5畳の部屋を子供二人で使っているご家庭もあるでしょう。ただ、5畳の部屋を子供二人が一緒に使っている場合、様々な問題に直面しませんか?
例えば、部屋が狭くてレイアウトが難しい、子供二人分の荷物を5畳の部屋に収めるレイアウトがわからない、などといった意見があります。子供の荷物は、洋服、工作、書物、道具など様々な物があり、収納に困る親御さんも少なくありません。
さらに、5畳の部屋を子供二人が一緒に使うとなると手狭になりやすく、快適に過ごすためのレイアウト方法を知る必要があります。
5畳の子供部屋のレイアウト方法に悩んでいる親御さんは、実例をチェックして参考にしましょう。勉強に集中しやすいレイアウトや、男女別の注意点もご紹介していきます。
5畳の広さの目安
一般的に子供部屋は6畳が望ましい(勉強机やベッドを置いても余裕があるため)と言われていますが、5畳の部屋を子供二人で使っているご家庭は少なくありません。
子供二人で5畳の部屋を使うと狭い印象がありますが、実際の広さはどれくらいなのでしょうか?5畳の部屋の広さは地域や賃貸物件によって1畳のサイズが変わり、同じ5畳の部屋でも㎡数が違います。
【関西・中国・四国・九州】
・京間:9.12㎡
・1畳の広さ:191cm×95cm
【愛知・岐阜・三重・近畿・四国・東北】
・中京間:8.26㎡
・1畳の広さ:182cm×91cm
【東京などを含む関東・静岡】
・江戸間:7.74㎡
・1畳の広さ:176cm×88cm
【全国の賃貸物件・公団住宅】
・団地間:7.24㎡
・1畳の広さ:170cm×85cm
2人の机とベッドのレイアウト例5パターン
5畳の子供部屋に、二人分の机とベッドを置いたレイアウトは難しいかもしれません。一人ならまだしも二人の子供が5畳の部屋を使うとなると、スペースを圧迫するためレイアウトは工夫が必要です。
では、5畳の部屋に二人分の机やベッドを置いた実例を5つ見ながら、一緒にレイアウトを考えてみましょう。
■①小さめの勉強机と低い二段ベッドでスッキリ見せたレイアウト
手狭に感じる5畳の子供部屋も、少し小さめの勉強机や二段ベッドにするとスッキリ見えます。勉強机はスペースを取りにくい、少し小さめのサイズを選ぶといいでしょう。
また、二段ベッドも5畳の子供部屋をスッキリ見せるポイントです。二段ベッドは縦の空間を利用できるのがメリットで、床のスペースを残すことができます。
【勉強机や二段ベッドは壁側に寄せる】
5畳の部屋に子供二人分の勉強机やベッドを置く時は、壁側に寄せたレイアウトにしましょう。家具を壁側に寄せる理由は床を効率良く使うためです。できるだけ床を多く見せると5畳の子供部屋が広く見えたり、入り口への動線を確保することができます。
【勉強机や二段ベッドで窓をつぶさない】
二人の子供が明るい部屋で過ごし、できるだけ窮屈に感じないようにするなら窓をつぶさないレイアウトにしましょう。窓に勉強机や二段ベッドがかぶらないレイアウトにすると、自然光が部屋に差し込むため明るくなり圧迫感も感じにくいです。
【低い二段ベッドを選ぶ】
天上が高い5畳の子供部屋は低い二段ベッドを選ぶのもいいでしょう。天井とベッドの間のスペースが多くなるため、圧迫感を軽減することができます。
■②二段ベッドと曲線机のレイアウトでおしゃれな子供部屋に
二段ベッドを壁側、机と収納棚を窓側の壁に置いたレイアウトを見ていきましょう。5畳の部屋は小学校にあがる前の子供が二人で使っており、曲線がある机を使っていいるのが特徴です。
【曲線がある机は圧迫感を軽減する】
5畳の子供部屋は窮屈に見えやすいですが、曲線がある机を置いたレイアウトは圧迫感を軽減します。写真のレイアウトのように、壁側に机を寄せた時にできる隙間を利用して収納棚を置いてもいいでしょう。なお、写真の机は高さ調整することができるため就学後も使用可能です。
【3つの家具が一体化したように見えるレイアウト】
5畳の子供部屋に、二段ベッド、机、収納棚を置いたレイアウトですが、統一感があるように見えませんか?5畳の子供部屋でもまとまって見える理由は、二段ベッドと収納棚の高さが同じだからです。
家具同士の高さを揃えるレイアウトは定番で、部屋をスッキリ広く見せたい時によく使います。写真のレイアウトは収納棚を二段ベッドと合わせていますが、より圧迫感をなくしたい場合は机の高さと揃えましょう。
■③ロフトベッドを使ったレイアウトなら個室空間もできる
5畳の子供部屋に勉強机とロフトベッドを置いたレイアウトは、パーソナルスペースを作ることができます。”子供から一人になれる空間が欲しい”と言われた、もしくは、親御さんの考えで個室空間を作ってあげたい場合もロフトベッドがおすすめです。
【壁側に二人分のロフトベッドをそれぞれ置く】
5畳の子供部屋に二人分のロフトベッドを置くレイアウトは、スペースの問題でそれぞれ壁側に寄せるしかありません。子供二人分のロフトベッドを置いても、かろうじて部屋の中心にスペースを作ることができます。
ただ、5畳の子供部屋にロフトベッドを二人分を置くと、写真のレイアウトのように窓とかぶってしまうこともあるでしょう。ロフトベッドは二段ベッドよりもスペースを取り、レイアウトや部屋のスペースの問題もあるため窓がつぶれてしまうのは仕方がありません。
【勉強机はロフトベッドの下に置く】
ロフトベッドはベッド下のスペースを利用して、勉強机や収納棚などを置いた小さな個室空間を作りましょう。また、より個室感をアップさせたい場合は、カーテンを設置すると仕切りの役目を果たし、勉強や読書などより集中しやすい環境を作ることができます。
■④L字型ロフトベッドのレイアウトは勉強机を離して集中力アップ
夫婦の寝室だった部屋を二人の子供部屋に改造して、勉強机とロフトベッドを置いたレイアウトです。写真のロフトベッドは5畳の子供部屋に合うように手作りしたもので、L字型になると部屋が広く見えます。
【L字型のロフトベッドは理にかなったレイアウト】
L字型のロフトベッドは部屋の壁に沿って置くことを前提に作られており、5畳の子供部屋には最適なレイアウトと言えるでしょう。狭く感じる5畳の子供部屋でも、L字型のロフトベッドのおかげで床のスペースを多く残すことができます。
L字型のロフトベッドだからこそできるレイアウト方法で、気になる親御さんは業者へオーダーするかDIYで手作りしましょう。
【勉強机は二人の子供が顔を合わせないレイアウト】
写真のレイアウトは勉強机の配置も計算しており、二人の子供が勉強や読書に集中しやすいように工夫しているのもポイントです。勉強机を使う時は、背中を向けて座るスタイルでお互いの顔が合いません。
■⑤横長のロフトベッドは勉強机があっても余裕のレイアウトが叶う
5畳の子供部屋の壁一面をロフトベッドにしたレイアウトで、床のスペースを多く残しています。二人の子供が使うロフトベッドはオーダーで、既製品よりもサイズは小さめです。
【横長のロフトベッドはメリットが多い】
ロフトベッドを壁一面に置いたレイアウトは、壁との一体感がありスッキリ見せることができます。また、ロフトベッドを横長にすることで、床のスペースを多く残すことができたり、窓を生かして自然光を取り入れたレイアウトが叶うのもメリットです。
オーダーのロフトベッドはコストの問題もありますが、子供二人が快適に過ごすことができる空間が手に入ります。5畳の子供部屋でも横長のロフトベッドなら、二人分の就寝スペースを確保しても圧迫感を感じにくいでしょう。
【勉強スペースも広く収納力もバッチリ】
壁と一体化しているロフトベッドは、ベッド下へ二人分の勉強机を横並びに置いても窮屈感がありません。はしごの裏にある棚と扉部分は、収納スペースで参考書などもたくさん入ります。
また、中央部分の収納棚は仕切りになっているのもポイントです。パーソナルスペースも確保した素晴らしいレイアウトと言えるでしょう。
2人の間は仕切りを入れる?
5畳の部屋を二人の子供が一緒に使っているご家庭は、仕切りを使うべきか?悩む親御さんもいるでしょう。
二人の子供が一つの部屋を一緒に使っている場合は仕切りが必要で、設置するタイミングは小学校高学年からです。遅くても、お兄ちゃんお姉ちゃんが中学生や高校生になったら仕切りを作りましょう。
小学校高学年にもなると、自我が芽生えて反抗期を迎える子供は多くなります。反抗期を迎えた子供は感受性が豊かで、些細なことでイラついたり、弟や妹がうっとおしく感じるケースも少なくありません。
精神的に休まる時間や勉強などを集中させるために、仕切りを作り一人になれる空間を作ることが大事です。
ただし、自我が芽生えるタイミングは子供によって違います。二人の子供が幼稚園児や小学校低学年であれば、無理に仕切りを作る必要はありません。しかし、子供から”一人になれる場所が欲しい”と言われたら、意思を尊重して仕切りを作ってあげましょう。
男の子同士の注意点
5畳の子供部屋を男の子二人で一緒に使う場合の注意点は、兄弟の性格や年齢などを踏まえてストレスを感じにくいレイアウトにすることです。
【ストレスを感じにくいレイアウト作りは親の役目】
男の子同士はわんぱくなイメージが強いですが、兄は活発な性格でも弟は内向的な性格というケースもあります。5畳の部屋に性格が違う兄弟二人が一緒に過ごすと、衝突してケンカが増えたりストレスを感じる子供もいるでしょう。
兄弟二人が5畳の子供部屋で一緒に過ごしていても、心や体を休ませることができる、快適に過ごすことができる、勉強や読書が集中できる空間を作ってあげるのも親御さんの役目です。
【レイアウトは子供と一緒に考えてもOK】
ベッドの種類、机やベッドのレイアウト、仕切りの有無など子供の性格や年齢を考えて決めます。子供部屋のレイアウトを考える時は、子供二人の意見も聞いて相談しながら決めてもいいでしょう。
男の子+女の子の注意点
男の子と女の子が5畳の子供部屋を一緒に使う時の注意点は、思春期を迎えた時です。多感な時期を迎えた二人の子供のプライバシーを守り、個々を尊重するために仕切りを設置しましょう。
【仕切りはしっかりしたものが理想】
5畳の子供部屋の仕切り方は、カーテン、アコーディオンカーテン、ロールスクリーン、パーテーション、引き戸、収納棚などがあります。思春期の子供が過ごす5畳の部屋は、引き戸を設置して完全個室にするのが理想です。
予算があれば5畳の部屋をリフォームして、壁を作って個室にする方法もあります。壁は音漏れの心配や見られるリスクが少なく、リラックスしたり集中することができるでしょう。
【カーテンやパーテーションでもOK】
予算が厳しい場合は、カーテンやパーテーションなどで仕切りを作ってもかまいません。簡易的でも5畳の部屋を仕切るだけで子供達の気分は違います。
女の子同士の注意点
女の子同士で5畳の子供部屋を共有する場合の注意点も、男の子同士の注意点と変わりません。ただし、女の子同士の注意点はもう1つあります。女の子は成長すると美やファッションに興味を抱くことが多く、断捨離を教えることになるかもしれません。
姉妹でメイクやファッションに目覚めると、洋服、ファッション雑貨、メイク道具が2倍になると思いましょう。当然ながら物が増えていくと、二人の共有スペースである5畳の子供部屋を圧迫していきます。
収納スペースや部屋のキャパを越えるほど物の数が増えた場合は、子供のうちに親御さんが断捨離を教えましょう。美やファッションに目覚めた女の子は、成長するにつれて化粧品や洋服などの数が増えていく傾向にあります。
子供の時から断捨離を教えると本当に必要な物の見極めができるようになり、部屋の片づけや整理整頓ができる大人になるでしょう。
5畳を広く見せる収納アイデア
5畳の部屋はスペースが少なく、子供二人分の家具や荷物を置くと狭く見えます。5畳の子供部屋を少しでも広く見せる収納方法はレイアウトや色がポイントです。部屋を広く見せるアイディア術をチェックして、実際に取り入れてみましょう。
【ベッドの下を収納場所として使う】
5畳の子供部屋を広く見せるなら、ベッドの下の空間を使わない手はありません。できるだけベッドの下に収納棚(ボックス)を集約して、部屋全体の床を多く見せます。もしくは、収納付きの二段ベッドなどを選ぶのもいいでしょう。
【白やベージュなど膨張色で統一する】
膨張色は部屋を広く見せる効果があるため、収納棚(ボックス)を白やベージュなどでまとめる方法もあります。白やベージュなどは部屋の色を問わず、青やピンクなどの子供部屋でも合わせやすいのがメリットです。
なお、黒、紺、こげ茶など濃い色は締まって見えるため、5畳の子供部屋を広く見せるなら避けましょう。
まとめ
5畳の部屋を子供二人で使っていても、レイアウト次第で広くスッキリ見せることができます。部屋はレイアウト1つで印象が変わるため、勉強に集中できる空間やリラックス空間を作るのも家具の配置次第です。これを機に、子供が快適に過ごすことができる部屋を作ってあげましょう。