春頃に多くニュースになる黄砂が原因で、洗濯物を外に干せないという人も多くいるのではないでしょうか。本記事では洗濯物を外に干す際の黄砂対策方法から、実際に黄砂が洗濯物に付着してしまった場合の対処方法までを詳しく紹介します。本記事を参考にして最適な黄砂対策をしましょう。
黄砂の特徴や影響は?
ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの大陸にある砂が風で舞い、日本にやってきたものを黄砂と呼んでいます。基本的に黄砂は一年中飛来してくる可能性がありますが、ピークは基本的に4月・5月で春ごろになります。日本がこの黄砂を防ぐ方法はなく、西側からの風が吹けば黄砂は必ずやってきます。黄砂の粒子は大変小さく、スギ花粉の10分の1程度しかありません。
また黄砂は水に溶けず小さいため、一度衣類に付着してしまうと洗濯をしてもなかなか落とすことができません。また黄砂が大陸から日本へ渡ってくる間に、アレルギー性物質や大気汚染物質が含まれてしまうこともあります。そのため黄砂によって呼吸器官に害を及ぼす可能性もあるでしょう。またpm2.5と呼ばれる直径2.5μm(マイクロメートル)以下の粒子が含まれていることもあります。
黄砂が飛ぶ時期の洗濯物は部屋干しがおすすめ
上述したように黄砂は場合によってはpm2.5と呼ばれる極小粒子であることがあります。そのため濡れた洗濯物に付着した場合は衣類の繊維に入り込み、払ったくらいでは落とせないほど定着します。特に小さな赤ちゃんがいる家庭などでは注意が必要です。黄砂は硝子質の鉱物などを含んでいる場合が多く、顕微鏡で見るとギザギザしています。
衣類に付着した黄砂を赤ちゃんが吸い込むと気管や肺を傷つけてしまうことにもなりかねないので、黄砂が飛ぶ時期は洗濯物を部屋干しするようにしましょう。部屋干しで乾きが悪いことが心配な場合は、洗濯物の間隔をよく空けて干すようにしましょう。また柔軟剤を使用したり除菌力の強い酸素系漂白剤を使用するなどして、殺菌の繁殖を抑えると問題ありません。
洗濯物を外に干す際の黄砂対策6つ
洗濯物を外に干す際にはしっかりと黄砂対策をしなくては、せっかくの洗った洗濯物が汚れてしまいます。こちらでおすすめの方法を確認して、今日から実践していきましょう。
■黄砂対策1:ドーム型洗濯物カバー
ドーム型の洗濯物カバーは洗濯物をハンガーに掛けたまますっぽりと覆うことが可能です。テントのように立体的な構造のため、洗濯物同士の隙間をしっかりと空けて乾燥させることができます。ドーム型の洗濯物カバーは、物干し竿に装着することでその利便性を発揮します。その代わり、取り外しのできない物干し竿の場合は装着ができないこともあります。
またドーム型の洗濯物カバーはその大きさのため、ベランダのスペースを多く使ってしまいます。しかしその反面、ベランダの目隠しとしても有効活用することができるので便利です。また基本的に防水加工や撥水加工をしている製品が多く、雨を防ぐことも可能です。カバーは洗濯物をしっかりと包み込んでおり、横殴りの雨でも洗濯物を濡らさずに済むでしょう。
■黄砂対策2:シート型洗濯物カバー
こちらの洗濯物カバーはシートタイプで、洗濯物を覆い黄砂から守ってくれます。洗濯物を袋状に囲むドーム型のカバーとは違い、物干し竿に干した洗濯物の上から掛ける形で洗濯物をカバーします。防水性と通気性を兼ね揃えた素材で作られている製品がほとんどで、洗濯物にシートが密着している状態でもしっかりと洗濯物を乾かすことができるでしょう。
雨や花粉、黄砂などをしっかりとガードしてくれるので一年中重宝します。また日差しの強い日に洗濯物を長時間干していると、日焼けして色あせてしまうことがあります。そのような場合にもこのタイプの洗濯物ガードが大変有効です。シートにはスナップボタンが装備されている場合が多く、シートが風に飛ばされるのも防いでくれるでしょう。
■黄砂対策3:袋型洗濯物カバー
袋型の洗濯物カバーを使用することは、主に枕や布団などを野外に干すときに大変有効な方法です。袋状のカバーに干したい洗濯物をすっぽりと収納して干すことが可能なので、黄砂から洗濯物をしっかりと守ったまま干すことができるでしょう。ホコリや花粉が多い季節は花粉などからも洗濯物を守ってくれます。一年中使用可能な黄砂対策方法と言えるでしょう。
基本的に枕や布団はベランダなどに掛けるように干します。その場合枕や布団を直に掛けてしまうと、もしホコリや汚れが溜まっていた場合には布団や枕が汚れてしまいます。せっかく洗濯をしても汚れてしまったら意味がありません。そのような場合にも活躍できるのがこの袋型の洗濯物カバーになります。
■黄砂対策4:テラス囲い
こちらの対策方法は施工が必要になるので少し手間がかかりますが、ベランダなどの屋根と3面をガラス・サッシなどで囲うことで完璧な黄砂対策となります。完全に外と中を区別するため、飛来してくる黄砂や花粉などをほぼ100%ブロックすることができます。施工が必要であるという手間の代わりに最強の黄砂対策方法となります。
テラス囲いでは基本的に屋根部分はポリカーボネート、囲い部分はガラスサッシなどを使用します。そのため日光を十分に取り入れられるので洗濯物を乾かすという点では申し分ないでしょう。突然の雨で洗濯物が濡れてしまうなどということも防げるので便利です。網戸やカーテンレールを付けることも可能なので、部屋の空気を入れ替えるための換気などにも使用が可能です。
■黄砂対策5:そらまめ君
そらまめ君は環境省が一般公開している大気汚染物質広域監視システムの名称です。全国の大気汚染についての情報を24時間監視し、提供しています。そらまめ君は黄砂の情報を速報値で提供してくれルノに加えて、二酸化硫黄や一酸化窒素など7種類の大気汚染物を測定しています。そのため大気汚染全般の情報を知ることができるので、日常的に活用すると良いでしょう。
そらまめ君は大気汚染だけでなく、風速や気温の速報値も出してくれるので出かける際などには特に重宝するでしょう。注意すべき点として、そらまめ君が情報共有している数値は速報値であり確定値ではありません。そのため後日確定値として出された数値が測定値と違うということも起こり得ますので気をつけると良いでしょう。
■黄砂対策6:天気予報
天気予報を活用することでも黄砂対策は可能です。例えば洗濯物を干す日には天気予報を確認し、黄砂が多い日かどうかをチェックすることができます。天気予報を確認する癖を付けていれば天気も同時に確認できるので、雨の予定であれば部屋干しに切り替えるなどの対応も可能になります。特に外出する前に洗濯をする場合に重宝するでしょう。
最近では天気予報をテレビで確認しなくても、持っているスマートホンなどで見ることが可能です。スマートホンの初期設定から入っているアプリではなく、様々な機能のついた天気予報アプリをインストールすることでより便利に活用することができます。黄砂の量やその他大気汚染や花粉などの情報をシンプルに表示し、洗濯指数などを教えてくれるアプリもあるのでぜひ活用しましょう。
洗濯物に黄砂がついてしまった時の対処法
黄砂が多く舞っている日に洗濯物を干してしまった場合には、洗濯物から黄砂を落とさなくてはいけません。黄砂は水に溶けないため洗濯機で洗っても落ちにくいのが特徴です。黄砂は細かい粒子ではありますが砂であることには変わりません。そのため手ではたくことで、ある程度は払い落とすことができるでしょう。洗濯物が一度乾くのを待ってから行うことをおすすめします。
はたいてある程度黄砂を落としたら、再度洗濯機で洗ってしっかりときれいにしましょう。黄砂の付着した洗濯物を手ではたく際には、外で行うようにします。細かいガラス上の粒子が室内に押してしまった場合、その黄砂を引きずって歩くことで家の中の床などを傷つけてしまうことにもなるでしょう。またマスクなどを着けていないと、誤って吸い込んでしまうこともあるので注意が必要です。
まとめ
本記事で紹介する黄砂対策方法を知っていれば、安心して洗濯物を外干しすることができます。また万が一洗濯物に黄砂が付着してしまった場合には、本記事で紹介した方法でしっかりと対処しましょう。