでしょう。赤ちゃんは親を呼ぶために、キーキー、ククククという鳴き声を出します。なお、赤ちゃんの鳴き声が聞こえる場合は、親のイタチが子育てをするために定住している可能性が高いです。
■③威嚇:大きな鳴き声を出して相手を委縮させる
イタチもハクビシンやアライグマと同じように、威嚇する時は大きな鳴き声を出します。威嚇している時のイタチは必死で、口を大きく開けて歯をむき出しにしながら鳴き声を出すのが特徴です。威嚇している姿は可愛らしさのかけらもなく、鬼のような形相に恐怖を感じるでしょう。
威嚇する時に鳴き声を出す意味は、自分を強く見せて相手を委縮させるためです。基本的に威嚇する相手は自分よりも大きい生き物で、かつ動きがあり生き物の種類は問いません。例えば、イタチに向かって、人間、犬、猫などが近寄ると鳴き声を出して威嚇します。
また、子どもが天敵に襲われそうな時や自身が命の危険を察知した時も、鳴き声を出して威嚇する動物です。他には、小型の鳥や小動物などの獲物を捕獲する時も鳴き声を出して威嚇します。
イタチによる被害4つ
イタチの被害に遭っている方は、鳴き声などが原因で不快な思いをしているのではないでしょうか?イタチの被害は日本各地で報告されており、自治体のホームページなどでも警鐘を鳴らしています。イタチの被害は4つあり、迷惑行為は鳴き声だけに留まりません。
■①屋根裏の断熱材などがボロボロになる
イタチが屋根裏を居住地にしている場合は断熱材にダメージを与えます。なお、屋根裏など民家に侵入する理由は、体を休めたり捕獲したエサを食べるためです。
ほとんどのケースはチョウセンイタチが多く、わずかな隙間でも侵入することができます。では、イタチによる家の被害例を見ていきましょう。
【断熱材がボロボロになる】
自然界に生息しているイタチは穴の中におり、屋根裏に潜んでいるイタチは断熱材に穴を開けます。屋根裏の断熱材を噛みちぎるなどして穴を開けるため、イタチの存在に気が付いた時はかなりボロボロかもしれません。
【捕獲した動物の骨が屋根裏や断熱材に残っている】
イタチは捕獲した獲物を安心して食べるために屋根裏へ持ち込みます。時には捕獲した小動物をしばらく放置していることもあり、白骨化している場合もあるでしょう。また、小動物を食べても骨は残るため、ねずみやうさぎなどの骨が残っていることもあります。
■②糞尿の臭いは強烈で建材が腐ることもある
イタチによる被害は糞の臭いで、害獣の中でも1位や2位を争うほどの臭さです。イタチの糞が臭い理由はエサにあり、肉を好んで食べるため糞は強烈な臭いを放ちます。もう1つ、鼻をつまみたくなるほど臭い理由は、溜め糞と言って何度も同じ場所で糞尿をするからです。
溜め糞の習性がある動物はマーキングをするために用を足し、排泄すために戻って来るようになります。マーキング行動は自分の場所だとアピールするためでもあり、やめさせるのが難しい問題行動です。
屋根裏、自宅の敷地や周りなどに溜め糞があると、尿混じりの糞がてんこ盛りになっていることもあるでしょう。屋根裏が溜め糞の被害に遭うと柱や建材などに臭いがつくだけでなく、天井の板が腐って抜け落ちることもあります。
なお、イタチの糞の形状は細長くて水分が多く、動物の毛が混じっているのが特徴です。糞の大きさは個体差がありますが、メスよりもオスの方が大きいことがわかっています。
■③イタチが人やペットに噛みつく可能性がある
イタチは愛らしい姿をしている一方でとても凶暴な性格です。攻撃性がある動物のため、人間が相手でも襲ってくることがあります。
特にイタチが威嚇している時は気が立っており、人間が近づくと引っかかれたり噛みつかれることもあり危険です。イタチは鋭い歯と爪があり、むやみに近づいたり手を出すとケガをする可能性があるためやめましょう。
また、大切なペットがイタチの被害に遭う可能性もあります。犬、猫、金魚、熱帯魚などを襲われた事例が報告されており、ケガでは済まない場合もあるでしょう。
■④鳴き声以外の騒音や菌感染などのリスク
屋根裏にイタチが潜んでいる場合は、鳴き声だけでなくバタバタとかけ回る騒音被害に悩まされます。鳴き声などを含む騒音が睡眠を邪魔して安眠することができません。睡眠障害の原因となり慢性的な睡眠不足になる方もいるでしょう。
大人のイタチが1匹潜んでいるだけでも鳴き声などが気になりますが、数が多いほど鳴き声や走り回る音も大きくなるためうるさいです。
また、屋根裏、自宅の敷地内や周辺にイタチがいると、ダニに噛まれたり菌感染するかもしれません。イタチの体は、マダニやノミなどの寄生虫、ウィルスなどの菌を保有している可能性があります。
イタチの溜め糞は寄生虫や菌の巣窟でもあり、”気が付いたらマダニに噛まれていた”、”菌感染していた”ということもあるでしょう。寄生虫や菌感染の症状は、激しいかゆみ、発疹、発熱、筋肉痛、倦怠感などあります。
イタチを駆除する方法4つ
イタチの鳴き声などの被害に遭うと、”まずは自分で駆除しよう”などと考える方もいるのではないでしょうか?イタチの駆除方法は4つあり『嫌がるもの』を利用しますが、ただ利用すればいいわけではありません。
駆除作業を始める前に屋根裏など屋内にイタチがいないか確認をしましょう。屋内にイタチがいる場合は注意が必要で、逃げ道がなくなり屋根裏などで餓死します。なお、屋根裏などをくまなく探してもイタチが見つからない時は、駆除作業を始めてかまいません。
■①イタチを光で駆除する
イタチは夜行性のため光が苦手で、強烈な光を放つものを当てたり光る物を置くと逃げ出します。光るアイテムは、家にあるものを使うこともできるためコスパがいい駆除方法です。
【駆除方法】
1.)イタチの居住区や通り道にライトや光る物を置いてください。害獣駆除用の光る装置、アルミホイル、電飾、CD、ホログラムシートなどを使いましょう。
なお、CDやホログラムシートは、ライトや電飾などと併用することをおすすめします。種類の違う光(ライトの発光と反射して光を放つもの)を使うと効果的です。
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3.)イタチを駆除した後は、屋根裏などへ侵入しないように出入り口を塞ぎます。イタチは約3cmの隙間から侵入することが可能で、力も強いため金属板などを設置しましょう。
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4.)マスク、手袋、レインコートを着て、イタチが潜んでいた場所をちり取りで掃除します。次亜塩
素酸ナトリウムをスプレーして除菌を行い、修繕箇所を直しましょう。
■②イタチを臭いで駆除する
イタチは嗅覚が優れており、強烈な臭いがすると退散したり近寄ることができません。
【駆除方法】
1.)マスクや手袋などをしてから、イタチの溜め糞を掃除して(糞尿があると臭いを嗅ぎつけるため)、除菌を行います。
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2.)イタチの居住区や通り道に臭いがするものを置きましょう。例えば、オオカミの尿、燻煙剤、動物用の忌避剤などを置きます。
屋内にイタチの居住区があり侵入口がわかっている場合は、侵入口から遠いところに臭いがするものを置いてください。侵入口がわからない場合は、生活スペースの中心を起点とし外側に向かって置きます。
屋外は、イタチに侵入してほしくない場所を、囲むように臭いを放つものを置きましょう。臭いを放つものは風の影響を受けにくい固形がおすすめです。
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3.)駆除後は、イタチに学習させるため約1週間臭いを放ち続けます(屋外の場合)。イタチの侵入口がわかっている場合は、侵入口を金属板などでふ塞ぎましょう。
■③イタチを超音波で駆除する
イタチの駆除で臭いを放つものを置きたくない方は、超音波を出す装置を設置する方法もあります。超音波の装置はねずみ用などでもかまいません。また、屋内専用や屋内外の両方で使うことができるものもあります。
【駆除方法】
1.)イタチの居住区や通り道、イタチに侵入してほしくない場所に超音波の装置を置きましょう。ただし、超音波の装置は障害物があると駆除効果が落ちるため、壁や板などの近くに置くことを避けるのがポイントです。
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2.)イタチの駆除後、マスク、手袋、レインコートを着て、イタチが潜んでいた場所をちり取りで掃除します。最後に、次亜塩素酸ナトリウムをスプレーして除菌しましょう。
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3.)侵入口を塞ぎ修繕箇所があれば直します。なお、超音波の装置は継続して設置すればイタチの侵入を防ぐことも可能です。イタチを駆除した後は、屋外に設置し屋根裏や自宅の敷地などへの侵入を防ぎましょう。
■④害獣駆除業者へ依頼する
素人がイタチの駆除を行うのは大変で失敗する可能性もあります。
手間をかけないでイタチの駆除を行いたい方は、害獣駆除の業者へ依頼しましょう。害獣駆除の業者は、イタチを捕獲器で捕え、溜め糞の清掃や消毒、再発防止まで行ってくれます。
また、イタチを自分で駆除するとケガのリスクを伴いますが、害獣駆除の業者なら安心です。ただし、業者へ依頼する際は何社か見積もりして、料金、作業内容、アフターサービスなどを比べてから決めましょう。
複数の害獣駆除業者へ見積もり依頼をする必要性は、業者によって料金やサービス内容が違うからです。もう1つの理由は、全ての害獣駆除の業者が法律に従い、イタチの駆除作業を行っているとは限らないからです。
高額過ぎる料金、見積もり以外の料金を請求される、駆除が雑で再発するなどのケースが報告されています。悪徳業者に引っかからないためにも、複数の害獣駆除業者で見積もりを出して内容を比較しましょう。
おすすめのイタチ駆除業者|害獣駆除110番
害獣駆除110番は厄介なイタチの駆除にも精通。長年の駆除経験でイタチの再侵入を徹底的に防いでくれます。
今の家の状態に合わせて「どんな駆除作業が必要か」をきちんと説明。金額や作業内容に納得して依頼できる業者です。
害獣駆除110番公式ページ
「もしかして侵入されてる?」と思った今のうちに、侵入経路の特定・封鎖と徹底した消毒をプロに依頼しましょう。建具の修繕や健康被害で病院に通うことを考えると、今プロに対策してもらうのが最も確実で結局1番安い対策となります。
まとめ
イタチの鳴き声は特徴があり、鳴き声の種類や鳴き方などがわかっていると特定しやすいです。イタチの鳴き声なのか他の動物の鳴き声なのかわからない時は、ユーチューブなどでイタチの鳴き声を聞いて比べてみましょう。