家の中でスリッパを履いている方も多いのではないでしょうか?家に帰って来たらスリッパを履く、キッチンに立つ時はキッチン用のスリッパ、トイレはトイレ用のスリッパを履くなど、スリッパは生活に溶け込んでいます。
特に部屋用やキッチン用のスリッパは使用頻度が多いでしょう。スリッパは使用頻度が多いほど汚れやすく、洗わないと汚れは蓄積されていくものです。なお、使用頻度が少ないスリッパでも汚れが付着しています。
洗っていないスリッパは家を汚すなどの様々な弊害があるため、洗濯をして清潔にしましょう。今回は、2通りのスリッパの洗い方、洗い方のポイント、スリッパを長持ちさせる方法などをご紹介していきます。
スリッパは洗う必要がある?
”スリッパは室内で履くものだから”などの理由で、洗うことを怠っていませんか?スリッパに目立つ汚れがなかったとしても、実は様々な汚れが付着しています。スリッパに付着する汚れや、汚れたスリッパを履くことで発生する問題を以下にまとめました。
【部屋用スリッパに付着する汚れ】
・ホコリ
・ゴミ
・髪の毛やペットの毛
・砂や泥汚れ
・汗
・皮脂や調理油など油分
・食べ物や飲料
・尿
・菌
【汚れたスリッパを履くことで起こる問題】
スリッパを洗わないと汚れが蓄積されていき、菌は汚れを栄養分にして増殖します。不衛生なスリッパは汚れと菌による負の連鎖が続き、歩く度に床が汚れていくと思いましょう。
なお、スリッパの内側、外側、底はそれぞれ汚れ方が違います。例えば、スリッパの底は、床に触れているため必然的に床の汚れが付着しやすいです。一方、スリッパの内側は、足裏が触れているため汗を吸収します。
また、トイレのスリッパも見過ごすわけにいきません。トイレのスリッパは飛び散った尿が付着しており、放置していると尿による汚れが蓄積されて臭いが発生します。トイレの臭いが気になる時はスリッパの汚れも疑いましょう。
スリッパを洗う前に洗えるかをチェックしよう
消費者庁公式資料:新しい洗濯表示
スリッパは洗った方がいいですが素材によっては洗うことができません。洗えるスリッパなのか洗えないスリッパなのかを判断するために、洗濯表示を確認しましょう。
【洗える洗濯表示】
・洗濯機で洗えるマーク(長方形やタライが描かれている)
・手洗いのマーク(タライに手を入れているか手洗いと書いてある)
【洗えない洗濯表示】
・タライのマークにバツ印
合皮、毛、麻、レーヨン、アセテートなどで作られているスリッパ、厚紙を使っているスリッパは、基本的に洗うことができません。
合皮、毛や麻などのデリケートな素材、厚紙は、水に弱くスリッパが劣化するきっかけとなります。ヒビ割れ、色落ち、縮み、毛羽立ち、シワ、型崩れなどが発生し、長く愛用することができません。
なお、洗濯表示がないスリッパも洗わない方がよいでしょう。理由は、素材がハッキリわからないことや、スリッパの中に厚紙が入っている可能性があるからです。洗うと色落ちや型崩れなどを起こして劣化する可能性があります。
手洗いでのスリッパの洗い方4ステップ
スリッパを手洗いする方法から見ていきましょう。大切にしているスリッパ、刺繍や飾りが付いているスリッパなどは、手洗いによる洗い方をおすすめします。負担をかけにくい優しい洗い方で、型崩れなどを防ぎながらスリッパの汚れを落とすことが可能です。
■①掃除機・ガムテープなどでスリッパのホコリやゴミを取る
スリッパの底、外側、内側にホコリやゴミなどが付いていませんか?スリッパのホコリやゴミを、掃除機ノズル、コロコロ、ガムテープなどで取り除きましょう。
スリッパに付いているホコリやゴミを付けたまま洗うと、指先部分やスリッパの縫い目などにこびり付くことがあります。水分を吸収したホコリやゴミなどは、乾くと固まりなかなか取れません。また、大量に付いているホコリやゴミ、ペットの毛などはスリッパの繊維に絡みやすいです。
せっかくスリッパを洗っても、ホコリやゴミなどが付いていると見た目もよくありません。洗う前に一手間プラスして清潔なスリッパにしましょう。
■②洗面器などに洗濯液を作る
栓をした洗面台、洗面器やバケツなどの容器に洗濯液を作ります。『おしゃれ着用洗剤(中性)』、または『衣類用洗剤(弱アルカリ性)』、ぬるま湯を入れてよく混ぜましょう。
より優しい洗い方でスリッパの汚れを落としたい時は、おしゃれ着用洗剤を使います。おしゃれ着用洗剤は繊維にかかる負担が少なく、緩やかに汚れを落とすのが特徴です。毛や麻などのスリッパ、刺繍や飾りが施されたスリッパなど、デリケートなタイプも安心して使うことができます。
※洗剤は記載されている量を守ってください。洗剤をたくさん使うと、泡切れが悪くなりすすぎ残りの原因になります。
■③スリッパを洗ってよくすすぐ
洗濯液の中にスリッパを入れて押し洗いを行い、ガンコな汚れは歯ブラシなどで擦ります。汚れが酷い時の洗い方は、10分くらい漬け置きをして汚れを落としやすくしましょう。
漬け置き時間を長くするとスリッパの汚れは落ちやすくなります。しかし、長時間スリッパをぬるま湯に濡らすと、色落ちしやすい種類もあるため様子を見ながら行ってください。
なお、スリッパは軽くて浮きやすく、重しになるような物を置いて浮いてこないようにします。漬け置き後は、押し洗いや歯ブラシなどを使って汚れを落としましょう。
スリッパの汚れを落としたらよくすすいで洗剤を洗い流します。すすぎは泡がなくなるまで行うのがポイントです。すすぎ残りは、スリッパの変色や汚れが付きやすくなるなどの問題が発生するため、洗剤を残さないようにしっかり落としましょう。
■④スリッパをタオルドライして陰干しする
手洗い後のスリッパは水分を多く含んでおり、タオルドライで水分を取り除きます。スリッパをタオルで包み、手で押しながら水分を吸収させましょう。タオルが水分を吸収してビショビショになったら、新しいタオルを使ってください。
タオルドライしたスリッパは、風通しがいい日陰に置いて乾かします。靴を干すハンガーを使う、角ハンガーの上に置くなどして、洗濯ピンチを使わない干し方で乾かします。スリッパを洗濯ピンチでとめると跡が残るためやめましょう。
また、スリッパを直射日光に当てて乾かすのもよくありません。スリッパを直射日光に当てると早く乾きますが、紫外線や太陽光により変色します。
スリッパを洗濯機で洗う方法とポイント
スリッパは洗濯機による洗い方も可能です。ただし、スリッパを洗濯機で洗うとダメージを受けやすく、ポイントをおさえた洗い方で汚れを落としましょう。洗濯機による洗い方とポイントをご紹介します。
【洗濯機による洗い方の手順】
1.)スリッパに付いているホコリやゴミを、掃除機、コロコロ、ガムテープなどで取りましょう。次に、スリッパを洗濯ネットに入れてから洗濯機の中へ投入します。
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2.)洗剤投入口におしゃれ着用洗剤か衣類用洗剤を入れて、手洗いコースやドライコースで洗いましょう。洗濯終了後は、スリッパをすぐに取り出して風通しがいい日陰で乾かします。
【洗い方のポイント】
・スリッパを洗濯機の衝撃から守るために、必ず洗濯ネットに入れましょう。また、洗濯ネットの中でスリッパが動かないように、ジャストサイズくらいのものを選んでください。
・ドライコースや手洗いコースを選び、優しい洗い方でスリッパをキレイにしましょう。標準コースと違い、水流が弱くスリッパに負担がかかりにくいです。
・洗濯終了後はすぐにスリッパを取り出して、型崩れや雑菌の繁殖を防ぎましょう。濡れているスリッパは型崩れしやすく、雑菌は水分をエサにして増殖します。
スリッパの干し方・コツ
濡れているスリッパはデリケートな状態のため、干し方に注意しないといけません。スリッパを干すコツを以下にまとめました。
【スリッパを干すコツ】
・洗った後のスリッパは型崩れを起こしやすく、できるだけ負担をかけない方法で干します。例えば、平干しやスリッパラックなどを使って乾かしましょう。濡れているスリッパを洗濯ピンチでとめて乾かすと、水分の重みで型崩れします。
・スリッパを干す場所は風通しが日陰が基本です。型崩れを防ぎながら早く乾かすなら、スリッパの中に新聞紙を入れましょう。新聞紙は、シューズキーパーの代わりになり余計な水分を吸収します。また、室内でスリッパを干す時は、扇風機や除湿器なども一緒に使うと乾きが早くなり効率的です。
スリッパの適切な洗濯頻度
スリッパは洗わないと汚れや菌が蓄積されていくため、洗濯の必要性がわかったでしょう。では、スリッパはどれくらいのペースで洗うのがいいのかでしょうか?スリッパの適切な洗濯頻度を以下にまとめました。
【スリッパの適切な洗濯頻度】
・春~夏は足裏に汗をかきやすいため、1週間~2週間に1回洗います。足裏の汗はスリッパに染み込み、臭いや雑菌が増殖する原因です。汗をかきやすい時期は、スリッパをこまめに洗って清潔にしましょう。
・秋~冬の洗濯頻度は1ヵ月に1回程度です。春~夏に比べると汗をかきにくく、頻繁に洗う必要はないでしょう。スリッパの汚れ、臭い、菌が気になる方は、洗濯頻度を増やしてもかまいません。
・トイレ用のスリッパは1ヵ月に1回程度の洗濯頻度でいいでしょう。理由は、部屋用のスリッパよりも履く頻度が少ないからです。汚れなどが気になる方は、1週間~2週間に1回などのペースで洗いましょう。
スリッパを長持ちさせるためのポイント
スリッパは消耗品で、いつかはダメになり買い替える時期がやってきます。しかし、スリッパは洗い方や普段のお手入れを気を付けると、長持ちさせることができるアイテムです。では、スリッパを長持ちさせるポイントを3つ見ていきましょう。
■①手洗いによる洗い方でスリッパにかかる負担を減らす
スリッパの洗い方は手洗いと洗濯機を使う方法がありますが、繊維が傷みにくいのは手洗いです。手洗いによる洗い方は、スリッパにかかる負担を軽減することができます。少しでも長く同じスリッパを履き続けるなら、手洗いによる洗い方で汚れを落としましょう。
■②スリッパは定期的に洗う
スリッパを定期的に洗うと長持ちさせることができます。スリッパの汚れは劣化を早める原因につながるため、季節や使用頻度に合わせて洗いましょう。
ただし、必要以上にスリッパを洗うの逆効果で、適度な洗濯頻度を守るのがポイントです。過度な洗濯は素材が傷みやすくなり劣化スピードを早めることになります。優しい洗い方ができる手洗いでも、洗濯頻度が多いとスリッパが傷みやすくなるため注意しましょう。
■③掃除する時はスリッパもお手入れする
部屋の掃除をするタイミングでスリッパをお手入れします。スリッパの裏はウェットティッシュで拭いて、スリッパの内側や外側は除菌効果のあるスプレーなどを吹きかけましょう。
特にスリッパの裏は床などの汚れを拾いやすく、ウェットティッシュで拭くとかなり汚れています。掃除のついでにスリッパのお手入れも行うと汚れや菌が蓄積しにくいです。ウェットティッシュや除菌効果のあるスプレーなどを上手に活用して、スリッパを長持ちさせましょう。
まとめ
スリッパで汚れやすい部分は底と内側で、汚れが蓄積されていくと茶色や黒く変色します。汚れによる変色は見た目も悪く、臭いを放つようになり不衛生です。スリッパの洗い方をマスターして、汚れや臭いのない清潔なスリッパを履きましょう。