最初にイシクラゲを見た時はゾッとした方もいるでしょう。見た目はまるでワカメのようですが、触れるとブヨブヨでヌメリもあるため不快度指数はかなり高めです。
大量発生すると最悪で、外観を損ねたり足元は滑りやすくなるなどいいことはありません。実際、”駐車場にイシクラゲが生えていて気持ち悪い”、”イシクラゲを踏んで滑りそうになった”などの声があります。
イシクラゲを放置していると増え続け、状況はさらに悪化し駆除作業も大変です。また、イシクラゲは簡単に駆除できないことで知られており、根絶させるためには弱点を知る必要があります。早速、『イシクラゲを駆除する方法や予防策』をチェックして撲滅しましょう。
イシクラゲとは?

イシクラゲの生態をご存知でしょうか?イシクラゲの名称はワカメに似ていることから一部の地域でリクワカメと呼ばれています。生物学的に分類するとネンジュモ属に属する藻類で根や葉はありません。イシクラゲは根や葉から栄養を摂ることができないため自ら光合成を作り出します。
また、イシクラゲは乾燥している時は黒色でパサパサしており、水を含むと緑色に変化して膨らみヌメリを出すのが特徴です。イシクラゲはとにかく生命力が凄まじく、約100年前のイシクラゲでさえも死ぬことはありません。
イシクラゲが死滅しない理由は乾燥や寒さに強いことと仮死状態になるからです。乾燥している時は生命を維持するために休眠(仮死状態)して、水を含むと休眠から目覚めて光合成を始めます。
イシクラゲは日本各地で目撃されており、ほぼ全国に生息していると考えていいでしょう。世界規模で見ると亜熱帯や極寒の地でも生息していることがわかっています。
イシクラゲができる原因3つ

見た目も触感も気持ち悪いイシクラゲはどうして発生するのでしょうか?イシクラゲが発生する原因は3つあります。
1.【水はけが悪い環境】
イシクラゲはジメジメした環境を好む藻類です。日当たりが悪い場所や半日陰の場所など水はけが悪い場所に発生します。
2.【土壌がアルカリ性】
イシクラゲはアルカリ性の土壌に発生するのも特徴です。例えば、土に石炭肥料を撒くとアルカリ性に傾きイシクラゲが発生しやすい土になります。
また、コンクリートやセメントが使用されている場所もイシクラゲが発生しやすいです。コンクリートやセメントは雨が降ったり水を散布すると、アルカリ成分が流出してイシクラゲが好む環境になります。
3.【栄養が不十分な土壌】
栄養分が不足している土壌もイシクラゲにとって快適な場所です。反対に、イシクラゲは栄養豊富な土壌は好まないことがわかっており、発生するケースはほとんどないでしょう。
イシクラゲの発生時期・季節はいつ?

イシクラゲに関する悩みは特に梅雨時になると多くなります。梅雨時になるとイシクラゲに困っている人が増える聞くと、”イシクラゲの発生時期は梅雨なのでは?”と予想する方もいるかもしれません。結論から言うと、イシクラゲの発生時期は梅雨時に限らず、1年中発生します。
イシクラゲが1年を通して発生する理由は胞子を飛ばして増殖するからです。また、寒さや暑さにも強いことや生命力が凄まじいことも関係しており、イシクラゲの胞子が定着する条件が揃っていれば時期や季節に関係なく発生します。
イシクラゲが及ぼす害

不快度指数が高いイシクラゲは、庭や駐車場などに生えていても害はないのでしょうか?確かにイシクラゲは気持ち悪いですが、人やペットに害を与えることはありません。強いて言うなら、水分を含んでいるイシクラゲの上を歩くと滑りやすいことや、見た目と触感の気色悪さでしょう。
また、イシクラゲは害がないため食べることもできます。現在はイシクラゲを食べる機会はほとんどありませんが、昔は食材として活用していました。
イシクラゲは食物繊維が含まれており味はクセがなくかなり淡泊です。イシクラゲ料理の例をいくつか挙げると、酢の物・味噌汁・天ぷら・炊き込みご飯・佃煮などがあります。
イシクラゲの駆除に必要な道具

イシクラゲの駆除に必要な道具は以下の通りですが、全て用意するわけではありません。イシクラゲの駆除方法は何通りかあり、やり方によって必要な道具が異なります。
・熱湯
・木酢液
・酸性の肥料やクエン酸
・コケ専門の駆除剤 コケそうじ
・スコップ
・スプレーボトルやじょうろ
・やかん
・割り箸など棒状の物
イシクラゲの駆除方法4つ

イシクラゲを撲滅させる方法は4つあります。早速、駆除方法をチェックしてしぶといイシクラゲを撲滅しましょう。
最も簡単なイシクラゲの駆除方法 ■1.熱湯をかける
イシクラゲは高温に弱く100度以上の熱湯をかけると駆除することができます。
100度以上の熱湯を使う理由は、まれに70度の熱湯をかけても死滅しない場合があるからです。イシクラゲを確実に駆除して撲滅するなら100度以上の熱湯をかけましょう。
もう1つ駆除のポイントがあります。イシクラゲは生命力が非常に強いため熱湯をまんべんなくかけて完全に駆除しないといけません。イシクラゲの一部に熱湯がかかっていない場合は再び発生するため注意しましょう。