竹が好きで庭に植えている方や、所有している山に竹が生えていることもあるでしょう。竹は風情があり、竹が持つパワーや独特の雰囲気に惹かれる方も少なくありません。
一方で竹は定期的な駆除が必要なことをご存知でしょうか?竹は生長が早くグングン伸びるため、短期間で急に大きくなったと実感する方もいるでしょう。竹は樹勢が強く駆除をしないと荒れていく植物で、時に迷惑な存在になることがあります。
竹が原因でトラブルに発展することもあるため、定期的に駆除を行いましょう。なお、定期的な竹の駆除は美しい竹を維持することにもつながります。今回は、竹の駆除方法、駆除した後の処分方法、費用などをチェックしていきましょう。
竹駆除の基礎知識|竹の特徴3つ
竹の特徴や生態、放置することで発生する被害などをご紹介していきます。
竹駆除の基礎知識|竹の特徴その1 ■①24時間で1m以上伸びる竹も
芽が生長し竹になるまでの期間はわずか数ヶ月です。例えば、モウソウダケの生長時期を見ると、4月~5月頃に地下茎の節から芽が出てきて6月頃まで伸び続けます。
竹駆除の基礎知識|竹の特徴その2 ■②竹と笹は別物
竹と笹は似ていますが別物で、最も確実に見極めることができるポイントは鞘(さや)です。竹は生長すると鞘が剥がれますが、笹は生長しても鞘が剥がれることはなく褐色の皮がついています。
他にも、竹の葉脈は格子状であるものの、笹の葉脈は平行線です。また、竹は大きく生長しますが基本的に笹は大きくなりません。ただし、大きく生長する笹もあるためサイズだけで断定するのは難しいでしょう。
竹駆除の基礎知識|竹の特徴その3 ■③竹を放置すると思いもよらぬ被害が
竹を駆除しないで放置していると、背丈が伸びて日光を遮断し日当たりが悪くなります。住宅地や竹林と密接している場合は、伸びた竹が他人の所有地に侵入してトラブルになることもあるでしょう。
また、竹の地下茎も生長が凄まじく、他の竹の地下茎に絡み付くのが特徴です。近くに他の植物がある場合は、竹が根を枯らしてしまい生育に影響を及ぼします。
竹の駆除方法4つ
美しい竹林の維持や、竹が伸びることで発生する弊害を防ぐためには駆除が欠かせません。しかし、”上手く竹の駆除ができるか心配”、”自分でも竹の駆除はできるか”、など不安を抱いていませんか?4つの駆除方法を比較して、あなたに合った方法で竹のお手入れを行いましょう。
竹の駆除方法1|除草剤を使う ■①除草剤はひと手間加えると効果アップ
液体タイプや顆粒タイプの除草剤は、さほど手間がかからず簡単に竹の駆除ができます。なお、液体タイプを使う場合、夏に駆除すると2ヵ月~5ヶ月ほどで枯らすことが可能です。他のシーズンでも竹を駆除することはできますが、枯れるまで8ヶ月~1年ほどかかります。
【液体による駆除方法】
1.)竹は地下茎が広がっているため、他の竹とつながっている可能性があります。確実に竹を駆除するために、全ての竹の幹に電動ドリルで穴を開けましょう。地上から30cm~1mの範囲、節から2cm~3cm下に穴を開けるのがポイントです。
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2.)スポイトに液タイプの除草剤をセットして、穴を開けた竹の幹に注入します。除草剤の注入後は、穴にガムテープを貼り雨水の侵入や除草剤の流出を防ぎましょう。
【顆粒による駆除方法】
駆除成分の浸透を良くするために、竹の周辺に落ちている葉やゴミなどを取ります。あとは、竹が生えている土に顆粒タイプの除草剤を散布するだけです。
竹の駆除方法2|根から掘る ■②掘るときは地下茎を残さない
竹の駆除方法には根から掘り起こす根絶やしがあります。竹の根を掘り起こすと、地中茎を除去することができるため完全駆除が可能です。なお、細い竹も根から掘り起こす駆除方法が向いています(細い竹は除草剤を入れることができない場合があるため)。
【根から掘る駆除方法】
竹の根が1mほどであれば、スコップで掘り起こすことができるかもしれません。竹の根を堀り起こして完全駆除するポイントは、地中茎を残さないことです。竹は少しでも地中茎が残っていると生長するため、根を残さず全て掘り起こしましょう。
しかし、竹の根は様々な方向へ長く伸びており、スコップで掘り起こすと取り残す可能性があります。確実に竹の根を掘り起こして、完全駆除するなら重機を使いましょう。
ただし、重機の安全性を考えて正常運転が難しいと判断した場合は、使用することができません。例えば、竹が急斜面に生えている、重機が入ることができない、悪路の場合などです。
竹の駆除方法3|伐採する ■③駆除を急がないならオススメ
竹を伐採して駆除する方法は、「連年皆伐式」と「1m切り」があります。共通点は、毎年同じ時期に竹を伐採してジワジワ衰弱させるところです。ただし、労力と年数を要し、毎年同じ時期に伐採する必要があるため、根気がないとできません。
【連年皆伐式による駆除方法】
1.)竹を伐採する時は、切り口でケガをしないように水平に切るのがポイントです。竹の切り口を斜めにすると鋭い刃のような状態になり、刺さるなどして肌を傷つける可能性があります。なお、竹の高さは50cm~1mほどに伐採しましょう。
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2.)翌年も同じ時期に竹を伐採します。数年の間、年に1度竹を伐採すると駆除することができます。
【1m切りによる駆除方法】
毎年冬に竹を約1mの高さで水平に伐採し、翌年、翌々年の冬も同じように伐採しましょう。冬に竹を伐採する理由は、生長期と勘違いさせてエネルギーや水分を消耗させるためです。繰り返し行うと竹は衰弱していき、数年後に駆除することができます。
竹の駆除方法4|業者に依頼 ■④お金はかかるが確実でラク!
竹の駆除方法をいくつかご紹介しましたが、”自分で対処するのは大変そう”と感じた方もいるでしょう。自分で竹の駆除ができない方や自信がない方は、全て業者に任せる選択肢もあります。業者に依頼すると、重機による竹と地中茎の駆除、整地、竹の処分まで行うのが基本です。
自分で竹の駆除を行ったことがある方は、時間がかかり労力が必要なことをご存知でしょう。竹は生命力が強く駆除するのは難しいと言われている植物です。竹の駆除は、時間が必要なだけでなく体力勝負のところがあり、特に初めて自分で対処する方は苦労するかもしれません。
業者へ依頼すれば時間や労力を使うこともなく、確実に竹の駆除を行ってくれます。複数の業者に見積もり依頼をして、費用、実績、口コミ評価などを確認して1社に絞りましょう。
竹を駆除した後の処分方法4つ
自分で竹を駆除した後、どのような方法で処分しますか?竹の処分方法4つあり、完全に処分することもできますが再利用することもできます。竹の処分方法で悩んだ時は、4つの方法を比較して処分のしやすさなどを検討して決めましょう。
竹駆除後の処分方法その1 ■①土がある場所に置く
環境に優しい方法で竹を処分するなら、地面の上にまとめて置くと土に還ります。コストもおさえることができるエコな処分方法と言えるでしょう。ただし、駆除した竹が土に還るまでは数年かかるかもしれません。
駆除した竹はゆっくり時間をかけて腐っていき、やがてバクテリアなどが分解して土に還ります。なお、駆除した竹が土に還るまでの間は放置することになるため、虫が付きやすく大量発生することもあるでしょう。
竹駆除後の処分方法その2 ■②無煙炭化器などで燃やす
駆除した竹をできるだけ早く処分したい時は、竹を燃やす方法があります。竹は乾燥しているとよく燃えるのが特徴で、大量の竹も燃やしてしまえば量が減るため処理も簡単です。
駆除した竹を燃やして処分する際は、風に煽られても火事のリスクを回避できる広い場所で行いましょう。駆除した竹は野焼きして処分するのではなく、煙が出にくい無煙炭化器が便利です。
なお、駆除した竹を燃やして処分する方法は、火事のリスクや煙の問題で地域によっては燃やすことができません。自治体や市町村のホームページなどで、竹を燃やしていいのか確認してから行いましょう。
竹駆除後の処分方法その3 ■③可燃ゴミなどへ出すかゴミ処理場へ運ぶ
駆除した竹は燃えるゴミや資源ゴミに出すことも可能です。ゴミの出し方は自治体によって違うため、ゴミ出しに関するルールブックや役所などで確認してください。
なお、駆除した竹が大量にある場合は、ゴミ処理場へ直接持って行くこともできます。ゴミ処理場への持ち込みは、予約が必要な地域もあるため事前に確認しましょう。
竹駆除後の処分方法その4 ■④粉砕機で竹チップや竹パウダーにする
駆除した竹を再利用したい方は、粉砕機を使うと竹チップや竹パウダーにすることができます。竹チップや竹パウダーは、消臭剤、家畜の肥料、土壌の改善、ぬか床のカビ予防などとして再利用することが可能です。
竹は粉砕機に入れるとあっと言う間に粉砕されるため、時間がない方にもおすすめします。なお、自治体によっては、無料で粉砕機を貸してくれるところもあるため問い合わせてみましょう。
竹駆除業者の費用4パターン
竹の駆除にかかる費用は、作業内容、範囲、本数などによって違います。竹の駆除はどれくらいの費用がかかるのか項目別にまとめました。
竹駆除業者の費用その1 ■①竹の伐採
竹のみを伐採する時の費用は、100㎡で約50,000円~です。竹のみの伐採は地中茎が残っているため、完全に駆除することはできません。翌年には再び竹が生長して伸びるため、高さ調整したい方や地中茎を残したい方におすすめします。
竹駆除業者の費用その2 ■②地中茎の掘り起こし
竹の地中茎を駆除する時にかかる費用は、100㎡で約20,000円~120,000円です。すでに竹を伐採しており、地中茎のみを掘り起こす場合は、100㎡あたり約20,000円~ほどかかると思いましょう。
竹の駆除作業の中でも、地中茎の掘り起こし作業は業者でも手間がかかります。基本的に重機も使うため高額になると思いましょう。
竹駆除業者の費用その3 ■③整地
竹や地中茎の駆除後、整地にかかる費用は100㎡で約50,000円~です。整地の作業も重機を使い、土地の状態によって費用が変わります。
竹駆除業者の費用その4 ■④駆除した竹の処分
駆除した竹の処分費用は、100㎡で約40,000円~50,000円です。竹の本数で換算すると約100本で、大量に竹がある場合は産業廃棄物の扱いになります。
竹駆除方法のまとめ
竹は人の心を落ち着かせるなどリラックス効果があり、恩恵を受けている方もいるでしょう。しかし、竹は生長が早く生命力も強いため、定期的に駆除を行わないと荒れていきます。竹の駆除作業を自分で行うことができない方は業者へ任せましょう。