【紅茶のシミ】時間が経っても落ちる方法は？応急処置の裏ワザ・ミルクティーの対処法も

シミには、「油溶性」「水溶性」「不溶性」の3種類がありますが、紅茶のシミは「水溶性」のシミです。つまり、水に溶けやすい性質があるため、すぐに対処することができれば、それほど難易度の高いものではありません。

とはいえ、時間が経過してしまうと繊維の奥まで染み込んでしまい、さらに紅茶特有の茶渋が変色し着色してしまうため、なかなか落ちにくくなってしまいます。

紅茶のシミは時間経過によって落とし方が異なるため、すぐに対処できる場合と、時間が経ってしまった場合に分けて、落とし方を解説していきます。

紅茶の染み抜きは、「食器用中性洗剤」を使用して簡単に落とすことができます。この方法は、コーヒーをこぼしてしまった際にも活用できるので、覚えておくといざというとき便利ですよ。

【用意するもの】
・食器用中性洗剤
・タオル

【しみ抜き手順】
①紅茶のシミの裏にタオルを当て、食器用中性洗剤を直接シミにかける。
②指でもんでなじませ、綿棒や歯ブラシで上から叩く。（こすらないのがポイント）
③水ですすぎ、いつも通り洗濯機で洗濯する。

紅茶のシミをつけてから時間が経過してしまった場合や、上記の方法では落としきれない頑固なシミの場合には、「酸素系漂白剤」を使用して染み抜きをしてみましょう。

【用意するもの】
・酸素系漂白剤（液体タイプ）

【しみ抜き手順】
①紅茶のシミに酸素系漂白剤を直接かける。
②15分ほど放置して、いつも通り洗濯機で洗濯する。

ソファやカーペットの上でくつろいでいるときに、うっかり紅茶をこぼしてしまったという方も多いはず。ソファやカーペットなどの丸洗いができないアイテムに紅茶のシミをつけてしまった場合の落とし方をご紹介します。

【用意するもの】
・台所用中性洗剤
・タオル

【しみ抜き手順】
①紅茶をこぼした直後の場合は、まずは乾いたタオルなどで水分をしっかり吸収する。
②一度濡らしてよく絞ったタオルや雑巾に、台所用洗剤をなじませる。
③上からトントンと叩き汚れを落とす。
④紅茶の汚れを吸い取ったら、タオルの位置をずらし、きれいな面を使用して繰り返す。
⑤汚れが落ちたら、濡れたタオルで水拭きをし、最後に乾いたタオルで水分をふき取る。

ストレートティーの場合は、ここまでの洗濯方法で、ほとんどの紅茶のシミを落とすことができますが、ミルクティーやチャイの場合は注意が必要です。

乳製品が混ざった紅茶の場合は、油分を含んだ「油溶性」のシミとなり、特性が異なるため、少し難易度があがります。ミルクティーやチャイのシミをつけてしまったという方は、下記の方法で染み抜きをしてみましょう。

【用意するもの】
・台所用中性洗剤
・酵素系漂白剤（液体タイプ）
・セスキ
・クエン酸
・タオル
・歯ブラシ

【しみ抜き手順】
①紅茶のシミの下にタオルを敷き、中性洗剤をシミに直接かける。
②歯ブラシで上からトントンとシミを叩く。
③酵素系漂白剤をなじませる。（ここで落ちれば洗濯機でいつも通り洗濯）
④頑固なシミの場合はさらにセスキ炭酸ソーダをふりかける。
⑤いつもどおり洗濯機で洗濯する。

生地のダメージが気になる場合には、④の工程のあとに、クエン酸水をふりかけて中和させるようにしましょう。漂白力はそのままに、生地への負担を軽減してくれます。

外出先で衣類に紅茶のシミをつけてしまい、すぐに洗濯をすることができないという場合も多いはず。そんな時も、簡単な応急処置をしておくだけで、自宅に帰ってからの染み抜きが楽になります。

【しみ抜き手順】
①紅茶の水分をティッシュやハンカチなどでしっかりふき取る。
②ハンカチやおしぼりに水分を含ませ、上からトントンと叩く。

紅茶のシミの応急処置はいたってシンプル。すぐに対処すれば、この2ステップだけで、紅茶のシミはほとんど目立たなくなります。

オフィスや外食先の化粧室などに行く余裕がある場合は、手洗い用のハンドソープなどで軽く洗っておくと、なお安心です。

紅茶のシミは、「炭酸水」で落とすという意外な裏ワザも。外食先やオフィスの自販機などで、炭酸水を入手できる場合は、より効果的な応急処置をすることができますよ。

やり方は、通常の応急処置の方法と変わらず、タオルやおしぼりに炭酸水を含ませ、シミの上からトントンと叩くだけ。

ミルクティーやチャイなどの落としにくい紅茶のシミにも効果的なので、外出先で衣類などにこぼしてしまった際には、ぜひ実践してみましょう。

汚れの種類に限らず、シミは早めの対処がポイントです。時間が経てば経つほど繊維の奥まで汚れが染み込んでしまい、落としにくくなってしまいます。

さらに、紅茶の場合は、ほかのシミに比べて色素は薄いものの、茶渋の変色により、時間経過につれて着色汚れが濃くなってしまうので注意が必要です。シミをつけたらすぐに対処するように心がけましょう。

紅茶のシミを本格的に落とす際には、まずは洗濯表示をチェックして、水洗いできるものかどうかを必ず確認するようにしましょう。

水洗いのできるものであれば問題ありませんが、水洗い不可のマークがついている場合は、生地の傷み・縮み・色落ちなどの恐れがあります。

そのようなデリケートな洋服についたシミを落とす場合には、無理に自分で洗濯せずに、プロのクリーニング業者に依頼しましょう。

紅茶のシミを落とすときには、「こすらない」ことがポイントです。無理にこすってしまうと、かえってシミの範囲を広げてしまう可能性もあります。

自宅で染み抜きをする際にも、出先で応急処置をする際にも、こすらずに上からトントンと叩くように、染み抜きをしましょう。