オリーブは日当たりが良い場所だと、ぐんぐん伸びて大きくなります。元々乾燥にも強く丈夫な木なので、剪定に少しくらい失敗しても翌年元気に新しい葉を出してくれます。
しかし、大きな実をたくさんつけるためには、剪定にも気を配らないといけません。オリーブが栄養の無駄遣いをしないよう、効果的な剪定をしましょう。
まだガーデニングに自信の無い方も、これを読めばオリーブの剪定ができるようになります。オリーブを上手に剪定すれば、自家製のオリーブ漬けやピクルスも作れるようになりますよ。
オリーブの特徴と剪定したほうがいい理由
オリーブはモクセイ科のオリーブに属し、1200種類〜1300種類以上あります。原産国については諸説ありハッキリした場所を特定することはできません。
オリーブの葉の特徴は硬くて先端部分は尖っており、表はツヤのある濃い緑色をしていますが裏は銀白色です。オリーブの実は球型や卵型で、色は4パターンあり成長段階によって変わります。若い実は濃い緑色で次第に黄緑色に変化して、完熟する前は黒っぽい紫色になり完熟すると真っ黒です。
原則、オリーブは日当たりが良い場所を好みますが、寒さや乾燥にも強いため1年中栽培することができます。
ただし、オリーブは手入れが必要な木で剪定をしないといけません。剪定をしないと成長し過ぎて、育成に影響を与えることがあります。
剪定をしていないオリーブの枝は行き場を失い、オリーブの木の内部は枝同士が絡み合い風通しが悪いです。やがて、害虫がついたり病原菌を保有するため必ず剪定をしましょう。
オリーブの剪定の時期
オリーブの剪定は樹木が休んでいる冬に行うのが基本です。1年のうちで最も寒い2月から3月上旬にかけて剪定を行うのがベストで、この時期は温度が低くオリーブも休眠しています。
夏になるとオリーブの木は葉が茂りジャマになりますが剪定をしてはいけません。夏に剪定してしまうと、太陽からの恵みを十分に吸収できず栄養不足に陥るからです。オリーブは栄養を貯蓄できなくなると秋に成る実が小さくなってしまいます。
冬の間に、しっかりと木が伸びる方向を決めて剪定しておくことが必要です。剪定した後は3月頃に肥料をやりましょう。新しくオリーブの苗を買ってきて植えるなら3月から4月が良いでしょう。
オリーブの剪定に必要な物
オリーブの剪定に必要な道具をご紹介します。オリーブの剪定はハサミを使いますが、剪定に詳しくない方はハサミ選びに迷う方もいるのではないでしょうか?
オリーブの剪定を初めて行う方でもわかりやすく解説しているため、適したハサミを選ぶことができるでしょう。
【剪定バサミ】
剪定バサミは1.5センチ位までの枝をカットする時に使用します。それ以上の枝は剪定ノコギリを使いましょう。細い枝はガーデニングバサミを使った方がやりやすいです。
剪定バサミは大抵、180mm、200mm、225mmと3種類の大きさのものがあります。細い枝を切る時には小さい剪定バサミを使って、太い枝を切る時には大きな剪定バサミを使うと考えがちですが、実は違うんです。
剪定バサミは手の大きさで選びます。通常は180mmですが、手の大きな方はより大きい剪定バサミにしましょう。中指の先から手首と手の境目までの長さと、剪定バサミの長さが同じであればジャストサイズです。
あまり大き過ぎるものを選ぶと、ハサミの刃がクロスする咬み合わせの部分に手の肉を挟んでケガをする場合があるため注意してください。また、大きなハサミになるほど、握った後の戻りの幅が大きくなり手が疲れてしまいます。
剪定バサミの値段は1,000円から4,000円程度です。高いものになるほど手の肉を挟まないように工夫がしてあったり、持ちやすく工夫されていたりします。
剪定バサミは使用後、きれいに洗って樹液や木のヤニなどを落として切れ味が悪くならないようにしましょう。家にある剪定バサミが古くて使いにくくなっていたら、新しいものに買い替えることをおすすめします。なぜなら、古いハサミは手をケガする危険性があるからです。
【ガーデニングバサミ】
ちょっとした手入れは、剪定バサミだと大きすぎる場合があります。細い枝をカットするのであれば、剪定バサミよりも小さなガーデニングバサミを使いましょう。
ガーデニングバサミも使用した後は樹液などを洗い落とします。また、ハサミによっては油を塗っておきましょう。
【剪定ノコギリ】
剪定バサミで切るのが大変な枝は剪定ノコギリを使います。
材木を切る両刃のノコギリはガーデニング用ではありません。オリーブであれば、コンパクトで折りたためるサイズの剪定ノコギリで十分です。
【高枝切りバサミ】
大きくなったオリーブで、手が届かなくなった部分は高枝切りバサミでカットしましょう。
脚立を使用しても足元が不安定だったり、脚立を立てるスペースがない場合は高枝切りバサミを使った方が安全です。
【脚立】
足場がしっかりとしている場所で使う場合や、体力に自信がある方は脚立に乗って作業をしても良いでしょう。
高枝切りバサミは長い棒を操作するので時間がかかることもありますが、脚立に乗って剪定をすると短時間で済みます。
ただし、脚立を使って剪定をする時は安全第一が基本です。頑張りすぎず時々脚立から降りて、休憩を入れるようにしてください。
【癒合剤(ゆごうざい)】
癒合剤(ゆごうざい)は剪定後、オリーブが病気しないように予防する薬です。枝のサイズは問わず小さな枝から大きな枝まで使うことができます。
癒合剤(ゆごうざい)は全ての枝に塗る必要はなく、剪定した枝に使ってください。質感はオレンジ色のペーストで扱いやすく、初心者でも使いやすいでしょう。
オリーブの剪定方法8ステップ
オリーブの剪定方法や手順がわからない方のために、8つのステップをまとめました。オリーブの樹形を整える剪定方法、剪定すべき枝、オリーブを害虫や病気から守る方法などをご紹介します。
■①剪定する枝はどこ?
オリーブを剪定する時は、ジャマだと思う枝をいきなりカットするのではなく、完成形をイメージしましょう。ただ、樹形にはさまざまな種類があり、木によって理想とする樹形があるため剪定をする際は注意が必要です。オリーブの木に適していない樹形にしてしまうと良い実が成りません。
また、オリーブは今年伸びた枝に花を咲かせて実をつける木で、古い枝に実をつけないのも特徴です。夏に邪魔だからと言って枝葉をカットしてしまうと、オリーブの実が成らなくなってしまうので気をつけてください。
主な樹形
・細長い卵型の楕円形
・道路の赤いコーンのような三角形
・海苔の缶のようにな筒状
・Yの字のようにある程度の長さの幹が伸びていて、その上に葉が茂っているもの
・ツル状
これらの樹形の中で、オリーブの理想形は「細長い卵型の楕円形」です。オリーブは短くカットしても、春から夏にかけてグングン成長して枝葉を伸ばします。「ちょっと切りすぎたかな」と思うくらいカットしても問題がない木の種類のため、剪定後の樹形を想像して大胆にカットしてみましょう。
ただし、オリーブの根が生えている一番下の部分と、剪定後の一番高い部分が真っ直ぐになるようにカットしてください。
■②株元から生えている細い枝を剪定
オリーブの木の完成形をイメージできたら、次はいよいよ剪定にかかります。オリーブから余計な栄養を奪ってしまう「ヒコバエ」を全部切ってしまいましょう。「ヒコバエ」とは専門用語で、根本から上に向かって生えている細い枝のことを言います。
長年切っていなくて太くなっている「ヒコバエ」も、この際思いきってカットしましょう。根に近い部分のため、大切な栄養を「ヒコバエ」に取られてしまうと良い実が成りません。大きくて美味しいオリーブを育てるためには、中心となる幹と枝に栄養を行き渡らせることが必要です。
■③幹から直接生えている枝を剪定
「ヒコバエ」をカットすると下の方がだいぶサッパリします。次は「胴吹き(胴吹き枝)」を剪定しましょう。「胴吹き(胴吹き枝)」とは、中心となる幹から直接生えている細い枝のことを言います。「胴吹き(胴吹き枝)」は残す必要がある主枝ではなく、幹から直接出てくる枝です。
ただし、オリーブの見た目のバランスが悪く、幹からほとんど枝が生えていない部分があれば剪定はしません。あえて「胴吹き(胴吹き枝)」を残して育てます。
■④元気な枝でも邪魔なら剪定する
オリーブは1本の幹が中心にあって、その両脇からバランス良く枝が出ているのが理想形です。1つ1つの枝は上を向いた「F」の字にします。
また、1つ1つの枝も、主枝から全体的にバランス良く枝が出ているのが良い形です。幹に近い部分の「立ち枝(徒長枝)」が養分を吸いすぎていたら、思い切ってカットしましょう。
「立ち枝(徒長枝)」は他の枝と比べて圧倒的に生育が良く、幹に近い部分で栄養を吸い取ってしまいます。最終的には枝先に栄養が行き届かなくなるため、主枝から生えている幹に一番近くて元気な枝は早めに剪定しましょう。
■⑤地面に向かって生える枝を剪定
オリーブの枝は空に向かって上に上に伸びていきますが、地面に向かって枝が生えてしまうこともあります。
地面に向かって枝が生えるることを「下垂枝」と言い、オリーブに関しては剪定した方が良く育ちます。「下垂枝」は半端に残さないで付け根から切り落としてください。
■⑥風通しを良くするための剪定
「下垂枝」を剪定したことで、オリーブの樹形が横や上に伸びるイメージになります。今度は風通しを悪くしているオリーブの中の枝を剪定しましょう。初心者でも思い切ってカットできる枝は「内側に向かって伸びている枝」です。
内側に伸びた枝はやがて幹や他の枝に当たって行き場がなくなります。角度的に将来内側に行きそうな枝があったら、思い切って剪定しましょう。
また、他の枝とクロスしている「交差枝」も剪定します。「交差枝」の場合は、長年気が付かなくて太くなっている枝もあるかもしれません。「交差枝」を見つけたら弱そうな方の枝を剪定します。
どちらも同じくらいの太さなら「かんぬき枝」の方を剪定してください。「かんぬき枝」は、幹の左右同じ高さの場所から出ている枝です。「かんぬき枝」の場合も、元気がなくて細い枝を剪定しましょう。
「内側に向かって伸びる枝」は切ってしまいましょう。
■⑦ある程度剪定したら全体を見る
オリーブの剪定作業をしていると、切っていい枝がわからなくなるかもしれません。剪定する枝がわからなくなった場合は、少し遠くからオリーブの木を見てバランスを取りながら剪定しましょう。
オリーブの理想形である「縦型の円形」からはみ出ている余計な枝葉を剪定してください。また、枝が上を向いていて、外に向かっている元気な枝は残しながら剪定をすると失敗しにくいです。
■⑧理想の樹形になったら、切り口に癒合剤(ゆごうざい)を塗る
オリーブの剪定作業が全部終わって理想の樹形になったら、病気を防ぐために癒合剤(ゆごうざい)を切り口に塗りましょう。
癒合剤以外にも、墨汁、ペンキ、蝋を塗る方法もありますが、癒合剤(ゆごうざい)は失敗しにくくいためおすすめです。有名なのは「住友化学園芸 トップジンMペースト」と「富士商事 カルスメイト」で、1つあると重宝します。
切口に塗る癒合材もホームセンターなどで簡単に手に入ります。木も生き物です。人と同じようにしっかりケアしてあげましょう。
直径5㎝以上の枝を切ったら、癒合材を塗ったほうがよいでしょう。
良い実をつけるためのオリーブの剪定のコツ8つ
オリーブの実は栽培している場所にもよりますが、9月から11月に実をつけます。実をつけるまで、剪定はなるべく我慢してそのままにしておきましょう。
オリーブの花は4月下旬から6月中頃にかけて咲きますが、花をつけた枝を剪定してしまうと実が成りません。2月から3月にかけての本格的な剪定時期に一回り小さくカットしておくことで、春から秋にかけての剪定をしないで済むようにしておきましょう。
その場合は3〜4月頃が良いでしょう。くれぐれも切り過ぎないように注意しましょう。
■①木の上の方は短めに剪定する
オリーブの剪定は木の中心部分の主枝は長くして、上の部分は短く剪定するのが上手にカットするコツです。オリーブは大きくなると10m~15mくらいまで成長する木で、家庭で栽培する場合はスペースなどの関係で数mの高さが限界のケースもあるでしょう。
また、オリーブの木が高すぎて日が当たらなくなるなどの問題があれば、数年に1度のペースで上に伸びた幹を剪定してください。
■②養分を分散させない
オリーブの木に良い実をつけるためには栄養分を分散させないことです。枝が別れるほど、オリーブの木の栄養は四方八方に分散します。
1本の木から手のように何本も枝が出ていたら、中心になる枝を残してあとは剪定しましょう。オリーブは今年できた枝のみ実をつけるため、欲張って枝を何本も残すのは逆効果です。
また、オリーブをしっかり剪定していても、予期せぬ場所から枝が出て来ることもあります。冬場の剪定の時期に樹形のイメージは固めておきましょう。
■③上下左右のバランス
オリーブを理想的な細長い卵型にするために、上下や左右のバランスを整えながら剪定することです。生えている場所によっては道路に枝を出すことができない場合や、家屋に当たるなどの理由で剪定する場合もあるでしょう。
このような時は、小枝が生い茂っている部分を間引くようにして剪定してください。風通しを良くすることでオリーブが育ちやすくなります。
■④密度もバランス良く
剪定作業も1カ所に集中し過ぎると片方だけがスカスカになるため、小枝の密度もバランス良く整えましょう。
オリーブの剪定に慣れていない方は、切り始める前に木を写真撮影しておくと作業がしやすいです。写真撮影は色々な方向から撮り、剪定で迷ったら最初の写真と見比べて確認します。間引き具合や剪定した場所をチェックしながら作業を進めていきましょう。
■⑤芽の上で切る
オリーブの枝を切り詰める時のコツは、芽の上を5mmくらい残して剪定することです。オリーブの芽の上を短く剪定したり、反対に長過ぎると枝が枯れます。
芽の上の枝を剪定しなければ枝は長く伸びにくくなりますが、枝の付け根あたりから新しい枝が出にくいです。芽の上を少し残して剪定をすると適度に枝が伸びるだけでなく、枝の付け根あたりにある芽からも新しい枝が出やすくなります。
■⑥太い枝の切り方
オリーブの木の太い枝を剪定する時は3つの手順で行いましょう。
・剪定する部分から枝先10cm~20cmくらい上に切り込みを入れる。
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・切り込みを入れた部分から、さらに5cm〜10cmくらい下(幹側)に切り込みを入れる。
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・枝を折って取り除き剪定する部分をカットする。
太い枝の剪定は少し大変かもしれませんが、剪定方法を間違えると樹皮が裂けるため注意してください。
■⑦枝を切り取る時の量と間隔
「不要枝(ふようし)」を剪定する時は、切り取る量や間隔も重要なポイントです。オリーブの剪定は、樹形の乱れにつながる枝や20cmを超える枝はカットしますが、このような枝のことを「不要枝(ふようし)」と言います。
「不要枝(ふようし)」の剪定は良い実をつけるためには大切で、枝を切り取る量は10%~30%くらいにしましょう。元気がないオリーブや小さいオリーブは約10%で、元気なオリーブは約30%が目安です。
もう1つ、枝の切り取る量を増やすと、オリーブの木が大きくなり過ぎないようにセーブすることもできます。
剪定の間隔は剪定後の葉っぱの状態を目安にしましょう。剪定後の枝の葉っぱ同士が触れるか触れないかくらいがベストです。
■⑧融合剤を塗る
良い実をつけるためには剪定後に癒合剤を塗ることも欠かせません。風通し良くする剪定や正しく剪定をしても、切り口から枯れてしまったり病原菌が侵入することがあります。
オリーブを健康な木にするために切り口部分に癒合剤を塗りましょう。理想は剪定をした枝の切り口全てに癒合剤を塗ることですが、最低でも切り口の直径が2cm以上の枝に塗ってください。
オリーブの害虫
オリーブに被害を与えるのは、オリーブアナアキゾウムシとテッポウムシです。オリーブアナアキゾウムシは、幼虫時代にオリーブの幹に住み着いて中を食い荒らします。そして、オリーブの幹に穴を開けてしまうのです。定期的に薬剤を散布しないと、被害が全体に広がってしまう恐れがあります。
オリーブを食用にする方は殺虫剤を使いたくないでしょう。殺虫剤を使わない場合は、オリーブの根本におがくずや雑草を集めないようにしてください。また、オリーブアナアキゾウムシを見つけたら針金などで掻き出しましょう。
テッポウムシはカミキリムシの幼虫のことです。オリーブアナアキゾウムシと同じように、幼虫時代にオリーブの中に住みつきます。見つけたら針金などで掻き出すとともに、薬剤を散布すると良いでしょう。
オリーブの実がなった場合
オリーブの実がなったら収穫して食べることができますが、渋みがあるため生のままで食べることはできません。真水や重曹を使い1ヵ月~2ヵ月かけてあく抜きをすると渋みが消えて、オリーブの実を美味しく頂くことができます。
オリーブの実の食べ方は、塩漬け、ピクルス、オイルなどがありますが、家庭では塩漬けやピクルスが一般的です。緑色のオリーブは塩漬けが向いており、紫色に変化した後に完熟させて収穫したものはオリーブオイルに向いています。
自家製オリーブオイルを家庭であまり作らない理由は、尋常ではない数の実が必要で手間がかかるからです。500mlのオリーブオイルを作る場合は6kg以上の実が必要で、実を潰して揉みこむ作業を繰り返して油を搾り出します。
油は何層かに分かれており、オリーブオイルとして食べることができるのは上層部分です。お玉などで上層部だけすくい取ります。時間があり手間を苦と思わない方は、自家製オリーブオイルにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
オリーブの挿し木を育てる方法
オリーブの挿し木は「休眠枝挿し」を使い、芽吹き直前が最適な時期です。では、オリーブの挿し木を鉢と庭で育てる方法を見ていきましょう。
【鉢の場合】
〇苗木を抜き取り根鉢を軽くほぐします。鉢底にネットを敷いてから鉢底石を3cmくらい入れて、オリーブ用の土を敷きます。
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〇用土の高さを鉢の縁より3cmくらい低くして、苗木の株元が用土の表面と揃うように植え付けてください。苗木を植え付けたら多めに水をあげて、必要があれば支柱を立てましょう。
【庭の場合】
〇1ヵ月~2ヵ月前に、深さ50cm〜70cmの穴を掘り直径も同じくらいにしてから苗木を植えます。
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〇掘った時に出た土へ、苦土石灰と有機物(腐葉土など)を18Lくらい混ぜてから土へ戻しましょう。
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〇苗木の根鉢を軽くほぐしてから穴に入れて土を足し、苗木の株元の高さは地面の表面と揃えます。植え付けた後は支柱を立てて固定し、軽く枝先を切り戻してから多めの水をあげてください。
葉がきれいでしっかりした枝を選び消毒などした鋏で切り落とし、挿し木します。切口から発根するまでは乾燥しないように水やりをします。
オリーブの剪定後、ひょろひょろになる原因と対策
オリーブの木の剪定後、ひょろひょろになる原因は2つあります。1つ目は適切な剪定の時期以外にカットした場合です。オリーブは季節に合わせて生育しており、適切な剪定時期は2月~3月頃のため冬にカットしないといけません。
オリーブは春に芽をつけて開花し、夏になると越冬するために栄養を作り出し貯蓄します。冬以外の時期に剪定をすると、芽がつきにくくなるだけでなく十分な栄養を与えることができません。
2つ目の原因は剪定し過ぎていることも考えられます。過度な剪定はオリーブにダメージを与えるため適度に剪定することが大事です。
原因がわかったところで対策を見ていきましょう。オリーブの剪定時期は2月~3月頃行い、栄養分を奪い取らない剪定をすることです。
理想樹(細長い卵型の楕円形)をイメージしながら、樹形を乱す不要枝(ふようし)を剪定します。オリーブの中で交差している枝や混み合っている枝は剪定して風通しを良くしましょう。
少し高さを抑えて幹がしっかりと太くなるのを待ちましょう。1年後には太い枝になってきます。
オリーブの剪定を業者に依頼した場合の料金
オリーブの剪定を業者に依頼したい方は料金が気になりませんか?オリーブの剪定を業者に依頼すると約1,500円~17,000円くらいかかります。オリーブの剪定料金が決まる基準は、本数、高さ、樹形、職人の人数、剪定に要する時間などです。
また、剪定料金を決めるパターンは2つあります。
・本数、高さ、樹形など
・職人の人数と剪定に要する時間
職人の人数と剪定に要する時間で料金を算出する業者は、オリーブの木の大きさや高さなどは関係ありません。あくまでも、職人の人数や作業時間がポイントです。
もう1つ、業者へオリーブの剪定を依頼する場合は剪定後のゴミを考えましょう。剪定で生じた枝を自分で処分するなら料金は0円ですが、業者に任せるなら処分代が発生します。
オリーブの剪定は状態や本数などによって料金が変わるのと、業者によって料金設定が異なると理解しましょう。見積もりは複数とりよく考えてから決めることをおすすめします。
まとめ
オリーブは今年伸びた枝に実をつけるので、剪定はオリーブが休眠している2月から3月にかけて行いましょう。せっかく芽が出てきた場所を剪定してしまうと、実が成らなくなってしまうからです。
オリーブは丈夫な木ですが、大きくしすぎると台風の時などに枝が折れてしまいます。左右のバランスも考えながら剪定してください。
剪定したばかりの枝は、とてもデリケートな状態になっています。雨や雑菌、虫などにやられないように、墨汁や癒合剤を塗るのを忘れないようにしましょう。そして剪定後には、オリーブへのいたわりの気持ちも込めて肥料をやってください。
オリーブの肥料をやるタイミングは、冬の剪定後の3月と、花が終わった6月、そして実が成り始める9月から10月にかけてです。
自家製オリーブの塩漬けや、オリーブオイル作りなど、自宅でできたオリーブの味をぜひ楽しんでくださいね。