3LDKはリビングダイニングの他に部屋が三つある間取りのことで、目的別に部屋を分けて生活できます。二人暮らしだけでなく、お子さんがいる家族におすすめの物件です。
LDK部分に食事スペースを作ることができるので、他にテレビを置いたくつろぎ空間を作っても、夫婦の寝室を作っても、子供部屋や個人の私室を作っても良い、使い勝手が良い間取りです。
本記事では、それぞれの生活や目的に合わせたレイアウト術を実例をまじえて解説していきます。
3LDKとは?
間取りを見る時にLはリビング・Dとはダイニング・Kはキッチンを表します。つまり、3LDKとはリビングダイニングキッチンとその他の部屋が三つある物件のことです。
LDKとDKの違いは、DK部分の広さです。DK部分が広ければ3LDKと表記されます。
【3LDKと間違えやすい間取り】
3DK:6~10畳未満のDK+三つの部屋
3LDK:10畳以上のDK+三つの部屋
2DK:6~10畳未満のDK+二つの部屋
2LDK:10畳以上のDK+二つの部屋
3DKがおすすめなのは、二人以上の世帯、例えば夫婦+子供二人の家庭などです。自由に使える部屋が三つあるため、リビング・寝室・子供部屋・仕事部屋など目的別に部屋を使い分けることができます。
扉やふすまを開けっぱなしにすれば、広い部屋として活用することもできます。
2LDKよりは家賃が高めになるので、一人暮らしに向いているとは言えません。3LDKには子育て世代が多いので、生活時間の違いも気になるかもしれません。
ただ、ゲストルームが作れる・趣味の部屋を作れるなどメリットも多いので、家賃が出せるならば楽しく暮らせます。
3LDKの物件は二人以上の世帯を想定していることが多く、駅前よりも郊外に集中している傾向があります。
自分のライフスタイル・家賃の予算とかみ合っているかよく考えてから部屋の間取りを選んでいきましょう。
3LDKレイアウト|住む人数別のレイアウト術
3LDKは子育て世代におすすめの物件です。ですが、1人暮らし、2人暮らしの場合も部屋を目的別に使い分けることができ便利です。住む人数別の部屋の使い方やレイアウトのコツを紹介していきます。
■1人暮らしのレイアウト術
1人暮らしで3LDKに住むのであれば、目的別に部屋を使い分けることができます。ゲストルームを作って友人とお泊り会を楽しんだり、ホームパーティを開くこともできます。
服や趣味のアイテムが多いのであれば、部屋を一つウォークインクローゼット代わりにしても良いでしょう。
レイアウトを決める時は、違う部屋でもテーマを統一するのがおすすめです。ライトの種類を統一したり、家具の素材を統一したりすると、洗練された空間になります。勿論、あえて別々の雰囲気に挑戦するのも楽しいです。
どの部屋を趣味・収納に使うか決める時に意識したいのは、日当たりです。バルコニーのある部屋をソファ・テレビを置くくつろぎ空間にしたり、日焼けしたくないものを窓の小さい部屋に置くのがおすすめです。
1人暮らしの際に注意したいのは、3LDKは子育て世代が住んでいることが多いことです。生活パターンが違うため、それぞれの生活音が気になる場合があります。人を呼んだり、楽器を演奏する趣味がある人は、時間帯に気をつけたり、防音対策をしっかりとほどこす必要があります。
■2人暮らしのレイアウト術
2人暮らしで3LDKに住む場合も、寝室・仕事部屋・趣味部屋など目的別に部屋を使い分けることができます。それぞれの個室を作れて、将来的に子供を望むのであれば、一部屋を予備に残しておくのもおすすめです。
二人暮らしをして、それぞれの個室を作りたいのであれば、LDK部分に一番近い部屋を共有の部屋として、それ以外の部屋を一人で使うのがいいでしょう。日当たりや広さで不平等感が出ないように話し合いをしてください。
家の中の雰囲気をある程度まとめたいのであれば、使う家具の素材をすべての部屋で統一するのがポイントです。例えば、テーブルの高さ・形はバラバラでも、同じ色合いの木製のものを選ぶと洗練された雰囲気を出すことができます。
なお、3LDKは家賃が高くなりがちであることと、駅前では見つけにくいがデメリットです。個室を作ることにこだわりがないのであれば、2人暮らしには2LDKの方が向いている場合もあります。予算と立地を考慮して物件を決めましょう。
■3人・4人・5人暮らしのレイアウト術
3~5人暮らしは、3LDKに最も多いパターンです。生活スペース・寝室・子供部屋と分けても良いし、扉をあけ放って広く使っても便利です。服などの持ち物が多いので、部屋を一つ物置にするのもおすすめです。
特におすすめなのは、子供部屋・両親の作業部屋・両親の寝室を一つずつ設ける使い方です。リビングダイニングや作業部屋から子供部屋を適度にのぞけるようにしておけば、コミュニケーションもはかどります。
お子さんが小さいうちは、一つの部屋をくつろぎスペース件遊び場にして、もう一つを作業部屋、もう一つを家族の寝室にするのがおすすめです。
3LDKのメリットは、二つあります。一つ目はLDK部分が広いので、食事スペースとくつろぎスペースを分けやすいこと。もう一つはレイアウトの自由度が高いことです。
3LDKはお子さん、あるいは同居される両親の年齢に合わせて部屋の使い方を変えていくこともできます。家族で「今一番必要な部屋はなにか」について相談していきましょう。
3LDKレイアウト|赤ちゃん・子供部屋の作り方!
3LDKは家族で住むのに向いた物件です。その赤ちゃん・子供部屋を作るためには、いくつかのポイントをおさえる必要があります。ここではそのコツと実例を紹介していきます。
■赤ちゃん部屋の作り方
3LDKの赤ちゃん部屋は、一つの部屋を赤ちゃん専用の部屋にする方法と、くつろぎ空間や収納部屋の一部に赤ちゃんスペースとして使う方法があります。
一つの部屋を赤ちゃん専用にするのであれば、おむつやベビーベッド、おもちゃなども同じ部屋にまとめましょう。カラーボックスなどを組み合わせて、すぐに取り出せる収納スペースを作ってください。
絵本に関しては、壁面に棚を設置して並べるとおしゃれです。お風呂場で使うものに関しては、洗面所に収納する方がおすすめです。
床が汚れることが多いので、カーペットやジョイントマットはマストアイテムです。また、ドアは指を挟むリスクがあるので、取り外すか開けっ放しにしてベビーゲートを利用しましょう。家具の角もぶつかると危険なので、コーナークッションでカバーしてください。
赤ちゃん部屋は温度・湿度も一定に保つことが大切なので、温度計を設置した上で、エアコン・加湿器などで空調を整えて下さい。
夜間の授乳・夜泣きの際に電気をつけると、赤ちゃんにはまぶしすぎるので、サイドランプを用意しておくことも大切です。
どこかの部屋に赤ちゃんのスペースを作る時は、ベビーサークルを使うと簡単です。カーペットやマットをサークル内にひいて、遊び場を作りましょう。その近くに収納棚があれば、より便利になります。
■赤ちゃん部屋のレイアウト例3選
小さな部屋を丸ごと赤ちゃん部屋にしたインテリア例です。壁にシールを張ることで、目にも楽しい部屋になっています。ベビーベッドの脇にカーペットを敷くことで、遊ぶ時にも安全です。
家具・壁の色が白で統一されていることで、ものが多くても落ち着いた印象にまとめることに成功しています。
寝室にベビーサークルを設置して赤ちゃん部屋としたレイアウト例です。ベビーサークルの中にはマットを敷いているので、安全で掃除しやすいです。
厚みの無いマットを使っているので、クローゼットが必要な時には簡単に開けることができます。
カーペットでベビースペースを仕切り、おもちゃの家を設置した部屋のレイアウト例です。
おもちゃの収納棚ををカーペットの脇に設置することで、便利で使いやすい部屋となっています。カラーボックスの中にカゴを入れることで、片付けもしやすいです。
■子供部屋の作り方
子供部屋は一人一つ、6畳あればベストではありますが、一戸建て以外でその使い方は難しいです。3LDKならば、4~5畳を一人で使うか、8畳を二~三人で使うかがよくあるパターンです。
一人部屋であれば、学習ベッドと机を置いても余裕があります。カラーボックスなどを置いて好きなものを収納するスペースを作り、自分で片付ける習慣を作りましょう。
カラーボックスは収納だけではなく、上に天板を置くことで学習机に進化させることができます。収納をかねたスリムな机は、子供部屋にぴったりです。
相部屋であれば、本棚などがついていないシンプルな机を置いて、二段ベッドなどを置くと収納スペースを確保できます。二段ベッドを二つ置いて、その下を収納スペースにするというのもすっきりとして便利です。
部屋が手狭であれば、折りたためるミニテーブルを必要な時に出したり、寝る時のみ布団を敷くのもおすすめです。布団を専用の収納袋にしまえば、ソファにすることもできます。
子供部屋を作る目的は、お子さんの自立心を作るためでもあります。家具の配置などは親御さんがアドバイスをし、どんなカーテン・布団カバーを選ぶかはお子さんに任せるのがおすすめです。
親子で話し合いながら部屋を作ることが、楽しく暮らせる子供部屋のポイントです。
■子供部屋のレイアウト例4選
小さめの学習机の隣に似た質感の棚を備え付けた子供部屋の例です。ふすまを取り払うことで、リビングからお子さんの様子を見守ることができます。収納スペースに関しても机の下にクリアボックスがあることで、ぐっと使いやすい部屋になっています。
ロフトベッドの下に机を収納して収納力をアップさせた便利な子供部屋です。
壁・床・家具の色を白で統一することで、可愛らしい印象にまとまっています。勉強スペース・遊ぶスペース・ベッドスペース・収納スペースと機能ごとに分けることでメリハリをつけることに成功しています。
一つの部屋で子供の学習スペースと大人の作業スペースを兼ねた機能的な部屋のレイアウト例です。
机の下に小さなラックを入れることで、収納力も底上げしています。机の前にホワイトボードは、家族のコミュニケーションの役にも立ちます。本棚・机の奥行がそろっていることで、空きスペースを広々と見せることができるのもポイントです。
2段ベッドにを置くことで、圧迫感を軽減させることに成功しているレイアウト例です。床と家具はナチュラルテイストに統一されていることも、部屋をスッキリと見せています。
机を背中合わせに配置すれば、仕切りがなくとも集中しやすい環境にすることができます。
3LDKレイアウト|和室の活用法とレイアウト例
3LDKは一室が和室になっていることもあります。洋室と和室では、家具の配置・色の選び方が異なります。ここではそのポイントと実例を紹介していきます。
■和室の活用法
和室はソファを置かずとも座布団を並べるだけで座り心地がよいので、省スペースなくつろぎ空間を作れます。押し入れに布団をしまっておけば、昼間は生活をし、夜は寝室にするという日本伝統の使い方が可能です。
また、畳はフローリングより柔らかいので、赤ちゃん用の部屋にもぴったりです。
和室をおしゃれに使うコツは、家具の素材を木製で統一することです。箪笥だけではなく、棚も木目調ならば相性が良いです。
ソファを置きたいのであれば、足が木製のものにして、クッション部分の色は茶色・緑・グレーなどのアースカラーのタイプを選びましょう。畳の緑と相性がよく、洋風の家具でも違和感がありません。
テーブルに関しては、ちゃぶ台にこだわる必要はありません。背の低いテーブルであれば、和室でもしっくりとなじみます。
和室のレイアウトを決める時に注意したいのは、家具にカバーをつけたり、下にカーペットを敷いたりする必要があることです。そのまま置くと畳がへこんでしまいます。
見栄えが悪いだけではなく、家具を動かせなくなってしまうので、床を保護しなければいけないのです。
■和室のレイアウト例3選
和室と洋室の間の扉を取り払い、広々としたリビングに見せているインテリアの例です。ソファの色合いをナチュラルなグレーにして、背の低いタイプを選んだことで、畳とも調和させています。
和室と相性が良い木目調の机・本棚を設置した作業部屋です。椅子のクッションが畳と相性が良い黒なことも、部屋のおしゃれさをアップさせています。
和室にすのこを敷いて、すのこベッドを設置した和室の寝室レイアウト例です。ベッドの下にカーペットがあることで、和室とベッドを調和させることに成功しています。
3LDKレイアウト|リビングのレイアウト例3選
家具を白系で揃えたおしゃれなリビングの例です。低めのソファとテーブルを置くことで、部屋を広々と見せることに成功しています。部屋の奥に観葉植物があることも、奥行きを広く見せるのに一役買っています。
ブラウン・ベージュ・白で構成されたシンプルでおしゃれなリビングの例です。3~4人で暮らすことを想定した広いソファが中心で、テレビとの間にテーブルがあることで便利な部屋になっています。大き目の窓からの日当たりも魅力的で、気持ちよくくつろぐことができます。
ベージュ・黄色・緑を中心にした北欧インテリアのリビングの例です。小さめのランプによる間接照明を取り入れることで、部屋を広々とした暖かい雰囲気にまとめています。ソファは小さめですが、椅子が二つあることで、四人家族でもゆったりとくつろげます。
3LDKレイアウト|ダイニングのレイアウト例3選
3LDKのキッチンは、テーブルを置ける程度に大きいことが前提です。この部屋のように、小さめのテーブルで食事スペースを設けることができます。テーブルの四隅が丸いことで、ぶつかっても安全です。
床・壁・家具をモノトーンにまとめた落ち着いた印象のリビングダイニングです。調理台の色とテーブルの色合いも似ているため、とても洗練させた印象になります。
賃貸は調理台を選べませんが、100均で買えるリメイクシートを貼れば、こちらのレイアウトに近づけることが可能です。
調理台の後ろにカラーボックスと天板を重ねて作ったカウンターを設置したレイアウトの例です。カウンターがあると、便利なだけでなく目隠しになって生活感を隠す役に立ちます。
テーブルと似た色合いのものを用意すれば、よりおしゃれなダイニングを作ることができます。
3LDKレイアウト|寝室のレイアウト例3選
一人で寝室を使う場合のインテリアの例です。部屋を広く使えるので、テーブルと座椅子を置く余裕があります。すべての家具を白・グレーでまとめることで、落ち着いた可愛らしさが演出されています。
二人で一つの寝室を使うレイアウトの例です。箪笥と鏡、床と布団の色合いを揃えていることで、寝室にふさわしい落ち着いた印象があります。二人で一つの部屋を使えばこのように余裕があるので、余った場所を収納スペースにするのも便利です。
子供二人の寝室を一部屋にまとめたレイアウトの例です。ベッドの間に箪笥をおくことで、それぞれの服を自分自身で片付けることを意識しやすい配置になっています。子供部屋の収納グッズは、子供の背の高さに合わせて、使いやすいものを選ぶのがポイントです。
3LDKレイアウト|まとめ
3LDKのメリットは、目的や使う人別に部屋を自由にレイアウトできることです。部屋の家具の雰囲気をすべて統一すれば洗練された印象になりますが、それぞれの好きにできることも部屋がたくさんある魅力です。予算や家族の状況に合わせて、自分に合った暮らし方を探していきましょう。