前に住んでいた家はゴキブリが頻繁に出るため、新築に引っ越すことを決めた方もいるでしょう。ゴキブリとは無縁の生活を送るために、新築に住むことを楽しみにしている方も多いはずです。せっかく新築に引っ越したのに、ゴキブリが出たらどうでしょうか?
「新築だからゴキブリはいないはず! 」と、思っている方もいるでしょう。実は新築でもゴキブリは出ます。新築であろうがゴキブリには関係ありません。ゴキブリにとって新築が住みやすい環境であれば巣を作り、繁殖・産卵をして数を増やしていくのがゴキブリです。
新築なのにゴキブリが発生する原因は必ずあります。ゴキブリが発生する原因を突き止めて、新築のゴキブリ対策をしましょう。
新築にゴキブリが発生する原因7つ
新築でもゴキブリは7つの理由で発生します。
■① ゴキブリを殺す人間がいないので住みやすい
新築はゴキブリにとって住みやすい環境です。家にいるゴキブリは人間が天敵になりますが、新築は人間が住むまで天敵がいません。食べ物こそありませんが冬場、寒さをしのぎたいゴキブリにとってはパラダイスです。
売れるまで時間が経った家はであれば、新築であってもゴキブリがのびのび暮らし、好きなように動き回っている場合もあります。
■② 部屋が無人で密閉されて、ゴキブリが住みやすい温湿度になっていた
新築は誰も住んでいない・部屋が密閉されているため、ゴキブリにとってはとても住みやすい環境です。さらに、新築はゴキブリが好む温度・湿度になっていることが多いことから、自然とゴキブリの棲家になります。
ゴキブリが活動できる温度は20度~30度、湿度は60%~80%。またゴキブリが最も好む条件は温度が25度~28度、湿度が75%~100%と言われています。最も好む条件になると、ゴキブリは活発に動き回り新築で繁殖します。
■③ 排水口に水が入っていなかったので、ゴキブリが出入りできた
排水口のパイプはS字になっており、一度水が通過した後は一定量がパイプ内に留まる事で外部からの外敵の侵入や下水のニオイの逆流を防いでいます。
新築の家の場合水道が開通しておらず排水口内部が空の状態になっている場合があります。(稀なケースです。)その場合ゴキブリはいくらでも出入りができる状態です。
一般的な家屋には洗濯機排水用・シンク・浴室・洗面台等の水周りに排水口があります。排水口は水を流すパーツになるため、室内と室外で繋がっています。
■④ 前の家からゴキブリが引っ越し荷物についてきた
引っ越し荷物も新築にゴキブリが発生する元凶です。あなたの知らないうちに、実はゴキブリも一緒に、新築に引っ越している可能性があります。
新築に引っ越す時、様々な物をダンボールに詰めますが、ゴキブリはダンボールが大好きです。また、ゴキブリは古紙等を好むため、本・雑誌・梱包で使った新聞紙やチラシ等にもいます。珍しいケースだと、洋服にゴキブリが潜んでいることもあるそうです。
■⑤ 近所の家がバルサンを焚いた
近所の家がバルサンを焚くと、ゴキブリが逃げ込んで来る可能性が高くなります。バルサンはノミ・ダニ・ゴキブリ等を煙で駆除するアイテムです。煙ではなく、火災報知機に反応しにくい霧状タイプもありますが、どちらもゴキブリは嫌がります。
嗅覚に優れているゴキブリはバルサンのニオイに反応し、命の危険を感じるのでしょう。すると、ゴキブリは隙間等から逃げ出し、近隣の家に逃げ込むこともよくあります。
■⑥ 近所の壊した建物からゴキブリが引っ越してきた
近所にゴキブリが棲家としていた建物が解体されると、棲家を失ったゴキブリが新築に侵入します。近所の建物の取り壊し作業で、新築にゴキブリが発生することは珍しくありません。
ゴキブリは次の棲家を探すために様々な場所を徘徊し、新築があればゴキブリは浸入します。新築は隙間も多く、ゴキブリが侵入しやすい場所がいくつもあるため、多くのゴキブリが新しい棲家を求めてやってくるでしょう。
■⑦ 新しく買った品物のダンボールにゴキブリの卵がついていた
新築で使うために新しく物を買い替える方もいるでしょう。新しく買った品物のダンボールに、ゴキブリの卵がついていると新築の家でもゴキブリが発生します。
ゴキブリにとってダンボールはメリットだらけです。冬でも冷たい冷気から身を守ることできる・隙間好きのゴキブリにはたまらない・ダンボールの接着部分にはエサとなるコーンスターチが使われています。最悪エサがなくても、コーンスターチがあるためエサには困りません。
新築のゴキブリ侵入経路
新築のゴキブリ侵入経路は排水口(シンク・風呂場・洗面所・洗濯機等)です。新築は誰も住んでいないため、排水口に水が流れることはありません。ほとんどの場合水周りの施工が完了した段階で、必要量程度は排水口に水を貯水してくれますが、水が入っていない排水口は通路となりゴキブリ等の虫がどんどん浸入してきます。
新築にゴキブリが入ってこないようにするために、水道水を流すまでは排水口をビニールで覆う・テープで塞ぐ等しましょう。
そして、排水口には水を流すホースを設置するために、穴が開いたまま(排水ホース未設置の場合)になっていることもあります。穴が開いたままだとゴキブリが巣を作ることがあるため、必ず塞ぎましょう。
新築でもゴキブリがよく発生する対策場所
新築でもゴキブリがよく発生する場所は水場です。ゴキブリは暗くて湿気がある場所を好むため、水場は最高の場所になります。さらに、人間が住んでいない新築の場合、水が入っていない排水口はゴキブリにとって好都合です。
新築の水場は室内と室外を自由に行き来できる通路となるため、ゴキブリ対策をしなければ繁殖します。ゴキブリは3mm位の隙間があれば浸入できるため、水場周辺にある隙間・排水口・排水口の穴等は塞ぎましょう。
新築一戸建て・一軒家のゴキブリ対策5つ
新築一戸建てでもゴキブリは発生するため、5つのことを行ってゴキブリ対策をしましょう。
■① バルサンをたいてゴキブリ対策
新築に人間が住むまではゴキブリの棲家になっている・引っ越すために使ったダンボールや荷物等にゴキブリが紛れていることもあります。新築に引っ越してきたら、バルサンをたいてゴキブリ対策をしましょう。
バルサンはゴキブリの成虫・幼虫には効果がありますが、卵には効きません。
ゴキブリの卵も排除するために、『新築にバルサンを2回』たきます。引越し後に1回目のバルサンをたいて、2~3週間後に2回目のバルサンをたきましょう。2回バルサンをたくと、卵から孵化したゴキブリも駆除できます。
■② 床下に殺虫剤をまいてゴキブリ対策
新築の床下に殺虫剤をまいてゴキブリ対策をしましょう。ゴキブリは新築の床下に巣を作ることもあります。ゴキブリの巣は新築の室内にゴキブリが発生する根源となるため、巣を作らせない・巣を全滅させるために床下へ殺虫剤をまきましょう。
■③ ダンボールや新聞紙などは外にためておかない
新築にゴキブリを発生させないためには、引越しで使ったダンボール・新聞紙等を外にためないことです。ゴキブリはダンボール・新聞紙等を好み、特に冬は暖をとるために潜んでいることもあります。
引越し後は大量のダンボール・新聞紙等はゴミになるため、外に置く方も多いでしょう。でも、ゴキブリの棲家となり卵をつけることもあります。ダンボール・新聞紙等を一時的に外に置くのは仕方がないです。でも、置きっ放しにせず、早めに処分しましょう。
■④ 全ての部屋の窓や出入り口に置くタイプのゴキブリ殺虫剤を置く
新築にいるゴキブリを駆除する・ゴキブリを浸入させないために、全ての部屋の窓・出入り口に置くタイプのゴキブリ殺虫剤を設置します。置くタイプは室内用・室外用があるため、使い分けると効果的です。
室外用は雨・風に強く、粘着テープで固定するタイプも販売されています。また、置くタイプのゴキブリ駆除剤は『フィプロニル』が含まれているタイプがおすすめです。即効性が高いため、新築にいるゴキブリにすぐ効きます。
■⑤ 排水口は蓋をして寝る
排水口に蓋をして寝ましょう。寝る前に排水口に蓋をするだけで、ゴキブリの浸入を防ぎます。
湿気がある場所を好むゴキブリは、新築の家でも関係ありません。排水口等の水周りにゴキブリはよくいます。寝る前に一手間ありますが、新築にゴキブリを浸入させないと思えば苦に感じないでしょう。
新築マンション・アパートのゴキブリ対策3つ
新築の集合住宅は、玄関・アパート・ベランダのゴキブリ対策をすると効果的です。
■① 隣近所で一緒にホウ酸団子を置く
新築のゴキブリ対策として、隣近所で同時期に一斉にホウ酸団子を置くとゴキブリ駆除ができます。近隣住民と協力する事で、一定の地域からゴキブリを追い出す事もある程度可能です。
ホウ酸団子は新築の室内・室外に置くと効果的です。ゴキブリがホウ酸団子を食べると、遅くても5日位で駆除できます。新築のゴキブリ対策を万全に行うなら、少なくても数ヶ月は継続して置きましょう。
ホウ酸団子は手作りすることもできますが、ホウ酸を入れる割合が難しいため、失敗をする可能性があります。確実にゴキブリ対策をするなら、ホウ酸団子はホームセンター等で購入した方が良いです。
【注意点】
ホウ酸団子を子供・ペットが食べてしまうと中毒になり、最悪の場合は死亡することもあります。ホウ酸団子を置く時は、子供・ペットが口にしない場所に置きましょう。
■② 玄関やベランダに置くタイプのゴキブリ殺虫剤を置く
新築の玄関・ベランダに置くタイプのゴキブリ殺虫剤を設置します。玄関・ベランダは開け閉めをすることが多く、人の出入りも多い場所です。その分、ゴキブリも新築に侵入するチャンスが増えることになります。
新築の玄関に植木鉢を置いている方は要注意です。玄関から浸入したゴキブリは植木鉢の下・土の中に潜み、ゴキブリの巣窟になることもあります。すぐに撤去して、置くタイプのゴキブリ殺虫剤を設置しましょう。
新築のベランダにもゴキブリはよくいます。賃貸物件はベランダにエアコンの室外機を設置している場合が多いでしょう。室外機の下や背面に潜み、エアコンの配管からゴキブリが侵入してくるため、置くタイプのゴキブリ殺虫剤を設置して駆除しましょう。
■③ ゴミ捨て場は常に綺麗にしておく
ゴミ捨て場は常に綺麗にしておくことです。ゴキブリは雑食性の虫のため、ありとあらゆる物をエサにします。新築でもそもそもゴミ捨て場が共用の場合もあるでしょう。汚いゴミ捨て場はゴキブリのエサ場となるため、あなどれません。
最初は新築の集合住宅のゴミ捨て場はキレイです。でも、月日が経つにつれゴミ捨て場は汚れていくため、定期的に掃除をしてゴキブリ対策をしないと、ゴキブリがエサを求めてどんどん寄ってきます。
管理人・オーナー・不動産屋が定期的にゴミ捨て場を掃除してくれる物件もありますが、全く掃除をしない場合もあります。ゴミ捨て場を掃除をしないと臭いがするだけでなく、汚れの蓄積・ゴミのカスが溜まる一方です。新築のゴミ捨て場にゴキブリを寄せ付けないためにも、率先して掃除をしましょう。
新築のゴキブリ対策を業者に依頼する場合の内容と費用相場
新築でゴキブリ対策を業者に依頼した場合の内容・費用相場をご紹介します。
■3つの薬剤を使う
ゴキブリ対策の内容は、『燻煙剤』『ベイト剤』『マイクロカプセル剤』を使って駆除することが多いです。
【燻煙剤】
燻煙剤は噴霧器を使い、新築建物の隅々まで殺虫成分を撒きます。噴霧器で薬剤を撒きことで、隠れているゴキブリも駆除できるのが特徴です。
【ベイト剤】
ベイト剤はベイク剤とも言われていて、ゴキブリの通り道・巣に置いて駆除します。ベイト剤を食べたゴキブリの体内には薬剤が残るため、体内に薬剤が残っているゴキブリを仲間が食べると仲間も殺せるのが特徴です。
【マイクロカプセル剤】
マイクロカプセル剤は特殊な薬剤ですが新築でも使います。ゴキブリの通り道に置き、ゴキブリの油に触れるとカプセルが溶け出し、ゴキブリの体内に薬剤が浸透して駆除する仕組みです。
■費用相場
新築のゴキブリ対策費用の相場は、部屋の広さ等によって異なります。
○ワンルーム:18,000円~30,000円
○2LDK~3LDK:30,000円~50,000円
○4LDK:60,000円
○飲食店:50,000円~100,000円
まとめ
人間にとって新築は特別な存在ですが、ゴキブリにとっては関係ありません。住みやすい場所が新築であればゴキブリは繁殖して、仲間を増やしていきます。
新築でも気を抜かず、ゴキブリ対策をしてゴキブリのいない家で快適に暮らしましょう。