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転出届・転入届・転居届の手続きと書き方・提出期限は?期限が切れたら?

転出届・転入届・転居届の手続きと書き方・提出期限は?期限が切れたら?

現在住んでいる場所から引越しをする際、役所で転出届・転入届・転居届の手続きを行う必要があります。しかし、書き方や提出期限について詳しく知らないという人も多いでしょう。そこで、書類の書き方や期限が切れたらどうなるのかを紹介します。


現在住んでいる場所から、ほかの市区町村へ引越しをする場合は転出届、引越しをした後は転入届を提出しなければなりません。転出届や転入届、転居届は、提出期限が定められています。

しかし、引越しは頻繁にするものではなく、1度手続きをした経験があっても忘れていたり、書類の書き方や提出期限を知らなかったりする人も多いです。そこで、転出届・転入届・転居届の手続き方法や書類の書き方、注意点について詳しく紹介します。

転出届の手続きの仕方と書き方

転出届とは、「この市区町村から引越しをして他の市区町村へ移りますよ」という旨を役所へ届け出る書類です。

転出届を提出して手続きを行わないと、住民票が変更されず住所が旧居のままになり、国や市区町村から郵送される重要な書類が届かないといったトラブルになるため注意しなければなりません。転出届を提出できる人は原則として、引越しをする本人、世帯主、または同一世帯の人です。

転居届は引越し前に役所へ提出する

転出届の手続き方法として最も一般的なのが、引越し前の役所へ提出をする方法です。役所で用意している「転出届」と記載された書面に必要事項を記入し、窓口へ提出します。転出届を提出して確認が取れたら「転出証明書」を発行してもらい、手続きは完了です。

【役所への提出で必要なもの】
・転出届(役所に用意されているもの)
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、住民基本台帳カードなどの顔写真付きの身分証明書であればいずれか1点でも可。健康保険証や年金手帳などの顔写真付きではない身分証明書の場合は、いずれか2点必要)
・印鑑(必要ない場合もあり)
・新しい住所のメモ(転出届の記入する欄があるため間違いのないようメモを用意することがおすすめ)

郵送で提出することも可能

忙しくて役所へ足を運ぶことができない場合や、遠方へ引越しを済ませた後であり役所へ出向けない場合は、郵送で転出届の手続きを行うことも可能です。郵送用の転出届は各自治体のホームページからダウンロードできるので、プリントアウトしたものに必要事項を記入して、郵送しましょう。

役所の窓口で提出する場合は、万が一不備があってもその場で指摘・修正できますが、郵送で提出する場合はできないため、内容に誤りがないかをしっかりチェックする必要があります。

郵送で転出届の手続きを行う際に気をつけたいのが、手続きをするタイミングです。転出届を郵送してから、転出証明書が返送されるまで1週間程度の時間がかかります。引越し先で行う転入届の手続きは、引越し後14日以内に行わなければならないため、郵送で提出する場合は早めに手続きを行わなければ、その後の手続きが間に合わないこともあるのです。

【郵送での提出で必要なもの】
・転出届(ホームページからダウンロードした郵送用の書類)
・本人確認書類のコピー(運転免許証やパスポート、住民基本台帳カードなどの顔写真付きの身分証明書であればいずれか1点でも可。健康保険証や年金手帳などの顔写真付きではない身分証明書の場合は、いずれか2点必要)
・返信用の封筒(切手を貼付したもの)

代理人が提出する方法

転出届は、原則として引越しをする本人、世帯主、または同一世帯の人が提出をしなければなりません。しかし、委任状を用意することによって代理人による提出も可能です。基本的に、委任状は役所のホームページからダウンロードできるようになっていますが、白い紙に必要事項を記載して提出する方法でも認められます。

また、親族の場合は役所にいる担当者の質疑応答による確認を行い、委任状を必要としない場合もあります。自治体ごとに異なるので、第3者が代理で転出届の手続きを行う際は念のために委任状を用意しておきましょう。

【代理人が手続きする際に必要なもの】
・転出届(役所に用意されているもの)
・委任状(届出人本人の自署または押印があるもの)
・代理人の本人確認書類(運転免許証やパスポート、住民基本台帳カードなどの顔写真付きの身分証明書であればいずれか1点でも可。健康保険証や年金手帳などの顔写真付きではない身分証明書の場合は、いずれか2点必要)
・代理人の印鑑(必要ない場合もあり)
・新しい住所のメモ(転出届の記入する欄があるため間違いのないようメモを用意することがおすすめ)

転出届の書き方

それぞれの市区町村役場で用意されている用紙ごとで、本籍地や世帯主など、記入する内容は若干異なります。基本的に書くべき内容は以下の通りです。

・これまで住んでいた場所の住所と世帯主氏名
・新しい住所と世帯主氏名(一人暮らしの場合は自分の名前を記入する)
・引越した日、または予定日
・引越する人の名前と生年月日
・引越する人の本籍と戸籍の筆頭者(筆頭者とは戸籍の一番上に名前がある人のことであり、世帯主とは異なる点に注意)
・転出届の申請者
・電話番号

記入した内容に誤りがあると受理されず、手続きに時間がかかるので注意しながら記入しましょう。

「転出証明書」は大切に保管を

転出届を提出すると、「転出証明書」を発行してもらえます。重要な書類であるため、大切に保管をしましょう。転出届を提出する際は引越し作業を伴う場合が多いので、ほかの荷物に紛れて紛失してしまわないよう注意が必要です。

なお、転出証明書は国内で引越しをする際に必要となる書類であり、引越し先が海外の場合は発行されません。ただし、海外への引越しであっても転出届の提出そのものは行わなければならないので、忘れないようにしましょう。

転入届の手続きの仕方と書き方

転出届とは、「他の市区町村から引越しをしてこの市区町村へ移ってきました」という旨を役所へ届け出ることです。転入届の手続きを行うことで、住民票の住所を新居へ異動できます。転入届は郵送による手続きができない点に注意しましょう。

転入届を提出できる人については、原則として引越しをする本人、世帯主、または同一世帯の人です。

引越し先の役所へ提出する方法

転入届の手続き方法として最も一般的なのが、引越し先の役所へ提出をする方法です。役所に用意されている「転入届」に必要事項を記入し、窓口へ提出します。転出届の手続きの際に発行してもらった「転出証明書」を忘れずに持参しましょう。

【役所での手続きで必要なもの】
・転入届(役所に用意されているもの)
・転出証明書
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、住民基本台帳カードなどの顔写真付きの身分証明書であればいずれか1点でも可。健康保険証や年金手帳などの顔写真付きではない身分証明書の場合は、いずれか2点必要)
・マイナンバー通知カード、またはマイナンバーカード(転入する全員分)
・印鑑(必要ない場合もあり)

代理人が提出することも可能

転出届と同様、転入届も委任状を用意することで代理人による提出も可能です。基本的に、委任状は役所のホームページからダウンロードできるので、各自治体の書式に沿って委任状を作成しましょう。

【代理人が手続きする際に必要なもの】
・転入届(役所に用意されているもの)
・転出証明書
・委任状(届出人本人の自署または押印があるもの)
・代理人の本人確認書類(運転免許証やパスポート、住民基本台帳カードなどの顔写真付きの身分証明書であればいずれか1点でも可。健康保険証や年金手帳などの顔写真付きではない身分証明書の場合は、いずれか2点必要)
・代理人の印鑑(必要ない場合もあり)
・マイナンバー通知カード、またはマイナンバーカード(転入する全員分)

転入届の書き方

転入届の書き方と内容は、各市区町村役場で用意されている用紙ごとに大きく異なります。基本的な記入事項を見ていきましょう。

・新しい住所と世帯主氏名(一人暮らしの場合は自分の名前を記入)
・住み始めた日
・これまで住んでいた家の住所と世帯主氏名
・引越した人の氏名と生年月日、新世帯主との続柄
・引越した人の本籍と戸籍の筆頭者
・申請者
・電話番号

すべての項目を記載した後は、印鑑を押し忘れないように注意しましょう。

転居届の手続きの仕方と書き方

引越しの手続きのなかには、「転入届」「転出届」のほかにも「転居届」という手続きを行う必要があります。転居届についても、手続き方法や書類の書き方をチェックしておきましょう。

転居届とは

転居届とは、同じ市区町村内に引越しをする場合に必要な手続きのことです。違う市区町村へ引越しをする場合は転出と転入の2回、引越し前と引越し先のそれぞれの役所へ手続きを行う必要がありますが、同じ市区町村内に引越しをする場合は「転居届」の1回の手続きのみで問題はありません。

転居届を提出できる人は、原則として引越しをする本人、世帯主、または同一世帯の人です。

役所へ提出する方法

転居届の手続きは、役所に用意されている「転居届」に必要事項を記入し、窓口へ提出して完了です。

【必要なもの】
・転居届(役所に用意されているもの)
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、住民基本台帳カードなどの顔写真付きの身分証明書であればいずれか1点でも可。健康保険証や年金手帳などの顔写真付きではない身分証明書の場合は、いずれか2点必要)
・マイナンバー通知カード、またはマイナンバーカード(転居する全員分)
・印鑑(必要ない場合もあり)
・国民健康保険被保険者証(加入者のみ)
・国民年金手帳(加入者のみ)

代理人が提出する方法

転出・転入届と同様、転居届も委任状を用意することによって代理人による提出も可能です。基本的に、委任状は役所のホームページからダウンロードできるので、各自治体の書式に沿って委任状を作成しましょう。

【代理人が手続きする際に必要なもの】
・転居届(役所に用意されているもの)
・委任状(届出人本人の自署または押印があるもの)
・代理人の本人確認書類(運転免許証やパスポート、住民基本台帳カードなどの顔写真付きの身分証明書であればいずれか1点でも可。健康保険証や年金手帳などの顔写真付きではない身分証明書の場合は、いずれか2点必要)
・マイナンバー通知カード、またはマイナンバーカード(転入する全員分)

転居届の書き方

書類の項目は各市町村役場の用紙ごとに内容が異なるため、基本的な記入事項を紹介します。

・新しい住所と世帯主氏名(一人暮らしの場合は自分の名前)
・住み始めた日
・今までの住所と世帯主氏名
・引越した人の氏名と生年月日、新世帯主との続柄
・引越した人の本籍と戸籍の筆頭者
・申請者
・電話番号

なお、転居届は郵送による手続きはできません。

転出届・転入届・転居届の提出期限はいつからいつまで?

役所へ行くのは面倒だと感じ、転出届や転居届の手続きを後回しにするケースもあるでしょう。しかし、転出届・転入届・転居届は期限が決められています。転出届・転入届・転居届はいつから提出でき、期限は何日なのかを紹介します。

いつから提出できるのか

転出届・転入届・転居届は、どのタイミングで提出しても良いわけではなく、基本的には引越しをする2週間前から提出することが可能です。しかし、自治体によっては1ヶ月前から提出できるケースもあるため、最寄りの役所へ確認しておくと良いでしょう。

期限は引越し後14日以内

転出届・転入届・転居届を提出するときに注意すべき点は、提出期限を厳守することです。新しい住所に引越しをした当日を1日目として、引越し後14日以内に手続きをする必要があります。

転出届・転入届・転居届の期限が切れた場合

転出届・転入届・転居届は、役所に登録している住民基本台帳(住民票)の住所を変更するものです。住民基本台帳法に定められているので、期限内に書類を提出しなければ5万円以下の罰金刑に科せられます。

住民票には、個人の氏名や生年月日が記録されており、これらの情報は健康保険や年金、各種手当といった行政サービスを受けるために必要です。引越し先で行政サービスを受るためにも、引越しをしたらすぐに転出届・転入届・転居届を出す必要があります。

もしも、期限が切れた場合でも自治体によっては罰金刑を免れることが可能なケースもありますが、いずれ必ず行う手続きであることからも、早めに書類を提出しましょう。

併せて必要な届け出まとめ

転出届・転入届・転居届を提出する際に、他にも役所に届け出をしなければならない書類を用意しておくと、何度も役所へ足を運ぶ必要がなく、効率的です。引越しは時間と手間がかかるものであるため、 手続きは1度で済ませましょう。

1.国民健康保険の資格喪失手続き

国民健康保険に加入している場合には、転出届と同時に国民健康保険資格の喪失手続きを行いましょう。喪失手続きは郵送や代理人に手続きを依頼する方法も可能ですが、それぞれの自治体で規定が異なるため、ホームページで確認する必要があります。

手続きの期限は引越し後14日以内であるため、引越しをした後でも間に合います。ただし、引越し後に、前に住んでいた場所の役所まで行くのが難しい場合には、転出届と合わせて手続きを済ませておくと良いでしょう。

2.子どもに関連した手当の手続き

子どもに関する手当については、児童手当受給と乳児医療費助成制度に関する手続きを行う必要があります。

①児童手当受給事由消滅手続き

児童手当を支給されている対象者が引越しをする際には、児童手当の住所変更手続きを行わなければなりません。引越し前に市区町村の役所で「児童手当受給事由消滅届」を提出します。

手続きできる期間は転出予定日から15日以内です。引越しをした後に前の住所がある役所に行くのが難しい場合には、転出届と同時に済ませておくと効率的でしょう。

②乳幼児医療費助成制度の資格喪失手続き

乳幼児医療費助成制度対象者が引越しをした際には、乳幼児医療費助成制度によって発行される「医療証資格者証」を返却しなければなりません。医療証と印鑑を持って行き、役所で手続きを行います。

医療証の返還については、期限が設けられていませんが、必要な手続きであるため転出届・転入届・転居届の手続きと同時に済ませておくと良いでしょう。

3.高齢者が行う手続き

高齢者が引越しをした場合は、高齢受給者証や保険証の返却などを行わなければなりません。返却後に発行される書類は、転居先で再度手続きをする際に必要なものが多いため、転出届と同時に手続きをしておきましょう。

①高齢受給者証の返却手続き

国民健康保険に加入している70~74歳の人が所有している高齢受給者証は、引越しの前に市区町村の役所へ返却しなければなりません。

高齢受給者証の返却手続きに期限はありませんが、返却することによって発行してもらえる「負担区分等証明書」は、引越した先の市区町村で高齢受給者証を申請する際に提出しなければならないため、引越しの前に返却手続きを済ませておきましょう。

② 後期高齢者医療被保険者証の返却手続き

65歳以上75歳未満であり、一定の障害の認定を受けている人が対象となっている後期高齢者医療制度対象者が引越しをする場合、引越し前に市区町村の役所で保険証を返却しなければなりません。

後期高齢者医療被保険者証を返却する際の期限は設けられていませんが、返却することによって高齢者医療負担区分等証明書が発行されます。

証明書は、新しい住所へ引越した後、市区町村で再度後期高齢者医療被保険者証の申請をする時に提出しなければならないので、合わせて返却手続きをしておいた方がスムーズです。

③介護保険被保険者証の資格喪失手続き

要介護者が引越しをする際には、介護保険の引越し手続きを行う必要があります。介護保険被保険者証を持って、引越し前に最寄りの市区町村役場で資格喪失手続きを行いましょう。代理人が申請する際には、委任状と代理人の本人確認書類が必要です。

介護保険被保険者証資格の喪失手続きは、期限は設けられていません。しかし、手続きをすることによって「介護保険受給資格証」が発行されます。

介護保険受給資格者証は引越した先の市区町村で要介護者・要支援認定申請をする際に提出しなければなりません。要介護と要支援認定申請については、引越しをした後14日以内に手続きしなければならないので、忘れないようにしましょう。

4.印鑑登録廃止の手続き

印鑑登録をしている場合には、転出届の手続きをする際に印鑑登録廃止手続きも同時に行いましょう。市区町村によって異なりますが、転居届を提出し、住民票を移動する際に自動で印鑑登録が廃止されるケースも多いです。

自動で廃止される場合、印鑑登録カードを返却しなければならないので、準備しておきましょう。印鑑登録廃止は転居届の手続きすることによって自動的に抹消されることが一般的であることから、期限は設けられていません。

5.課税証明書の発行

制度を利用したり、各種資格を取得する際の申請手続きを行う場合には、市区町村ごとで課税証明書を用意しなければならない場合もあります。引越し先の市区町村へ確認して、必要であれば証明書を発行しておきましょう。

提出する時の注意点

何度も役所で手続きをする手間を省くために、転出届を提出するときには必要書類を全て揃えて、あらかじめ準備をしておくことが大切です。転出届だけでなく、転出届と同時に手続きをするものがある人は、それぞれの手続きごとに必要な書類を準備しておきましょう。

スムーズに準備手続きをするために準備しておくものは以下の通りです。
・ 本人確認書類
・ 市区町村が発行している各種制度の証明書
・ 印鑑
・ 委任状(必要な場合)

また、マイナンバーについては引越しの際に別途手続きをする必要はありません。しかし、転出届・転入届・転居届の手続きする際にマイナンバーカードを持って行かなければならない自治体と、持って行かなくても良い自治体があるため、事前に確認しておくと手続きがスムーズになるでしょう。

基本的には、引越しをした際にマイナンバーカードに登録されている住所の変更を行うため、転居届の手続きをする時にマイナンバーカードも提出するケースが多いです。

まとめ

住民票の移動については、引越しを完了するのと同時に行うことが理想です。また、同じ市区町村内ではなく他の市区町村に引越しをした後に、元の住所を管轄する役所へ戻るのは手間がかかります。そのため、転出届けについては引越しをする前に行う方法が有効です。

転居届の手続きは引越し後14日以内に手続きをすることが法律で定められているため、注意しなければなりません。引越しは慌ただしく、引越し前後は忙しくなるので、手続きを忘れてしまったり必要な書類を紛失したりといったトラブルがないように十分注意し、役所で行う手続きは1度で済むように計画を立てましょう。

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