さくらんぼの木の剪定方法が分からないという人も多くいるのではないでしょうか。さくらんぼの木はやり方さえ分かれば自分で剪定できる果樹です。
この記事では以下のことを詳しく紹介します。
・さくらんぼの木の剪定時期と方法
・さくらんぼの木の剪定で気をつけること
・詳しいさくらんぼの木の剪定は動画を観て学ぼう
・さくらんぼの木の手入れと病害虫
・剪定を業者に頼む場合の費用相場
・さくらんぼの苗木の植え方
・さくらんぼの木の剪定に関するよくある質問
この記事で解説する方法をしっかりと確認し、正しいやり方でさくらんぼの木の剪定をしましょう。
さくらんぼの木の剪定時期と方法
さくらんぼの木の剪定時期:2月 ■2月は枝を整えるため剪定
冬の間さくらんぼの木は成長を抑えて暖かい季節を待っている時期です。そのため剪定をするにはぴったりなのが冬となります。
しかし寒さが厳しくなる12月は剪定に向かないので注意しましょう。寒さが厳しすぎると乾燥してしまい、剪定時に切り口から枝が乾いてさくらんぼの木が枯れる原因になる可能性があります。
2月の剪定は基本的に枝の向きや量を整えることが大切です。不要な枝を放置してしまうと他の葉に日差しが当たらず光合成がうまくできなくなる危険性があるので気をつけましょう。
冬の間に十分な光合成ができないと、樹木が弱ってしまい害虫や病気が発生してしまうなどの問題が起こります。
さくらんぼの木の剪定時期:5月 ■5月は新梢(しんしょう)を切り落とす剪定
さくらんぼに色付き始めるのが5月ごろです。この時期には新梢も多く生えてきているため日当たりが悪くなることがあります。
新梢が茂っていることで日が当たらなくなるとさくらんぼの色付きが悪くなったり、翌年の花のつきが悪くなることもあるので注意しましょう。
剪定方法としては一つの枝に5枚程度の葉を残しその他の新梢は切り落として大丈夫です。メインの枝の後ろから生えている新梢を剪定してしまいましょう。
5月の剪定は、元気がなかったりすでに年老いた樹木ではやらなくてよい剪定です。より高品質で見た目もよいサクランボを付けるための剪定ですのでしっかりと行いましょう。
さくらんぼの木の剪定時期:7月 ■7月は大きさを調節するための剪定
夏の間はさくらんぼの木にも勢いがあり、梅雨の時期などがあって十分潤いも確保できるので強めの剪定をしても問題ないでしょう。
樹木の大きさを小さくするための剪定はかなり難易度が高いため、既に自分の求めている大きさになったらそれ以上大きくならないよう調節が必要です。
樹高の目安は無理なくさくらんぼを自分で収穫できる程度の高さと覚えておくといいでしょう。長く伸びていきそうな新梢を短くしたり、切り落とすような剪定をこの時期にします。
さくらんぼの木の剪定で気をつけること
さくらんぼの木は大枝を切ってしまうと樹木が枯れてしまう恐れがあります。そのため伸びている枝の基部を残しながら大枝はなるべく切らないよう注意する必要があります。
剪定は基本的に生い茂っている部分を切り落とし、日差しを受けやすくすることを目的としています。そのため短果枝の真上に葉っぱが多く残らないようにしましょう。
下がり枝や逆さ枝、返り枝を切り落としていけば基本的には問題ありません。虫や病気を防ぐためにも風通しもよくしましょう。
詳しいさくらんぼの木の剪定は動画を観て学ぼう
山梨県でさくらんぼ果樹園を営んでいる方がさくらんぼの木の剪定方法を詳しく解説しています。さくらんぼの木の剪定の初心者が知っているべき基本的な方法を解説しているので動画を観てその基本を学びましょう。
さくらんぼの木の手入れと病害虫
さくらんぼの木の手入方法:水やりと肥料 ■水やりと肥料
庭木としてのさくらんぼの場合、基本的に水やりは必要ありません。しかし夏の間地面が乾燥している場合は朝と夕方に水やりをしましょう。
さくらんぼの木を鉢植えで育てている場合は土が乾燥しないように水やりが必要です。土が乾くたびに水が溢れるくらいの量をあげましょう。
肥料は剪定を行うのと同じタイミングで有機肥料か化成肥料を与えると良いですね。肥料を与えることで花芽が増えるため実が付きやすくなります。
さくらんぼの木の手入方法:害虫 ■アブラムシとカイガラムシに要注意
さくらんぼの木に集まってくる害虫は主にアブラムシとカイガラムシです。アブラムシは葉っぱの裏から木の汁を吸うという特徴があるため葉っぱの裏でアブラムシの有無を確認しましょう。
カイガラムシもアブラムシと同じように木の汁を吸ってしまうので樹木を弱らせてしまいます。またこれらの害虫の排泄物はすす病の原因菌を引き寄せる特徴があるため二次災害にも注意を配る必要があるでしょう。
すす病にかかると葉っぱがすすのような黒いもので覆われていまい光合成が十分にできず枯れてしまいます。
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ベニカスプレーは希釈不要のためそのままスプレーして使えるおすすめの殺虫剤です。すでにアブラムシが発生している場合でもすぐに効果が見られます。
定期的に散布しておけば予防対策としても十分な効果を発揮するでしょう。420ミリリットルと大容量なので一つ持っておくだけで安心ですね。
さくらんぼの木の手入方法:病気 ■褐斑病(かっぱんびょう)と灰星病(はいぼしびょう)
【褐斑病】
葉っぱに褐色の斑点ができる褐斑病はさくらんぼの木によく見られる病気の一つです。菌の繁殖によって引き起こされる病気のため風通しのよい環境づくりが重要になります。
小さな斑点から始まり病状が進行すると綿状に広がっていきます。一度掛かかるとどんどん他の葉っぱにも移っていくので早めの対処が重要です。
【灰星病】
主に熟果に発病するため一度灰星病が発症した果実はもう食べられなくなってしまいます。病気の原因はカビ菌で放置しておくと他の果実にも感染していくので発見したらすぐに取り除きましょう。
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褐斑病や灰星病などは菌の繁殖によって増えていくタイプの病気です。そのため菌対策をしておくことである程度の予防ができます。
対策のやり方は規定の量を水によく混ぜてから散布します。既に発症している場合は様子を見ながら継続的に散布していきましょう。
剪定を業者に頼む場合の費用相場
さくらんぼの樹高が高くなり過ぎてしまったり、木の数が多い場合は業者に頼むことも一つの方法です。無理だと思ったらまずはプロの業者に相談するとよいですね。
剪定業者も日当制もしくは時給制かで支払う料金が変わります。作業時間などにもよりますが、業者がどのような料金体系で請け負うのかを必ず確認しましょう。
日給制:20,000円〜30,000円/日
時給制:2,000円〜3,000円/時間
以上がさらんぼの木の剪定相場になります。複数の業者がある場合はそれぞれ見積もりを出してもらってから比べると優良業者を見つけやすいですよ。
さくらんぼの苗木の植え方
さくらんぼの苗木の植え方:鉢植え ■植木鉢の大きさは余裕を持って選ぼう
苗木よりも一回り程度大きい植木鉢に、鉢底ネットと軽石を敷き詰めます。そして赤玉土と腐葉土を7:3程度で混ぜておき、植木鉢の半分程度まで入れましょう。
苗木を中心に置いてから周りに残りの土を十分入れます。量の目安は縁の2センチほど下まで土がくれば十分です。最初の水は土から溢れるくらい入れましょう。
さくらんぼの苗木の植え方:地植え ■苗木同士の距離を十分に取って地植えしよう
さくらんぼの苗木が入る十分な場所に穴を掘ります。深さは80センチほどあれば十分でしょう。
掘った土に腐葉土や堆肥を少し混ぜ込んでおき、植え穴の真ん中に苗木を入れて周りを土で埋めます。土で埋める際は苗木を揺さぶりながら隙間ができないよう注意しましょう。
その他の果樹剪定に関する記事もありますので、ぜひ参考にしてください。
みかんは年に1度。新芽の出る2~3月に剪定するのがおすすめ。樹齢によって方法も変わります。切りすぎに注意して行いましょう。
柿の剪定方法!適切な剪定時期はいつ?5つの注意点とコツも | タスクル
https://taskle.jp/media/articles/1164柿の木を栽培して実を収穫したい方もいれば、シンボルツリーとして栽培したい方もいるでしょう。いずれにしても定期的な剪定が欠かせません。今回は、柿の木の剪定方法や剪定時期、注意点やコツなどをまとめました。
さくらんぼの木の剪定に関するよくある質問
■さくらんぼの木は年に何回剪定が必要?
さくらんぼの木は2月、5月、7月に3回の剪定を行います。
詳しくはこちらをご覧ください。
■さくらんぼの木の剪定で気をつけることは?
さくらんぼの木の剪定は大枝を切らないよう注意しましょう。
詳しくはこちらをご覧ください。