特殊清掃業者の用途
特殊清掃というと「孤独死や自殺の片付けをしてくれる」といったイメージですが、実はそれ以外にも依頼の機会があります。ここでは、必要になる場面について解説していきますね。
不要品回収業者との違いは専門性 ■人が亡くなった部屋の掃除・遺品回収
孤独死・事故死・自殺などで突然人が亡くなった時、遺体による汚れや異臭で部屋に入れない状況になってしまいます。
この時、遺体から有毒ガス・菌、伝染病を持つ害虫が発生してしまうリスクがあるので、特殊清掃業者が必要です。
部屋の状況に関わらず、遺体のあったお部屋の整理は精神的な負担が大きくなるものです。
遺品を整理し、その中から不用品は回収してくれる特殊清掃業者は、大変役に立ちます。
害虫駆除・不用品回収まで一括で行ってくれる ■ゴミ屋敷の掃除・不用品回収
家がゴミ屋敷になってしまった時は、不用品を回収すれば終わりというわけにはいきません。
長年不衛生なゴミが置かれていた家には、通常の掃除ではとれないシミ・汚れ・悪臭が付着し、カビや腐敗で危険な状態になってしまいます。
ネズミやゴキブリといった害虫、生ごみにつくハエなど、伝染病のキャリアがいることも考えられるので、害虫・害獣駆除も必要です。
つまり、不用品回収業者や清掃業者に依頼すると、別途「お家の原状回復」や「害虫駆除」の業者を呼ぶことになるので、手間がかかってしまうのです。
こんな時、特殊清掃の業者でしたらゴミ屋敷の処理を専門に行うコースがあるのですべての作業を一括で行ってくれます。
なお、ゴミ屋敷の放置のリスクや片付けの料金相場ついては下記の記事で解説しているので、もっと詳しく知りたい方はご覧ください。
ゴミ屋敷を片付けたいけどお金がない|安く片付けられる支援がある?片付けの方法も! | タスクル
https://taskle.jp/media/articles/1702ゴミ屋敷を片付けたいけれど、業者を呼ぶようなお金がないとお困りの方は必見です。本記事ではお金がない人がゴミ屋敷を片付けるときに取るべき片付け方法5選や、自治体からの支援があるのかを調査。できるだけ片付けに費用がかからないコツも紹介しています。お金がない状態でもできることはあるので、諦めるのはまだ早いです。本記事を読んで費用をかけずゴミ屋敷を片付ける方法を見つけましょう。
悪臭・爪痕などにも対処してくれる ■ペットのいる部屋の掃除
家にハトやネズミが住み着いてしまったり、ペットによって壁・床に落ちづらい汚れがついてしまった時も、特殊清掃の対象になります。
特殊清掃業者の強みであるオゾン脱臭機で、糞尿による臭いも除去してくれるので、お悩みの方は相談してみましょう。
壁・床に爪による傷などがある場合も、リフォームで原状回復してくれるのも通常の清掃業者との違いです。
安全に掃除・処理してくれるのがメリット ■水害・火災の掃除・不用品回収
水害や火災による汚れ、破損は個人で対処するのは難しいもの。浸水による汚泥や下水には、雑菌が多く含まれているため、消毒作業も必要になります。
安全に処理するためにも、特殊清掃業者に依頼しましょう。
火災による作業の例…スス汚れや悪臭の除去・残留物の処分・焼けた部分や家財の除去など
水害による汚れの例…汚水・下水・汚泥の処分と消毒・家財の除去・カビの除去など
特殊清掃業者の作業内容
特殊清掃業者に依頼する時は、工程別に依頼する場合が多いです。「掃除はいるけど、リフォームはいらない」など、ご自分に合ったプランを依頼するために、特殊清掃の作業内容を解説していきます。
血液・腐敗・糞尿など特殊な汚れに対応可能 ■特殊な汚れの清掃
特殊清掃は体液・動物の糞尿といった通常の清掃業者では難しい汚れにも対応できるのがメリット。火事によるススや水害の汚水も対象になります。
汚れが落ちない部分や汚れがしみついてしまった家具類も回収してくれるので、今後住み続ける時も安心です。
人・ペットの体液や糞尿などが長く放置されていたお部屋は、汚れが落ちないだけではなく、危険な菌や伝染病の温床になっています。
入るだけでも危険なので、プロによる清掃が必要です。
汚れや腐敗の悪臭・菌に対処可能 ■除菌・消臭作業
家に残った体液や糞尿とそれによる腐敗やカビ、災害現場の燃えカスや汚水といった特殊な汚れからは、悪臭と雑菌が発生します。
これらは通常の掃除では落としきれないので、オゾン脱臭機といった専門の器材が必要になります。
床・壁に悪臭がしみついて落ちない場合は、リフォームの対象で対応可能。家財ならば回収してくれます。
危険な伝染病を持つ害虫・害獣にも対応 ■害虫・害獣駆除
遺品整理やゴミ屋敷掃除、増えすぎたペットのいる部屋の掃除では、有害な虫やネズミの処理も必要です。
シロアリ、ダニなどの見えにくい生き物や、住み着いてしまったハト、野良猫への対処を請け負う業者もあります。
通常の掃除業者でも害虫・害獣対策は行ってくれますが、特殊清掃であればより専門的に対処してくれます。
どんな害虫・害獣がいるのかは現場が放置された期間・湿度・日当たりなどで変化しますが、感染症を持っている可能性が大変高いです。
ゴキジェットなどの通常の薬剤で対処しようにも間に合わないので、業者の特殊な薬剤に頼りましょう。
特殊な汚れ・破損をリフォームしてくれる ■原状回復作業
特殊清掃に掃除を依頼すれば、原状回復まで請け負ってくれます。
火災や水害などの対処を頼む時、大変心強い作業です。
掃除を依頼した後に別業者へ別途リフォームを頼むより、手間が少なくすむのがメリットですね。
ペットの爪痕や悪臭も原状回復の対象。オゾン脱臭機などで対処してくれます。
幅広い専門知識で相談・対処してくれる ■不要品回収・買取
特殊清掃では掃除の最中に回収・買取をして欲しい品物も見つかるもの。そんな時、通常の清掃業者では遺品も不用品も一緒に処理されてしまうケースがあります。
その点、特殊清掃であるなら、供養が必要なものは供養に出してくれ、思い出の品は別途対処してくれます。
まだ再利用できるものがあれば買い取ってくれるので、自分で分別する必要もありません。
汚物・体液がしみついたり、腐敗した家財は回収してくれるので、どんな現場でも安心です。
特殊清掃業者の選び方
特殊清掃は間取り・状況で相場が大きく変化するため、相見積もりして選ぶのがおすすめ。見積もりを出してもらっている間のやり取りで、信用できる業者化を見極めましょう。
見積もり依頼の前にチェックできるポイントは以下の通りです。
【特殊清掃業者選びのチェックポイント】
・料金体系が明確で無料見積もりに対応できるか
・サイトに実績を乗せている
・専門資格はあるか
特殊清掃に必須な資格はありませんが、遺品整理士・事件現場特殊清掃士といった資格がある業者は確かな専門知識を持っています。
解体・リフォームには建築に関する資格が必要になるので、持っているかどうかを見積もり段階でチェックしましょう。
料金相場については下記の記事で解説しているので、ぜひご覧ください。
おすすめの特殊清掃業者
特殊清掃は相場が分かりにくい業種なので、相見積もりがおすすめ。ここでは、そのためにおすすめの業者を紹介していきます。
基準をクリアした優良業者の実を掲載している ■特殊清掃の窓口
孤独死・ゴミ屋敷・動物屋敷・水害・火災のなどの目的の中から、自分に合った特殊清掃業者を探せるサービスです。各都道府県ごとに検索できるので、どこにお住いの方でも安心です。
創業20年の専門業者 ■ヒューマンケア株式会社
関東を中心に全国に展開する特殊清掃業者です。開業20年の経験を活かして、近隣の方に気づかれない作業をしてくれます。葬儀会社や警察からの実績も多数あるようです。
ダイヤモンドプリンス号の除去作業の実績あり ■スイーパーズ
特殊清掃・遺品整理・災害復旧の専門家による特殊清掃業者です。感染症対策もしっかりしているので、どんな現場でも安心ですね。
遺品回収業者としての評価も高い ■特殊清掃の専門業者プログレス
特殊清掃・遺品回収・リフォームまで1社で済ませてくれる業者です。不動産整理や遺品の買取、仏壇クリーニングも請け負ってくれます。