ホテルライクな部屋とは、シンプルだけれどホテルのようにおしゃれな部屋のことです。特別なアイテムを使わなくとも、部屋にある色の数に気をつけたり、小物の置き方を工夫することで簡単にホテルライクな雰囲気を作ることができます。
この記事では、家具・ランプの選び方や色の選び方を紹介していきます。インスタ・ブログの実例も見ていくことで、具体的なテクニックも学べます。
ホテルライクなインテリアの部屋作りのポイント
ホテルライクなインテリアを作るためには家具や壁紙選びにコツがあります。ここでは、ホテルライクな雰囲気を作る要素を4つに分けて紹介していきます。
■アースカラーで統一
ホテルライクな部屋を作る時に最初に確認したいのは、壁紙や床・カーペットの色です。全体の印象を決めるためのベースカラーは、アースカラーがおすすめです。
アースカラーとは、ベージュ・ブラウン・オリーブ・グレーなどの自然を連想できる色のことです。ホテルライクなお部屋には、特にベージュ・ブラウンなど地面を連想させる色が相性抜群です。グレーもどんな色ともマッチするので、使いやすいです。
アースカラーを取り入れる時のポイントは、色の数を絞ることです。部屋で使う色の数を増やすと、ホテルライクなイメージから遠のいていきます。
また、アースカラーは壁紙・床だけではなく観葉植物でも取り入れることができます。床の色合いに合わせた植木鉢を用意し、観葉植物をおくだけでぐっとおしゃれな部屋になります。
照明は「ランプシェードがベージュ」などの柔らかい明るさのタイプ選びましょう。白熱灯では明るすぎ、せっかくのホテルライクな雰囲気を邪魔してしまいます。
暮らしているうちに「明るさが足りない」と思った時には、間接照明をうまく取り入れましょう。直接光源が見えないように天井などに光を反射させれば、自然で明るい部屋を作ることができます。
明るさをプラスしたい場所にフロアランプを置くのもおすすめです。アースカラー系のランプで統一していきましょう。
■家具のカラー・雰囲気を統一
部屋本体だけではなく、家具の色もインテリアの雰囲気を決めるうえで重要です。ホテルライクは「色数をしぼりおしゃれに見せる」インテリアなので、家具のカラー・雰囲気は統一しましょう。その時おすすめなのは、アースカラーです。ベージュや木目調の家具でそろえたり、グレー系の家具でそろえれば、自然とホテルの雰囲気に近づきます。
ブログ・インスタでよく見る色の組み合わせは下記の通りです。
【色の組み合わせの例】
・ベージュ+黒+白
・ベージュ+ダークグレー+ダークブラウン
・ベージュ+ライトグレー+ダークブラウン
・ベージュ+ライトブラウン+黒
・ベージュ+ライトブラウン+グリーン
・ライトブラウン+ダークブラウン+グリーン
・ライトブラウン+白+モスグリーン
・ダークグレー+ライトグレー+白
ホテルライクな部屋を目指すのであれば、使う色は少な目にしましょう。ベースになる色を1~2色、アクセントになる色を1つ決めて、照明やグリーンを追加していくという形で決めれば色数が多くなりにくいです。
小物を選ぶ時も同様で、アースカラーの小物を選んでいくようにして下さい。観葉植物は自然なグリーンを取り入れられるので、おすすめです。
クッションなどは白・黒・赤・青などのハッキリとした色を使ってもかっこいいですが、自信がなければベージュ・オレンジなどが鉄板です。
ホテルライクな部屋は、ものが少ないことも大切な要素なので「最初に決めた色以外の小物は選ばない」と意識すると自然と統一感が出てきます。
■収納するアイテムの雰囲気を統一
ホテルライクな部屋は、生活感のあるアイテムを隠すことで生まれます。しかし、洗面所のタオルやパジャマなど、毎日使うものまで収納してしまうと生活し辛いです。
そんな時は、同じサイズ・色のアイテムで揃えてキチンと重ねて収納することで「見せる収納」を作りましょう。カゴに入れて取り出しやすい場所にしまうのもおすすめです。
ティッシュ箱・食品パッケージなど「そのまま使っても良いアイテム」があれば、ひと手間加えることでぐっとホテルライクな雰囲気になります。例えば、ティッシュはアースカラーのケースにしまい、食品・調味料はビンに入れ替えることで生活感が無くなります。
掃除用具に関しても、できるだけ同系色でそろえるのがおすすめ。見えないように収納するのが一番ですが、できない時も同系色ならばインテリアの雰囲気を邪魔することがありません。
■照明のデザイン・雰囲気を統一
まず、照明を選ぶ時に大切になるのは「ランプのデザインを家全体で統一すること」です。部屋ごとにランプを選ぶのではなく、すべての部屋でランプのデザイン・雰囲気を統一してください。ランプシェードだけでなく、脚の部分まで統一するのがポイントです。
次に大切なのが「強すぎる明かりで照らさないこと」です。ランプシェード付きや柔らかい色合いのランプで統一しましょう。
部屋全体を大きな照明で照らすのではなく、小型のランプを組み合わせて明暗をつけることでホテルライクな雰囲気が生まれます。例えば、ダウンライト・スポットライトでよく使う場所を明るく照らして他の場所の明るさは絞るという形にすると、奥行きが出ておしゃれです。
最後に、ホテルライクな雰囲気作りには間接照明をマスターすることが大切です。間接照明とはランプの光を天井・床・家具に光を反射させるテクニックです。「どうしたら奥行きが出るか」をイメージしていくと、過ごしやすい部屋になります。
例えば「ソファに座ると見える壁を照らす」や「部屋に入ってすぐに見える場所を照らす」ことで過ごしやすい部屋になります。家具や観葉植物の下・背後を照らせば凹凸を楽しむことができます。
よく使うところは明るく、そうでない場所は間接照明、といった形でホテルライクな雰囲気を作っていきましょう。
ホテルライクなインテリアの注意点
ホテルライクなインテリアのためには、生活感を隠すことが重要になります。その注意点を2つに分けて説明していきます。
■小物の置きすぎはNG
ホテルライクな部屋に小物の置きすぎはNGです。小物で飾るのではなく、素材や色選びにこだわってシンプルに仕上げるのがポイントです。
「部屋に色が少ないから、小物はカラフルにしたい」という方もいるかと思いますが、それはごちゃごちゃとした印象になってしまいます。小物もアースカラーを意識して選んでいきましょう。少し物足りないなと思うくらいがホテルライクな部屋にはちょうどいいのです。ガラス・プラスチックを使ったアイテムは透明なのでおすすめです。
部屋にオープン棚がある場合、ついついカラフルな小物で飾ってしまいがちなので注意が必要です。本を1~2冊飾るにとどめるか、木目調のアイテムを飾るかが良いでしょう。自信がなければ、隠す収納として活用してください。
逆におすすめできる小物は、壁に飾れるインテリアグッズです。カラフルな絵ではなく、木を組み合わせた組子や木製の壁掛け時計があると、壁に凹凸ができておしゃれな空間になります。
グレー系・ホワイト系の部屋には観葉植物を一つ置くとよく映えます。この時も置き過ぎに注意が必要です。「テレビの横」や「シンクの脇」など置く場所を一か所だけにすれば、決めれば雰囲気を壊すことはありません。お花が咲くタイプよりも、グリーンが美しいタイプの方がホテルライクな部屋との相性が良いです。
■家具・アクセントカラーは少な目に
小物の数を絞るだけではなく、家具の色を統一することも大切です。使っている色が多ければ多いほど、ホテルライクな雰囲気が遠のいてしまいます。ベースになる色を1~2色、アクセントカラーを一つ決めて、照明やグリーンを足していきましょう。
アクセントカラーを決める時に注意したいのは、原色を避けるということです。アースカラーなど落ち着いた色を選んでください。小物を選ぶ時も、柄物やポップな色合いの小物はNGです。ベースと決めた色と同系色、あるいは少し濃い色合いを追加していくと失敗しにくいです。
同系色では物足りないなら、グリーン系もおすすめです。ホテルライクな部屋を作る上で、観葉植物が必要不可欠。ここにモスグリーンなどを追加すると落ち着いた印象になります。
他にも、どんな色とも相性が良く、使いやすいグレーをアクセントカラーに選ぶのも鉄板の組み合わせです。アクセントとして使うなら、少し濃いグレーだとメリハリがつきます。
また、アクセントカラーにはベースになる色と反対の色を選ぶというテクニックもあります。海外風なホテルライクの部屋を目指すのであれば、ベージュをベースにターコイズブルーをアクセントカラーにして、捕色のイエローでバランスをとっていくというのもおすすめです。
アクセントカラーは、1~2色に抑えて落ち着いた印象にしていくことが大切です。
ホテルライクなインテリアの実例【場所別】
ここまでホテルライクなインテリアが「シンプル・自然な色合い」でできていることを説明してきました。次は具体的なレイアウトの例を部屋別に見ていきましょう。
■寝室のインテリア実例3例
壁紙・ベッドを白で統一して、ダークグレイでアクセントをつけたホテルライクな寝室の例です。小さなテーブルランプが並んで、控えめにお部屋を照らしています。ソファ・テーブルの低いタイプで、開放感があるのもおしゃれです。
白い壁紙に木目の床を合わせたナチュラルでホテルライクな寝室の例です。額縁・バスケット・同系色のクッションが可愛らしいアクセントになっています。ベッドの隣に小さなランプが二つある上、窓が大きいので、光源もしっかり確保されているのがポイントです。
ダークブラウンの床とベージュ+グレーの壁がおしゃれでホテルライクな寝室の例です。壁にリメイクシートを貼れば、このようなインテリアを作ることができます。カーテンではなく木目のブラインドを使うことで、リゾート風の雰囲気を作ることに成功しています。
■リビングのインテリア実例3例
ベースは木目とベージュで、アースカラーのクッションがアクセントになったホテルライクなリビングの例です。窓からの明かりを取り入れることで、開放的に見せることができます。小さめの観葉植物があることもポイントで、リゾート風の雰囲気を演出できます。
白をベースにまとめたシンプル&おしゃれなホテルライクなリビングの例です。低いソファになので、並んでいても圧迫感を感じることはありません。小物はありませんが、色を統一することで高級感があるおしゃれを楽しむことができます。
白とグレーをベースにしたホテルライクなリビングの例です。アクセントに青を使ったクールな雰囲気がポイントです。壁に凹凸があることで、おしゃれな陰影がついています。シンプルな壁によく映える絵は、スポットライトで照らすことでより目立たせることに成功しています。
■キッチン・ダイニングのインテリア実例3例
ダークブラウンと白をベースにしたホテルライクなキッチンの例です。豆電球風のライトがかわいらしく、リゾート風の雰囲気が出ています。必要なものは壁に収納できるので、部屋のインテリアを邪魔することはありません。
木目のベージュと白をベースとしたホテルライクなリビングダイニングの例です。青をアクセントにすることで、海外風の雰囲気に仕上がっています。シンクには余計なものがないので、リビングの様子を伺いながら調理を楽しめます。
ベージュ・白とグレー使ったホテルライクなリビングダイニングの例です。鏡があることや棚の高さにあったソファによって、部屋に解放感を与えることにも成功しています。シャンデリア風のライトがおしゃれな可愛らしい部屋に仕上がっています。
■トイレ・洗面所のインテリア実例3例
白とダークブラウンを帰蝶にしたホテルライクなトイレの例です。余計なものを一切おかず、すっきりと美しい空間になっています。
おしゃれなデザインのランプは、壁が白いことで間接照明としての役割も果たすので、十分な明るさで室内を照らしてくれます。
白で統一したすっきりとした雰囲気の洗面所の例です。ボトルのデザインやタオルの色・形まで統一することで、ホテルライクな雰囲気を出すことに成功しています。観葉植物の鉢も白いので、すっきりと統一感がある空間になっています。
大きな鏡と白で統一したインテリアがホテルライクでおしゃれな洗面所の例です。ティッシュもカバーをつけることでインテリアになじませています。時計・タオル・洗濯機・扉も白いのもポイントで、自宅でもすっきりとした印象を持たせることに成功しています。
■玄関のインテリア実例3例
白と木目のダークブラウンがベースのホテルライクな玄関の例です。天井のライトは小さいですが、玄関扉の窓・奥の窓があるおかげで、暗さを感じることはありません。下駄箱は扉があるので、生活感を隠すことができます。
白とベージュのロマンチックでホテルライクな玄関の例です。壁も床も淡い色合いなので、爽やかな印象がおしゃです。靴を置く部分は扉でしきられているので、生活感が出てしまうこともありません。天井のランプが小さいことも、ホテルのような雰囲気が出るポイントです。
白・グレーの同系色と木目のベージュで構成されたホテルライクな玄関の例です。明るい色でまとめることで、広い空間に見える点がポイントです。余計なディスプレイがないので、壁と同じ色の植木鉢に入った観葉植物がよく映えます。
■一人暮らしのインテリア実例3例
白とベージュのホテルライクな部屋の例です。テーブル・ソファ・箪笥の高さが低く小さめなことで、便利だけど圧迫感のない部屋になっています。ベージュのカーペットや淡い色のお花がアクセントになっていて可愛らしいです。
ダークグレーと白がベースのおしゃれでホテルライクな部屋の例です。ソファ・ランプを黒とダークブランを多めにすることで、クールな印象にまとめています。壁をスクリーンとして使うと、アートの代わりになってとても華やかです。
壁やカーテンを白で統一して、グレーをアクセントにしたホテルライクな部屋の例です。テレビを台に置くのではなく、壁にとりつけることですっきりと部屋を使うことにも成功しています。テーブルとイスが同じ色合いの木目で統一されているのもとてもおしゃれです。
まとめ
ホテルライクな部屋の照明は、小さなランプをいくつも使うか、間接照明で確保していきましょう。家具・床・壁はアースカラーを中心にベースカラー・アクセントカラーを選んでいきます。部屋で使う色を2~3色に抑えて、シンプルに仕上げるのがポイントです。