メゾネットとは螺旋階段・吹き抜けなどのある二階建ての集団住宅のことです。1LDKならば一人、2LDKなら二人、3LDK以上ならば子育て世代で暮らすのに向いています。庭付きの物件も多く、一戸建てのような使い方ができるのが魅力です。
レイアウトのポイントは住む人数や目的によって異なるため、本記事で解説していきます。インスタの実例も交えて、おしゃれなレイアウトを作るポイントをつかんでいきましょう。
メゾネットとは?
メゾネットは二階以上の階層からなる集団住宅(マンションなど)の各部屋に内階段が設置されている物件のことを言います。各部屋が一戸建てのようなマンションだと考えれば分かりやすいです。一階にあるメゾネットは、庭がついていることもあります。螺旋階段や吹き抜けがあることも多い、とてもおしゃれな建物です。
【メゾネットのメリット】
・生活スペースと応接スペースを分けられる
・騒音対策をしやすい
・家族のプライバシーを守りやすい
メゾネットは二階建てであることで、スペースを目的別に分けやすいです。上下に階層が分かれているので、お子さんの足音やピアノの音が近隣に響きにくいこともメリットです。
【メゾネットのデメリット】
・掃除や洗濯物が面倒
・空調やインターネット回線に工夫が必要
・床面積が狭くなる
メゾネットは二階建てであるため、手入れが面倒だという体験談が聞かれます。空調に関してはフロアごとに用意する必要があり、インターネット回線もフロアごとにルーターを用意しないと不調になる場合があります。また、吹き抜けや螺旋階段があることにより、家具などを置くスペースが狭くなっている場合もあることに注意しましょう。
【メゾネットと間違えやすい物件】
メゾネットによく似ているのが「ロフト」と「テラスハウス」です。
メゾネットとロフトとの違いは、「部屋か部屋ではないか」です。メゾネットは2階に部屋を持つ住宅であり、ロフトは2階にちょっとした収納スペースがある住宅のことです。ロフトは階段ではなくはしごで移動することも違いです。
また、ロフトは二階部分にある「収納スペース」なのでエアコンや窓がありません。一方、メゾネットの二階部分は「部屋」なので、レイアウトも使い道も自由です。
テラスハウスも2階建ての住居ですが、構造に違いがあります。メゾネットがマンションなどの集合住宅であるのに対して、テラスハウスの住居は戸建てが横につながる長屋敷であり、専用のテラスや庭付きであることが多いです。
メゾネットの住む人数別のレイアウト術
メゾネットは住む人数によって向いている間取り・インテリア術が違います。ここでは、人数別のレイアウト術を紹介していきます。
■1人暮らしのレイアウト術
1人暮らしのインテリア術のポイントは、自分の好きな雰囲気の家具を選んで一階と二階の部屋の雰囲気をまとめることです。一階と二階が分かれているので、別の雰囲気を楽しみたくなりますが、おしゃれな部屋を作ろうと思うなら、家具の雰囲気や素材を統一するのがおすすめです。
家具は自分に必要なものを見極め、部屋の面積に合ったものを選びましょう。部屋を広く見せたい場合は、低い家具を配置すると解放感が出ます。
もしも一つの部屋に寝室・リビング機能をつけるのであれば、ソファやカラーボックスで仕切るることで実現します。少し狭い印象があるようであれば、奥に背の高い家具や観葉植物を配置すると奥行きを出すことができます。
■2人暮らしのレイアウト術
2人暮らしのインテリアのポイントは、お互いの好みをよく話し合うことが大切です。意見を譲れないのであれば、一階と二階で分けたり、部屋ごとに分けたりしても良いでしょう。
どのような部屋にするかを決めたら、家具をそろえていきます。好きなインテリアが違う場合は、家具の素材を揃えるだけでも統一感を出せます。家具の雰囲気が異なる場合は、似た色合いにすることで同様の効果が狙えます。
2人暮らしのインテリアはお互いの好みを尊重しつつ、合わせられる点は合わせていくのがポイントになっていきます。
■3~5人暮らしのレイアウト術
一階と二階に別れているメゾネットは、子育て世代におすすめです。目的別に部屋を使い分けることもできるし、それぞれのプライベート空間を持つこともできます。寝室を一か所にまとめるのであれば、趣味部屋・仕事部屋を作っても良いでしょう。
レイアウトを決めるコツは、家具の素材か雰囲気を統一することです。部屋が分かれていても、似た家具があることでまとまった印象になります。
3~5人暮らしのレイアウトは、個人個人の意見を大切にしつつも、統一できる点は統一していくことがポイントになります。
メゾネットの間取り別のレイアウト術
メゾネットは間取りによって相性がいい人数・レイアウト術が変わります。ここでは、それぞれの間取り別のレイアウト術のポイントを紹介していきます。
■1DK・1DLKのレイアウト術
1DK・1LDKは一人暮らしに向いています。ダイニングキッチン部分に食事スペース・応接スペースを作り、もう一つの部屋を自分のプライベート空間にするのがおすすめです。
この間取りはそこまで広さがないことが多いので、低めの家具を選んで圧迫感を軽減させましょう。また、ベッドをソファとして使ったり、カーペットやマットをうまく活用して、スペースを用途別に分けたりするとすごしやすい空間になります。
広い間取りではないので、小物をたくさん置くよりは、色や家具の雰囲気を統一しておしゃれさを出すようなインテリアの方が向いています。
■2DK・2DLKのレイアウト術
2DK・2LDKは二人暮らしに向いています。目的別に部屋を使い分ける、ゆったりとした1人暮らしを楽しむのにもおすすめです。
2DK・2LDKをおしゃれに使うコツは、家具の置き方に気を付けることです。大き目の家具は壁側に置き、部屋のテーマ・色を統一しましょう。メゾネット内のすべてのレイアウトの雰囲気を統一すれば洗練された印象になりますが、それぞれの好みに合わせて変化させても楽しいです。
リビングダイニング部分の家具の配置はキッチン部分・お風呂の位置も意識しましょう。2DK・2LDKは余裕がある間取りというわけではないので、生活動線上に家具があると、暮らしづらくなってしまいます。
■3DK・3LDKのレイアウト術
3DK・3LDKは子育て世代が暮らしても余裕がある間取りです。夫婦の寝室や私室、子供部屋を作っても良いし、家族の共有スペースを増やしても良いでしょう。
3DK・3LDKをおしゃれに使うコツは、収納スペースを自分で増やすことです。2LDKに比べれば部屋の数が多く、広く使えるように思いがちですが、メゾネットは階段がある分家具を置くスペースが狭いという弱点があります。階段下やベッドの下を上手に活用していきましょう。
メゾネット全体のレイアウトは統一してもいいですし、家族の好みに合わせて変化をつけるのも楽しいです。すべてを統一するのではなく、家具の素材を揃えるだけでもぐっと洗練された印象になります。皆で話し合って使い方を決めていきましょう。
メゾネットの間取り別のレイアウト実例18選
メゾネットの間取り別のレイアウトのポイントを実例付きで紹介していきます。色や家具の素材を統一するとまとまりが出るし、それぞれの階層ごとに異なるインテリアを楽しむのもおすすめです。
■1DK・1LDKの実例6選
メゾネットの1DK・1LDKは一人暮らしに向いています。リビング部分と生活スペースを分けることができます。ここではその実例を紹介していきます。
ダイニングキッチン部分に洗濯機も設置したレイアウトの例です。家電を調理台の色と統一することで、まとまりがある印象にまとまっています。生活に必要なものを集めておけば、もう一つの部屋をくつろぎ空間にすることも可能です。
キッチン部分とリビング部分をカラーボックスで作ったカウンターで区切ったリビングダイニングの例です。小さめのテーブルを設置することで、食事スペースも確保しています。ブラウン系の家具を選ぶことで、落ち着いた印象に仕上がっているのがポイントです。
一階部分をリビングにしたおしゃれな1LDKのレイアウト例です。階段をディスプレイスペースになっているとても可愛らしい部屋です。キッチン部分と段差があることで、自然に生活空間と調理スペースを分けることにも成功しています。
真ん中に階段がある1LDKのメゾネット例です。階段を利用してベッドスペースとテレビを見るスペースを分けています。家具を階段の色に合わせることで、爽やかで広々とした印象に仕上がっているのがポイントです。
一階部分に生活必需品をまとめて、二階をくつろぎ空間にしたレイアウト例です。アンティーク調の家具がおしゃれな部屋です。夜は空きスペースに布団を引けば、レイアウトの雰囲気を壊すことなく生活できます。
階段下を観葉植物などの展示スペースに改装したレイアウト例です。サーキュレーターを設置することで、一階と二階のどちらにも空調が行き届くように工夫しています。
■2DK・2DLKの実例6選
メゾネットの2DK・2LDKは2人暮らしや赤ちゃんのいる暮らしにおすすめです。一人で目的別に部屋を分けてゆったりと暮らすこともできます。ここでは、その実例を紹介していきます。
キッチン部分にカウンターがあるリビングダイニング例です。家具と床が木目で統一されていることで、ナチュラルな雰囲気が出て可愛らしいです。2LDKなので、就寝スペースは別に設けることができます。
天板を調理台に設置してカウンター風にDIYした2LDKレイアウトの実例です。奥行きが浅いテーブルを設置することで、作業スペースを作りました。テーブル隣のワゴンの奥行を合わせることで、まとまりのある部屋になっています。
一階部分をリビングにした1LDKインテリアの例です。調理家電を白で統一することで、インテリアに自然に溶け込ませています。テーブルとラグがリゾート風にすることで、上質なくつろぎ空間が演出されているのがポイントです。
一階部分をリビングにした2LDKのインテリア実例です。階段を鏡に映すことで、空間の奥行を演出しています。クッションとラグの素材が統一されているので、高級感がありつつ落ち着いた部屋になっているのが嬉しいです。
メゾネットの一室を二人で使う作業部屋にしたレイアウトの例です。広いスペースではありませんが、奥行きの浅い机を活用することで広々と使うことに成功しています。
家具と床を白で統一することでホテルライクな雰囲気を演出した寝室の例です。ランプも白でまとめられており、爽やかに仕上がっています。
■3DK・3LDKの実例6選
メゾネットの3DK・3LDKは子育て世代におすすめです。夫婦寝室・子供部屋・リビングといった形に部屋を分けることができます。夫婦の私室を一つずつ、子供部屋を一つ、LDKを家族のだんらんの場という形にしても良いでしょう。ここでは、その実例を紹介していきます。
白とグレー・木目でまとめたリビングダイニングの例です。調理台側に椅子を設置することで、スペースを上手に活用しています。調理スペースに柵があるので、小さなお子さんがいても安心です。
カウンターキッチンの隣にテーブルを設置したリビングダイニングの例です。ソファの下にラグを敷くことで、食事スペースとくつろぎスペースが分かれています。キッチンの壁はリメイクシートを張り付ければ賃貸でもこの実例と似た雰囲気を出すことができます。
コタツと小さいテーブルを設置した家族向けのリビングの例です。花瓶に生けた花が和モダンで可愛らしいです。真ん中に暖房器具を置けば、部屋全体を温められるのがポイントです。
部屋の一つを夫婦の寝室として使うインテリアの例です。壁側に棚を設置することで、収納力をアップしています。大き目の姿見を設置することで、便利なだけではなく部屋を大きく見せることにも成功しています。
3LDKを選べば、私室を作ることもできます。マットレスをベッドとして活用することで、圧迫感のない空間を演出しています。ソファを小さめにすることで、座椅子を置くスペースを確保していますし、ソファ・クッションを淡い色にすることで、カラフルでも落ち着いた部屋の出来上がりです。
一階を作業スペースにしたレイアウトの例です。階段を挟んで奥に観葉植物を置くことで、リラックスして集中しやすい空間にしています。作業台は大きめなので、夫婦二人で使うことも可能です。
メゾネットで赤ちゃん・子供部屋の作り方!
メゾネットは子育て世代に向いた物件です。二階でお子さんを遊ばせても、下の住人に迷惑をかけることがないのがポイント。さらに、部屋の数に余裕があればば赤ちゃん部屋・子供部屋を設けるることもできます。ここではインテリアの作り方・ポイントを紹介していきましょう。
■赤ちゃん部屋の作り方
赤ちゃん部屋に大切なのは、安全性と清潔さです。カーペットやジョイントマットを敷いておくと手入れが簡単になります。
ドアは指を挟むリスクがあるので、取り外すか開けっ放しにして、ベビーゲートを利用するのがおすすめ。家具の角にはコーナークッションなどをつけてカバーすれば安心です。
温度・湿度も一定に保つことが大切なので、温度計を用意してエアコン・加湿器などで空調を整えて下さい。
夜間の授乳・夜泣きの際に電気をつけると赤ちゃんの目が冴えてしまうので、小さめのランプを用意するのもおすすめです。安全のために、熱が出ないタイプを選びましょう。
■子供部屋の作り方
子供部屋を作る時、最初に机と他の家具の位置を決めます。机を置くのが厳しいならば、折り畳みのテーブルでも構いません。ベッドと一体化した机を使うと省スペースになります。
タンス・カラーボックスなどの収納アイテムに関しては、お子さんの背丈に合ったものを選んでください。子供部屋はお子さんの自立心を鍛えるのにぴったりのアイテムです。自分のものは自分で片付ける習慣をつけましょう。
レイアウト自体も、お子さんと一緒に考えていくのがおすすめです。親子で雑誌やインスタの実例などを参考していきましょう。
メゾネットで赤ちゃん・子供部屋の実例14選
メゾネットは子育て世代に向いた物件であり、2LDKや3LDKならば赤ちゃん部屋・子供部屋を設ける余裕もあります。ここでは、その実例とポイントを紹介していきます。
■赤ちゃん部屋の実例6選
赤ちゃん部屋は一部屋使うパターンと、リビングや寝室と兼用するパターンがあります。ここではその実例とポイントを紹介していきます。
小さな部屋一室を赤ちゃん部屋として活用した例です。ベビーベッドの隣にカーペットもあるので、そのままプレイスペースにもできます。赤ちゃんに必要なものを一か所にまとめた、標準的で使いやすい部屋になっています。
赤ちゃん部屋にテレビを設置したレイアウトの例です。テレビをベビーサークルで囲むことで、赤ちゃんの手が触れる心配がありません。日当たりが良く広々としているため、のびのびと遊ぶことができます。
夫婦の寝室の隣にベビーベッドを設置したレイアウトの例です。ベッドの下にカーペットがあるので、そのまま遊び場にすることもできます。両親のベッドを低くすることで、皆で寝ているような感覚になれるのもポイントです。
リビングと赤ちゃん部屋を融合させたレイアウト例です。ソファと棚が仕切りになって、遊び場とくつろぎ空間が区切られています。滑り台などの赤ちゃんの遊ぶ場所にカーペットがあることも、良い区切りになっています。
赤ちゃんが遊ぶスペースと赤ちゃんグッズの収納スペースをベビーサークルで分けた赤ちゃん部屋のレイアウト例です。カーペットを敷くことで、安全性が上がる他、清潔に部屋を使えることがメリットです。階段とサークルの色を揃えることで、おしゃれに仕上がっています。
リビングに赤ちゃんが眠るスペースを用意した部屋の例です。カーペットを引くことで、はいはいするようになっても安心です。部屋の色はベージュ系で統一され、易しい印象に仕上がっています。
■子供部屋の実例8選
子供部屋は一人に一つ用意するパターンと、きょうだいで共有するパターンがあります。それぞれのインテリアのポイントと実例を紹介していきます。
学習机のタイプをそろえて、真ん中に収納棚を設置した二人用の子供部屋の例です。机の間にスペースがあることで、自然に集中できるようになっています。
二段ベッドを利用した二人用の子供部屋の例です。ロフトではなくメゾネットであれば、天井の高さが高いので、二段ベッドを入れても安心です。収納ケースを透明にすることで、整理しやすくなっています。
余計な家具を置かないシンプルな男の子の子供部屋の例です。子供の成長に合わせて、必要な家具を増やしていくことができます。
学習机と床・箪笥の色がそろえられた男の子の子供部屋の例です。家具の数が多くとも、素材を統一すればすっきりとした部屋になるのがポイントです。箪笥の高さを子供用にすることで、自分で片付ける習慣を持たせることができるでしょう。
ロフトベッドの下に机を収納した女の子の子供部屋の例です。ベッドと机が白いことで、とても可愛らしい部屋になっています。
部屋の家具やカーテンを白・ピンクで統一した可愛らしい子供部屋の例です。テーブルの家具が丸くなっていることで、狭いスペースでも余裕をもって使えます。ベッドがソファ代わりになって、ゆっくりとくつろぐことができます。
メゾネットの階段のレイアウト術
メゾネットの階段下は、小さいけれど便利なスペースです。小さめの本棚やカラーボックスを入れてもいいし、天板を設置して棚を自作しても便利です。観葉植物を置けば、そこを小さい庭のように使うこともできます。
階段下が大きめならば、机を設置して作業スペースにすることもできます。狭いことによって、集中しやすい空間になります。
メゾネットの階段のレイアウト実例3選
階段下に棚を設置して収納スペースにした例です。オープン棚にすることで、ギャラリーとして活用することもできます。棚の素材は階段と同じため、違和感なくなじんでいるのがポイントです。
階段下に天板を設置して作業スペースとしたレイアウトの例です。壁に棚を設置することで、使いやすい空間になっています。
庭のあるメゾネットにおすすめのサンルーム的な階段下レイアウトの例です。階段下の狭さが逆に秘密基地のような雰囲気を演出しています。
メゾネットレイアウト|まとめ
メゾネットとは一戸建てのような二階建の集合住宅のことです。階段の下をディスプレイのように使うこともできます。1LDKならば一人、2LDKなら二人、3LDK以上ならば家族で暮らすのに向いています。インテリアは住む人数・間取りに合わせて工夫していきましょう。