ハエは家の中を清潔にしているつもりでも、どこからか入ってきてしまいます。たたいたり、水をかけてハエを殺そうとしても、俊敏で人間の気配を察知するのでなかなか殺せません。窓や玄関を開けた時に人と一緒にハエが入ってくることもありますが、1匹のハエは数百個の卵を産卵するので放っておくわけにはいきません。
ハエはO-157やサルモネラ菌などの病原菌も持っているので、小さくても危険な害虫なのです。ここでは、簡単にできるハエの駆除方法をまとめてみました。
簡単にハエを退治する方法14選
■1 夜なら電気を消して窓を開ける
ハエは明るい場所に飛んで行く習性があります。夜なら照明を消して窓を開けましょう。外のほうが明るければハエが部屋から出ていきます。月が出ていたり、外灯があるほうの窓やドアを開けると良いですね。ハエに限らず昆虫の多くは、電気をつけていると集まってきます。これは真夜中など暗い場所を進む時に、生き物が月を頼りにして進む習性があるからです。
昆虫は見える範囲で一番明るいものを月だと勘違いするので、照明のある場所に集まると考えられています。人間も明るい場所が好きなので、夜道で看板を見ると店に入りたくなります。この心理を計算して、コンビニの看板や照明が作られているんですね。
夜、寝る時にスマホを見ているとハエがスマホに寄ってくることがありますが、そのような場合も一時スマホを暗くして家の外に出してしまいましょう。
■2 ハエたたき
殺虫剤が使えない場所で重宝するのがハエたたきです。ハエたたきは、持ち手の部分が樹脂製のものと金属製のものがあります。金属製のものよりも樹脂製のものは柔らかくしなるので、振り下ろした時に風圧でハエを逃してしまう確率が少なくなります。
樹脂製よりも植物のシュロでできたハエたたきのほうが、もっとしなるので命中率が高くなりますが、近頃では販売されている場所が少なくなりました。持ち手の一番端の部分に、ピンセットがついているものもあり、落としたハエをつまんで捨てることができるので衛生的です。
小さなラケットの形をしたものにスイッチオンで電気を通し、ハエを叩くと感電させて退治できる「電撃ラケット」も100円ショップやホームセンターで販売しています。充電式と電池式があるので、好みによって選べます。
■3 ビニール袋
持ち手の無い口がまっすぐタイプの透明ビニール袋が、意外とハエ取りに役立ちます。ハエたたきだと死骸が下に落ちてしまうので、料理を扱う飲食店や食品製造の場では使用できません。ハエの死骸を確実に捨てたい場合は、ビニール袋でハエを捕獲しましょう。
最初にビニール袋の口を大きく開きます。ハエは人間の動きに勘付いて逃げがちですので、素早くかぶせる方が捕まえられる確率が上がります。ビニール袋は半透明のものよりも透明なほうが扱いやすく、紙袋よりもビニール袋のほうが捕獲率が上がります。
■4 室内で殺虫剤を使いたくないなら「ハエ取り紙」
細長い粘着シートを天井から吊るしてハエを捕獲するのが「ハエ取り紙」です。粘着シートには殺虫剤や薬品などは一切使われておらず、薬品を使いたくない場所に最適です。ハエを集めるフェロモンが塗られていると思いがちですが、ハエ取り紙は、松ヤニの一種とトウゴマの種から取れる油でできています。ハエはどこでも止まるので、その習性を生かしているのです。
現在はマスキングテープの会社として知られている「カモ井加工紙」と、カイロで有名な「桐灰化学」で作られているハエ取り紙がロングセラーです。ハエが止まらなければ、1年近くぶら下げておいても粘着力があるので経済的ですよ。
SHIMADA ハエとりリボン 5P
■5 ペットボトルハエ取り器を屋内に置く
ペットボトルの中に水とハエが好きそうなものを入れて、穴をあけておくというシンプルなハエ取り器です。用意するペットボトルは、500mlから2リットル程度のものまで、どのような大きさでもかまいません。カッターやドリルで穴を開けるので、あまり柔らかすぎるペットボトルだと割れてしまいます。少し硬めのものを選んでください。
ペットボトルの真ん中に、直径1センチ程度の穴を一つだけ開けます。ハエが入れるサイズの穴であれば、丸でも四角でもかまいません。ペットボトルの口から、捨てる部分の内蔵や皮、クズ野菜など、何でも良いのでハエがたかりそうなものを入れます。生臭かったり、腐りそうなにおいがするものほど効果があります。
食べ物を入れたら、日本酒か水を中に入れます。食べ物がしっかりと浸かる程度、注いでください。ペットボトルに釘などで小さな穴をあけておけば、中のにおいが外に出やすくなります。ペットボトルのハエ取り器は、小中学生の夏休みの実験としても人気です。簡単に作れて、すぐに効果が実感できるので、ペットボトルが空になったら作ってみましょう。
■6 簡単めんつゆトラップで退治
めんつゆトラップは、めんつゆさえあれば作れる簡単駆除グッズです。容器にめんつゆと水、洗剤をミックスしていれておくだけで、コバエを退治できます。家にあるもので簡単にできますよね。
ハエは甘い香りが好きなので、めんつゆのにおいに寄ってきます。めんつゆの4倍から5倍の水を入れ、台所用洗剤を数滴入れておけば完成です。ペットボトルハエ取り器の中に、めんつゆを入れてもハエが寄ってきますよ。
■7 ファブリーズやリセッシュをスプレーしてハエを退治
ハエに水をかけても死にませんが、ファブリーズやリセッシュなどの消臭除菌スプレーなら退治することができます。昆虫は鼻でなく、体の表面にある穴(気門)で息をしています。ファブリーズやリセッシュをふりかけることで、ハエは息ができなくなるので1分もしない間に死んでしまうのです。
ハエの体表にある呼吸用の気門は、水をはじいてしまいますが、ファブリーズやリセッシュの中に入っている界面活性剤が付着すると、水などの液体が体の中に入ります。ゴキブリに食器用洗剤をかけると、すぐに死ぬのと同じ原理です。
ファブリーズ 消臭スプレー 布用 W除菌
■8 アルコールをスプレー
ファブリーズやリセッシュのような消臭除菌スプレーが無い時には、アルコール(エタノール)をスプレーしても殺すことができます。ハエが呼吸する気門の中にアルコールが入るため、ハエを殺すことができます。
消臭除菌スプレーは布用の薬品なので、キッチンなど食品を扱う場所であればアルコールのほうが良いでしょう。使用するアルコールは、濃度50%以上の消毒用アルコール(エタノール)にしてください。焼酎など飲むためのアルコールでも可能ですが、金額的に高くついてしまいます。
■9 熱湯をかける
ハエは体全体に熱湯がかかると、一秒で死にます。昆虫は急激な温度変化が苦手です。マイナス何十度もの冷凍庫に入れられたり、熱湯をかけられたりするとどんな昆虫でも間もなく死にます。熱湯をかける時は、ハエの体全体に1秒以上お湯がかかるようにしましょう。くれぐれも火傷しないよう気をつけて下さい。キッチンのシンクにハエがいる時に使える方法です。
■10 スプレー式殺虫剤で退治
大量のハエを一気に殺したい時は、スプレー式の殺虫剤です。ハエが何匹も飛び回っていて今すぐどうにかしたい場合は、めんつゆトラップなどでは時間がかかってしまいますので、スプレー式殺虫剤を使って、一瞬で退治してしまいましょう。
念のため自分が殺虫剤を吸い込んでしまわないように、マスクやゴーグルをするのを忘れないようにしてください。殺虫剤をスプレーしても、原因を取り除かないかぎりハエは卵を産み続けます。ハエが大量発生した場所に、ネズミや小鳥、昆虫の死骸が無いかよく調べましょう。
アースジェット 殺虫スプレー [ハエ・蚊用 450mLx2本]
■11 生ゴミは毎日処理
キッチンの水切り用ネットやゴミ袋を毎日取り替えるのは、お金がもったいないので何日か連続で使う時もありますよね。もしハエをキッチンで見かけたら、しばらく生ゴミは毎日処理するようにしてください。
ハエは、食べ物が腐った甘いにおいが大好きで、そういう場所に卵を生みます。ハエは果物の皮や野菜くず、刺し身や肉が腐ったにおいが大好きです。ハエは卵を産んだら8時間から12時間で幼虫(ウジ)になります。夜寝る前に生ゴミを処理しておかないと、寝る前に生ゴミの中に産み付けられた卵が、朝になったらウジ虫になっているのです。
ウジ虫でいる間は5日から10日で、その後4日から7日ほどでサナギになり、成虫になります。成虫は一ヶ月ほど寿命があります。生ゴミを早めに処理しないと、生ゴミからウジ虫が大量発生するので要注意です。
■12 腐葉土を入れた植物は屋外へ
意外ですが、植木鉢を家の中に入れるとハエが発生することがあります。新しく鉢植えの植物を買った時や、外に出していた鉢植えの植物を家に入れた時に、ハエがよく発生するのは、土の中にハエのサナギがあったからです。特に腐葉土を使った土で育てた植物は、腐葉土の中にハエの卵やサナギが入っていることが多いので、気をつけましょう。殺虫剤を使いたくない場合は、植木鉢の近くにハエ取り紙やコバエ取り器を置いてください。
■13 掃除をこまめに
ホコリや小さな昆虫の死骸がある場所には、ハエが卵を産んでいる可能性があります。部屋のすみずみまで掃除をしてください。キッチンの生ゴミキャッチャーや排水口、お風呂の排水口などは清潔にしていますか?有機物や油、そして水分が適度にあるとハエはその場所に寄り付きます。
■14 昆虫の飼育は屋外で
カブトムシやクワガタムシを家の中で育てていると、どうしてもハエが大量発生してしまいます。カブトムシやクワガタムシに良い環境は、ハエにとっても住みやすい環境なのです。飼っている昆虫がいる土の中に、ハエの卵やサナギもいるので、卵やサナギの段階で殺したい場合は殺虫剤を使うしかありません。しかし、飼っている昆虫にも影響が出てしまいます。
昆虫を飼っている場合は、昆虫ケースのまわりにハエ取り紙を吊るしましょう。市販のコバエ取り器やめんつゆトラップもよく効きます。
ハエの駆除に必要な日数
ハエは気づいた時から3ヶ月間ずっと駆除し続ければ、全滅させることができます。ハエが発生している、あるいは入ってくる原因を見つけられれば、ハエの寿命は1ヶ月半程度なので駆除しやすいのです。
今飛んでいる成虫のハエを駆除しても、そのハエはどこかで卵を産んでいる可能性があります。卵から10日から15日ほどで成虫になって飛び回るので、成虫を殺した後はハエの卵やウジ虫、サナギを見つけて駆除しましょう。
ハエは1回に50個から150個の卵を生みます。1匹のハエは一生に500個の卵を産むので、1匹見つけたら数百匹のハエが大量発生する恐れがあるのです。ハエのウジ虫やサナギを見つけたら、熱湯をかけて駆除するのが簡単です。何もしないでビニール袋に入れると、ビニール袋の中で成虫になってしまう可能性があるので気をつけてください。
PR|優良業者を見逃さない!害虫駆除110番
業者に徹底したハエ駆除を依頼するなら、他社との相見積もり歓迎の害虫駆除110番がおすすめです。
他社では別途請求されやすい薬剤代など、全ての項目を含めた金額提示で追加料金なし!もちろん見積もりは無料なので、候補に入れてハエ駆除の優良業者を見逃さないようにしましょう。
まとめ
ハエは1匹駆除しても、再びどこからかやってくるので、駆除をあきらめている人も多い害虫です。
しかし、放っておいても卵を産んでますます増えるだけなので、原因を見つけましょう。窓を開けた時に入ってくることが多いのであれば、窓を開ける時は部屋の電気を消すようにしましょう。
毎年、暖かくなるとコバエが大量発生するようであれば、めんつゆトラップをベランダや庭に置いておくと効果バツグンです。家にペットがいたり、家畜がいる場合は、エサや排泄物があるのでどうしてもハエが発生しがちです。動物のことを考えると殺虫剤も使えませんので、そういった場合はハエ取り紙を吊るして下さい。
熱湯やファブリーズ、リセッシュなどでもハエは退治できます。ハエを見つけたら、キッチンやお風呂場の排水口などを掃除するサインです。水がある場所や、生ゴミなど有機物のある場所はハエが発生しがちなので掃除を心がけてください。