キッチンやダイニングテーブルなどで、ふきんを使っている方も多いのではないでしょうか?食べこぼしや飲みこぼしの汚れもサっと拭くことができるふきんは、汚れがつきやすく菌も繁殖します。
雑菌がついたふきんでキッチンやテーブルを拭く行為は、菌を塗り広げているようなものです。また、ふきんに目立つ汚れがなくても、菌がウヨウヨいると思いましょう。
ふきんにいる菌の数は、トイレにいる菌の数よりも多いと言われており、食卓や台所で使うためには清潔を維持することが求められます。今回は、ふきんを清潔にするための洗い方、洗い方のポイントなどをチェックしていきましょう。
ふきんは雑菌の温床!適切な洗浄頻度は?
毎日使うふきんですが、洗うのが面倒で水だけで洗っていませんか?ふきんは雑菌が繁殖しやすく、水だけで菌を除去することはできません。清潔なふきんで食器やテーブルなどを拭くためには、面倒でもしっかり洗う必要があります。
ふきんは、『最低でも1週間に1回』は洗って清潔なふきんと交換しましょう。ふきんに菌が増殖すると生乾き臭を放つようになるため、菌が増殖する前に洗って予防することが大切です。なお、ふきんが数日で臭いだした時は、洗濯や交換頻度に関係なくすぐに洗いましょう。
ふきんは洗濯機と手洗いどちらが良い?
あなたはふきんを手洗いしていますか?洗濯機で洗っていますか?ふきんの洗い方についてのアンケートでは、およそ半分の方が洗濯機で洗っているという結果がありました。手洗いによる洗い方は少数で、圧倒的に洗濯機派が多いようです。
洗濯機によるふきんの洗い方は、手間がかからない、ラク、時短になるなどのメリットがあります。少しでも家事の手間を減らすために、現代人には洗濯機でふきんを洗うスタイルが合っているのかもしれません。
しかし、洗濯機によるふきんの洗い方は、様々なデメリットがあるため基本的には手洗いをおすすめします。洗濯機でふきんを洗うと起こる3つのデメリットは以下の通りです。
<ふきんを洗濯機で洗うデメリット>
【1.】ふきんを洗濯機で洗うと衛生的によくありません。衣類やタオルなどの菌をふきんに移す可能性があるからです。
【2.】ふきんに衣類用洗剤や柔軟剤の香りが移り、食器などを拭くと香料がつきやすくなります。
【3.】柔軟剤で衣類をふっくらさせて香りをつけたい方もいるでしょう。しかし、柔軟剤の成分はふきんに膜を作るため水分の吸収率が悪くなります。
マイナビウーマンでは、292名の働く女性を対象に、ふきんの洗い方についてアンケートを行いました。「台所で使用するふきんはどうやって洗っていますか?」という質問に対して、49.3%の方が「洗濯機で洗う」と答えています。
残りの半数の方は、「手洗いのみ」が22.9%、「手洗い+除菌」が22.3%でした。
簡単なふきんの洗い方・干し方4ステップ
”ふきんを手洗いするのは面倒臭い”、と思っている方もいるでしょう。しかし、手洗いでも簡単な方法で除菌することができるため、清潔なふきんを使うことができます。では、洗い方の手順を見ていきましょう。
■①バケツなどの容器に約40度のお湯を張る
手洗いによるふきんの洗い方は、バケツなどの容器に約40度のお湯を張るところから始めます。水ではなくお湯を使う理由は、ふきんの汚れや菌を落としやすくするためです。ふきんは思っている以上に汚れており、手垢、食品の油分、飲料や水道水などの水分が付着しています。
お湯は高温になるほど油汚れなどを分解しやすく、洗浄力を高めることが可能です。しかし、手洗いすることを考えると、50度や60度など高温過ぎるお湯はやけどのリスクがあります。お湯の温度は約40度にしてやけどを防ぎましょう。
■②台所用洗剤・ふきん用洗剤で擦り洗いする
お湯を張ったバケツなどの容器に、ふきんを入れて全体的に濡らします。次に、台所用洗剤やふきん用洗剤でふきんを擦り洗いしましょう。
洗剤選びに迷う方や安全性が高いものを使いたい方は、無添加タイプがおすすめです。基本的に無添加タイプの洗剤は、香料、着色料、酸化防止剤、蛍光増白剤などが含まれていません。しかし、洗浄力を落とすことはなく、ふきんを清潔に保つことができます。
■③ハイターやオキシクリーンで除菌する
ふきんは1週間に1回、ハイターやオキシクリーンで漬け置きして除菌しましょう。なお、色柄物のふきんにハイターを使うと変色するため、オキシクリーンを使ってください。
【ハイターの使い方】
バケツなどの容器に水とハイターを入れて希釈します。分量の目安は、水5Lに対してハイターのキャップは約1.2杯です。次に、水で希釈したハイターの中にふきんを入れて、約2分~30分漬け置きします。しっかり除菌したい時は30分くらい漬け置きしてください。
【オキシクリーンの使い方】
ゴム手袋をしてからバケツなどの容器に約40度のお湯を張り、オキシクリーンを入れます。分量の目安は、お湯4Lに対してオキシクリーンは約28gです(備え付けの小スプーンは1杯、大スプーンはライン2本目まで、キャップは1杯)。
割り箸などでよく混ぜてオキシクリーンを溶かし、ふきんを入れて30分~1、2時間漬け置きします。
■④よくすすいでから天日干しする
台所用洗剤、ふきん用洗剤、ハイター、オキシクリーンなどでふきんを洗った後は、よくすすぎましょう。すすぎ残りは菌が繁殖する原因になるため、十分すすいで洗剤や漂白剤の成分を流すのがポイントです。
ふきんをすすいだら、しっかり絞り天日干しで完全に乾かします(天日干しは殺菌効果があります)。
洗ったふきんを天日干しすることができない時は、風通しがいい場所で乾かすか乾燥機などを使いましょう。ふきんを洗った後はよく乾かさないと、水分をエサにして菌が繁殖するため注意してください。
重曹を使ってふきんを煮沸する方法
ふきんは重曹で煮沸洗いすることも可能で、汚れ、除菌、消臭、漂白することができます。特に重曹は酸性の汚れや臭いを落とすことに優れており、油や皮脂汚れ、野菜などの臭いを落としたい時も煮沸がおすすめです。他にも、重曹による洗い方は2つのメリットがあります。
【メリット1.】重曹は自然素材で作られており、ふきんや環境にも優しいナチュラル洗剤です。洗剤や漂白剤を使いたくない方にも向いています。
【メリット2.】重曹入りの熱湯でふきんを煮沸すると、約5分~10分で殺菌することが可能です。また、重曹を60度以上のお湯で溶かすと強アルカリ性になり、汚れ落ち、除菌、消臭、漂白力が高まります。
【重曹で煮沸する洗い方】
鍋に水を入れたら沸騰させて大さじ1杯程度の重曹を入れましょう。次に、鍋の中にふきんを入れたら、約5分~10分煮沸して菜箸などで取り出します。ふきんを煮沸した直後はとても熱いですが、濡れた状態で放置し続けると菌が繁殖して臭いを放つため、すぐに取り出してください。
取り出したふきんを水でよくすすぎ、重曹を洗い流してからしっかり絞ります。煮沸したふきんは天日干しで完全に乾かしましょう。もしくは、風通しがいい場所や乾燥機などで乾かします。
ふきんを洗濯機で洗う際の注意点・ポイント
ふきんの洗い方は手洗いがおすすめですが、洗濯機で洗いたい方もいるでしょう。洗濯機によるふきんの洗い方は、注意点やポイントをおさえることが条件となります。注意点やポイントをおさえると言っても、洗い方を少し意識するだけでいいため難しくありません。
■①無香料のアルカリ洗剤・洗濯機OKのふきん用洗剤を使う
洗濯機でふきんを洗う時は、無香料のアルカリ洗剤やふきん用洗剤で洗濯をしましょう。香料が含まれている洗剤はふきんに香りが移ります。
洗剤の性質はアルカリ性が良く、ふきんに付着しやすい食品などの油汚れもしっかり落とすことが可能です。ふきん用洗剤は洗濯機に使うことができるタイプを選びましょう。
なお、台所用洗剤を洗濯機に入れてふきんを洗ってはいけません。衣類用洗剤は洗濯機で使うことを考えており、すすぎの回数が少なくても泡切れが良くなるように作られています。一方の台所用洗剤は泡立ちが良すぎるため、すすぎ残りが発生する可能性が高いです。
■②柔軟剤は使わない
洗濯機によるふきんの洗い方では柔軟剤を使ってはいけません。ふきんを柔らかくしてふんわりさせたい時は、すすぎのタイミングで重曹を入れます。もしくは、柔軟剤投入口に重曹を入れましょう。重曹は無香料のためふきんに香りが移る心配がありません。
■③ふきんだけで洗濯する
衣類や下着などの菌が付着しているふきんで、食器やテーブルを拭くことを考えるとゾッとしませんか?ふきんはキッチンやテーブルなどを拭くため、清潔であることが大前提です。衣類や下着などと一緒にふきんを洗うことは避けて、洗濯機にはふきんだけを入れましょう。
まとめ
ふきんは、水分を吸収したり食品の汚れもつきやすいため菌が繁殖しやすいです。ふきんを洗うのが億劫でも、マメに洗ったり交換して衛生面に配慮しないといけません。また、ふきんの汚れを落として菌の繁殖をおさえる洗い方にも着目しましょう。