トイレの水垢は、石のようにかたくなってしまって、なかなか落とせませんよね。もううちのトイレは古いし、これ以上キレイにならないとあきらめてはいないでしょうか?
キレイにならないのは、もしかしたら間違った洗剤選びをしているからかもしれません。何年も前から同じ洗剤しか使っていなかったら、違う洗剤にチャレンジしてみませんか?
お住いの地域の水の質や、トイレの使用具合によって、その家にあった洗剤は違ってきます。家族に男性が多い場合は、水垢と尿石がミックスされた汚れになっている可能性もあります。
カビやすいトイレの場合は、黒カビと水垢がミックスしているかもしれません。今回は、トイレの水垢をスッキリ落としてくれる洗剤について調べてみました。
1 トイレの水垢を落としてくれる強力な酸性洗剤5選
トイレの水垢はアルカリ性なので、酸性の洗剤で落としていきます。
汚れには、それぞれ性質があります。アルカリ性の汚れは酸性の洗剤で、酸性の汚れはアルカリ性の洗剤が効果的です。強い洗剤であれば何でも汚れを落としてくれるというわけではないので、注意してください。
また、酸性洗剤はどれもツーンとしたニオイがします。トイレの窓やドアを開けるだけでなく、家全体にすっぱいニオイが広がってしまわないように、掃除中は家全体の窓も開けがほうが良いでしょう。
人気のおすすめトイレ用酸性洗剤をご紹介します。
■①金鳥 サンポール
トイレ用酸性洗剤と言えばサンポールですよね。サンポールは塩酸が9.5%入っているので、プロのトイレ掃除職人が使用しているのと同じ位強力な効き目があります。
値段も大変リーズナブルなので、超ロングセラー商品になっています。サンポールをふりかけると独特の酸のニオイがしますが、この酸の力で水垢が分解されているのです。水垢やトイレの黄ばみ汚れが気になったら、まずはサンポールを試してみましょう。
■②シーバイエス 酸性トイレクリーナー
一回使うだけで、トイレの便器の汚れや水垢が落ちるので人気があります。ホームセンターや通販で1本400円ほどで販売されています。酸性なので、ニオイがきついので使用する時は窓を開けて換気しながら使いましょう。購入した時のボトルでなく、100円ショップなどで売られているスプレーボトルに移し替えて使用すると、より便利に使えます。
■③純閃堂 水垢洗浄剤スケールパス 超強力仕様
プロ仕様の水垢洗浄剤です。ホームセンターや通販で1本1,800円ほどで販売されています。プロのトイレ掃除業者に頼むと、研磨剤入りのクレンザーで水垢を落とす場合ばありますが、こちらの『純閃堂 水垢洗浄剤スケールパス 超強力仕様』は研磨剤は含んでいないので、薬品の力だけでトイレの水垢汚れを落としていきます。ふりかけて5分もすれば水垢を分解してくれるので、忙しい方にもオススメできる洗剤です。
■④リンレイ R’sPRO酸性トイレクリーナー
除菌剤も配合されている酸性のトイレクリーナーです。1本450円ほどで、ホームセンターや通販で販売されています。酸性の洗剤は、どれもツンとした非常に強い刺激臭がしますが、こちらの洗剤は改良されて刺激臭を押さえています。学校や会社などでも使用されている洗剤です。
■⑤クエン酸スプレー
家に薬品アレルギーの方がいる場合や、赤ちゃんやお年寄りがいて強い洗剤は使いたくないという場合は、クエン酸スプレーを使いましょう。クエン酸は1キロの粉末で580円ほどで販売されています。
クエン酸は食品添加物にも使用されているので、身体にも環境にも非常にやさしい成分でできています。クエン酸スプレーは、水1リットルにつき大さじ2杯から3杯程度のクエン酸を入れれば完成です。クエン酸は水に溶けやすいので、お湯を用意する必要もありません。
洗剤はかけてから数分以上は放置すると効果的
洗剤を汚れにふりかけて直後にゴシゴシ磨いてしまうと、洗剤の効果が十分に発揮できていません。
洗剤をかけて少なくとも5分は待ちましょう。
時間をおくことで汚れが分解しますので、少し待ってスポンジで落としていきましょう。
トイレの水垢汚れも尿石汚れも、酸性の洗剤で落とすことができます。
トイレ掃除用に酸性洗剤はいつも1本は常備しておきたいですね。
2 トイレの尿石や黒ずみを落としてくれる洗剤6選
トイレの黒ずみは水垢と尿石、ほこりやカビがミックスされた汚れです。水垢も尿石も、酸性の洗剤を使用すると効果的に除去できます。尿石落とし用洗剤を使うことで、一緒に水垢も落としていきましょう。
■①尿石除去剤 業務用 デオライト
尿石除去剤のロングセラーで、1本1キロで800円ほどでホームセンターや通販で販売されています。尿石除去剤は、学校など男性用の小便器がある所でよく使われている薬品です。男性用小便器の排水管は、尿石除去剤を時々使用しないと尿石で詰まってしまうことがあるのです。
■②茂木和哉 尿石Z
非常に強力な尿石除去剤なので、ふりかけた後に便器をスポンジなどで擦り落とす必要がありません。メシル酸を配合しているのがこの薬品の特徴で、メシル酸と塩酸の配合によって強い洗浄力があります。
また、酸性洗剤のような強い酸のニオイが無いので、扱いやすい洗剤となっています。使い方としては、ふりかけてから3分程度、ひどい汚れの時は10分から20分程度放置します。薬品がサラサラの液体なので、斜めの部分などに洗剤を留め置きたい場合は、トイレットペーパーに洗剤を含ませてしばらく放置するようにしましょう。
■③プロケミ 塩酸系強力尿石除去剤 トレストン
塩素系の尿石除去剤のロングセラーといえば『プロケミ 塩酸系強力尿石除去剤 トレストン』です。1本1キロ2,500円ほどですが、よく落ちてコスパの高い洗剤です。塩酸が9.9%配合されている強力尿石除去剤です。
酸性の洗剤は金属にダメージを与えてしまいますが、トレストンは金属腐食防止剤を配合しているので配管を痛めません。口コミを見ると男性寮でも愛用されています。
■④アイメディア 尿石・黄ばみ用トイレ洗浄剤 徳用キバミおちーる
1本300mlで800円ほどで販売されています。使用方法としては、トイレットペーパーを汚れを落としたい場所にくっつけて、その上から洗剤をふりかけます。そして1時間から数時間放置します。
放置している間に乾燥してしまわないよう、時々チェックして乾燥しているようなら『キバミおちーる』を追加でふりかけておきます。数時間後、一番汚れが気になる場所をめくって、こすってみます。汚れがまだ落ちないようであれば、再度洗剤パックを行います。
トイレを家族が使わなくなる時間、寝る前などにたっぷり洗剤パックをしておいて、次の日の朝に流すだけという使用方法もあります。使い方のコツとしては便器の水たまりの水を、紙コップや灯油ポンプなどで抜いておくことです。そうすれば洗剤が薄まらずに済むので、より効果がアップします。
■⑤高森コーキ トイレ洗浄剤 便器の尿石落し
1本3000円ほどで販売されており、ツンとする刺激臭が無い洗剤です。こちらの洗剤は、ふりかけてからしばらくすると泡が出て汚れを溶かしはじめます。泡が出ない状態であっても、汚れを分解しているので水に流してしまわずに、そのまま放置しておきます。40分程して、泡が静まったら水を流します。作業としてはこれだけなので、大変手軽で簡単です。
■⑥イクザス ジェル状トイレ用洗浄剤「尿石取りスカット」
100グラムで600円ほどで販売されている手頃に買える尿石取り洗剤です。他の洗剤がサラサラしたタイプなのに対して、こちらはジェル状なので汚れの上にとどまってくれるのが特徴です。
ジェルを塗って5分程度放置すると汚れが分解しはじめます。頑固な汚れの場合は、塗布してから数時間おいておくと良いでしょう。
3 トイレの水垢を削って取る落とし方3選
強力な洗剤では落ちなくてガックリきている方にも、残された方法があります。耐水性サンドペーパーや陶器用研磨パッドでカチンコチンに固まった水垢を削り取るのです。
ペーパーなどで削ってキレイにする方法は、便器製造メーカーは推奨していません。便器に目に見えない微細なキズがついてしまうからです。細かいキズが無数に便器につくと、今度はキズの部分にヨゴレがたまりやすくなってしまうのです。
また、最悪の場合キズの部分から便器にヒビが入ってしまうこともあります。耐水性サンドペーパーや陶器用研磨パッドは、水垢が落ちますが、ヨゴレが落ちたら使用をすぐ止めて、それ以上は便器を削り取らないようにしましょう。
最初に使用する時は、いきなり目立つ場所をこするのではなく、目立たない端のほうで試してみてください。
■①耐水性サンドペーパー(紙ヤスリ)の選び方
耐水性サンドペーパーは、100円ショップでも販売されています。耐水性でない普通のサンドペーパーは濡れると破れてしまうため、耐水性サンドペーパーを使います。耐水サンドペーパーには番号がついており、1500番以上のものが良いでしょう。番号が少ないほど目が荒く、番号が多いほど細かくなっています。
■②陶器用研磨パッド
トイレ掃除業者が使用しているのが陶器用研磨パッドです。例えば、アズマジック社の便器用研磨パッドであれば2枚で500円ほどです。耐水性サンドペーパーよりも目が細かくなっていますが、こちらも便器を傷つけてしまうことには変わりありません。
最初から陶器研磨用パッドを使うのではなく、洗剤を色々試してみて、それでもダメな場合に削るようにしてください。
■③軽石
耐水サンドペーパーや陶器研磨用パッドは落ちるけれども、あともう一息という時は軽石を使います。例えば、ビューミー社の業務用尿石除去軽石は1本400円ほどです。
軽石も便器に細かいキズをつけてしまいますので、もちろんこのような方法はメーカーは推奨していません。汚れが本当に気になる部分に少し使う程度にしておきましょう。
トイレの水垢汚れの原因
水垢は何でできているか知っていますか?水垢は主に炭酸カルシウムやマグネシウムでできています。
身近な物で炭酸カルシウムが含まれているものとしては、大理石や石灰石があります。貝殻や卵の殻にも炭酸カルシウムが含まれています。また、炭酸カルシウムは栄養強化や膨張剤、着色料として食品添加物にもなっています。マグネシウムは、サプリメントにもなっているように、骨や歯を作っている栄養素です。豆や海藻などにも含まれています。水の中に含まれているこれらの物質が、乾燥するたびに少しずつ残っていき、水垢汚れになってしまうのです。
水垢の原料は、水道水に入っているものなので有毒なものではないのですが、見た目には白くウロコ状に固まってしまうので見栄えが良いものではありません。そして、水垢に尿石がついたり、雑菌がついたり、ホコリがついたりして、茶色い汚れになったり黒や黄色の汚れになっていきます。トイレは排泄物や汚物があるので水垢だけで存在するというよりは、他の物質と一緒になってガンコな汚れとなっているのです。水垢汚れはトイレに限らず、水を使うところであればお風呂場、洗面所、キッチンなどどこでもできる可能性があります。
トイレの水垢を予防する方法
トイレに水垢や尿石、黒ずみ汚れを予防する方法は、常に便器を綺麗に掃除しておくことです。でも、毎日トイレ掃除するのは大変ですよね。
例えば、スタンプ式の便器用洗剤を押しておくだけで汚れが違いますし、寝る前にトイレタンクにオキシクリーンなどの漂白剤を少量入れておくだけでカビ防止と汚れ防止にもなります。洗剤をタンクに入れるのが難しい便器の場合は、クエン酸や重曹といったエコ洗剤でもかまいません。
トイレ掃除のプロに頼む場合
ガッツリとトイレ掃除をしたいけれど、仕事や家事が忙しくてできないという場合は、トイレクリーニングのプロに仕事をお願いしてしまいましょう。
トイレ掃除の相場ですが、値段は5000円程度から10,000円程度と、業者によってだいぶ開きがあります。
自分が頼む業者が何をしてくれるのか、どこまでヨゴレを落としてくれるのかなど、頼む前に一度見積もりをとることをおすすめします。
トイレクリーニングを業者に頼む時に、質問するポイントは、
・ひどい汚れの場合に追加料金があるのか?
・便座やウォシュレットを外して便器内を掃除をするのか?
・タンクの中を掃除するのか?
・尿石取りや排水口の掃除はどうやってするのか?
・換気扇の掃除はするか?
・床、壁、天井の掃除はするか?
・出張費や駐車場代は料金内か?
といったことがチェック項目になります。
どこからがひどい汚れなのかは、業者にしか判断できません。
料金設定があいまいな場合は、高額な追加料金が取られてしまう可能性があるので注意しましょう。
■トイレ掃除をプロに頼んだ場合の相場料金比較表
A社 | B社 | C社 | D社 | |
---|---|---|---|---|
基本料金 | 5,800円 | 13,000円 | 20,000円 | 56,000円 |
作業時間 | 1時間 | 1時間30分 | 1時間30分 | 2時間 |
業務時間外 | 対応可能 | 要相談 | 要相談 | 早朝深夜手数料10%増 |
タンク内カビ取り | 2000円追加 | 追加料金無しで対応 | 要相談 | 要相談 |
汚れ防止コート | 1,500円追加 | 3,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
床ワックスがけ | 1,000円追加 | 2,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
女性スタッフ | 対応不可 | 対応不可 | 可能 | 要相談 |
駐車場代 | お客様負担 | お客様負担 | お客様負担 | 業者負担 |
対応地域 |
埼玉 千葉 東京 神奈川 |
東京 神奈川 |
埼玉 千葉 東京 神奈川 |
茨木 埼玉 千葉 東京 神奈川 |
まとめ
便器の水たまりの部分や、トイレタンクの上の手洗水が出る部分の水垢は、なかなか落としにくいものです。トイレ掃除のコツは完璧主義にならないことです。今日やってダメでも、水垢はかなり分解されています。続けて次の日も掃除することで、着実に水垢は落ちていきますよ。