窓は閉めているはずなのに羽アリが飛んでいる、窓ガラスに羽アリがびっしり張り付いている……突然そんなことが起きると驚いてしまいますよね。この記事では、羽アリが発生したときに知っておきたい種類の見分け方、その駆除方法等をご紹介しています。
専門の業者に駆除を依頼した場合の相場もまとめてあるので、是非参考にしてくださいね。
羽アリの生態と特徴
羽アリというとシロアリのイメージが強いですが、羽を持つアリはシロアリだけではありません。
ヤマトシロアリやイエシロアリといった家を食い荒らすものと、クロアリのように無害なものの二種類に分けられます。
見分け方はいくつかありますが、分かりやすい外見の特徴は以下のようなものです。
・4枚の羽が全て同じ大きさならシロアリ。頭に近い側の羽が大きいものはクロアリ。
・触角がまっすぐなものはシロアリ。「くの字」に曲がっているものはクロアリ
・胴がまっすぐで寸胴気味なのがシロアリ。くびれがあるものがクロアリ。
・春から梅雨にかけて発生するのがシロアリ。真夏や秋に発生するのがクロアリ。
これらの羽アリは、電灯の光に惹かれて外から入ってくるもの、洗面所や柱から出てくるもの等、さまざまな場所で見られます。クロアリは基本的に家を食い荒らす心配はありませんが、発生場所からどちらのアリかを見分けることは非常に困難です。
万が一シロアリだった場合、数日で急速に被害が拡大するというわけではありませんが、早急に発生源や対策を考える必要があります。
見た目はとても気持ち悪いものですが、いずれの種類もあちらから人間を襲うことはありません。見つけたら、落ち着いて対処するようにしましょう。
羽アリが発生する原因
羽アリが発生する原因は、新しい巣を作るために移動を開始するからです。
これは「巣分かれ」と呼ばれる現象で、ある程度巣の規模が大きくなると、女王候補の雌アリと雄アリが巣を旅立って飛行を始めます。そして、適当な場所で着陸して新たな巣を作って繁殖を始めるのです。
つまり、羽アリが発生する時はその近くに発生源があるということになります。例えば、近くで取り壊された木造家屋、羽アリ対策をしていない家があると、そこで繁殖した羽アリが巣分かれにより分化して自分の家に飛んでくることも充分考えられます。
他にも、湿気の多い土地に建てられた家や木造で増築された家は、羽アリに狙われやすい条件を備えていると言えるでしょう。
しかし、あまり気にせず放置の相手の場合は、費用はこちらで部分的にでも持つから駆除してほしいと頼むケースもあるでしょう。
東日本でしたら、直接相手に話す人は少ないでしょう。第3者から話を持ちかけてもらうように頼む人が多いでしょう。
こうした交渉以外の話としては、方法も費用も考えられる限り(予算内)で殺虫剤を使用する、シロアリ駆除業者に、予防・駆除施工をお願いする、ということになるかと思います。
自分でもできる!羽アリ駆除対策方法6つ
羽アリの種類や発生原因についてご紹介してきましたが、ある程度の規模ならば羽アリは自分でも駆除することができます。ここでは、自分でもできる羽アリの駆除方法と注意点を6つにまとめました。
場所や種類、時期によって最適なものを使い分けるようにしたいですね。
また、網で捕獲していってまとめて殺す方法もあります。熱い湯をかけても大丈夫な場所なら、熱い湯で殺すこともできます。
■1 電気を消して羽アリを駆除
羽アリを寄せ付けないようにするには、まず羽アリの性質をよく知る必要があります。羽アリには「走光性」と呼ばれる習性があり、電灯等から放射される紫外線に向けて移動する習性があります。夏の夜等に、電灯や看板に虫がたくさん集まっているのはこの習性によるものです。
決まった部屋にだけ羽アリがよく侵入してくるのは、外に漏れる部屋の灯りが虫を引き寄せているのかもしれません。
これを防ぐにはきちんと窓を閉めておくことももちろんですが、遮光カーテンや紫外線を発生させにくいLED電球に換えるのが効果的です。
また、これらの対策が難しい場合は、あえて屋外に誘虫ランタン(捕虫器、電撃殺虫器)を設置するのも良いでしょう。ランタンに惹かれて集まった虫に殺虫剤を使うことで、一気に退治することも可能です。
■2 掃除機で羽アリを駆除
壁や家具のすき間に逃げ込んだ羽アリは、姿が見えないので退治するのが大変です。市販の殺虫剤を使えない場所では、退治方法に迷ってしまいますよね。
そんな時は、掃除機のノズルをすき間から挿し込んで一気に吸い込んでしまいましょう。虫の死骸を見る必要がないので、気分的にも楽な方法です。
とは言え、サイクロン式の掃除機は吸ったものが直接ボックスに入るので、視覚的にも衛生的にもちょっと問題があるかもしれません。とても便利な方法ですが、紙パック式の掃除機だけに留めておいたほうが無難でしょう。
羽アリを吸った後の紙パックは、吸い込み口をガムテープで留めてから捨てます。ほとんどの羽アリは吸った時の衝撃で死にますが、念のために殺虫剤を中にスプレーしても良いでしょう。ほとんどコストがかからないので、紙パック式の掃除機を持っている方にはおすすめの方法です。
■3 コロコロ粘着シートで羽アリを駆除
電灯周りや虫の集まりやすい場所なら、コロコロ粘着シートを使って一気に駆除するのもひとつの手です。死骸も一緒に掃除できるので、あっという間にスッキリキレイになります。
虫が多い場合は、すぐ粘着シートがいっぱいになって粘着力が落ち、くっつかなくなりますので、こまめに切り取って捨て、新しいシートを使いましょう。
音を立てないので、ご高齢の方が過ごす部屋や夜間にも気にせず処理できるのも嬉しいポイントです。
コストがあまりかからず気軽な方法ではありますが、シートにくっついた死骸を見なくてはいけないので、虫が苦手な人には少しハードルが高いかもしれませんね。その場合は、先にご紹介した掃除機を使う方法を併用すると良いでしょう。
■4 侵入経路に市販の殺虫剤で羽アリの駆除
どこからともなく羽アリが湧いて出てくるという場合は、まず羽アリの侵入経路を特定する必要があります。
家の内部から出てくるのでなければ、必ずどこかに羽アリが入れるようなすき間があるはずです。侵入経路として最も考えられるのは、網戸の小さなすき間です。ほんの小さなすき間でも羽アリは侵入してくるので、目の細かい網戸に取り替えるのも効果的です。
また、網戸全体に待ち伏せ効果のある殺虫剤を撒いておくのもおすすめです。持続して効果を発揮しますし、他の虫が侵入することも防げます。
メトキサジアゾンが配合されているものは、待ち伏せ効果が期待できるのでドラッグストアやホームセンターで探してみると良いでしょう。
■5 燻煙剤で羽アリの駆除
家全体で羽アリが発生しているのなら、最も手早く駆除できる方法は燻煙剤を焚くことです。
燻煙型の殺虫剤はいろいろな種類が販売されていますが、羽アリ相手ならばほとんどのものが効果を発揮します。アリは基本的にどんな殺虫剤でも効きますので、効果についてはさほど心配は要らないでしょう。
ただし、燻煙剤を設置する場所には工夫が必要です。奥に入り込んでいる羽アリも退治するのならば、部屋の中よりも床下から焚いたほうが効果的です。
天井裏に入れるのなら、同時に焚いておくと良いでしょう。家の柱や建具にまんべんなく燻煙が行き渡るよう、設置場所をよく考えることが必要です。
燻煙型の殺虫剤はとても効果的ですが、ひとつ気を付けなければならないことがあります。それは、柱等に侵食している羽アリの駆除は非常に難しいということです。
数年単位で羽アリに悩まされていたり、柱に穴が開いているようなケースは、家の構造の奥まで羽アリが侵入している可能性があります。この場合は、燻煙剤だけで完全に駆除することは不可能です。後でご紹介する、専門業者による駆除も選択肢に入れることをおすすめします。
■6 窓と網戸用虫よけスプレーで羽アリの駆除
窓から飛来する羽アリは、虫よけスプレーでシャットアウトすることができます。
網戸全体にスプレーしておくことで、周辺に飛んでいる羽アリだけでなく他の害虫も追い払うことができます。特に春先から夏にかけて、虫全般が活発になる時期に試したい方法ですね。
これだけで羽アリを駆除することはできませんが、他の対策と併せて取る方法としては充分効果が期待できます。
場所別の羽アリ駆除対策
羽アリは場所を選ばずどこにでも発生する可能性があります。ここでは、羽アリが出現したときの対策を3つのケースにまとめました。自分だけの問題では済まない規模に発展することもあるので、対策方法を事前に知っておくことが非常に重要です。
■① 店舗(コンビニを含む)
店舗で羽アリが発生した場合は、まずそれがシロアリかクロアリかを見極める必要があります。
クロアリであれば、なぜその場所に集まっているのかを考えてみましょう。特に、紫外線に惹かれて集まる走光性には注意する必要があります。照明をLEDに変えたり、排水に気を配る等の対策を取ることで効果が期待できるので周囲をよく確認してみましょう。
しかし、発生したのがシロアリだった場合は色々と気をつける必要があります。まず、シロアリが大量に発生した場合、表面に出てきているシロアリを退治しただけでは問題は解決しません。
シロアリは建物の内部を食い荒らしていく習性があります。羽アリが外に出てきているということは、建物内部が深刻なダメージを受けている可能性が非常に高いのです。
店舗の場合、建物が自分の持ち物でない場合がほとんどです。また、自分以外の人が運営している店舗が併設されていることも珍しくありません。シロアリ退治は建物全体での対策が必要不可欠です。どのように駆除するのか、建物のオーナー等とよく話し合っておく必要があるでしょう。
■②マンション
マンションは鉄筋コンクリート造の建物が多いので、シロアリの可能性はあまり心配しなくても良いと言われてきました。
しかし、最近はコンクリートも食い荒らすシロアリの存在が知られています。
羽アリが発生したら、まずはシロアリかクロアリかを見極めるようにしましょう。シロアリだった場合は、店舗の時と同じく建物全体での対策が必要です。自分たちだけで解決しようとせず、管理組合等に報告して対策を依頼することをおすすめします。バルサン等の燻煙剤を使う時も、周囲の環境に配慮して作業しましょう。
クロアリの場合は、網戸の目を細かいものに変えたりLED電球に換えることで羽アリが集まってくることを防げます。
■③木造アパート
木造アパートに羽アリが出た時は、まずシロアリの可能性を疑うべきでしょう。
燻煙剤で部屋全体を燻煙することでとりあえずの対策にはなりますが、今までのケースと同じく根本的な対処にはなりません。
特に、木造アパートは築年数が長いものも多く、シロアリによる被害が致命的なダメージになってしまうこともあります。木造アパートで羽アリが出た時は、まず大家さんや管理会社に相談するようにしましょう。
クロアリの場合は、燻煙剤や殺虫剤を使うことで駆除することができるでしょう。また、マンションの時と同じく、目の細かい網戸に取り替えるのも効果的です。
すき間には待ち伏せタイプの殺虫剤をセットしましょう。いずれの場合も、まずは侵入経路を突き止めることが先決です。家中をくまなくチェックしてみることをおすすめします。
羽アリ駆除を業者に依頼した時の料金相場
羽アリの駆除を専門業者に依頼するときの相場は、1平米あたり1,500円~4,000円程度が目安になります。ファミリータイプとして一般的な広さを50平米と仮定すると、75,000円~200,000円程度、単身者向けの広さでも37,500円~100,000円とかなりの幅がでます。この場合の広さは、建築面積で計算されるので注意しましょう。
業者を選ぶ際は、この相場からあまりにも乖離しているところを選ぶのは避けたほうが無難です。事前に見積もりを取って、総額でいくらになるのかを確認しておくことが非常に重要です。
「しろあり防除施工士」を持っている業者ならば、「日本しろあり対策協会」で検索することができます。シロアリ駆除は、トラブルの多い分野としても知られているのが現状です。
余計なトラブルを防ぐためにも、慎重に業者を選ぶことをおすすめします。シロアリの発生は地域ごとで起きることも多いので、ご近所の口コミを聞いてみるのも効果的です。
羽アリによる被害は1日2日で急速に拡がるものではありませんが、築年数の長い木造家屋は建物の強度にも影響が出ていることも充分考えられます。自力での駆除が難しいと感じたら、できるだけ早く専門業者に相談するようにしましょう。
■羽アリ駆除のおすすめ業者|シロアリ110番
再発させない羽アリ駆除におすすめなのが「シロアリ110番」。価格・技術・対応どれも平均以上でシロアリ駆除のシェアNo.1の業者です。もちろんシロアリ防除施工士への依頼が可能。
全国平均の駆除単価が2,000円/㎡なのに対し、シロアリ110番は1,320円/㎡。社団法人日本しろあり対策協会指定工法での作業なので、日本全国どの地域でも一律レベルの高品質な作業となります。
羽アリ・シロアリ駆除は高額になりやすく、相見積もりの重要さを知っているからこそキャンセル料金も無料。見積もり候補に入れて、最も低価格かつ高品質な駆除業者を見逃さないようにしてください。
全国平均単価の約半額!シロアリ防除施工士対応かつシロアリ対策協会指定の工法と薬剤を使用するので「安かろう悪かろう」ではありません。
まとめ
羽アリは視覚的に気持ちが悪いというだけでなく、その種類によっては家そのものに致命的なダメージを与えてしまう可能性もあります。種類を見極めて駆除方法を選ぶことで、効率的に対処することができます。日頃から、定期的に家の状態をチェックして羽アリの被害を防ぎましょう。