実家を出て、憧れの一人暮らしがしたい!でも、一人暮らしはお金がかかるイメージがありますよね。漠然とお金をためたらいつか独立したいと考えているよりも、例えば50万円貯金できたら一人暮らししよう、というように目標額を決めたほうが貯金も早くたまります。
自分が考えている一人暮らしは、いくら費用がかかるのでしょうか。どうしたら少しでも安く値段をおさえて一人暮らしができるのでしょう?
ここでは、引越し費用や家賃、生活必需品など、一人暮らしの引っ越しに必要なお金について調べてみました。
単身の引っ越しにかかる費用の項目
■家賃
家を借りる初期費用は、毎月の家賃の半年分とよく言われます。
家賃をチェックする時には、毎月の家賃だけでなく、毎月の管理費や共益費も見る必要があります。
管理費や共益費も毎月支払わなくてはいけないものなので、家賃にプラスして考える必要があるからです。
ちなみに、東京の一人暮らしの家賃は7万円程度、地方の一人暮らしの家賃は4万円程度となっています。
それぞれ、何にいくら位かかるのか見ていきましょう。
敷金
一人暮らしの場合は家賃1ヶ月分が平均的ですが、大きめの部屋や借りると2ヶ月分、3ヶ月分というケースもあります。
敷金は、これから借りる部屋を、将来自分が出ていく時に修繕するためのお金です。
まだ住んでいないのに、出ていくことを考えるなんて変に想うかもしれませんが、いざ出ていく時に請求しても支払えない人が出てくるので、このようなシステムになっています。
不動産会社と交渉して、一番値下げしてもらいやすい部分でもあるので、ダメ元で「値下げできませんか?」と聞いてみましょう。
その一言で数万円が浮くかもしれませんよ。
礼金
こちらも家賃一ヶ月分が平均的です。
大家さんやオーナー、もしくは家を管理会社が持っている場合は会社に払うものです。「お礼」のためのお金なので、敷金のように、先々その家を出ることになっても自分のためには利用されないお金です。
仲介手数料
不動産を売買する時に、不動産会社が得る手数料です。
家賃1ヶ月分の所が多く、最近では無料もしくは0.5ヶ月というケースも見られます。
近隣の土地に建てられているマンションが仲介手数料1ヶ月なのに、無料にしているなど安くなっている部屋は要注意です。
単なるキャンペーンの場合もありますが、見ただけではわからないけれども夜になるとうるさい場所だったり、冬に寒かったり夏に暑かったりと理由があるので気をつけましょう。
前家賃
前家賃は、次の月の家賃のことで、家を借りる時に前もって払うことになっています。
日割り家賃
自分が入居する月の家賃を、日数で割って払うものです。
例えば4月20日から家賃が発生するとしたら、4月は20日から月末の30日までの家賃を支払うことになります。
家賃のスタート日を、契約した日からにするのか、引っ越してきて入居した日からにするのか、きちんと話し合っておきましょう。
管理費・共益費
マンションやアパートの廊下など共用部分の電気代や、掃除の費用などを指します。
1万円程度が平均的です。古い建物になるほど、値段が高くなる傾向にあります。
初回だけでなく、家賃と一緒に毎月支払うことになるお金です。
鍵交換費用
家のドアの鍵を交換する費用です。
2万円から3万円程度になります。
スペアキーの数によっては高くなることもあります。
交換したと言いながら、本当は交換していなかったということが無いように、交換する時は立ち会うようにしましょう。
前に住んでた人から合鍵をもらった人物が、いつ訪れないとも限りません。
火災保険料
1年間で4000円から8000円程度が平均的です。
2年分まとめて払うこともあります。
■引っ越し業者に払う費用
一人分の引越し費用は、距離にもよりますが荷物が少なければ2万円台から3万円台前半が平均的です。
荷物が多い人になると全国平均で、3万円から5万円が相場になります。
■最初に購入する生活必需品
家具
最低限でも、机と椅子、寝具、照明、カーテンが必要になります。
リサイクルショップで中古品を購入したり、友達や先輩にもらうのも1つの方法です。
量販店など安い店で購入した場合は、机と椅子で1万円程度、寝具のセットで1万円程度、照明器具が5千円程度、カーテンが5千円程度で、合計3万程度になります。
家電
家具よりも家電のほうが高くつきます。
一人暮らしの家電は、一通りそろえると最低10万円はかかります。
洗濯機や冷蔵庫は3万円程度、掃除機や炊飯器、電子レンジなどはそれぞれ1万円程度になります。
この他、ガスコンロや扇風機、ヒーターなどが、場合によってプラスされます。
距離別 単身引っ越し費用
引っ越しをする時に、どの程度荷物を運ぶのかによっても料金が違ってきます。
単身の荷物が少な目の引っ越しで、時期は5月から2月の通常期の場合とします。
同じ市区町村での引っ越しの場合、全国平均で20,000円になります。
同じ都道府県では22,000円、関東地方など同じ地方の場合は30,000円、隣の地方になると40,000円から42,000円になります。
引越し費用を安くするコツ5つ
■1 早めに見積もりをとる
見積もりをとるのは、早ければ早いほど安くなります。
早すぎることはありません。
引っ越し会社のシミュレーションサイトには、来月や再来月のカレンダーしか出ていない場合でも、電話をすればもっと先の日にちまで予約することが可能です。
引っ越す家がすでに決まっているのであれば、一日でも早く見積もりをとったほうがお得です。
早めに業者に接することで、自分の希望する日にちや時間を選ぶこともできます。
もし、日にちが迫ってしまったら、予約がいっぱいになって自分の引っ越したい日が選べないかもしれません。
早く見積もりを取るということは、引っ越し会社のほうも自分の会社以外のライバル会社にも値段を聞いていると予想しますので、値段が安くなる可能性が高いのです。
■2 見積もりは最低でも3社とる
シミュレーション用サイトで計算してみる
電話で相談したら、何となく感じが良いので決めてしまったということが無いようにしましょう。
結果的に、その引越し業者になったとしても、決める前に少なくとも3社からは見積もりを取りましょう。
引越し業者のホームページには、引越し料金を自動計算できるシミュレーション用サイトを用意している所もあります。
ネットに机やタンスの数を入力するだけなら、電話をしたり気をつかうこともないので、気軽にできますよね。
実際に家具や家電を見に来てもらう
もっと安くしたければ、シミュレーションサイトだけでなく、気に入った業者に電話して実際の家を見てもらった上で見積もりをもらいましょう。
やはりシミュレーションだと一般的な家具の大きさになってしまうので、実際と異なる点もあるからです。
■3 いらないものまで運ばない
実家に置いておけるものは置いておく
引っ越しとなると、今住んでいる部屋から自分のものを全て運び出したくなってしまいますが、本当に全部持っていく必要があるでしょうか。
自分のものだからといって、写真アルバムや昔の制服など、実家にあれば良いものは持っていく必要はありません。
引越し先で買ったほうが安いものもある
お金をかけたくないという思いばかりが先走ってしまって、何でもかんでも持っていこうとすると引越し代金のほうが高くついてしまいます。
例えば大学生活をスタートさせるための一人暮らしであれば、椅子や机は新居の近くで買ったほうが安上がりかもしれません。
大きな家具は、なるべく減らしたほうが、引っ越し用のトラックも小さくて済みますし、その結果安くなります。
タダでもらえるものもある
地元用掲示板「ジモティー」のように、取りに来てくれれば無料で家具や家電をあげるという人は結構います。
ヤフオクなどのオークションでも、送料さえ出せば、もしくは取りに行くことができるならば、まだまだ使用できる家具がとても安い価格で出品されています。
■4 清掃や消毒は自分でやる
借りる部屋によっては、大家や管理会社のほうで清掃や消毒をする場合があります。
清掃や消毒を自分で行うことで、お金を差し引いてくれたり、敷金や礼金がコストダウンできないか相談してみましょう。
もし自分で行うのであれば、値引きができるという場合は自分でやってしまいましょう。
専門業者が空き部屋に行う掃除と消毒とは?
消毒というと、強力なファブリーズのようなものをスプレーするイメージがありますが、実際はキッチンやトイレ、洗面所、お風呂場など水回りのアルコール消毒を行っています。
蛇口などに水アカがついている場合には、ピカピカにしておきます。
また、しばらく人が住まない家は、部屋を閉め切っていると窓の周辺にホコリや死んだ虫がたまっています。窓周辺のゴミや虫の死骸の掃除をしたり、サッシのホコリを取り除きます。
最後に家全体の床掃除を行って終了です。
業者の殺菌消毒の料金例
ワンルームマンションであれば、2万5,000円から3万円前後、2DKから2LDKであれば4万円前後、3DKから3LDKになると5万円から8万円ほどになります。
部屋をすみずみまでアルコール消毒する必要はある?
消毒業者は、新型インフルエンザや大腸菌、O-157などのウイルスを取り除くために消毒するのが仕事ですが、強い消毒用の薬品は人間の身体にも強い影響力があるので、アレルギーやシックハウス症候群の原因ともなりかねません。
実家で今まで、家全体をアルコール消毒したことがあるでしょうか?
何年も消毒しなくても生活できているのが実情ではないでしょうか?
普通に市販の洗剤で掃除をすれば十分ですし、気になる部分があればそこだけ漂白剤で除菌するのも1つの方法です。
■5 安くできる月や曜日、時間帯に引っ越しする
一般的に、卒業や入学、就職がある3月から4月は料金が一年で一番高い時期です。
もし引っ越す月を選べるのであれば、この時期は避けたほうが安く引っ越しできます。
逆に、梅雨時の6月や、秋の長雨の11月頃は引っ越しが比較的少ない時期です。
月の中でも、上旬から中旬に引っ越したほうが、下旬に引っ越すよりもお得になりやすいです。
家賃は月の下旬に支払う場合が多いので、どうしても下旬に引っ越す人が多くなるのです。
土曜日や日曜日、祝日や連休は、誰もが引っ越し作業にあてたくなる日なので、安くしにくい日取りになります。
家族で引っ越しする場合、全員の休日をあわせるのが難しいかもしれませんが、可能であれば平日を狙いましょう。
平日の中でも、水曜日は引っ越す人が少ないので狙い目です。
また、縁起をかついで大安に引っ越す人もいるので、気にしないのであれば仏滅など、人の選ばない日にするのも1つの方法です。
また、一日のうちでも午前と午後とでは値段が変わってきます。
大抵の人が、午前中にトラックでの移動を終わらせて、午後は新居でダンボールを開ける作業をしたいと考えます。
引越し業者としては、午前中は予定がすぐ埋まってしまうのですが、午後は空いている場合が多いのです。
もし午前中に埼玉から神奈川への引越し作業があって、埼玉の事務所に帰らないといけないとしたら、トラックを空にして帰るよりも、神奈川から埼玉への引っ越し荷物を入れて帰ってきたほうが業者としても収入になりますよね。
そのため、もし時間に余裕がある場合には、午後や夕方といった人の選ばない時間帯に引っ越しをお願いしてみると安くなるのです。
注意点としては、午前中の引っ越しが長引いてしまうと、午後の予定がズレてしまうということもありますので注意しましょう。
家具や家電を安く入手する方法
■前任者や先輩からもらう
単身赴任で引っ越す場合、自分の前に単身で赴任していた先輩に家具や家電を譲ってもらいましょう。
学校に入学する場合も、4月になる前に大学の教務課などに尋ねれば、家具や家電の処分に困っている先輩を紹介してもらえる可能性もあります。
前任者や先輩としても、実家に帰ってしまえば机やベッド、洗濯機はあるので、もらってくれる人がいると有り難いのです。
引越し作業だけでも忙しいのに、大きい家具や家電の処分方法となると誰もが面倒なものです。
多少、自分がほしい家具や家電と違っていても、壊れていなければしばらくは使えます。
お金がたまるまでの間、初期費用をおさえるためにも、家具や家電を安く入手しましょう。
まとめ
こんな家に住みたい、窓から見える景色にこだわりたい、ロフトに住んでみたい等、だれもが自分の部屋へのこだわりがあるでしょう。
しかし、あまりこだわり過ぎていると、値段が高くて借りれなかったり、2番めに良いと思っていた部屋が他の人に借りられてしまったりすることもあります。
値段さえ安ければ良いというのも危険です。
敷金や礼金を払って住み始めたけれど、居心地が悪くてすぐに引っ越さなければいけなくなったら、それこそお金の無駄遣いです。
徒歩何分までなら妥協できる、電車や車の騒音は眠れないので妥協できないなど、自分の中での妥協点を決めておきましょう。
人間は生まれ育った環境に似ている家が落ち着くと言われています。
子どもの頃から20歳まで、車で移動する生活をしていたら車がないと不便に感じますし、電車で移動する生活をしていたら駅から遠いととても不便に感じます。子どもの頃から商店街で買い物をしていたけれども、スーパーしか買う場所が無かったら物足りなく感じます。逆に、スーパーは一箇所で全てがそろうので、商店街しか無いと不便に思う人もいるでしょう。
自分にとって心地いい住まいとは何なのか、部屋を借りる前にこれまでの生活から考えてみてはどうでしょうか。