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パスポートの住所変更は必須?手続方法からよくある質問まで徹底まとめ

パスポートの住所変更は必須?手続方法からよくある質問まで徹底まとめ

引っ越しなどで住所が変わったとき、パスポートも住所変更が必要なのでしょうか。もしも記載事項が変わったらどのような手続きをすればいいのでしょうか。ここではパスポートの記載内容の変更に関することをわかりやすくご紹介しています。


引っ越しで住所が変わった、結婚して苗字が変わった。このようなことがあったとき、パスポートに記載されていることも変更する必要があるのでしょうか。パスポートに記載されていることで変更があった場合、変更の申請が必要な場合と必要でない場合があります。

ここでは変更が必要でないものと必要なものを分かりやすくご紹介するだけでなく、変更に必要な書類や申請の手順、申請に関してちょっと困ったことを解決する情報についてもご紹介していきます。

あと、パスポートの保管方法やパスポートを紛失した時、どのようにすればいいのかということについてもご紹介しています。

パスポートの住所変更は必要?

引っ越しをしたなど住所が変わった場合、パスポートで住所変更の申請は必要かということですが、結論から申しますと住所変更の申請は不要です。

現住所を記入するところは「所持人記入欄」と呼ばれ、任意で記入するところとされています。ですから、引っ越しなどで住所が変わった場合は、記入されている住所を2本線で消し、新しい住所を記入すれば問題ありません。ただし、記入欄に書くところが無くなったからといって、他のページを使うことはできません。

もし、他のページに書き込みをした場合は、ビザの申請時や入国審査の時トラブルになる可能性があるとされています。どのようなトラブルになるのか具体的にはわかりませんが、最悪の場合、入国を拒否されるということになるかもしれません。

では、所持人記入欄が一杯になってしまった時はどうすればいいのでしょうか。現住所の記入は任意とされていますから、住所を書いていなくてもトラブルになることはありません。ですから、新しい住所を書き込まなくても法律的な問題はないでしょう。

申請が必要な変更とは

住所は変わっても申請する必要はありませんが、申請が必要な変更もあります。

・戸籍上の氏名が変わった
・本籍地の都道府県が変わった

戸籍上の氏名、本籍地の都道府県はパスポートの記載事項と呼ばれ、変更があった場合は申請の必要があります。ただし、戸籍上の氏名は変わったけれどもローマ字表記は変わらない、同じ都道府県内で本籍地が変わったという場合は、変更の申請を行う必要はありません。

氏名は変わったけれどもローマ字表記は変わらないという例として、「大野」さんから「小野」さんに変わったという場合です。大野さんはローマ字表記では「ONO」、小野さんのローマ字表記は「ONO」と同一ですから申請の必要はないとされています。

このほかに申請が必要なケースは、国際結婚をして外国の氏名などを併記する場合、また削除する場合とされています。例としては、戸籍上の氏名は変わっていないが、外国では配偶者の苗字を名乗っているという場合です。外国の生活で配偶者の苗字を使うほうが良いと思われる場合、戸籍上の氏名と外国での苗字の両方の記載を申請することができます。

パスポートの記載内容が変わる場合は、基本的に申請が必要です。ただ、例外もありますから、詳しくはお住まいの都道府県のパスポート申請窓口にご相談ください。

パスポート申請先都道府県ホームページへのリンク

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/pass_6.html

 一般旅券の発給申請についての照会及び事務所の開庁日、受付時間並びに交付地市町村名等についての照会は住民登録をしている各都道府県の窓口までお願いします。なお、外務省では一般旅券の申請受付は行っておりませんのでご注意ください。

変更に必要な書類一覧

パスポートの記載事項の変更申請をする場合、「訂正新規」と「記載事項変更」の二通りがあります。訂正新規とは新たにパスポート作り直す方法で、今有効となっているパスポートの残存期間は失効し、5年もしくは10年有効なパスポートを作ります。記載事項変更とは、今有効となっているパスポートの残存期間のままパスポートを作る方法です。必要な書類は以下のようになっています。

・一般旅券発給申請書(5年もしくは10年用)
・一般旅券発給申請書(記載事項変更用)
・戸籍抄本または戸籍謄本
・写真
・有効なパスポート

この5点となっています。(申請書は一般旅券発給か記載事項変更かのどちらか1つ)

一般旅券発給申請書(5年もしくは10年用)とは

パスポートを訂正新規で作る場合に使用する申請書です。入手はパスポートセンターの窓口などでできます。訂正新規でパスポートを作り直すときはこの申請書が1通必要です。

一般旅券発給申請書(記載事項変更用)とは

パスポートの記載事項変更をするための申請書で、パスポートセンターなどの窓口で入手することができます。今有効となっているパスポートの残存期間のままパスポートを作るときに利用します。記載事項変更の申請をする場合、この申請書が1通必要です。●戸籍抄本と戸籍謄本について

パスポート変更申請日の6か月以内に発行された戸籍抄本と戸籍謄本のどちらか1通が必要です。

姓や本籍地が変わったけれどもその時はパスポートを使うことが無かったので変更申請をしなかったという場合もあります。その後、さらに本籍地の都道府県が変わったという場合は、戸籍抄本や戸籍謄本にパスポートに記載されている本籍地や姓が記載されていないということがあります。

このような場合、運転免許証などで変更の事実が分かれば申請ができますが、分からないという時は除籍謄本の提出が必要な場合があります。もし、過去に本籍地を移動したことがあるという場合は、その時に変更申請をしてパスポートの記載事項が変更されているか確認しておくと手続きがスムーズに進むでしょう。

写真について

パスポートに必要な写真は、サイズや背景など規格が決まっています。

・縦は45㎜、横は35㎜
・顔のサイズは34㎜±2㎜で、頭頂からあごまで写っていること
・顔は正面向き、帽子はかぶらないこと、目元と輪郭が隠れていないこと
・背景が無いもの
・顔の中心線が写真の中央に来ていること
・頭頂からの余白は4㎜±2㎜
・写真提出の前6か月以内のもの

このように決められています。さらに、以下のようなものは撮りなおしになることがあります。

・写真が規格のサイズを満たしていない
・顔が正面を向いていないもの
・メガネやフレームの光の反射が目にかかっているもの
・メガネのフレームが大きいもの
・前髪が目にかかっている物
・カラーコンタクトで目の色が変わっているもの
・笑い顔で平常の顔と違っているもの

顔の輪郭や目元がはっきりと分からないものは撮りなおしになるといえます。あと、気をつけたいのがカラーコンタクトです。瞳の色は出入国審査で重要な識別ポイントになるようです。ですから、カラーコンタクトを装着した写真をパスポートに使っている場合、出入国審査で疑いを持たれる可能性があるとされています。

あと、瞳の輪郭を強調するコンタクトレンズにも注意が必要です。2017年8月時点では出入国審査でトラブルはないとされていますが、今後どのように変わるか分かりませんから使用には注意が必要でしょう。

ほかの人に申請を頼む場合

仕事が忙しくて、申請に行けないという方もおられるでしょう。このような方のために代理申請という方法があります。ただ、注意しなくてはいけないことは、一般旅券発給申請書(記載事項変更用)の裏面にある「申請書類等提出委任申出書」は申請者自身が記入しなければいけないということです。

ですから、申請前にパスポートセンターに出向いて、一般旅券発給申請書(記載事項変更用)を手に入れておく必要があります。代理申請を考えておられる場合はご注意ください。

単身赴任や下宿などをしている場合

パスポートの記載事項の変更は住民票がある都道府県でしか申請ができません。ただ、単身赴任や下宿などで、住民票が住んでいる町にない場合は居所申請という方法があります。

この場合、先にご紹介した申請書類以外に以下のものが必要になります。

・居所申請申出書
・住民票(申請前6か月以内に発行されたもの)
・居所の証明書もしくは公共料金の請求書など
・学生の場合は、学生証もしくは在学証明書

あと、居所申請の場合、代理申請ができません。必ず本人が申請に行く必要があります。

変更の申請手順

パスポートの記載事項変更の申請手順は、申請と受け取りの2ステップです。申請は先にご紹介した書類を揃えて住所地のパスポートセンターで行います。申請が受け付けられると、「一般旅券(パスポート)引換書」が発行され、申請を行ったパスポートセンターで受け取ることができます。

申請手順はこのようにシンプルなものですが、受け取りに際し注意したいことが3つあります。

・受け取りは本人しかできない
・引換書は受け取りのとき必要
・ほかのパスポートセンターでは受け取れない

記載事項変更の申請は代理人でもできますが、受け取りは本人しか認められていません。また、郵送などによる受取もできません。

引換書にはパスポートの受け取り日や受け取りに際しての注意事項が書かれています。もしも紛失した場合は、パスポートセンターに連絡する必要があります。あと、受け取りには期限があり、申請から6か月以内に受け取らないと失効となります。

手数料はいくらかかるのか

パスポートの受け取りには手数料がかかります。

・訂正新規10年:16,000円
・訂正新規5年:11,000円
・記載事項変更:6,000円

これらの料金を現金ではなく、都道府県の証紙と収入印紙で支払います。ですから、受け取り前に証紙と印紙を購入しておく必要があります。証紙と印紙の購入場所は、おおむねパスポートセンターの近くにありますから、購入についての心配は少ないでしょう。

パスポート関係のよくある質問

ここではパスポート関係のよくある疑問や質問をまとめてみました。

Q1:戸籍抄本や謄本はコピーでもいいのいいのでしょうか?
A1:コピーは認められていません。原本でなければいけない理由として、戸籍だけがパスポート申請者と本人を確認する唯一の手段だからとされています。

Q2:新しい戸籍がまだできていない時はどうすればいいの?
A2:新しい戸籍ができてから申請します。ただ、海外への旅行の日にちが迫っているという時は、申請の際「婚姻届受理証明書」を提出し、受け取りの時に新しい戸籍謄本や抄本を提出することもできます。ただ、どちらにしても新しい戸籍謄本、抄本の提出は必要です。

Q3:留学するのにパスポートの有効期間が足りない時はどうする?
A3:留学する学校の入学許可証と「事情説明書」へ必要な事情を記入し申請をします。

Q4:パスポートの有効期間が少ないと海外旅行には行けないの?
A4:旅行に行く国によって変わりますが、パスポートの有効期限が3か月~6か月ないと入国できないといわれています。海外旅行に行くときは、パスポートがあるかどうかだけでなく、有効期限についても確認しておくことが大切です。

Q5:パスポートをなくしてしまったらどうする?
A5:国内でパスポートをなくしてしまった場合は、紛失届を本人が住所地のパスポートセンターに提出します。なくしたパスポートが犯罪など悪用されないためにも紛失届を出してパスポートを失効させることが大切です。海外でなくしてしまった場合は、大使館などに届け出をします。

Q6:パスポートをなくしてしまった、新規申請の時はどうする?
A6:なくしてしまったパスポートの失効手続きをした後で新規申請を行います。先にご紹介したように紛失届を出し、失効が確認されれば申請が行えるようになります。

Q7:申請した窓口以外で受け取れるの?
A7:パスポートは申請した窓口でしか受け取れないことになっています。

Q8:代理人が受け取ることはできるの?
A8:パスポートの受け取りは本人しかできません。これは、なりすまし等の犯罪を防ぐためといわれています。

Q9:申請書の「所持人自署」欄はローマ字だけなの?
A9:所人自署欄はローマ字だけでなく、漢字、ひらがなでも大丈夫とされています。ただし、外国に行った時いつでも書ける文字で書くことが必要です。

Q10:申請はインターネットでもできるの?
A10:申請はパスポートセンターなどの窓口でしかできません。申請は代理人でもできますから、時間が無いという場合は代理人に申請を行ってもらうといった方法を考えるといいのではないでしょうか。

Q11:パスポートにメモなどを書き込んでもいいの?
A11:外国での出入国の際、出入国証印やビアの貼り付けに使用するページにメモ書きなどをするとトラブルになることがあるといわれています。また、パスポートは日本国が発行する国際的身分証明書ですから、書き込みはしないほうがいいでしょう。

Q12:パスポート番号の引継ぎはできるの?
A12:パスポート番号の引継ぎはできません。これはパスポートに固有の番号をつけることを国連の専門機関が推奨しているためで、不正使用を防ぐための手段とされています。

Q13:パスポートを保管するときに注意することはあるの?
A13:盗難にあわないように注意することが一番ですが、それ以外に防虫剤と磁気にも注意が必要といわれています。パスポートは防虫剤と長く一緒に保管しているとラミネートが変色することがあります。ラミネートが変色すると入出国審査で問題が発生する場合があるようです。磁気についてはICチップへの影響の可能性もあって、テレビなどの上に長期間置くことは避けるほうがいいとされています。

まとめ

パスポートの記載事項の変更に関する書類や手続きについてご紹介してきました。パスポートについてのお悩みに少しでもお役に立てれば幸いです。

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