引っ越しは何月にしても、いつだって同じ料金と思ってませんか?実は引っ越し料金は、固定ではなく時期によってかなり変動するのです。引越しを請け負う会社の数はある程度決まっていますし、社員の数も急には増やせません。
そのため引っ越しをする人が多い時期には高くなり、少ない時期には安くなったり予約が取りやすくなったりします。一ヶ月違うだけで引越し料金が安くなるのであれば、頑張って引っ越しを早くしても良いかもしれませんよね。
ここでは、引っ越しの繁忙期がいつなのか、一番安い月は何月なのか調べてみました。
引っ越しの繁忙期と閑散期はいつ?

■繁忙期は転勤や入学が決まる【3月から4月】
引っ越しが多くなる時期は、就職や大学入学、転勤といった時期が重なる3月から4月になります。
引越し業者も3月から4月を中心にして、繁忙期の料金にしている所も多く見られます。
楽天リサーチによると、特に10代の引っ越しが一番多いのが4月、その次が3月になります。
5月、8月、9月といった月も10代の引っ越しが目立ちます。逆に11月、12月、1月は10代の引っ越しは少なくなっています。
20代から60代になると、10代ほど引っ越しが集中する月は少なくなりますが、それでも3月をピークにして4月まで引っ越しが多い期間になります。
■月別の引越し料金は単身とファミリーでピークが違う
価格コムの調査によると、一人暮らしの単身引っ越しと、家族の引っ越しとでは、料金が高くなるピークが微妙に違っています。
ファミリーでの引っ越しの場合、一番高くなる月は3月で、12万円以上が平均的です。
ファミリーの引っ越しで一番安いのが8月で7万円から8万円程度なので、繁忙期と閑散期では4万から5万は違ってくるわけです。
単身の引っ越しで一番多いのは1月、3月、7月で、どれも5万円台半ばから6万円程度です。
一番安くなる時期は、ファミリーの引っ越しとは時期が違っていて11月で、2万から3万円といったところです。
単身の場合は安い11月と高い1月、3月、7月とでは倍以上違ってきます。
特に、1月と3月は料金は高いのですが、2月になると3万円台半ばから後半になりますので、3月の引っ越しを前倒しにできるのであれば2月にしたほうが良さそうです。
1月の場合は、前月の12月が3万円程度になるので、2月に遅らせるよりも12月に早めたほうがお得になります。
業者は引越し料金はどのように決めている?

業者は引っ越し料金は適当に決めているわけではなく、国土交通省が「標準引越運送約款」を定めていて、これに沿って料金を設定しないといけないのです。
引越し料金は、基本料金と人件費、オプションを足した料金の合計額になります。
トラックの大きさと距離または時間で決まる基本運賃は、10パーセントまでしか値引きができません。
一方、人件費やオプションは国土交通省による決まりは無いので、会社によって自由に割引ができます。
値引き交渉するのであれば、作業を自分でやるなど人件費が浮くようにする努力も大切です。
また、引っ越し会社のオプションと比較して、他の安い会社にエアコンの取り外しを頼んだり、不用品は自分で処分するなり工夫をすれば、かなり安くなってきますよ。
■国土交通省が決めた基本運賃がある
計算方法が時間制の場合
国土交通省の「標準引越運送約款」に沿って決められるのが基本運賃です。
1トン車から4トン車までのトラックの、最高額と最低額が決められており、時間制か距離制かによって金額が違っています。
時間制の場合、1トンまでのトラックだと、4時間制で最低額は12,300円、最高額は18,460円です。
午前だけ、午後だけといった場合、時間性を採用している引っ越し会社でやってもらうと、最高でも18,460円で済みます。
計算方法が距離制の場合
距離制の場合は、100キロから200キロまで10キロ毎に値段が定められています。
200キロ以上になると、20キロ、50キロごとに割増料金も決められてます。
一番安い100キロから110キロの場合、1トンまでのトラックで最低額は22,740円、最高額は34,100円になります。
100キロから110キロの距離というと、新宿駅から小田原駅間の距離と同じくらいなので、同じ都道府県の端から端までの引っ越し、もしくは隣の都道府県の引っ越しがこれに該当するでしょう。
基本運賃の値引率も決まっており、10パーセントまでしか値引きできないことになっています。
実際はこれに人件費や資材費などが加わってくるので高くなりますが、最低でも2万円程度はかかることを覚えておきましょう。
■人件費
人件費とは、ドライバーや引越し作業をするスタッフのことです。
単身での引越の場合は1人から2人が平均的な人数になります。
家族向けの引っ越しになると3人から4人に増えます。
見積もりの中では、作業人数もしくは人件費などと書かれています。
人件費をいくらにするかは国土交通省では決めていないので、それぞれの会社によって違ってきます。
■オプション
梱包を引越し業者に頼んだ場合や、エアコンの取り外しと取り付け、ウォシュレットの取り外しと取り付け、いらなくなった家具や家電の処分代金、ピアノの運搬といったことがオプション料金になります。
これ以外にも、営業時間外の深夜や早朝に引っ越しをする場合は料金が割増しになります。
オプション料金も、国土交通省では決めていないので、各引越し会社によって異なってきます。
引っ越しを安くする7つのコツ

■1 月の下旬は値段が高くなる
月の上旬、中旬、下旬では、料金がそれぞれ違ってきます。
特に毎月25日過ぎは、閑散期でさえ引っ越しの予約が多くなるので、気をつけましょう。
これは、毎月の家賃をおさめるのが月の下旬になるため、20以降に引っ越す人が多くなるからです。
電気や水道、ガスのように、家賃も日割り料金になれば良いのですが、大抵は何日に引っ越してもその月の家賃を全額支払うことになっています。
そのため、月の頭に引っ越すともったいないため、毎月下旬に引っ越す人が多いのです。
月の上旬や中旬に引っ越すと、良いこともあります。
引っ越す曜日や時間が、比較的選びやすくなるからです。
月の下旬まで住んで家賃をムダにしないほうが特なのか、月の上旬に引っ越して下旬に引っ越すよりも安い料金になるほうが特なのか、見積もりをとって比較してみましょう。